勇者連合軍が魔王を倒して十年が経つ。
魔獣含む、異種族は徹底的に忌み嫌われていた。
人間の、人間による、人間のための世界。
世界は人間たちのための平和が作り出されて、魔王の配下である魔獣たちは住処を追われ、迫害を受けていた。
そして死んだ
魔王には多くの子がいた。
ただ唯一生き残ったのは一人の末っ子のみ。
娘の名はレ=ゼラネジィ=バアクシリウス。
今の世界の風潮が作り出されたきっかけは、魔王の死で、勇者たちの功績によるものだ。
そんな勇者たちを、シリウスは許さない。
実の父を殺した彼らを殺すためだけに彼女は十年の間、魔術の腕を磨いてきた。
――やがて、復讐の時はやってくる。
これは魔王の娘による復讐のための物語。
※主人公は努力済み、初めから最強です。
戦闘シーンは多くなると思われますが、人間側の成長も書く予定です。
長い目で見てあげてください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 00:10:00
467384文字
会話率:41%
父親と母親を一度に喪った少年、辰姫紅壱
祖父母に引き取られた紅壱は、酷いイジメに遭うも、此の世と彼の世の境目で魔王との出逢いを果たし、本当の強さを学ぶ
立派な不良となり、喧嘩三昧の中学生生活を送った彼は、何の因果か、超エリート校・天戯堂学園
に入学してしまう
そこで、女尊男卑の風潮の厳しさを嘆いていた紅壱、彼のズバ抜けた身体能力に、目を付けたのは生徒会長にして、女帝の獅子ヶ谷瑛だった
かくして、個性豊かなメンバーばかりの生徒会に籍を置く事になった紅壱だったが、実はこの生徒会、普通じゃなかった!!
業務は、まさかの化け物退治!?
魔王と契約し、後に獄皇と呼ばれ、正義を敵に回す事になる少年の宿命が、今、加速するッッ
そして、初心な生徒会長の恋も急発進!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 21:54:02
2097418文字
会話率:29%
心優しき聖女ユーリカは、人々を守る力を得るため『強欲』と呼ばれる大悪魔と契約を交わす。例え、それが破滅へ続く路だったとしても。
【一章完結まで毎日17時投稿】
最終更新:2025-06-20 17:00:00
77945文字
会話率:36%
連続した危険な仕事(ワーク)を終え、心身ともに疲れ果てた航宙士(スペースマン)のチャック・マツオカ。彼は次の仕事を探す前に、しばしの休息(ブレイク)を取ることを決意する。
相棒のAI・アイリーンの提案の中から彼が選んだのは、フルダイブ型VR
リゾート施設『オアシス・ダイブ』。そこで彼は、鋼鉄のステーション『タルタロス』の喧騒を離れ、仮想現実の中に再現された地球の美しい海辺へと意識をダイブさせる。
本物と見紛うばかりの太陽、潮の香り、そして優しい波の音。偽りの楽園で過ごすつかの間の安らぎは、チャックの張り詰めた心を少しずつ溶かしていく。
これは、過酷な宇宙で生きる男が手に入れた、ささやかで高価な休息と、明日への活力を描くショートストーリーである。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 01:17:06
2225文字
会話率:34%
神が降りた島で あらすじ
目に見えぬものに、あなたは耳を澄ませたことがありますか――。
ある日、視覚障害のある男性・山下良寛は、なぜか導かれるようにひとり静かな浜辺を訪れる。潮風に吹かれながら、彼がたどり着いたのは海辺の拝所(うがんじゅ
)だった。
古より祈りが捧げられてきたその神聖な場所で、彼は、そこで不思議な雰囲気をまとう女性に出会う。名前は、なっちゃん。彼女は、天の声を聞き、気配を感じ取り、人の痛みや喜びにそっと寄り添う力を持っていた。
偶然とも必然ともいえるその出会いから、良寛の世界は静かに揺れ始める。なっちゃんに誘われ、彼は気功の集いに参加し、土地に根ざした祈りの文化に触れていく。拝所をめぐる中で出会う仲間たちは、目に見えない「気」や「想い」の存在を信じ、それを日々の中で大切にしていた。
やがて良寛は、かつての喪失や心の奥底に沈めてきた感情と向き合うことになる。見えないことが、逆に見えてくるものがある。耳を澄まし、肌で感じ、心で受け取る。そんな日々のなかで、彼の中にある世界が少しずつ、しかし確かに変わっていく。
神々が今なお息づく久高島。詩のように語られる魂の声。自然と人、そして見えない世界との深い結びつきのなかで、良寛は再び自分自身の「光」を見いだしていく――。
これは、癒しと再生の物語。祈りが静かに息づく沖縄の拝所を舞台に、見えるものと見えないものの間にある「なにか」をめぐる、心の旅の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 13:42:59
47280文字
会話率:31%
目に見えぬものに、あなたは耳を澄ませたことがありますか――。
ある日、視覚障害のある男性・山下良寛は、なぜか導かれるようにひとり静かな浜辺を訪れる。潮風に吹かれながら、彼がたどり着いたのは海辺の拝所(うがんじゅ)だった。
古より祈りが捧げ
られてきたその神聖な場所で、彼は、そこで不思議な雰囲気をまとう女性に出会う。名前は、なっちゃん。彼女は、天の声を聞き、気配を感じ取り、人の痛みや喜びにそっと寄り添う力を持っていた。
偶然とも必然ともいえるその出会いから、良寛の世界は静かに揺れ始める。なっちゃんに誘われ、彼は気功の集いに参加し、土地に根ざした祈りの文化に触れていく。拝所をめぐる中で出会う仲間たちは、目に見えない「気」や「想い」の存在を信じ、それを日々の中で大切にしていた。
やがて良寛は、かつての喪失や心の奥底に沈めてきた感情と向き合うことになる。見えないことが、逆に見えてくるものがある。耳を澄まし、肌で感じ、心で受け取る。そんな日々のなかで、彼の中にある世界が少しずつ、しかし確かに変わっていく。
神々が今なお息づく久高島。詩のように語られる魂の声。自然と人、そして見えない世界との深い結びつきのなかで、良寛は再び自分自身の「光」を見いだしていく――。
これは、癒しと再生の物語。祈りが静かに息づく沖縄の拝所を舞台に、見えるものと見えないものの間にある「なにか」をめぐる、心の旅の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-19 13:29:44
50369文字
会話率:36%
誰のものでもない方でございました。
聞いてくださいまし、そこの方。恋の話でございます。
最終更新:2025-06-19 09:54:24
2718文字
会話率:6%
『この世界はいつなんどきでも美しい。私たち人類が生き続けるかぎり。』
この世は人類の大半が、「オーラ」と呼ばれる光を纏い、煌びやかな世界となっていた。
しかし"大半"であり、全ての人間がオーラを纏っているわけではない。
主人公である少年『レイ』はその大半からあぶれたうちの1人。レイは生まれたその時からオーラは無く、赤子の時にとある孤児院の前に捨てられたものの、その後の孤児院での生活にはそれなりに満足していた。それもそのはず、孤児院で生活している幼子はみな、オーラの存在を知らないからだ。
しかし、ひょんなことからレイが9歳の頃に「オーラ」の存在を知ることとなる。そしてレイは幼いながらに、何故自分がこの孤児院で暮らしているのかを察した。それは"自分はオーラがないことで肉親に捨てられた"ということを理解したことを意味する。
実際、オーラのあるこの世界では、オーラの無い者を見下し差別するものは多かった。時代とともに"オーラの有無で差別をすることはいけない"という風潮に変わりつつあるものの、心のどこかでは毛嫌いしているものは少なくないのである。
そんな中、レイは一大決心をし孤児院を抜け出すことに成功するが…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 20:38:32
20133文字
会話率:47%
終戦から3年半、ルノヴァナ共和国は内乱の危機にあった。革命の風潮が巻き起こり、若者は平和を掲げて政府に正面からぶつかり、国家保安隊はそれを阻止する。
主人公のガリナは国家保安隊へと入隊し、戦時中世話になった女性将校と再開した。彼女は国家
保安隊員として革命派グループとの抗争へと巻き込まれていく。
穏やかでない、戦後の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 14:54:49
21805文字
会話率:57%
テオたちの同人誌『季刊 新思潮』に、新進氣鋭の論客が...
最終更新:2025-06-18 08:12:10
1613文字
会話率:11%
新人刑事・海堂は、釣り中に海へ転落し行方不明となった男性の「事故死」に、ひとりだけ違和感を抱いていた。
釣果写真の位置情報と通報地点との微妙なズレ。
だが、若手の意見は捜査本部に受け入れられない。
それでも海堂は、独自に潮流データと海底地形
を調査し、やがて“遺体のあるはずの場所”にたどり着く。
地理と観察の知識を武器に、権限も技術もない中で突き止めた真実とは――
「完全犯罪」に見えた事件の真相に、ひとりの新人が迫る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-18 02:17:49
6874文字
会話率:34%
「家ごと異世界転移?はたして竜脈とは?
そして猫ちゃん達の運命は、どっちだ?」62000PV感謝(^。^)
眷属と言うか、ゆくゆくは異世界に行ってモンスターや猫ちゃん達を無双化させて、自分は家でゴロゴロしたい系小説をっ目指します。←
〈
大切なお知らせ〉
50000PV突破、大変感謝しておりますm(_ _)mこれも皆さまのおかげですねっ!!
しかしながら体調不良が続きストックが切れました(汗)
今後は毎週、火曜日と土曜日の13:00に投稿にしたいと思います。(*´꒳`*)つまり週2回投稿ですね!!
出来ましたら見放さずに見ていただけると嬉しいです_| ̄|○))謝罪。
第100話は〈家族キャラクター紹介〉になります。また今後の展望について記載中
現在の眷族…5体
◉E5(エコ)さん・DS(ディス)さん・4R(シリュウ)・G3(ジザ)さん・2L(トゥエル)
契約…50体
◉ルル君・金さん・チョメ君・ミミちゃん・シーちゃん・ミチ・花子さん・タロさん・ロンちゃん・クロちゃん・ハナちゃん・ハッピー・シマ・カア君・乙女ちゃん・ユズリハ(野良ネズミさん)・紅葉・菅原くん・橘花くん・リコピン・JOL・葉蘭・水引・葛葉・榊・千歳・鳳来・ホチョさん・八手・蒼原・不知火・漁火・八重波・白波・鳴海・夕潮・芍薬・水楢・柏・梛・茜・白妙・牡丹・鬼蕗・BM・BL・ユナさん・キュラさん・ビビさん・イシヒメ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-17 12:03:40
3546213文字
会話率:31%
潮風が吹き抜ける坂の町・風鈴坂。
この町では、夏の終わりに「風送り」という不思議な風習が行われる。
人々は風鈴を吊るし、胸に残る想いや記憶を風に託して手放していくのだという。
ある年の夏、少年と少女は堤防で並んで海を見ていた。
他愛もない
会話、どこにでもある日常。
それは、突然訪れた出来事を境に、かたちを変えていく。
季節が巡り、ふたたび風送りの時期がやってきたとき、
町に吹く風に、微かな違和感が混じり始める。
鈍く軋む風鈴の音、記憶にないはずの場所に吊るされた鈴。
胸の奥に残された後悔と祈りが、風に溶けていくその夜、
ふたりの心は静かに再び重なっていく。
風は何を運び、何を還すのか。
誰もが胸に抱える「忘れたくないもの」を、前に進ませる。
これは、風鈴が揺れる音に導かれて辿り着いた、
ひとつの別れと、ひとつの約束の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-16 18:00:00
71202文字
会話率:14%
世界が終わる音が、潮騒に紛れて聴こえた。
誰も気づかないまま、確かに何かが終わっていた。
でも、僕らは気づかないふりをして、
それでも今日を生きていた。
僕は、貴方に出会うことが出来て、本当に良かったと、思っている——。
最終更新:2025-06-16 01:05:52
36586文字
会話率:34%
七つの大国と七つの魔法が支配する世界
『ルミナ=セリカ』
焔煌・蒼潮・疾風・雷霆・凍晶・大地・翠嵐
──それぞれの国には「煌環」と呼ばれる属性核と契約し、その力を借りて繁栄を続けていた。
煌環と契約を行うもの、「執政」はその属性の神の代行者
として国を治め、守り、繁栄させる存在であった。
しかし、そのような世界の均衡は1人の少年によって崩れ始める。
名前はユリウス。彼はどの属性にも属さない“契約外の子”として、この世界に墜ち、この世界を旅していた。
そして、彼は旅を続ける中で全ての属性を利用できることを知る。
なんの前触れも無しに突如この世界に降り立った彼の存在は、すぐに7国の執政に知れ渡った。
契約を行なっていない彼が、なぜ全ての煌環に共鳴することができるのか。
そして世界の裏で蠢く“第八の煌環”の存在。
それはかつて神々が死力を尽くし封印し、世界の歴史から抹消された存在。
崩れゆく世界の均衡。
七つの大国の思惑と、執政たちの邂逅。
そして、この世界の未来を問う選択の旅が始まる。
──これは、この世界の“掟”に反する少年が、七国を渡り、全ての煌環と向き合う物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 17:00:00
2382文字
会話率:60%
ただの学校生活を送るはずだった。
それが_
宇宙人!不死身!魔女!ロボット!…などなど
一緒の教室に居る、私以外の全員が、変な正体持ってたぁぁぁ!!!
宇宙人と不死身と手を組んで!
襲ってくる困難を
なんとか切り抜けろっ!
_25133244,101413255755525’419221’6132’7193.
あれ、なんか愛のせいで暗号になっちゃったんだけど!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 11:49:49
5111文字
会話率:56%
女子が人狼をする。_以上
最終更新:2025-05-01 22:17:58
4576文字
会話率:45%
30年前に東映京都撮影所で製作進行を経験し、その後、東映東京撮影所で助監督をしていました。
その時に、撮影所の内外で知り得た知識のあれこれをTwitterで投稿していたものを、エッセイ形式で再編集しました。
また、新作も定期的に掲載していき
ます。
基本的には「皆が知っているが経験者じゃないと知らないような事」を綴って行きます。
Twitter
#余り語られない撮影所あるある
元東映特撮番組助監督 竹田
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-15 07:53:10
864906文字
会話率:5%
「余り語られない撮影所のあれこれ」用のINDEXです。
最終更新:2021-07-22 14:42:56
5359文字
会話率:98%
西暦2054年。埋立地の上に作られた最先端科学都市、東京都葱津区。
しかしその一方で、この街では最先端技術を狙った犯罪やその技術を駆使した犯罪が絶えない。
そんな中、少し変わった二人組が警察に協力していた。
それは、国立・葱津高校に存在する
部活動でありながら「風紀委員会」を名乗っている二人の学生である。
この物語は風紀委員会の2人が、あるときは犯罪者と対峙し、またあるときは天才達の才能の無駄遣いに巻き込まれてカオスな日常を送り……
そんなギャグとシリアスに全振りのドタバタ日常コメディ逮捕劇である!!
※この作品は常識人の二人で作ってます。
・にわた
https://x.com/ohton0726
・んぎょ
https://misskey.io/@RoboSangyo折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 14:13:04
28080文字
会話率:55%
問題児が多い県立高校の体育教師、麻倉 正樹(あさくら まさき)。
彼はその高校にてラグビー部の顧問と生徒指導を兼任しており、情に厚く全力で生徒一人ひとりに真正面からぶつかっていく今時珍しい熱血教師として県内でも有名であった。
しかし、時
は流れ教師生活四十年。
社会の風潮が彼のような熱い人物を必要とはしなくなっていった。心に流れる熱い血が冷める頃には、麻倉は還暦を過ぎて定年退職。
そこに追い打ちをかけるかの如く舞い込む不運な事故。
目を覚ますと、そこは自宅でも病院でもなく見知らぬ豪奢な室内。
ここは天国か、はたまた地獄か。
次第に状況を理解していった麻倉は自分がそのどちらでもない世界に転生したと悟る。
こうして麻倉はひょんなことから乙女ゲームのヒロインである聖女の前にライバルとして立ちはだかり、一妻多夫にて四大公爵家の子息たちを誑かしたのちに国家転覆を目論んだ叛逆罪で処刑される運命を課せられた悪役令嬢、ロザリア・マルグスとして第二の人生がスタートした。
見た目は悪役令嬢、中身は熱血教師。
その性質、交わるはずもなく。
「歯を食いしばれ!! 今からわたくしは貴方たちを殴りますわ!!」
〝この物語は、ある乙女ゲーム内での学園生活に真っ向から勝負を挑んだ悪役令嬢に転生した熱血教師の汗と涙の記録である〟折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 12:23:07
88774文字
会話率:43%
湾岸エリアの高級タワーマンション最上階に、雲雀(ひばり)は幽閉されたも同然だった。
というのも人気ホスト、裳玲(もれい)に惚れ込み、結婚して早3年と5カ月。
しかしながら、夫婦関係は冷え切っていた。
梅雨に入り、例年にないこの異常な長雨が
いけないのだ。
陰鬱な雨は人の心まで荒廃させる。
ことあるごとに潔癖症の夫から罵倒され、雲雀のストレスは最高潮に達していた。そのたびに陰湿なやり方で仕返ししてきたが、ついに殺害を計画。
かくなるうえは裳玲を殺してでも、このマンションから巣立ちしなければならない。
雲雀は巧妙に夫の命を削っていくのだった……。
※本作はしいな ここみさま主催『梅雨のじめじめ企画』参加作品です。
※全5エピソードの連載です。微グロとバイオレンスあり(*^-^*)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-14 12:00:00
15844文字
会話率:13%
岡山県玉野市に恐ろしくも悲しい伝説がある。
今を遡ること動乱のさなかの室町時代、安芸出身の盲目の座頭たち五人がいた。
一念発起して信濃の善光寺へ参るべく、瀬戸内の海を船旅の途中であった。
ところがその全財産に眼がくらんだ船頭。座頭たちは金
品をまるごと奪われたうえ、ちっぽけな岩礁に置き去りにされ、潮が満ちてきて海の藻屑と消えたという。
それ以来、周辺では怨みを飲んで死んだ五人の無念か、すすり泣く声が聞こえたり、火の玉が飛ぶなどとよからぬ噂が飛び交った。地元漁師は気味悪がって近寄りたがらない、いわくつきの岩礁だった。
……この悲劇伝説には諸説がある。
五人とも溺れ死んだのではなく、うち一人が近くの海岸に打ち上げられ生き残ったともされているのだ。
本作は、この生き残った座頭の逸話を題材に、恣にアレンジした物語である。
岩礁から近くの無人島に命からがら逃げた座頭の一人、杜の市。琵琶法師だった。
口封じするために追ってくる船頭、鬼市郎。
因果な運命の綾糸が織り成すさなか、得体の知れない不気味な島で命がけの遊戯がくり広げられることになる……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-14 10:07:34
61867文字
会話率:13%
元短距離走者の上條 充留(かみじょう みつる)は、突如失踪した婚約者・町村 密(まちむら ひそか)の足どりを追って、彼女の故郷、〆谷(しめたに)へ向かう。
〆谷は某県の紀伊山地を深く分け入った先にある山村。少子高齢化の著しい絶望的な限界集落
にすぎない。
折しも〆谷では夏祭りを二日後に控えており、住民たちはその準備に追われているようだった。
ところが上條は密を捜すも、〆谷の住民たちの陰謀にはめられてしまう。囚われ、村に隔離されたのだ。
この村は異常だ。誰も彼もが狂気に我を忘れていた。
連中は、夏祭りの際、18年ぶりに秘儀『異人担ぎ』とやらを行うため、上條をご神体として祭りあげるのだと息巻く。
このまま、おめおめと神輿にされてたまるか。必ずや奴らの暴走をとめ、そして密を取り戻してみせると、上條は誓うのだった――。
※これは遥彼方さま主催『夏祭りと君』企画、参加作品です。
※参考文献
『聴耳草紙』佐々木 喜善 筑摩叢書
『異人論序説』赤坂 憲雄 ちくま学芸文庫
『異人論 民俗社会の心性』小松 和彦 ちくま学芸文庫
『藪原検校』井上 ひさし 新潮文庫
『魔の系譜』谷川 健一 講談社学術文庫
『民俗宗教 タタリと民俗社会』監修・櫻井 徳太郎 東京堂出版折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-29 18:07:59
99357文字
会話率:18%
許された道、レールしか歩めない駅に立ち
キーワード:
最終更新:2025-06-13 21:38:23
359文字
会話率:0%
潮の満ち引き
月への満ちる道
キーワード:
最終更新:2023-04-08 08:39:56
291文字
会話率:0%