霧深い山奥にある村「霧隠村」を訪れた三田村幸太郎は、詐欺師として都会で失敗を重ね、追われる身となった男だった。彼の目的は、村の祭りで祀られる狐神の秘宝「カミツキ様の宝珠」。それが数百万円の価値を持つと聞きつけ、これを盗み出して人生を逆転させ
ようと企んでいた。
村に到着した幸太郎は、古びた家々や村人たちの異様な視線に不気味さを感じながらも、研究者を装い、村長に近づく。村長は穏やかな笑顔で祭りを案内し、幸太郎の侵入を歓迎するような素振りを見せるが、その笑顔には何か底知れぬ違和感があった。
翌日、村は狐の面をつけた村人たちで賑わい、神社の境内には祭りの準備が整えられていた。村人たちの踊りや太鼓の音に包まれる中、幸太郎は「カミツキ様の宝珠」の隠し場所を探し始める。やがて夜になり、祭りが本格的に始まると、狐面をつけた村人たちの動きが次第に獣じみていき、不気味な空気が漂い始める。
その隙を突き、幸太郎は神社の本殿に忍び込み、宝珠を発見。台座に鎮座するその宝珠は淡い光を放ち、生き物のような存在感を漂わせていた。「これで人生が変わる!」と歓喜する幸太郎。しかしその瞬間、背後から村長の声が響く。
振り返ると、狐の面をつけた村長が現れるが、すでにその姿は人間ではなく、背中には白い尻尾が揺れ、足元は獣のように変貌していた。さらに村人たち――いや、妖狐たちが姿を現し、幸太郎を取り囲む。異形の村長は笑みを浮かべながら言う。「宴は始まったばかりだ」――その言葉とともに、幸太郎は妖狐たちに捕らえられ、広間に連れ込まれる。
広間では、妖狐たちが笑い声を上げ、踊り狂っていた。祭りの本当の目的は、よそ者の「肉」と「魂」を捧げることで、妖狐たちが力を得るというものだった。絶望する幸太郎の周囲で踊りが加速し、狂気じみた笑い声が山々に響き渡る。そして、祭りの最高潮に現れるのは、異形の狐神「カミツキ様」。
翌朝、霧隠村の神社には新しい狐の像が飾られていた。それは、宝珠を抱えたまま笑みを浮かべる都会的な顔立ちの狐だった。幸太郎の姿は、もうどこにも見当たらなかった。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-07 12:55:09
1597文字
会話率:30%
大富豪斎藤正也のコレクション、ピンクダイヤモンドのペンダント『女神の涙』が消えた。
刑事伊藤大吉と藤田建造は、現場検証を行うが手掛かりは出てこなかった。
後妻の小夜子は、心臓病により車椅子生活となった当主をよく支え、二人の仲は良い。
宝
石コレクションの隠し場所は使用人たちも知らず、知っているのは当主と妻の小夜子だけ。
しかし夫の体を慮った妻は、この一年一度も外出をしていない事は確認できている。
しかも事件当日の朝、日課だったコレクションの確認を行った正也によって、宝石はあったと証言されている。
最後の確認から盗難までの間に人の出入りは無く、使用人たちも徹底的に調べられたが何も出てこない。
消えた宝石はどこに?
手掛かりを掴めないまま街を彷徨っていた伊藤刑事は、偶然立ち寄った画廊で衝撃的な事実を発見し、斬新な仮説を立てる。
他サイトでも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-26 07:00:00
143851文字
会話率:57%
外交先で妻の突然の訃報を聞いたジュリアン・カレイジャス公爵。
急ぎ帰国した彼が目にしたのは、淡々と葬儀の支度をし弔問客たちの対応をする子どもらの姿だった。
「おまえたちは母親の死を悲しいとは思わないのか⁈」
ジュリアンは知らなかった。
愛妻クリスティアナと子どもたちがどのように生活していたのか。
多忙のジュリアンは気がついていなかったし、見ようともしなかったのだ……。
そしてクリスティアナの本心は——。
※番外編込みで全十二話。
※作者独自のなんちゃってご都合主義異世界だとご了承ください
※時代考証とか野暮は言わないお約束
※『愚かな夫とそれを見限る妻』というコンセプトで書いた第三弾。
第一弾『妻の死を人伝てに聞きました。』
第二弾『そういうとこだぞ』
それぞれ因果関係のない独立したお話です。合わせてお楽しみくださると一興かと。
※この作品はアルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-16 06:00:00
43006文字
会話率:23%
死体の隠し場所がひまわり畑だと突き止めた探偵。しかし、一向に死体は見つからない。子供たちが見守る中、死体探しが続く。ひまわりを犠牲して――
最終更新:2022-12-31 08:00:00
988文字
会話率:33%
警察の下請けとして雇われている貧乏暇なしの私立探偵・風車 寅三郎(かざぐるま とらざぶろう)と新人刑事・瑠希 翔(るき かける)が相棒として事件を解決していく話。
第壱話
強盗事件の指名手配犯を見事な連携プレーで逮捕する事に成功した寅三郎
と翔。
しかし、無茶をした為、寅三郎は報酬カットを言い渡される。
その強盗犯から奪い取ったお金の隠し場所を聞き出した翔は、とある山中に寅三郎を連れて捜索に向かう。
そこで、お金と共に人骨を見つけてしまう。
寅三郎は報酬カットを撤回させるため、この事件を一週間で解決してみせると進言する。
発見した人骨が誰なのか?
その白骨した死体の裏にある事件の真相は如何に・・・・・・
寅三郎は事件を一週間以内に解決できるのであろうか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-15 11:00:00
38936文字
会話率:44%
坂本は名古屋の古本屋で本を買う。題名がオリオンミステリー。この本でエジプトの3大ピラミッドの配置がオリオン星座の三ツ星に比定されている事を知る。そして坂本は常滑の常石神社、大善院、神明社の配置もオリオン星座の三ツ星の配置に比定している事を
知る。
常石神社を伊勢の夫婦岩に比定すると、大善院が猿田彦神社、神明社が伊勢市山添町の神山一乗院に乗る事が判った。ここが磯部家の財宝の隠し場所と推定した坂本は、伊勢にいる磯部珠江に連絡。神山一乗院に行く日に珠江に会う事を決める。
知人の親が亡くなり、神山一乗院に行く日に葬式の手伝いを頼まれる。多忙を極めて、坂本はこの事を珠江に連絡しなかった。2日後神山一乗院に行く。そこで2日前に5人組の男達が坂本と同じ目的で当地にやって来た事を知る。彼らの内の1人の風貌を知った時、磯部洋殺害犯と推理した。そして坂本の行動は磯邊珠江を通じて、その犯人たちに筒抜けだと知った。神山一乗院は磯部家の財宝の隠し場所ではなかった。
坂本はオリオンミステリーの再検討を行う。その結果常滑市保示町のオオワダツミ神社がと古社がオリオン星座に深く関係している事を知る。古社を夫婦岩に比定すると、オオワダツミ神社の比定地が財宝の隠し場所であると強く確信する。
平成9年10月9日、朝。
オオワダツミ神社の比定地は伊勢の内宮から南に行った水穴という所であった。ここには石(なめ)神社跡地があり、巨大な地底湖を抱える洞窟もあった。事前の調査でここが磯部家の財宝の隠し場所と確信した。
当日ここにやって来たのは磯部珠江、寺島広三、向井純、そして十数人の若い男女たち。彼らが磯部幸一、岸田洋殺害の主導者である。
ソロモンの財宝(磯部家の財宝)が眠る洞窟に入ったのは、坂本太一郎、磯部珠江、寺島広三、向井純。
財宝に巡り合えたが、洞窟の壁が巨大な地底湖の崩壊により崩れて、坂本を省く3人は死ぬ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-23 08:35:20
57151文字
会話率:15%
妻の志保と古川を拉致された波多幾雄は気力を振り絞って太秦のお宝探しに奔走する。
崇神天皇、神武天皇等を調べる。結果この2人の天皇は1人の大王(ニギハヤヒ)の事蹟を2人に分割したものと推量する。そしてニギハヤヒの父スサノオは失われたユダヤの
十支族の長ではなかったかと結論付ける。日本にもスサノオの伝説が牛頭天王(エジプトのバアル神)として伝わっている。
太秦のお宝=ユダヤの神との契約の聖櫃アークを日本に持ち込んだにはスサノオでそれを大和に運びいれたのがニギハヤヒと結論した。
その後、歴代の天皇によって契約の聖櫃アークは大和から各地を転々とする。最終地伊勢の内宮に納められる。
しかし平安京が出来ると、桓武天皇によってアークは宮中に納められる。それ以後鎌倉時代になると武家の力が朝廷を圧倒する。各地に内乱が勃発する。アークは秘かに伊勢の地に運び込まれる。
伊勢のどこかにあるのでは・・・波多がここまで推理した時、波多は志保と古川に再会する。
そして3人は伊勢に移される。その直前、謎の人物は”太秦のお宝の隠し場所を解く鍵は伊雑宮にある”と告げる。
3人は伊雑宮について調べる。伊勢の内宮、外宮、伊雑宮も秦氏の創建によるものと知る。そしてこの3社は元々3社一体で存在していた事を知る。
しかし伊雑宮の何処をどう調べれば、太秦のお宝と結びつくのか全くの不明であった。
3人は一旦常滑に帰る事になる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-01-18 09:30:15
44909文字
会話率:8%
誰かに見せびらかして引かれるのも嫌だったから、自分の本心は引き出しの奥にしまっておくことにした。
最終更新:2021-09-17 21:52:11
2807文字
会話率:7%
お金を隠している場所を忘れて仕舞ったが
息子はチャンと覚えていて
留守の間に取られてしまった。
最終更新:2021-08-22 18:35:48
518文字
会話率:0%
探していた秘宝をとうとう見つけた錫は、平穏に日を過ごしていた。
そんなある日またしても白の国の神・天甦霊主に突然呼び出される。
黒の国に存在する堕羅の大門の封印が何者かによって解かれたというのだ。
堕羅の大門を再び封印するには、鍵となる三つ
の玉が必要なのだが、この玉は何処に隠されているのか分からない。その在処を知る者は堕羅の大門の門番だけだ。
しかし、その門番は今は亡き錫の祖父、天翔虎慈之尊だったのだ。
何処にあるのか分からない三つの玉を探しだし、再び堕羅の大門を封印せよとの理不尽な命令を受けた錫は、恐怖と戦いながらも玉を探し始める。
やっとのことで玉の隠し場所に辿りつくも、どうあっても手に入れることはできない状況だった。
はたして錫は三つの玉を手に入れ、堕羅の大門を封印できるのか?
今回も幾つかの物語が進行していく中で、本編が進んでいく──。
※初めて読まれる方は、ぜひ一作目からお読みください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-14 07:00:00
234852文字
会話率:57%
女子校ってどんなところ?
弟の疑問に、姉が真摯に答えます
※若干下ネタ注意
※カクヨムで一日一作SS更新中の『百花繚乱』(https://kakuyomu.jp/works/16816452220371917465)のうちの一作です。
最終更新:2021-07-12 08:00:00
654文字
会話率:85%
女が何かを密輸
絶対安全な隠し場所は・・
最終更新:2020-12-14 21:55:34
226文字
会話率:42%
ウォークマン。
どこでも音楽が聞けるその販売は、多くの人に受け入れられた。
学生だった私も、またウォークマンを愛用するひとり。先生の持ち物検査を逃れるべく、校内に隠し場所をつくったところ……。
最終更新:2020-11-18 20:00:00
3623文字
会話率:0%
私立K高校文芸部の一之江部長が夏合宿を企画し、避暑地Qの宿屋に三人の部員が集まった。
ところが、肝心の部長は不在で、古文書の暗号文の解読依頼が一之江家の執事からもたらされた。
部員たちは知識を屈指して暗号文を解読し、ついに埋蔵金の隠し場所に
到達し、金貨を掘り当てる。
その金貨を手にして喜ぶ彼らだったが……。
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本改訂版はエブリスタでsutasan名義で公開している作品を大幅に加筆・修正したものです。古文書の差し替えも行って新しい推理も追加しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-30 11:11:21
28967文字
会話率:48%
豊山学園高等部に所属する友坂あまつは、ひょんなとこから学園で七不思議のように噂される『逸話蒐集倶楽部』の入部試験、宝探しに参加することに。
宝の隠し場所、そして逸話蒐集倶楽部の目的、自分自身の謎に挑む放課後奇譚。
最終更新:2019-11-12 22:00:00
55531文字
会話率:43%
マフィアの幹部パッセは、取引に使うはずだったヘロインを部下のノーキンに持ち逃げされてしまう。しかも誤ってノーキンを射殺してしまい、ヘロインの隠し場所が不明に。パッセは手掛かりを探して、ノーキンの母親が住むという故郷に車を走らせる。
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006年執筆。2018年改稿。
小説掲載サイト『アルファポリス』にて同時掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-28 14:48:24
7552文字
会話率:44%
大洪水の後、何もかもが足りなくなった世界では、湿度が高くなると海の生き物が空気中を泳ぎだす。危険な外界の調査や物資の収集を担うのは、探査者と呼ばれる人々だった。
探査者のひとり、シズカはある日、瀕死の女性から赤ん坊を托され、貯蔵食糧と養育
物資の隠し場所を伝えられる。
季節は初夏。陸上に、毒持つクラゲや獰猛なサメといった危険生物のたぐいが増える梅雨の時季に、探査に出るのは自殺行為に等しい。
行くあてのない赤ん坊がひとり加わるには、サトの物資は確実に足りない。シズカは、危険な探査に出ることを選択する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-23 21:05:49
14332文字
会話率:27%
さる暴力団構成員と配下の闇金社員との間で、極秘情報を記録したSDカードの受け渡しが行われようとしていた。その隠し場所とは……?
「カクヨム」にも掲載しております。
最終更新:2019-04-15 07:00:00
2914文字
会話率:66%
赤点を取ってしまったテスト、割ってしまった花瓶、下駄箱に入れられなかったままのラブレター、そしてまだ温かい死体。そんな誰にも見つかりたくないものを、あなたならどうする?
秘密の隠し場所を探しているあなたへ贈るショートショート。
最終更新:2018-03-01 02:26:09
2487文字
会話率:56%
女性二十歳を過ぎたら「行き遅れ」のレッテルを貼られ結婚が難しくなる風習のある国で、魔女であるために二十歳ぎりぎりでまだ結婚できずに焦るリシェ。
魔女である祖母から譲られた水晶玉に浮かび上がった文字「婚活レシピ」
その言葉に希望を抱いてみるも
のの隠し場所は魔女出入り禁止の王城だった。
おりしも従妹の結婚で王城に入れるチャンスをつかんだものの、王子の替え玉にそれを知られ取り上げられてしまう。
見つけた本は白紙だった。
替え玉王子に気に入られそれから王城に出入りできるようになり、白紙の本から手がかりを探そうと躍起になる。
本から出てきたものは木片で、使い道もわからない。
そんな折、今度は王子に迫られて……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-06-28 19:28:09
67749文字
会話率:27%
奥多摩には今尚多くの将門伝説が語り継がれている。
山奥深い「安寺沢(あでらさわ)集落」だけに語り部の様に唄い継がれている「白水子守唄」
此の唄に「将門の財宝隠し場所」の秘密が。
「白水子守唄」を読み解き永い山歩きと奥多摩の人々と触れ合い、
そして推理が始まった。
史実と空想の展開。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-26 03:31:22
16361文字
会話率:19%