青白い表情に陰険で冷酷な一本線の眼付き。小さい点のような瞳は死んだ魚ように濁っている。口は塞いだまま何一つ喋らない。その分、凡ゆる欲は吐き出さず内に溜め込み、虎視眈々と弱った獲物を狙っている。敵わない相手は承知し、決して正面から挑むことはな
く、餌を落とすのをひたすら待つ。サイコ野郎が狙うのは、息絶え絶えの女。薬物漬けにし、骨の髄まで貪り喰らう!猟奇的ミステリー小説折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-28 12:43:05
8671文字
会話率:10%
「このわたし、ライゼリード・フォン・ヴァインシュタインの名に置いて、アーリシェ・ラ・ローエングリーン公爵令嬢との間に結ばれた婚約を破棄することをここに宣言する!!」
それは、よりにもよってこのヴァインシュタイン王国建国記念祝賀パーティー
の真っ最中、来訪してくださった諸外国のご来賓の目の前で。
その主役となるはずであった王太子の口から高らかに語られたのだった。
っていうか、なんで今? こんな場所で国家の恥を晒してどうするのこのぼんくら頭が!
「アーリシェお嬢様、これ、片付けてもいいですか?」
耳元でそんなふうに囁く側仕え件護衛のリリム。
ああ、国王陛下まで顔を真っ赤にされて怒っていらっしゃる。
もうしょうがないわね、速やかに御退場願いましょうか。
それなのにぼんくら王子はなおも続ける。
「ふん。突然のことで言葉も無いようだな! どうした、理由も聞かないのか!?」
「はは、知りたいだろう、聞かせてやるよ。わたしは真実の愛を見つけたのだ!」
そういうと、ライゼリードは手招きをする。「パーシャ、おいで」
てとてとと走り寄ってきて彼の腕にしがみつく頭の悪そうな貴族令嬢。
着ているドレスは既製品それも去年の流行りのもの。
子爵? それとも男爵? ひょっとしたら騎士爵のどなたかの御令嬢かしら?
お会いしたことありませんよね。
見覚えの無い娘《こ》です。
でもそうですか、この娘がそうなのですね。
「お前はこのパーシャ・マルガリッタをいじめていたそうだな」
はあ?
「ドレスをよごしたり、切り裂いたり。あげくに階段から突き落とそうとしたそうじゃないか。わたしはおまえのような陰険ブスと結婚するなんてまっぴらなんだ。ほら、どうだ、この場で宣言してやれば、父上とて婚約破棄をみとめざるを得ないだろうさ。そうしてわたしはこのパーシャと結婚する。彼女を王太子妃にしてやると誓ったのだ!」
ああ。
もういいわ。
もうほんと、こんなおバカな王太子、こちらから願い下げです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-12 19:56:46
4760文字
会話率:40%
「筋肉馬鹿」「陰険魔術師!」
魔法研究所所長のベネット公爵令嬢エマと、騎士団総帥のケリー公爵令息マークは、先祖代々続く例に漏れず、自他共に認める犬猿の仲。
それぞれの立場にもかかわらず、いつでもどこでも喧嘩腰の二人に、いい加減見飽きた国王陛
下の命令で、政略結婚する羽目に!?
果たして二人は一体どうなってしまうのか……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-01 19:05:10
142640文字
会話率:53%
俺は大阪のバーで働く人造人間だ。記憶喪失の俺は女も人造人間だと勘違いし、関西弁を歌いながらカクテルを注文する。バーのカクテル。カクテルと女。銀髪のマリアと女子高生の珠希。そして俺。謎めいたマスター。バーでの俺は、大阪弁でしゃべったり歌った
りしていた。酔っぱらいとピアノの響き。陰険な夢。俺のカクテルはやがて女に飲み尽くされるが、大阪弁もつかの間の平穏も記憶と共に消えてゆく……。
ごろつき。殺し屋。死の気配。海は自由への入り口だ。下郎作家と賭博シンジケート。村上少年刑務所の秘密を暴き、失われた女たちを探しだせ。はたして俺には今、バーのカクテルから人生のカクテルへの、そして愛する女へのカクテルを歌わせることができるのか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-19 07:00:00
116762文字
会話率:28%
「レベッカ・フォン・ジャーヴィス! 今日この時をもって、私は貴様との婚約を破棄する」
没落しつつあるジャーヴィス家の令嬢レベッカは、婚約者のアリスターに婚約破棄されてしまう。
だが、レベッカはそれを予測していた。
レベッカはアリスターの陰険
な策略をかわし、婚約破棄されて自由の身になったのをいいことにさっさと世界旅行に出かけてしまう。
商人として品物を取引しながら世界を旅するのが彼女の昔からの夢だったのだ。
旅の途中で出会った鑑定士ロランからの出資も取り付け、立ち上げた商業は順風満帆に進むかに見えた。
しかし、レベッカに未練のあるアリスターが追いかけてきて、レベッカはロランと一緒に元婚約者を撃退する羽目になるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-25 19:50:37
13002文字
会話率:36%
幻影を操る能力者奥村北斗。
彼の野力はお世辞にも強いと言えるものではなかった。
火が吹けるわけでもなく、嵐を呼ぶこともない。
派手さに欠ける能力はみんなからバカにされがちなのだ。
しかも幻影と来たら陰湿だの陰険だのと追い打ちをかけるよう
な言われ方をしてきた。
それでも腐らず、自分に出来る事をこなしていく彼にきっと世界は微笑んでくれる。
なぜなら、彼はいつだって真面目に不真面目。
世界を平和に騙していくから…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-20 11:16:06
239文字
会話率:0%
就活に苦労していた女子大生、多英忍(タエシノブ)はある日突然、異世界へ転移してしまった。
右も左も分からない世界で暮らすため、領主様の助けを借りて王立学院の事務員として働くことに。
なんとか慣れようと懸命に働く日々だが、担当の教授エメリヒ・
ローゼンシュティールは『余所者』と馬鹿にしてくる。頭脳明晰で若くして教授なうえにとんでもなく美形だけど、陰険根暗で可愛さあまって憎さ百倍! 研究のためなら頑固でこだわりが強くなる教授の罵詈雑言と事務員としての仕事に板挟みになりながら戦う。
頑張れシノブ! 負けるなシノブ! 異世界で平和に生きるため、今日も働きます!
短めで終わる予定です。書きながら投稿していくので更新頻度はゆっくりのんびり。
20191116 タイトルとあらすじを少し変更しました。旧:王立学院で事務員やってます折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-10 08:00:00
127106文字
会話率:45%
「茨邸の魔女」=エヴァジェンナ・レヴィ。
2000年の時を生きる彼女が若く美しい姿をしているのは、少女の生き血を啜り青年の心臓を食らっているから。
その心は、冷酷で傲慢。邪悪で陰険。今日も国中の悪人を束ね、血で血を洗う争いを起こし続けている
。
――そう語り継がれているけれど、真実は別にあるとわたし知っている。
だって、わたしこそ「茨邸の魔女」=エヴァジェンナ・レヴィなのだから。
今日も人間の少女=アリソン・ヒューズと名乗りながら、紅茶を煎れたり推し事を楽しんだりして愛らしく生きている。
時には本当の悪しき魔女達を狩りながら。
これは、そんな「魔女を狩る魔女」のお話。
日本で拗らせアラサーとして生きていた記憶もあるからたまに生きづらいこともあるけれど、わたしなりに一生懸命生きている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-16 21:17:25
192948文字
会話率:35%
私には大好きな幼馴染みがいます。
でも、その幼馴染みは文武両道で運動に勉強、容姿もハーフということもあり女の子からモテモテ。それに対して邪険に扱ったりしないが間違っていることはハッキリと言うのが彼の優しさであり良いところだった。
私の前に陰
険なことをする「ライバル」が現れるまでは……ね。彼と仲が良い私が気に入らないのか、全学年の男女に嘘を言いふらし、私はイジメをうけ心が壊れかけ不登校に。家族にもイジメを理解されず見放された私。
……いつも私の心の支えになってくれたのはあの人だけ……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-26 22:17:19
5455文字
会話率:34%
「目のつぶり方、教えます」。
研究室に奇妙な貼り紙をして怪しいカウンセリングルームを開いている心理学者、野山 詩臣(のやま しおん)。捻くれた思考、ふざけた態度、外見にも気を遣っていない、ただおしゃべりなだけの陰険男なのに、相談者の悩
みや傷を優しく解決していく。成り行きで助手をすることになった水木 涙(みずき るい)は、掴みどころも魅力もないはずの野山に振り回されていく――。
スローペース更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-29 20:00:00
12959文字
会話率:51%
「ジュスティーヌ・シャラントン、貴様との婚約は破棄とする!!」というお約束のアレから始まる、悪役令嬢もアホの子王太子も男爵令嬢も側近達も、登場人物が全員好き放題にやらかす小話です。どうしてこうなったのか、作者にもよくわかっていませんが、人生
にはままあることなので仕方ないのです…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-26 21:00:00
5944文字
会話率:25%
「婚約を解消されたい」と話しているのを聞いてしまった王子と、とある理由で、婚約を解消されたい令嬢の、焦ったい勘違いラブコメディ。
女々しくてつらい、ヘタレ王子視点。
最終更新:2021-02-22 22:22:08
8071文字
会話率:38%
大陸の文明から置き去られ、いまだ魔法ののこる島――
その島をおさめる三つの王家は、それぞれふしぎな力をもっていた。
しかしながら、その奇跡には犠牲があった。
奇跡のために呪いを負わされた王女ロゼットは、侵略者であるマスカード伯と組み、一族へ
の復讐をくわだてるが…
皮肉家で毒舌家な王女と、嫌味で陰険な伯爵の救済のお話。
*HP消滅のため、転載。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-11 23:14:04
208104文字
会話率:56%
魔女といえば根暗で陰険で、部屋に閉じこもって研究ばかり。そんなイメージのある魔女であるフィーフィロス・ウェザリアは、生まれつき魔法が使えない落ちこぼれ。
だが、師匠であるカターニア将軍と出会い、剣を学び、いつしか戦場を駆ける戦場の魔女となっ
た。
フィロは部隊長として、隣国との戦に明け暮れていたが、ある日、国王に呼ばれた。
彼女の前に現れたのは、尊大な態度を取る少年――――、魔女によって少年の姿へと変えられてしまった国王、アルベスク・トートレーゼだった。
見た目は天使な腹黒少年王(仮の姿)と男前だけどちょっと抜けてる戦場の魔女が、元の姿に戻るために魔力チートの魔女と戦ったり、初恋を拗らせたりするお話。
※R15は念のために設定しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-20 13:56:07
68460文字
会話率:38%
悪役令嬢ローズマリーに転生したら、俺Tueeeeeもできない、婚約阻止も失敗した。
婚約者は無関心ではないけどちょっと意地悪だし、兄は陰険だし、やたら周囲はキラキラしまくったイケメンでローズマリーの心は荒んでいく。
入学した学園ではな
んとヒロインが増殖中!?
どーなってんのこれー!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-18 00:50:00
10002文字
会話率:16%
スキル『キューピッド』?そんな能力で何が………………ガヤァァァァッァァァァッァァァッァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!!!!!!
キューピッドに絶望せよ。
なろうラジオ大賞応募作です。
最終更新:2019-07-26 23:00:00
999文字
会話率:44%
自慢じゃないけれど、高校の勉強そっちのけでヘンなことばかりやってる通称「YYコンビ」、ぼくとミチアキの前に、ある日不思議な女の子が現れた。「あたしのことは、バーバラと呼んで」彼女はそう言って、ぼくたちと「レトロ研究会」を立ち上げた。レトロ研
究会はやがて「良き大バカ研究会」になるが、学校で起きたある事件を契機に、バーバラは謎の失踪をする。
失踪から戻ってきたバーバラは、ぼくとミチアキに、闇の「呪術サイト」の話をする。事故を装って恨みを晴らす陰険なビジネスだが、容易に証拠がつかめない。バーバラは自らを囮にして、闇サイトと対決しようとするが…。
1960年代をこよなく愛するミチアキと、江戸時代の屋敷で育ったぼく、なぜか『バーバラ』にこだわる彼女の3人が、16歳の初夏を駆け抜ける。友情と勇気の物語。新感覚の爽やかな青春小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-12 01:08:48
34636文字
会話率:72%
ラスは教会では一番のお姉さん、神父様とともに孤児の面倒をみて暮らしていました。楽しい毎日を送っていましたが、あるとき町の学校から特待生の誘いがやってきます。喜ぶラスとは対照的に、教会には陰険な雰囲気が充満してしまい、ラスは原因を作った自分
を責めながら教会を飛び出すのでした。
着の身着のまま、お金も持たず、そんな彼女は町を目指し、旅に出るのでした。
たくさんの人に会い、たくさんの感情に揺られ……ラスの旅の行方は、はてさて……。
【電撃大賞 第20回電撃小説大賞 3次通過作品】
2019.2.24より順次掲載(毎日5時更新) 全20話折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-03-15 05:00:00
117711文字
会話率:48%
とある街で起こる次々と発生する不可解な事件の数々。獣に食われたような死体、蛇に絡め取られた少女、夢を喰らわれ人形と化した人々、何でも願いを叶えてくれる悪魔の契約書。
それらを次々と解決する一人の探偵がいた。低く陰険な声に、時代錯誤な黒の
着物と下駄、柳の木の下にでもいそうな顔つき、だが、その風格はまるで地獄で沙汰をくだす閻魔大王を連想させる。
彼の名前は神島仁(かみしま じん)。どこにでもいない探偵だ。
この物語はそんな探偵と彼の周りの人間を描いた青春小説となっております。探偵と書いてありますが、推理小説ではないので、ご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-01-04 12:19:37
176174文字
会話率:43%
帝都最強の戦闘部隊と畏怖されながら、魔物以上に忌み嫌われし『狂風勇士隊』の四人。
卑怯陰険で知られる隊長ギブファットは突然に正気を失う。
「俺、運動部の部長やってる恵太な! いっしょにインターハイめざそうぜ!」
波乱は王宮をも巻きこみ
、未曾有の混乱へ突き進む。
「学校は誰のためにあるんだよ! 先生なら生徒みんなを大事にしろよ!」
冷酷残忍で知られる副官ワラレアは舌打ちする。
「そんなご都合主義の幻想が仮に実現しようと、必ず悪用する者が現れ、すぐに弱肉強食へ引っぱりもどすさ」
神の啓示をめぐる真相は、世界から楽園への道筋を途絶えさせていた。
「自分を捨てて他人になりすませば、しあわせになれるとでも思っているのか?」
帰ってこいと言うべきか、いってらっしゃいと言うしかないのか。
「異世界の前世を思い出しただけ!」
だが勇士ならば立ち止まるな!
珍妙な勘違いの斜め上へ飛躍し、真の理想に殉じて迷妄せよ!
* 一話平均4400字(2000字ほど前後しますが、上・中・下を合わせた一節ごとに1万~1万5千字ほど)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-24 01:15:37
181205文字
会話率:47%