悪を背負えない薄っぺらい善人の群れが、日本人から厳しい世の中を生き抜く力を根こそぎ奪い去ってきたということ。
百田尚樹の著書『「日本人」の正体』
最終更新:2025-06-02 15:52:45
16669文字
会話率:2%
ある死んだ男。彼は戸惑っていた。自分が死んだことに対してではない。また、天国に辿り着いたことに驚いたわけでもなかった。人間というのは、どこかで自分を善人だと信じ込んでいるものだ。
彼が困惑したのは、天国の様子だった。どこかおかしい。住人
たちは慌ただしく行き交い、不安げな表情を浮かべている。穏やかで安寧に満ちた場所――そんな天国のイメージとはかけ離れていた。まる火災に見舞われた町のような騒がしさだ。
彼は近くを通りかかった住人を呼び止め、訊ねた。
「あの、すみません、何か事件でもあったんですか?」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-29 11:00:00
1394文字
会話率:64%
引っ越した後で『あれ?』と思ったり不満な点が見つかるのはよくあること。それは仕方がないと割り切れる。……だが、この町は異常すぎると彼は思っていた。
「ありがとう」
「おお、ありがとう!」
「ありがとぉ」
「ありがとー!」
「ありがとねぇ
」
この町には『ありがとう』が溢れている。それは良いことのように聞こえるが実際は少し、いや、かなり違った。
「あら、ありがとぉ。お兄さん。はい、手伝ってちょうだいねぇ」
「あ、いや、いいんですよ……」
この町は『ありがとう』で善行を強要してくるのだ。
スーパーの前を通り過ぎようとした彼。ちょうどその時、目と鼻の先で中年の女性が停めてあった自転車をドミノ倒しにしてしまった。
あーあと思う彼。瞬間、その女性と目と目が合った。すると女性はニコッと笑い、彼に向かって「ありがとぉ」と言ったのだ。
それはもちろん、『元に戻すの手伝ってくれるのね。ありがとう』の意味。彼もそれが分かっていた。が、別に『手伝いますよ』と声をかけなければ、駆け寄ろうとも手を伸ばすことすらしていない。
なのに目が合っただけで、だ。彼は自分のことを善人だと思っていないが悪人だとも思ってない。なので無視するのはばつが悪い。駆け寄り、『手伝ってほしいと言われれば手伝ったのになぁ』と彼は釈然としない気持ちのまま自転車を元に戻すのを手伝った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-29 11:00:00
3180文字
会話率:69%
「うへぇあ~おめぇーにはぁ生きてる資格はねぇ! って言われちっあたよぉ~!」
ある夜の町。とある酔っ払いがそう言った。誰も聞いていない、ただの泣き言。
「僕には生きる資格はないんだ……」
これはある中学生の少年の嘆き。
それもまた
自分の部屋の空気に溶けて誰の耳にも届かない。
「お前みたいなクズに生きる資格はねーんだよ」
これはある男が吐き捨てた言葉。それを聴くのは見下ろされ、うずくまる者。
生きる資格とは。
いつの時代も、ふと誰かが考えることだ。
自分にはあるのか、あんなやつにはあるのか。
だが、そもそもそんなもの存在するのだろうか。
人間は誰もが産まれ、生き、そして死ぬ。
無能だろうが有能だろうが悪人だろうが善人だろうが、皆、生きる資格はある……
か! どうかは今の時代、試験によって決められる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-22 16:00:00
2968文字
会話率:16%
どんな英雄も全員が善人というわけでも無い。
金に目が眩み悪事に手を染める人もいれば、
人々を救い、そのまま天寿を全うする人もいる。
その判断を行い、世界から選別する執行人こそが主人公。
悪によってもたらされた安寧か、善で埋め尽くされた平和か
、
迷いを捨てた者の選択だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 00:00:00
6822文字
会話率:46%
天日の国には『悪禍』が古来より存在した。
そして、現世にいる者は、善人、悪人に関わらず『悪意』を有するものである。
悪意は犯罪を生み出し、人を傷つけ殺す。
悪禍は厄災を生み出し、人を傷つけ殺す。
神天山という地に『精霊士』と呼ばれる者た
ちがいた。
彼らは悪意と悪禍などを視認する能力があり、精霊の力を使用し悪禍を討伐する。
悪意の罪は、法の下で裁く。
悪禍の罪は、精霊士が裁く。
春を迎えた頃、神天山に新たな道を歩き始めた女性が訪れる。
彼女の名は『大川いちる』
新たに派遣された『監察官』だ。
監察官とは、悪禍討伐を精霊士に依頼すること、現場に同行して任務を見届けること、任務の報告をすることである。
彼女は任務に臆することなく、精霊士と共に悪意、悪禍に触れていく。
その中で多くの凄惨な事件と向き合うことになる。
悪禍討伐の裏には、人間の持つ悪意があるからだ。
耳を塞ぎたくなるような犯罪の実態、被害者側の涙を忘れないために、彼女は監察官として、一人の人間として、悪意、悪禍、犯罪と向き合い戦っていく。
カクヨムにも掲載しています。
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この物語はフィクションであり、実在する人物、国、団体とは一切関係ありません。
この作品に暴力、性暴力、虐待などの表現が含まれますが、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
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折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 20:25:55
11195文字
会話率:34%
フリーターである善人は、ある大雨の日に怪我をしたタヌキを見つける。
放置することもできずに家に連れて帰ると、なんとそのタヌキは日本語を話し始め、自分は異世界の勇者であり、無くした聖剣を探しに日本に来たと言い始める。
このままでは自分は処刑さ
れてしまうと泣きつくタヌキを無碍にできず、お人好しの善人は聖剣探しを手伝うことを了承してしまう。
こうして一人と一匹の奇妙な生活が始まるが、この聖剣探しがやがて友人や隣人を巻き込む大騒動へと発展していく。
※毎週月曜日更新予定折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 08:44:24
61281文字
会話率:54%
好きがあれば嫌いがあり、良いがあれば悪いがある。
其の何方にも完全に傾く事が無いところが人間の良いところである。
より大きな成長を目指せるから。
だから妄信的に神を崇める狂信者が理解出来ない。
何故、聖書は『善人はかならず救われる』というオ
チを付けたがるのか。
瑠衣たん、ヨブ記、知ってる?
答えも無ければ、納得物ないよ?
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
旧約聖書のヨブ記って知ってます?
動画になって、私もそこで知ったので有名かな。
最初は動揺しましたが、考えて見ればあれが一番良いですね。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 18:09:55
936文字
会話率:19%
幼少期にいじめにあっていて、心の支えは夕方放送のアニメだけだった。
でも最近、そのアニメに携わっていた人達が問題を起こして叩かれた。昔愛していた作品も、容赦なく飛び火した。からかいのネタになった。
注意事項1
起承転結はありません。
短編
詐欺に思われたら申し訳御座いません。
注意事項2
私にとっちゃ、救ってくれた方々は皆、お釈迦様ですよ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-05 18:00:34
902文字
会話率:43%
【執着攻め美形×苦労性受け男前=吸血鬼BL】
「吸血種」と「普通種」が共存する世界。
「吸血種」の伊吹生(29歳/司法書士)は、知り合いの少年(普通種)がナイトクラブの生き餌バイトに手を出そうとしていると知り、危険な仕事をさせないよう、後を
追うのだが……。
「本性を取り繕って善人の皮を被ろうと、血への渇望からは逃れられない」
ナイトクラブで出会った、忽那凌貴という、若く美しい「吸血種」。
伊吹生は彼に目をつけられてしまう。
「貴方の激情を一滴零さず一人占めしたい」
その執着ぶりは度を越えていた。
疎んじていた過去を暴かれ、貪欲に求められて、嫌悪感すら抱いた伊吹生だが……。
「僕以外の誰かが貴方に痕を残すのは許さない。これは恋ですか……?」
凌貴を毛嫌いしていたはずが、執着深い彼にゆっくりと囚われていく――。
■こちらは【なろう版】になります。性描写あり完全版はムーンライトノベルズにあります■折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 09:00:00
60097文字
会話率:48%
男は一時の衝動から、老人を殴ってしまう。
男は庭に穴を掘り、それを埋めた。
時が経つにつれ記憶も薄れ、そのまま忘れられるはずだった。
娘が老人のコートを掘り起こしてしまうまでは。
最終更新:2025-05-02 17:40:00
7952文字
会話率:19%
「この世界は間違っている。こうあるべき!」を形にした理想世界。
平均よりちょっと上の人生を順調に送っていたはずが、些細なことで人生のドン底に。
生活は乱れ、気持ちも荒み、ドン底から見える世界はあまりに理不尽で不完全だった。
そん
な時、ふいに訪れた『離人感』を現実逃避の手段として利用した。
しかし、それは現実どころかこの世界から逃避する愚かな行為となってしまう。
逃げた先は、『善人』×『魔術』によって成される完全な世界。
新しい自分、そして世界を受け止めることが出来ず、精神崩壊する直前まで心は追い込まれる。
しかし、知れば知るほどに、新しい世界へ陶酔していく。
そんな自分だけが完璧な善人ではない世界で、その一員となる為、孤独を抱えながらも自ら困難に挑戦し奮闘する。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 15:03:33
32865文字
会話率:13%
「我々人工種には、最初からタグリング(首輪)が付けられた。そして人形のような生き方を教えられた。だから皆それしか知らない。という事は、タグリングを外した所で自由になるとは限らない。……逆に言えば、例えこれがあったとしても、どうしたら自由に生
きられるのか、本来の自分らしい生き方とは何か、それを個々人が自分で模索し、その方向へ進んだ時に、自由になれる可能性がある。」
……「原初の星」と呼ばれる星で、「イェソド鉱石」を採る為に人間に作られた「人工種」。彼らは「タグリング」という首輪で人間に管理されていて、土地移動や職の自由が制限されている代わりに「成果」さえ出せば厚遇される。
即ち人間にとって都合の良い存在でいる事を多くの人工種達が「幸せ」と思い、多少の疑問はあれど「そういうものだ」と諦める中、どうしても納得できない人工種が居た。
「心を侵略されたらバリアなんざ張れねぇよ」
人工種の中でも珍しいバリア能力を持つ穣は、幼少期から「自由」を求めて「反抗」を続けて来たが、それに対して管理の人間達は優しく「こんなに優遇してあげているのに」「人工種の事を大切に思ってるんだ」と穣に罪悪感を植え付ける。
相手が極悪非道な奴であるなら正々堂々勝負できるのに
相手が「善人」であるならば、こっちが「悪」になるしかない。
しかし管理の人間達は、穣を「悪」から救う為に、穣に「お目付け役」を付けてしまう。
「悪」にもなれず「自由」にもなれず絶望する穣。
果たして穣は、人工種達は、「自由」になる事が出来るのか?
……変化の波紋は大きく広がり、果ては世界を揺らす大波になる。
これは「自由への回帰の物語」
※この作品は「紺碧の採掘師・シナリオ版」を大幅にリニューアルして「小説版」にしたものです。「小説的な書き方」には慣れていないので文章的に未熟な面は多々ありますが、楽しんで頂ければと思います。
※第1章のみ、挿絵が入っています。
※「キャラクター設定画集」もあります。
※個人サイト「紺碧の採掘師」の他に「NOVEL DAYS」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 18:22:22
616376文字
会話率:55%
仕事で失敗し、飛び降り自殺を決意した男の前に、唐突に現れた老人。死神か、善人か。
初投稿です。よろしく。
最終更新:2025-04-18 09:54:45
539文字
会話率:19%
日々善人であろうとしたが冤罪をかけられ全てを失った男を、神が一から人生をやり直させるお話。
最終更新:2025-04-13 21:38:52
3796文字
会話率:18%
『悪を正す』
善人が、側にいる悪人の、悪を批判することで、悪人の悪を正すことは、一種の崇高な行動であるのではないか。連作の小説。
キーワード:
最終更新:2025-03-22 14:37:12
1609文字
会話率:25%
伯爵令嬢アデリナと婚約者である第二王子ヴァルターは、政略によって結ばれただけの関係だ。
ヴァルターにはアデリナよりも大切な人がいる。
父親(国王)から蔑ろにされ、王太子(異母兄)から命を狙われている彼が唯一信頼し大切にしていたのは、ヴァルタ
ーの双子の妹セラフィーナだ。
ある日、セラフィーナが暗殺されてしまう。
最愛の妹の死がきっかけとなり、ヴァルターは闇属性の魔力に支配され、魔王と恐れられる冷酷な王となるのだった。
彼のことが放っておけなかったアデリナは王妃としてヴァルターを支え続けた。
けれど、やがて周辺国から攻め入られ、国は滅亡の危機に。ヴァルターを庇ったアデリナは瀕死の重傷を負うのだった。
ヴァルターは、アデリナの命の灯火が消える直前に時戻しの魔法を使い、人生をやり直す選択をする。
それなのに彼は回帰前の記憶を忘れてしまい……。
迎えた、巻き込まれやり直し人生。
婚約者をどうにかしないと詰んでしまうアデリナは、以前とは違う関係を築くために奮闘するのだった。
過去編はシリアス。死に戻り後は未来の旦那様を善人に育てようと奮闘した結果、なぜかヤンデレ執着系ヒーローが爆誕してしまうお話です!
※カクヨムにも掲載(少しだけ先行)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-17 20:06:31
145323文字
会話率:26%
『愚かで甘ったれな私は、立派なお姉様の代わりに当主の座と婚約者を引き継ぐことになりました。』の番外編。
頂いたコメントや感想などからフワフワと広がった前日譚やその後の話です。
前作の雰囲気を壊してしまいそうなのでこちらにまとめました。
「
完全な悪人も善人もいないよねぇ……完璧な人間なんていないよねぇ……しょせん人間だものねぇ……」みたいなお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 20:32:31
123814文字
会話率:52%
ある日、怠惰の王子の異名を持つエルクは父である国王から辺境へ行くように命じられる。
辺境は通称見捨てられた土地と言われ、荒れ果てているとか。
エルクはそこでも変わらず怠惰に過ごそうと思っていたが……木から落ちた際に前世の記憶を思い出す。
そして、ここがゲームの中の世界だと思い込む。
そして自分が、何故か主人公に殺される悪役領主だという考えに行き着く。
「嫌だ! 俺は死にたくない! スローライフを送るんだい!」
これは悪役転生と勘違いした怠惰な王子が領地を開拓し、いつの間にか名君と呼ばれるかもしれない物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-10 13:14:36
85907文字
会話率:53%
光が支配する世界。しかし、真の権力は陰で流れる。
善人が報われ、悪人が罰を受けるというのは甘い嘘にすぎない。
貪欲と裏切り、力と策略が渦巻く裏の世界。生き残った者だけが、その真実を知ることになる。
光があるところには、必ず影が落ちる。
影の中にも秩序があり、その中で生き抜くためには法則を知らなければならない。
戦いを楽しんでいるわけではない
それは名誉ではなく、むしろ不名誉に近い。
彼は生き延びていた。
誰よりも深い闇の中で、それでもなお、“善”を目指しながら――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-07 17:38:28
3924文字
会話率:38%
~あらすじの前書き~
こちら、早海ヒロ先生作、「闇に染まった死神は、怠惰で強欲な聖女に忠誠を誓う」の2次創作です。
小学生の頃、先生の「転生吸血姫と元勇者、人類を蹂躙する」に脳味噌を焼かれ、イマジナリーシスターに見境な
く百合を布教した結果、マジカル超化学反応を起こして妹の脳が腐食したり夢女子になったりと色々ありましたが、僕は元気です。
まぁともかく、オールウェイズ高品質な百合を提供してくださる先生の作品を読んでいるうちに、書きたくなっちゃったんですよ。
「2次創作」ってやつを。
というわけで、趣味で連載一本抱えてるクセして身の程も知らないバカがバカやって生まれたのが本作です。
私はハピエン厨なので絶対にハッピーエンドに持っていきます。
対戦よろしくお願いします。
~あらすじ~
現代日本で死亡した主人公は、何の因果か異世界で幼女、ジュジュ・ネモフィラに転生した!!
髪色に適合する魔術しか扱えない世界で、既存の髪色に属さない『劣等髪』に生まれたジュジュは、ひょんなことから、自分に宿った魔法が【魔法を作る魔法】だと気づく。
文字通り、チート級の能力に目覚めたジュジュは、大好きな両親に囲まれ、友達もできて、賑やかで、幸福な、順風満帆な日々を送っていく────
はず、だった。
血塗れの惨状と、一度死に、逃れたはずの過去から苛まれる脳味噌の地獄の中で、少女の精神は、致命的に変質する。
過去からは逃れられず、業は影法師のように憑き纏い、泣こうが喚こうが首を絞めようが、生命は、どうしようもなく続いていく。
「………なぁ、マスター。貴女は、私を、赦してくれるかな?」
「愚問。決して赦されると思うな」
────これは、業を背負い、1度は許されたと勘違いした1人の愚かな人間が、自らの罪を贖う事も許されずに、絶望的に、当然のように死ぬまでの物語。
早海ヒロ先生の言葉を借りるなら、主人公は善人じゃありません。結構いろいろヤバイことやります。正々堂々なファンタジーをお望みの方はバックしてください。
この作品は「N7809GS」の二次創作です。作者より許可を頂いています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-02 23:13:49
100858文字
会話率:47%
過去の世界に行き、優れた男女を恋仲にして子供を産ませる。それが美玖(みく)と遥(はるか)の仕事だった。今回のターゲットは大垣彩音(おおがきあやね)と向後善人(こうごぜんと)。彩音と善人を恋仲にするべく二人は過去へと出勤する。
まず二人は彩
音の親友である沙也加(さやか)に接触。
事情を話して協力を仰ぎ、沙也加はそれを了承した。その理由は親友である彩音の幸せを願ったからではなく、彩音への想いに見切りをつけるためだった。沙也加は同性の彩音のことを愛していた。
当の彩音はそんなことも知らず普通の日常を送っていた。
高校の卒業式の日。彩音は沙也加と遊びに出かける。女子会かと思いきや、それは五対五の合コンだった。そこで彩音は向後と出会う。しだいに彩音は向後の真面目な人柄を知っていく。
そして数々の恋愛心理学を駆使され、友達の協力、美玖と遥の策略もあって彩音は向後が好きだということを自覚する。
結果、二人は結ばれる。
なぜ彩音と向後をカップルにしたかったのか、沙也加は美玖に尋ねる。それは、二人をカップルにして子供を産ませれば、国に利益がうまれるから。遺伝子の相性がいい二人を結ばせ、知能が優れた子どもを産ませることができれば、未来のGDPが上がり、そこでの想定マージンが美玖と遥に入るというシステム。
過去に戻り、指定された男と女をマッチングさせてお金を得る。美玖と遥はそれを仕事にしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-23 18:40:00
106486文字
会話率:39%
【ヤンチャンプロットコン佳作受賞】
「お仕事」をテーマにした、悪役皇帝のやり直しスローライフ!
優しさから「悪役ジョブ」を務めていた男は、
本当の「楽しい天職」を見つけることができるのだろうか。
「容姿が怖いおかげで、本当は善人なのにい
つも悪役を押し付けられる男」善野勤(ぜんのつとむ)は、生真面目で優しい性格が災いし、押し付けられた仕事で見事に過労死してしまう。
生前プレイしたことのある異世界RPG「エリュシオン・サーガ」の世界にで目覚めたが、よりによって「死ぬほど真面目に働き最後には処刑される悪役皇帝」キャラに精神転移してしまったようで……!
おまけにこの世界……どうやらループしていて、断罪処刑の運命から逃れられない!
「もう悪役はやりたくない…普通の仕事を探したい…」
ループ8回目にして本音を漏らした彼のもとに謎の猫妖精が現れる。
「じゃあ、皇帝職をやめて無職になればいいニャ」
疑いつつも猫の言葉に従い、皇帝職を放棄。
皇帝職から無職へジョブチェンジしてから
暗殺死を装って帝国外へ逃亡し、
辺境スローライフの旅をスタート…したのだが。
「今度こそ楽しい仕事を見つけよう!」
スキル1から無職人生をやりなおすも
どこからどう見ても世界を滅ぼしそうな悪役皇帝顔で周囲に危機感を醸し出す。
だが彼のひたむきな善意とやさしさ、天然ボケは
次第に周囲の心を和ませていき…
そして明らかになっていく世界の謎。
なぜループしているのか。
いったいどこでこのゲームをプレイしたのか。
異世界RPG「エリュシオン・サーガ」とはなんなのか。
いくつもの謎を解き、
失われた仲間を探し出し、
世界を救い……
彼は本当の「楽しいお仕事=天職」を見つけることはできるのだろうか。
※ノベルアップさんにも先行連載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-02-19 17:00:00
44203文字
会話率:44%