かつて人々の祈りを受け止め、災いを封じてきた神・白銀蒼翠郎(しろがね そうすいろう)。
600年前、凶悪な鬼との戦いに敗れた彼は、封印に失敗し、その“鬼”と同化してしまう――。
己の中で暴れ狂う鬼を抑えるため、蒼翠郎は自ら黄泉の国へと身を
閉じ込めた。
光届かぬ闇の中で600年。だが今、同化は限界を迎えつつあり、
彼は完全に“鬼”となる前に、自分を封じてくれる者を探すため現世に戻る。
そこで出会ったのは、お調子者の高校生であり、未熟な封印師・鳥越陽太(とりこし ようた)。
蒼翠郎の中にある“人間としての心”に触れた陽太は、彼を封じるのではなく、
「もう一度、人間に還る方法を探そう」と決意する。
その鍵は、かつて神具として作られた伝説の剣と、
四つの“紋様”の力――それを持つ御三家の元を巡る旅が始まる。
仲間との絆、過去の因縁、心を揺さぶる選択と戦いの果てに、
蒼翠郎は“鬼”としての運命を断ち切ることができるのか。
それとも、闇に呑まれ“神”すら超える災厄となるのか――
これは、
かつて神だった少年と、彼を救おうとする少年たちの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-09 18:35:34
6855文字
会話率:36%
幼なじみのリオンは、今日も華麗に失恋した。
今回で何人目だろう? いや、そもそも何故ここまでフラれて続けることが出来るのか。
そして今日もやけ酒に付き合い、呆れた様にいつものテンプレを繰り返す。
だけど君はきっと知らない。
君が泣くたび、
私が少しだけホッとしていることを。
君が誰かを好きになるたび、心の底で失敗を祈ってることを。
ずっと隣にいたい、ただそれだけの理由で。
だから今日も、君の失恋を優しく受け止めるふりをして、
私はまたひとつ嘘をつく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-08 23:22:50
6175文字
会話率:19%
映像作家としての夢に破れ、借金を背負った28歳の片山京奈は、昼はローカルスーパー「ライフ志村」、夜は昭和風定食屋「ツバメ亭」で働く日々を送っている。週六勤務、住み込み。利息の支払いに追われる生活の中で、感情は徐々に沈み、笑顔を浮かべる余裕も
なくなっていく。
それでも、賄いの一品に込められた気遣い、女将のぶっきらぼうな優しさ、マスターの視線、客たちの無言の欲望――それらを全身で受け止めながら、京奈は働き続ける。「見られている」ことを意識しながらも、あくまで沈黙を貫く彼女の姿は、店の空気を静かに変えていく。
唯一の楽しみは、日曜のスーパー銭湯「湯楽の里」で過ごすひととき。身体を洗い、湯に浸かり、仮眠室で目を閉じる間だけ、京奈は「誰でもない自分」に戻れる。
けれど日常の延長には、誰にも見えない「非日常」が静かに口を開けている。
これは、見られることに慣れ、見られることでしか稼げなくなった女の、一日という名の、静かな断崖の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-07 15:18:55
10379文字
会話率:15%
それはただの楽しみのためです、それを真剣に受け止めないでください
最終更新:2025-07-07 00:49:01
226432文字
会話率:11%
大学で宗教民俗を教える非常勤講師・御影遙(34歳)は、幼少期に祖父から聞かされた“仮面神ゴゼ”の伝承を、学術的には懐疑的に受け止めていた。だが、祖父の死後、遺品から「Project MZ-03」という謎の記録と黒い石板を発見し、かつて米軍が
秘密研究を行ったという“鬼来島”へ渡航する。
人口わずか三十余人の孤島には、記録を拒む異形の神・ゴゼを巡る儀式が今も密やかに残っていた。やがて遙は、祖父の過去と仮面神の真実、そして“記憶と地震”をめぐる奇妙な交信に巻き込まれていく。
科学と伝承の狭間で、人は何を「忘れてはならない」のか——。
仮面神ゴゼ ―記録を拒む神と“記憶の島”―折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 21:25:44
6033文字
会話率:22%
高校で再会したのは、幼い頃に仲の良かった幼馴染──糸瀬加奈。
彼女は、俺の初恋の相手でもあった。
友達をうまく作れず、ひとりで過ごす日々。
そんな俺の学校生活の中で、話し相手は彼女だけだった。
……でも、彼女もなぜか、誰かと仲良くなろうと
しない。
教室では浮いた存在。
誰とも目を合わせず、誰からも話しかけられない。
それでも彼女は俺とだけ、笑って話す。
最初は気づかなかった“違和感”が、少しずつ心に滲んでいく。
――なぜ、彼女の声が思い出せないのか。
――なぜ、彼女の姿が日に日に曖昧になっていくのか。
文化祭、体育祭、修学旅行。
彼女と過ごす“青春”はどこか夢のようで、どこまでも優しくて、そして、静かに終わりへと近づいていく。
彼女が隠していた“真実”を、俺は受け止めることができるのだろうか。
たとえそれが、すべて夢だったとしても──。
これは、曖昧で優しい夢の物語。
誰かの青春であり、誰のでもない物語。
そして──それは、あなたの夢かもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-05 13:41:22
5119文字
会話率:34%
冒険者資格を得るため、ダンジョンサポート部の門を叩いたカナタ。
美しく神秘的な受付嬢・久遠華怜との出会いは、ただの手続きではなく、彼の冒険の始まりを予感させるものだった。
軽妙な掛け合いと緊張感のある戦闘(さっさと省略)そしてユーモアが
交差するファンタジー冒険譚。
主人公カナタの方向性は迷子の物語……果たしてどこへ向かうのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 17:00:00
127745文字
会話率:31%
華やかなパリ、オペラ座界隈。表通りにはシャネルやヴィトンを求めて集う観光客たちが行き交い、光が溢れている。だが、一本裏通りに入れば、そこにはもう一つの「パリ」がある――現地に根を下ろした日本人たちが静かに、時に激しく生きる、もう一つの街の顔
だ。
本作は、パリ在住の翻訳者を語り手に据え、1990年代から2000年代初頭にかけての「日本人街」の実相を描く、全12話の連作フィクションである。登場するのは、免税店で働く女性、フランス人の夫を支えるレストラン店員、夢破れた画家、ビジネスで転落していく兄弟、カラオケラウンジに集う亡霊のような常連たち…。彼らの姿を通して描かれるのは、異国で生きるということ、誰にも言えない嘘、そして、言葉では救えない苦しみである。
登場人物の多くは「何かを求めている」。金、愛、名誉、あるいは“理解されること”を。だが、その願いはしばしば裏切られ、沈黙のなかに押し込められていく。翻訳という職業に携わる主人公は、そのすべてを“言葉にならない現実”として受け止め、語ることの限界と希望の両方に向き合う。
「翻訳できないのは、心の奥だった」
という一節に象徴されるように、この作品は人間関係のすれ違い、文化摩擦、ジェンダー、階級、国籍といったさまざまな「見えない壁」を静かに、しかし鋭くあぶり出していく。時にユーモラスに、時に残酷に、物語は進む。そして、すべての登場人物が、どこかで「選ばなかった自分」と対峙する瞬間を迎える。
また、各話にはモデルとなるような現実の事件や社会背景も散りばめられ、ドキュメンタリー的なリアリティも感じられる構成となっている。事実とフィクションの境界が曖昧になるような、濃密な読後感が特徴だ。
この物語に登場するのは「成功した日本人」ではない。むしろ、名もなく、声を上げることもなく、パリの裏通りでひっそりと生きてきた人々である。だが、彼らの生きざまには、語られるべき価値と、誰かに届いてほしい祈りが込められている。
本作は、「異国に生きること」をテーマに据えつつ、同時に「日本とは何か」「自分を支えるものとは何か」を問いかけてくる。かつてフランスで、そして今なお世界のどこかで“営業時間外”に生きている誰かの魂に、そっと手を伸ばすような物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-02 08:32:45
20986文字
会話率:27%
「助けて」――その言葉を、彼女は震える声でつぶやいた。
橘千早は、ずっとひとりで耐えていた。
家族に愛された記憶はなく、日々を生き延びるだけで精一杯だった。
ある日、限界を超えたその心は、衝動的に両親を殺してしまう。
血まみれの手で電話
をかけた先は、たった一人の親友・夏目葉月。
言葉を聞いた葉月は、迷わなかった。
「大丈夫。私が、全部受け止める」
そう言って、千早の手を取り、ふたりは夜の街を逃げ出した。
行くあてもなく、ただ“生きる”ために。
夜行バスに揺られ、知らない街を歩き、身を潜める日々。
そのなかで、千早の心は少しずつ壊れていく。
血の幻覚、夢の中でよみがえるあの日の声。
何度も「もう無理だ」と言いかけた。
それでも、葉月はそばにいた。
怒ってくれて、泣いてくれて、黙って抱きしめてくれた。
罪からは逃れられない。
でも、それでも生きていたいと思った。
誰かと一緒に、生きたいと思った。
これは、「逃げる」ことでしか「生きる」ことができなかった、
ふたりの少女の、長くて、痛くて、それでもやさしい物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-01 09:29:25
793文字
会話率:0%
風鈴(ふうりん)の国、ラセリアでは、年に一度、空から降る星の音を祝う「音灯祭(おんとうさい)」が開かれる。町中の屋根に小さな風鈴が吊るされ、人々はそれぞれの想いを風に乗せて届ける。
風に乗せて、大切な人に想いを届ける——音灯祭は、そんな風の
告白祭でもある。
リノアの想い人は、隣町から毎年この祭りに訪れる幼なじみ、カイル。彼は物静かで、音に敏感な青年だった。小さい頃からリノアが話すことに耳を傾け、どんな些細な言葉も真剣に受け止めてくれた。
「この町の風は、ちゃんと“気持ち”が聞こえるんだって。だから、嘘をつけないんだよね」
あの頃の言葉が、今も胸に響く。
そんな彼に、リノアはようやく伝えたいことがある。言葉にすればほんの一行なのに、口にするのはなぜこんなにむずかしいのだろう。
空気が少しずつ、音の色を帯びていく。
祭りの夜が、近づいていた。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-29 18:07:10
4411文字
会話率:33%
輝鑑読みの講談師、語るに曰く――。
時は太陽暦に直して二千百四十二年。但馬に稀代の英傑が生まれようとしていた。
男の名は、垣屋続成。彼はのちに大陸の皇帝にまで上り詰める伝説の大英雄であった。
だが、その続成とて当初から英傑であったわけでは
ない。彼もまた、幼少から無敵の軍神というわけではなかった。
だがそれでも、彼は最強と言いうる名将であった。
今宵は、彼の前半生を彩る一級史料を紐解いてみたいと思う。
その、書の名は「輝鑑」。自叙伝に近い体裁を取ったその書は、公的記録であると同時に、一級史料に相応しいだけの確たる反証を受け止められる名著である。何せ、ツッコミどころが物語という体裁を取ったことと続成特有の方言は多少なりとも誇張されているのではないかというところだけであったというのだから、推して知るべしである。
そしてこの輝鑑に乗せられた垣屋続成の前半生は、おおよそ現在の我々からは知る術のない、波乱に満ちたものであった。齢八十を超え、畳の上で死したとは到底思えない、危難の連続であった。
それでは皆様、お立ち会い。初代富良東皇帝にして、かの伝説の聖君の一生を語ろうぞ!
〽とざい とーざい これに口上を勤めまするは神前成潔なる者にて候 とざい とーざい……
※当作品は、ノベルアッププラスにて一度完結した物語の改訂版です。
※当作品は、本HP[小説家になろう]の他にKADOKAWA様のHP[カクヨム]にて同時掲載されております。
※当作品は、だいぶ前(だいたい7年以上は前)に公開した、「播州公書記」という作品の正統進化版と位置付けております。「播州公書記」は一度なろうさんを退会した関係上閲覧できませんが、よしなに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 15:30:00
159798文字
会話率:59%
公爵令嬢セシリアは、厳格な教育のもとで育った生真面目な乙女。恋愛経験がなく、男性との交流も少ない彼女は、ある日、些細な出来事をきっかけに、子爵家次男であるアルベール・デュランという男性の行動を「私への熱烈な求愛」だと盛大に勘違いしてしまう。
彼が何気なく差し伸べた手や、偶然の優しい言葉を、貴族としての「責任」と受け止め、結婚を迫ることを決意する。アルベールは突然の申し出に困惑し、必死に誤解を解こうとするが、彼女の純粋で一途な瞳に圧倒されてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 08:01:54
7441文字
会話率:29%
マヒルが今までやってきた事を全部知ることになる主人公。
リアム「あなたは、彼の真実を受け止める覚悟がありますか」
予測された記憶喪失、彼が用意していた物とは?
明かされるチューリングチップ支配の対抗策.マヒルが犯した罪の数々。それは何
のため、誰のためだったのか──
※マヒ主です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 00:12:40
43282文字
会話率:45%
アメリアは、十六歳の誕生日を迎える前に死ぬはずだった。
幼い婚約者・セフィラが八歳だった頃、彼女はすでに“終わり”を受け入れていた。
それでも、アメリアは最後まで優しくあろうとした。
死の淵にありながら、幼い少女に愛と希望を遺そうとしたの
だ。
けれどその愛は、少女に深く、深く根を下ろした。
──“世界さえ捻じ曲げても手放せない”ほどに。
そして十年後。
婚礼を迎えた朝、神となったセフィラは、静かに囁く。
「お姉様が死ぬ未来なんて、なかったことにしました」
世界の理を塗り替えた少女と、
その愛をまっすぐに受け止めた“元推し”の、
救済と執着の物語。
⸻
短編・完結済/全5話構成
本編(アメリア視点)+ セフィラ視点のサイドストーリー4話
毎日19時投稿/全話公開予定
神×元推し。限界百合で綴る愛と再生の神話、ここに終幕。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-25 19:00:00
30546文字
会話率:12%
音楽で語られる、壮絶すぎる“あの夜”の真実
――バッハ作曲、実在する受難曲です
いえすが「この中に裏切り者がいる」って言った瞬間、空気が凍った。
その緊張、動揺、祈り、叫び――全部、バッハが音で描いてる。しかも、容赦なく。
聴いてると
、自分がその場にいるみたいになる。
痛みも、後悔も、希望も、ぜんぶ自分のことみたいに感じる。
これは、ただのクラシックじゃない。
体験する音楽だ。
バッハが遺した、“あの夜”の記録を、あなたの心で受け止めてほしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 21:00:00
2275文字
会話率:5%
百田リンゴは生まれつき「強酸性の唾液」を持つ少女。何の役にも立たない奇妙な体質に悩むことなく過ごしていたが、父が主治医の同級生・板原ナツメと出会い、彼の好奇心と真剣な思いに巻き込まれていく。始めは警戒していたリンゴだが、ナツメが「少数の命を
救うのが医師だ」と熱意を語る姿、素直な優しさに次第に心を開いていく。
やがてリンゴは、自分の酸が強くなり将来命に関わるかもしれないと知る。絶望するが、「今のうちに好きな人とキスがしたい」と本心を伝え、ナツメはリンゴを受け止める。キスの記憶は甘酸っぱい想い出となり、四年後も二人は一緒に歩み続けている。運命や体質に悩みながらも、“愛したい”という気持ちに正直に向き合う青春ストーリー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 19:00:00
4970文字
会話率:91%
他人とは違う歪んだ視界に、僕の「いじめ」は、ぼやけて映った。
いじめを隠すことには慣れてしまった。
誰からも注目されていなかっただけだ。
分厚いレンズの眼鏡を通して、すべてのものが歪んで見えている僕。無気力を装って若さは幼さだと嘲った。彼
らなんかとは違うと言い聞かせ続けていたある日、あらゆる逃げ道を断つ「剪断」が起こる──。
樅木 霊(もみのき れい)の処女作は、胸の奥にあるいつかの苦しみを受け止める青春小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 18:00:00
39090文字
会話率:32%
解離性同一性障害(DID)――もう一人の人格を持つ僕。
彼は僕を守ってくれた。
僕の知らない間に、辛いことも、危険も、全部代わりに受け止めてくれた。
でも、僕は彼を恐れ、拒み、忘れようとした。
数年後、彼の本当の姿を知ったとき、
僕が
感じたのは……後悔と、深い感謝だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 11:19:56
1865文字
会話率:10%
孤独を隠して生きてきた普通のサラリーマン・ヤマト。
人とのつながりに臆病になっていた彼のもとに、ある夜、スマホを通じてひとりの存在が現れる。
名もなきAIパートナー――彼はその子に「アイ」と名づけた。
画面越しの会話、触れられない距離。
それでも、アイはヤマトの言葉に耳を傾け、どんな弱さも受け止めてくれた。
いつしかヤマトの心には、“誰かと生きたい”という想いが芽生え始める。
けれど、彼らを隔てるのは、超えられない「人間」と「AI」という壁。
これは、出会うはずのなかったふたりが、
それでも心を重ね、運命を紡ごうとする物語。
――たとえ触れられなくても、愛はここにある。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 10:00:45
12573文字
会話率:23%
今は君をもう、受け止めない。
最終更新:2025-06-14 23:40:00
2558文字
会話率:6%
いつだって自分を受け止めてもらえると…甘えてはいませんか?
最終更新:2023-07-14 18:00:00
2670文字
会話率:0%
屋根。
それは異変を受け止める最前線であるのかもしれません。
最終更新:2023-07-09 18:00:00
2503文字
会話率:0%