日本人の父と漢族系本省人の母を持つ台湾人中学生の菊池須磨子。
図書館で資料を借りた帰り道、彼女は台南市中西区の街角で顔見知りと遭遇する。
それは中学校のクラスメイトである王珠竜と、彼女の姉で高校三年生の王美竜の姉妹だった。
折しも姉の美竜は
第一志望である日本の大学を合格し、長き苦しい受験勉強を勝ち抜いた所だった。
こうして須磨子は、成り行きで美竜の祝賀会に同席する事になるのだが…
(本作品は、コロン様御主催の「菊池祭り」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-16 06:36:16
5530文字
会話率:36%
青年時代を過ごした思い出の土地である日本に、会社の出張という形で再会した壮年の台湾人男性。
彼は今回の訪日で、日本で留学生活を送る娘と再会する約束を立てていた。
堺県堺市中区、中百舌鳥駅。
異郷の地で久々に顔を合わせた父と娘は、晩酌しながら
旧交を温めようと学生街の居酒屋を目指すのだった。
夕焼けで茜色に染まる学生街のそこかしこで灯る、居酒屋の赤提灯。
その柔らかい光は、父にとっても娘にとっても心温まる物だった。
(※本作品は家紋 武範様御主催の「夕焼け企画」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-02 07:00:00
3439文字
会話率:28%
堺県立大学に通う台湾人留学生の王美竜が使う眼鏡ケースは、畳縁の生地を縫製した倉敷市の名産品。
彼女が畳縁の眼鏡ケースを買い求めたのには、日本での留学生活が重要なファクターとなっているのだった。
(※ 本作品は高取和生様御主催の「眼鏡ラブ企画
」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-01 08:00:00
5483文字
会話率:39%
追放ものが流行する現状を考えみて、こんな結論と予想が出ました。
最終更新:2018-07-12 18:43:08
2577文字
会話率:13%
『倫敦大使館付武官、里中勇治郎』
1888年、倫敦。
倫敦大使館付武官として派遣された海軍少尉、里中勇治郎は、本国の密命を受けていた。
彼には裏の顔がある。
日本國警視局降魔課ーーー里中は、明治の時を以て歴史の表より消えた陰陽
寮の命脈を継ぐ、怪異国防を担う者の一人である。
親日家であるイギリスの名家、エドワース子爵家を襲う霊障を払えと命じられて出向した彼は、エドワース家の奥方夫人を襲う霊障と切り裂き魔事件の繋がりを疑い、切り裂き魔事件を追っていた。
その中で彼は、エドワース家の美しい一人娘、アリス・エドワースに心を惹かれる。
これは堅物の日本軍人が、イギリスの子爵令嬢の為に奔走した時の記録である。
※※※
『《七殺》の久遠〜日本国警視庁降魔課の男〜』
※ただし普段は専業主夫。
天野久遠は、無精髭に寝癖頭のぼんやりした男だ。
稼ぎ手の嫁様には、失敗しては怒られてばかりで、ご近所さんからはヒモと陰口を叩かれている。
それでも生まれた娘は可愛く、彼女のお世話を頑張るものの、子どもを育てるっていうのははたから見るより色々やらなきゃならない事が多い。
日々の食事や着替えの世話から、予防接種や突発の熱。
様々な出来事に振り回されて失敗ばかりの彼には、しかし裏の顔がある。
表に出ない公的機関、日本国警察警視庁降魔課所属の凄腕巡査―――《七殺》の久遠。
降魔課黎明期に活躍した伝説の男、里中勇治郎の血を継ぐ彼は、密命を遂行する傍ら、要請あれば人に害なす怪異の収束に赴く。
でも、夜出掛ければ、夜遊び扱い。
子どもの検診の帰りに寄り道すれば、不審者扱い。
それでもめげない久遠は、今日も嫁と娘を愛でながら、ヘラヘラと生きて行くのである。
―――笑顔の裏に、全ての闇を覆い隠して。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-07-10 13:02:36
73399文字
会話率:32%
戦後、マッカーサーの日本統治時代。天皇をどう裁くか?が日本を震え上がらせた。其の時代の天皇支持率は98%。「もし、天皇を裁けば、暴動が起きるな。連合軍は100万の兵を導入するだろう」そんな状況であった。しかし、市民暴動よりも、須佐一族が連合
軍に戦争を仕掛けた。「降伏文書に調印している。国際的に許されることじゃない。日本などたたき潰してしまえ!」マッカーサーは怒りに震えた。其の側近に親日家のボナー・フェラーズ准将がいた。彼は、其の闇の軍を秘密裏に調査を始め、佐助とコンタクトを取り、意見を交わす。其処で驚くべきことを聞き、驚くべきものを視させられる。そして、出雲で連合軍と須佐の一騎打ちが始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-17 11:00:00
33927文字
会話率:56%