異世界に転生したい平凡なサラリーマン、北岡ツトム。
そんな彼はひょんなことから、いつもの行き付けの店とは違う、とあるカフェに足を踏み入れた。
純喫茶『レイン・バロン』。
持ち込んだノートパソコンをおもむろに開き、ワイファイ回線でネットに接続
すると、見慣れた画面が現れた。
小説投稿サイト『クロノスの物語の園』。
そこには無数のユーザーにより投稿された、玉石混淆の作品群がアップロードされていた。
知人のラノベ作家・寄館島スバルの影響でライトノベルの魅力にすっかり取りつかれてしまったツトムは今から、このカフェでついに自分の作品を執筆しようとしていたのだ。
めっきり良いニュースを流さない現代のマスメディアと戦っていく。――そんな大義の下で数々のファンタジー小説を世に放ち続けるスバルに憧れてツトムが綴り始めた小説のタイトルは『天界を剣一本で作った凡人』。
ウェブで開かれているコンテストの多くは、8万文字以上はないと応募すら受け付けないほど高き壁がある。
事前に調べた情報や、スバルが時折くれるアドバイスで自分なりには執筆の流れをイメージしてあるツトムだったが、これからのことを思うと、ひどく緊張していた。
本業である林業卸売会社営業課での仕事との両立。妻からの誤解。突如として現れた探偵。
そんな全てがツトムを取り巻く日常。
ある意味では彼はそうした忙殺を、ライトノベルという非日常で忙殺することで上書きしようとしていたのだろう。
「没個性に怯えるから、あなたは私に付きまとわれる羽目になる」
美人の女探偵、白草チユナの危険ながらも蠱惑的な囁きは、むしろツトムをラノベ作家に掻き立てる良い立役者であるのが皮肉だ。
ツトムの父、知名度は高くないながらも旧財閥の傘下にある木材管理会社で成り上がって後に引けなくなってしまった男である北岡マサフサへの、とある過去に対する復讐。
それを果たすはずが、ツトムを珍妙な人生へと誘い込んでしまったという失態でしかないのがチユナのしてきたことだったのだ。
さて、そんなこととは露知らず、今、ツトムはいよいよ『天凡』こと『天界を剣一本で作った凡人』の執筆に取りかかろうとしていた。
しかし、この時はまだ彼は何ひとつ気付いていなかった。
怪しく瞳をギラギラさせる二人の店員。
これはそんな彼らの、瞳がギラギラしているように見えていただけのアホだった青春物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-30 12:05:03
1975文字
会話率:99%
「果ての街」は、ちょっとしたお小遣いで夢を見られる理想郷。
その街の正体はレンタルサーバ内にある、仮想都市だった。
記憶石を浮かべて飲む幻燈カクテルで夢に溺れるも、蠱惑的な芸術作品のような情報を食べ続けるも自由な街。もちろん、美しい機械と恋
愛もできるし。肉体を捨てることさえ…。
私が描くのは、その街の日常と妄想である。
※重複投稿予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-19 01:34:24
1660文字
会話率:57%
「悪い事は言わないわ、冒険者は……諦めた方が身の為よ?」
あの日、ギルドの受付嬢は心底面倒臭そうにため息を吐きながら、夢見ていたシャルルに深い絶望を与えた。
幼なじみ三人でパーティーを組み、仲間を集めて、目標は大きく魔王討伐のはずが……
他の二人は選ばれし【勇者】と【聖女】で、シャルルが『神託』を受けたのは、最底辺なジョブと使えないスキルが一つのみ。
数ある魔法系統職の中でも最底辺──【毒魔法使い】
覚える魔法は、微々たる継続ダメージを与え続けるしか価値のない《ポイズン》一つだけ。
いわゆる、外れスキルと呼ばれる──『スナッチ』
敵を倒す事でスキルを習得出来る筈なのに、余りの確率の低さからか、成功したと言う記録は残っていない。
荷物持ちとしてパーティーに残ったものの、潜ったダンジョンであり得ない強敵に遭遇し、仲間の取った行動は……シャルルを囮にしての敵前逃亡。
シャルルに迫り来る、死の抱擁。
絶望に抗え、運命を覆せ、最底辺から脱却しろ──
「あなた──、本当は勇者だった癖に、その役割を奪われたのね? なんて……面白い生き物なのかしら。【魔王】になれるのは、【毒魔法使い】だけなのよ。私が、かつてそうだったように。──ふふっ、お願いがあるの。私を……殺してくれない?」
蠱惑的な笑みを浮かべながら、魔王を名乗る可憐な女性はそういい放った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-06 11:00:00
7341文字
会話率:30%
陶器のように白い肌に柔らかな黄金の髪。深い青色の目は夜の海を思わせ、くっきりとした濃いまつげが白い肌に影を落とす。頰には少し赤みがさし、血のように赤い唇が蠱惑的な笑みを浮かべ妖艶さを醸し出している。背中からは片方がすこし歪んでいるが純白の立
派な翼が生えている。まさに天使という言葉がふさわしいものがいた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-24 12:08:39
1587文字
会話率:22%
長き戦いを終え、不遇の日々を送る改造人間ライオブレイカー。彼は暴走するトレーラーから少女を守るために飛び出し、共に異世界へと飛ばされてしまう。そこで蠱惑的な女性の声に導かれ、人の命を魔法に変える力とダンジョンを作る能力を手に入れるのだった
。
殺し合いに疲れたライオブレイカーはその力を拒むが、ダンジョンを狙う人間たちは否応なく彼らに襲いかかる。迫る爆撃の砲火。たった一部屋のダンジョン、そこに眠る少女たちを守るため、ライオブレイカーは再び銃を取る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-30 20:47:55
102901文字
会話率:44%
カルト映画館 ベスト70選 カルトで、、ディープで、、妖しくて、蠱惑的で、マイナーな、こわーい映画 マイ・ムービー・レビュー
キーワード:
最終更新:2019-02-03 13:42:49
3387文字
会話率:2%
高校生活と共に姉との同居が始まった。
姉は想像以上に蠱惑的で!?
姉と弟の青春ラブコメディー
最終更新:2018-08-15 20:53:24
13220文字
会話率:48%
怖い話をしましょうか。
爛れた休日の黄昏時に、女はそう持ち掛けた。
彼女の蠱惑的な唇が紡ぐのは、暗く陰鬱な怪奇譚。
深く入り込み過ぎてはいけない。考えすぎてもいけない。覗き続けるべからず。
彼の女は、魔性である。
最終更新:2018-08-10 22:15:12
6447文字
会話率:30%
変な器を擦ったら、お目にかかった事もない蠱惑的な美女が現れた!
「願い事は何ですか?ご主人様。」
突拍子もない行動をする彼女と、それに振り回されるいい年したおっさんの、恋に落ちた2人のモノガタリ。
最終更新:2017-12-30 22:07:14
37367文字
会話率:48%
一度書いてみたかった、妖女の描写。
書くために書かれた文なので、特に面白味はないです。
最終更新:2017-09-16 20:47:28
1267文字
会話率:0%
蠱惑的な女性に惚れこんでしまう少年のおはなし。
高校生から一人暮らしを始めた聡は、隣に住む山田みどりに恋に堕ちる。しかしみどりは新婚だった。
想いをなんとか断ち切ろうとするが、無邪気なみどりの深みにはまる。
comicoで少し公開していた
ものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-28 23:55:49
2818文字
会話率:45%
蠱惑的文体実験。忘却という名のフリーダム。
「ちらし」といっても広告なのか寿司なのか。
それが詰まっていたのは「ポスト」なのか「ホスト」なのか。
忘却の彼方に浮かび上がるのは、さらなる忘却の境地――。
最終更新:2017-02-06 23:10:24
1296文字
会話率:0%
かつて、青年は母に言われました。
働かなくてもいい、と。
どこかの神託にも思えるそれはとても甘美で、蠱惑的で……
そんなお言葉に飛びついた青年は所謂、無職でした。
ニートではありません。引きこもる気もありません。一応、自宅警備員では
あります。
毎日のように家事をこなし、アニメを見て、ゲームをして、ネットを巡り、わりと頻繁に買い物に出かけます。
そんな無職がある日、見つけたのは一つの求人冊子。
もちろん青年のモノではありません。なぜなら、青年は一度として社会に出ようとしたことが無いからです。
ですが、奇跡的に青年は冊子を開いてしまいました。
すると、どうでしょう。なにやら青年の意識は白く染まっていきます。
何もそこまでの拒絶反応を見せた訳ではありません。しかし、気が付けば、そこは緑豊かな森の中。どうやら、青年は森を仕事場として斡旋されてしまったのです。
果たして青年の物語はどこへ行き着くのでしょうか。
これは小さいようで大きいような、異世界就職から始まる寄り道だらけの物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-25 16:23:52
74062文字
会話率:31%
ある雪の降る日、学校で双子の妹の左羽子と話をしました。
左羽子は無邪気に笑いますが、時に鳥肌の立つほど蠱惑的な笑みを浮かべるのです。
最終更新:2014-12-28 22:53:12
6021文字
会話率:20%
鴉型の防毒面で焼け爛れた過去を覆い隠す、黒い焰を宿した男。
貪欲な探究心であらゆる知識を餮る、美しき絶対不死の老女。
二匹の怪物が辿る、『死』への旅。
「21gしかないキミの魂よりも、本のがずっと重く価値がある。そうだろう?」
鮮や
かな薄紅の唇に蠱惑的な微笑を湛えると、彼女はそう優しく吐き捨てた。
長い睫毛の下に隠れた碧眼は、鋭い光を煌々と宿しながら、男の『薄っぺらくも軽い生』を見据えていた。
長編SFダークファンタジー。
※残虐描写、暴力表現、性表現が多く含まれます。
※この作品はアメブロ【燈の車】で連載しているものに加筆・修正をして転載しているものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-07-25 17:53:47
14386文字
会話率:27%
少女に出会った青年は、異世界に落ちていく。
最終更新:2014-04-28 10:10:30
3664文字
会話率:9%
十年前に死別した幼馴染のことを慕い続ける少女、木戸咲良。思い出の壁の中に閉じこもる咲良は、ある夏の雨の日に茉莉花という蠱惑的な大人の女性に出会う。茉莉花やその弟の翔との出会いが、咲良を取り巻く環境を一変させていく。咲良の心は揺れ動き、次第に
翔の方へと傾いていくのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-03-30 20:00:00
41215文字
会話率:58%
「紐の倒錯的な空想」「滅亡前夜の蠱惑的な日常」の続編。いつも通りの会話のはずが、とある話題から「私」は自分の気持ちの変化に気付いてしまう。
キーワード:
最終更新:2013-05-09 01:56:50
2107文字
会話率:45%
「紐の倒錯的な空想」の続き。人類滅亡ネタと絡めてみました。
最終更新:2012-12-21 01:20:56
2089文字
会話率:24%
二十三年間何ものにも執着を持たずに生きてきた僕が出会ったのは切断された女性の乳房だった。その乳房を恐る恐る手の平に乗せた僕は何かに導かれるようにして歩き始めた。
最終更新:2012-09-02 13:22:19
6613文字
会話率:0%
ゴシック・ファッションに包まれた、とても小さな女の子。彼女は僕を脅しにかかり、僕は彼女に脅された。
淫靡な雰囲気を身に纏う蠱惑的な彼女と、しがなく平凡なサラリーマン。
二人の出会いは、とても婉美で歪んでいた。
最終更新:2012-05-09 05:07:14
556文字
会話率:14%