小さなリサは、ある日、ベージュの封筒を配る不思議な配達員と出会う。
時間の流れが違う、と言うその配達員と、リサは何年ものあいだに何度も出会い、親しくなっていく。
最終更新:2024-04-23 08:01:49
6425文字
会話率:46%
航(わたる)と瑞希(みずき)が二人で暮らすようになってから、三月が過ぎようとしていた。ある冬の朝、スマートフォンの着信表示が微かな電流を航の胸の奥に走らせた。唯(ゆい)の声を聴くのは十年ぶりだった。懐かしい声が胸の奥の扉を直接叩いた。
「
剣(けん)が、亡くなりました。」
唯は、注意深く感情の乱れを削ぎ落とした静かな口調で剣の死を告げた。返す言葉を探しあぐねているうちに、唯は葬儀の日時と場所を伝え始めた。航はテーブルの上にあった広告チラシの裏に、震える手でメモを取った。“唯は、大丈夫か”という言葉が喉元まででかかってたけど言葉にできなかった。窓際に歩いてカーテンを開くと、見慣れていた住宅街の風景ではなく、時間の流れから切り取られた旧い白黒写真のような景色が音を潜めて佇んでいた。今、唯のいる場所でも雪は積もっているのだろうかと暗い空の向こうに思いを馳せた。
「おはよう。」
振り返ると、すぐ後ろに瑞希が立っていた。いつもの朝と1mmも変わらない“おはよう”だった。パジャマの上に僕のスエットパーカーを無造作に羽織り、両手を自分の息で温めながら、僅かに首を傾げて僕を見上げていた。
「雪、酷くならないといいね。」
窓の外を見上げながらそれだけ言うと、瑞希はくるりと踵を返して朝食の支度にとりかかるために台所に向かった。
********************************
剣の葬儀で唯と再会してきた航。
「指一本触れてない。」
嘘をついた。
「いい子だね。あの人の前では。」
「でも、心には触れた。多分。」
少しだけ思わせぶりに言ってみた。瑞希の口が重くなった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-22 08:05:15
39631文字
会話率:50%
ミレイは働いてる三十代の女性でありなんとなく世界に漂流している。自分を理解できない人だらけを囲まれてながらミレイ自身も人のあまり興味もないことになった。友好的な上司になった元同僚との関係以外はあまりなくなって、時間の流れに取り残されることの
悔しさの余地さえないまで疲れすぎて、ミレイは仕事のあとで空のアパートを帰るだけ。ある日上司から疑問を直面しミレイは考えなければならないことになった。自分の過去は現在、そしてこれからのことを検討し前をすすむ。周りの人とをもとよりちょっともよく知るようになり、昔の知り合いを再開したりと彼女は新しい経験をするようによってミレイは自分や生きている世界を近くになり始めた。探してるとも知らないいるべき場所を見つかるために。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-07 20:00:00
878文字
会話率:9%
水谷聖香は駅を通りかかった。すると彼女の脳裏にあるストーリーが流れ込んで来た。それは男女が駅で待ち合わせをしているシーンだった。男は彼女からある物を預かっていた。それは黄色のスマートフォン。返却に向かう男性に時空の歪みが発生し、時間の流れが
遅くなってしまう。男は待ち合わせに間に合うのか?聖香はその一部始終をサイコメトラーで見ていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-24 10:11:03
945文字
会話率:0%
時間の流れはなんて早いのだろうか
最終更新:2024-02-10 20:59:08
703文字
会話率:88%
私、先ほど死んだはずでは? これが流行りの転生というものですか。随分と興味深い経験ができているようで少し感激していますね。え? これは、乙女ゲームの世界で、私は地味顔の悪役令嬢? 主人公をいじめず、破滅フラグを回避しろ? 知りませんよ、そ
んなこと。私はモブで結構です。それよりも、乙女ゲームの世界って現実世界として存在していたんですね。その場合、今までいた私の世界との関係はどうなるのでしょうか。並行世界みたいなもの? 時間の流れ方も一緒? そもそも時間って流れるとか言いますけれども、流れるものでしたっけ?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-23 00:06:21
310161文字
会話率:50%
色々な本を買い漁った古本屋、学校帰りや仕事帰りに立ち寄ったレンタルビデオショップ、幼稚園の頃から近所に佇むファミレス………そこにあるのが当たり前で、自分が死ぬまでそこにあると思っていたのに、ある日突然消えてしまったお気に入りのお店……時間の
流れとは、残酷でさびしいものだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-08 20:43:21
849文字
会話率:58%
「――大人になりたい。駿英や花梨が思っているよりずっと……。そう、思ってたんだ」
《奈波 椿》は中学一年生のごく普通の男の子。だけど、人一倍子供であることを歯がゆく感じている。子供は非力で、何もできない。そう考えていた。そんなとき、ある転
機が訪れる。
中学一年生の夏。椿が住む小さな町の中で大きな事件が起きた。主人公たちは思いもよらないカタチで関わっていくことになる。学校での怪文書騒ぎ、閉じ込められた図書館からの脱出、そして…………。
「大丈夫。お前が、どれだけ今をもどかしく感じていても時間の流れは誰に対しても平等だ。…俺たちは一緒に歳をとっていくんだよ」
「せっかくならみんなで楽しく過ごしましょう!」
事件の解決に向けて、一緒に行動する友人やクラスメイトたちの言葉は、椿の考え方に少しずつ、それでも着実に変化を与えていく。
十代前半の多感な時期を主人公たちはどのように過ごし何を感じるのか、早く大人になることが今の自分にとって一番正しいことなのか。青春の中で葛藤する少年少女それぞれの思いが、今、交錯する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-04 18:23:55
121457文字
会話率:55%
時間の概念が物理的な形を変える星、セレストリアに足を踏み入れた宇宙飛行士アリアの物語です。この星では、時間は流れる河のように複数の流れを持ち、それぞれが異なる現実を描き出します。アリアは、突如消息を絶った探査チームの一員であり、親友であるリ
ディアを捜索する任務に就いています。
物語はアリアがセレストリアに降り立った瞬間から始まります。彼女の前には、無数の時間の河が交錯する光景が広がっており、彼女の思考一つで時空が歪むことをすぐに学びます。アリアは、時間を操る謎の能力を持つ原住民や、異世界の生命体との遭遇、そして時間を越えた過去の出来事が現在に影響を与える現象に直面します。
セレストリアの不思議な特性は、アリアの内面の闘いと密接に関連しています。彼女は自らの恐怖と希望が具現化するのを目の当たりにし、それらの感情が生成する現象を通じて、リディアの行方と、自身の隠された過去の記憶に迫ります。
終盤には、アリアは「時間の織り成す星座」と呼ばれる、時間の流れが形成する幻想的な光景を目にします。この星座は、宇宙の根底にある絆と時間の秘密を象徴しており、リディアを見つける鍵となります。最後には、アリアは時間の河を逆行し、リディアを救出するための究極の犠牲を払うことを決意します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-08 16:36:28
6756文字
会話率:0%
※主人公の名前が途中までありませんが仕様です
孤児院育ち、忌み子として忌み嫌われている私はある日、吸血鬼の貴族に買われる。吸血鬼が言うには私は稀血という彼らにとっての高級食材だったそうだ。体質のせいで災いに襲われ、人に嫌われてきた私は、
それでもいいと思いその死を受け入れる。ある日、自分が調理される日を待っていると吸血鬼の公女が現れる。「この子を私にください!」
この日、私は吸血公女に拾われた。
吸血鬼の公女と忌み子の人間の主従関係、時間の流れの違う二人の物語
章完結ごとにまとめて投稿
カクヨム同時投稿 カクヨムで先行公開折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-16 04:18:07
83372文字
会話率:64%
およそ数百年以上前から行われている「ドラゴンの花嫁」という、五穀豊穣の儀式。
国に恵みを授けると言われ、何人もの若い娘が花嫁となって捧げられたが、その実態は「ドラゴンへの生贄」だった。
王国の姫を敵に回してしまい、悪役令嬢とされていたヒルダ
が汚い裏工作によりドラゴンの花嫁に選ばれてしまう。
それでも国の繁栄の為ならばと、ドラゴンに美味しく食べてもらうよう身も心も綺麗にしようと吹っ切れたヒルダであったが、現れたのは神々しいまでに美しい白銀のドラゴンだった。
人の言葉を話すドラゴンの話と、国に伝わる五穀豊穣の儀式の内容の食い違いに首を傾げるも、ドラゴンに連れて来られたのは不思議な空間の中に存在するひとつの村ーー。
そこでは外界とは時間の流れが異なり、ゆっくりと時が刻んでいるという。そしてその村の中では、ドラゴンはその姿を人間の姿へと変える力があった。
今まで生贄として捧げられてきた多くのドラゴンの花嫁達は、ここで皆ドラゴンに実際に嫁いで幸せな生活を送っているという。
しかしそんな天国のような場所に思えた村でも、ひっそりと悪意の芽が花開こうと暗躍していた。
ドラゴンの花嫁となったヒルダは、そこで白銀のドラゴンであるラウルと甘いがぎこちない新婚生活を送ることになる。
※この作品は書籍化やコミカライズの打診を、まだ受けておりません。ご縁があれば、いつでもお待ちしています。
※この作品は不定期更新です、申し訳ありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-01 11:22:28
18212文字
会話率:21%
それは死ぬ瞬間、最も時間の流れが遅くなった時に、目覚めた恋
最終更新:2023-09-29 00:00:00
6196文字
会話率:21%
ロマリア王国軍総司令官にして1000年を生きる伝説の男【大楯のアイアス】はある日、宰相と王の策謀により国外追放の処分を受け放浪者となった
行き場を失ったアイアスは、友を頼るため辺境の地ガエリアへと赴くが。
その道中の森の中で、アイアスは
精霊に凄惨な事件が起こっていると忠告を受ける。
「元凶を追え、さもなくばこの凶兆は各地に伝染するであろう」
不穏な言葉を残して消える精霊。
その予言の通り、アイアスは次々に奇怪な事件に巻き込まれていくことになる。
魔物に堕ちた守り神、人が木に変わる謎の呪い、時間の流れが違う森......
辺境の地に伝染する怪異を止めるべく、アイアスは事件に挑む。
決して砕けない大楯と、自らの知恵のみを頼りにして。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-29 07:08:22
124683文字
会話率:51%
氷の壁に飲まれた場所には戻れないように、過ぎた時間はもう戻らない……一刻を争う状況の中、勇者は使命を果たすため、昼も夜も歩き、休むことなく泳ぎ続ける。
転載元↓
https://www.pixiv.net/novel/show.php?i
d=18965045
この作品は、ピクシブの他、カクヨムやエブリスタにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-03 00:00:00
1525文字
会話率:7%
異世界帰りの少年、長谷川 早紀(はせがわ はやき)。小学校6年生の時に召喚されて10年かけて魔王を倒したのだが、元の世界に帰ったときには小学6年生のまま。そのままの見た目とそのままの時間の流れに戻ってきていた。それから始まるとても久しぶりの
学校生活。周りの人間との年齢差は感じつつも、和やかに過ごす。そんな時に現われるのが天使と呼ばれる1人の少女、天崎 亜弥(あまさき あや)。彼女はとても美幼女なのだが、イマジナリーな何かが見えることで有名。そのイマジナリーな何かを早紀が持っていると指摘されるのだが、詳しく聞いてみるとどうやら亜弥には魔力が見えるようだった。彼女と関わり始めてから数年、中学の卒業式を向かえた彼らは、その頃には仲間ができて、彼以外にも魔法が使えるようになっていた。そんな中、亜弥達は美少女であるからクラスメイト達から告白を受けるのだが、その中に少し狂った者もいて……。
※感想、誤字報告等お気軽にお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-03 15:05:16
6095文字
会話率:52%
異世界デキチャッタに魂のみの状態で勇者として召喚されて約1年。魔王サズカリコンを倒し元の世界へと帰還することになった仁下良蓮は、召喚されて半年後の世界で目を覚ます。
異世界とは時間の流れにズレがあり、デキチャッタの1年が現実世界では半年に相
当していたためだ。
4/24 展開の修正と加筆を行いました
その間、女神ヒニンスンナによってコピーされた蓮の魂が体を動かしていたのだが、その記憶は引き継ぐことが出来ないらしい。
そのことを残念に思いながらも、彼は自分が帰ってきた理由である同級生の想い人、原見モナカに自分の想いを伝えることを決意するのだが――――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-22 06:15:16
13294文字
会話率:37%
領主の家に生まれたアリエッタは10歳の時、術式の儀にて『転移』の魔術式が刻まれていると判明する。
転移とは名ばかりで、実際には一歩程度の距離しか転移できないことで有名だった。
兄と違って最弱の魔術式が刻まれてしまったアリエッタは迫害されて、
婚約者から婚約破棄まで言い渡されてしまう。そしてついに14歳の時に家から追放されてしまった。
父親の根回しで町にいられなくなり、旅立ったところで魔物に襲われてしまう。
絶体絶命の中、気がつけば見知らぬ場所に転移してそこは天界と呼ばれる場所。人間界との時間の流れは無関係だという。
神獣達に認められたアリエッタは最強のダンジョンで500年もの間、鍛えられる。
アリエッタは魔術師の域を越えた怪物となり世界を歩いて混乱や滅亡、救済をもたらす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-26 20:32:56
113371文字
会話率:46%
ココはどんなときでもスマホを手放すことができない、お喋りが大好きな女の子。
ある日、スマホの画面越しに未来から呼びかけてきた希代の天才、マトイに誘拐される。
誘拐の目的は、過去の改変。
他人に触れたことすらないマトイが求めるのは、家族との暮
らし。それだけで誘拐!? どうしてそれが出来ない世の中なの!?
ココは決めた。不器用で世慣れないマトイの望みを叶えてから、穏便に過去に帰してもらおう。
ところが接触に慣れたいと言いながらも、ココに触れられるたび真っ赤になって飛び上がるマトイに、ココは次第に絆されていく。
二人きりの部屋の中で、一日毎に加速していく恋。
ココは過去に帰る決意を持ち続けられるのか?
二人の間に生まれる絆はストックホルム症候群なのか?
いつか時間の流れに隔たれる二人の、近未来誘拐ラブストーリー。
(ハッピーエンドです)
※この作品は他サイト投稿作の改訂版です
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-04 19:13:40
189722文字
会話率:46%
ゆっくりとした水の中、ゆったりのした時間の流れに体を包み込まれてる少女の短編物語
まずは一回読んで見ると、もう一回読みたくなるかもしれません。
ゆったりした水の世界で、ゆっくり息をついてみませんか。
最終更新:2023-01-29 01:58:35
1571文字
会話率:0%
静寂の中に感じる時間の流れ。
最終更新:2023-01-25 08:04:24
271文字
会話率:0%
あなたの時間、私の時間 それは固有なもの。
最終更新:2017-07-25 14:09:00
281文字
会話率:0%
運命なんて信じたくはないのだけれど・・
最終更新:2017-07-21 15:20:00
222文字
会話率:0%