悪役令嬢ジェルトリュード・クライン。
11年後、俺はこの女に殺される。
帰宅途中。車にはねられて死んでしまった高校生の俺。
気が付いたら、俺のお姉二人がアホみたいにはまっていた乙女ゲームの悪役令嬢ジェルトリュードの弟カルヴィン・クラ
イン(5歳)に転生していた。
しかも、攻略対象キャラなのに、ゲーム中、三回死亡フラグがあるらしい。
1回目は、帰省して、姉にぐさっと。
2回目は、ラストバトルで、黒い竜になったジェルトリュードから雑にぷちっと。
3回目は、ラストバトル終了後。かろうじて生き残るも、虫の息でジェルトリュードを庇う言葉を残して……。
悪役令嬢の姉だけやばいことになって、ちゃっかり自分だけ助かる道も考えたが……。
断片的に思い出されたお姉二人の会話から無理と判断した。
俺の輝かしい未来は、姉ジェルトリュードの未来にかかっていることになる。
うまいこと生き残れたとしても、素敵なお貴族様ライフが破綻したらもともこもない!
だから、決めた!
俺は、この姉ジェルトリュードを闇落ちしてラスボス化する悪役令嬢ルートから、薔薇が似合う普通に素敵な貴族令嬢ルートに変えてやる!
ゲームの舞台は、王立魔法学園!
しかし、端からゲームに興じるお姉らを見てたけど、プレイしてないからゲームの内容を俺は全くわかってない。
ヒントは、時々思い出されるわずかな記憶にあるお姉達の会話のみ。
主人公の通称ピンクちゃんの攻略ルートに乗るために、他の攻略対象者を出し抜いて、奴らには合法的に攻略ルートから消えていただく!
で、なかったら、俺、また死んでしまうやないいかい!
もう死ぬのいややー!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 06:30:00
244526文字
会話率:39%
これは、特に面識もないが無性に王子が殴りたくて仕方ない少女と、彼女(の拳)に運命を狂わされた男たち(複数形)のお話である。
前世の記憶を思い出したことで、少女は一つの願いを抱くようになる。
――くっそあの王子超殴りてぇ!
自分
の生まれた『ここ』が前世で一度だけプレイした乙女ゲームの世界だと気づいた時、『ここ』にあの殴りたくって仕方のない王子(攻略対象)達がいるのだと気づいた時……少女は『王子を合法的に殴る方法』を考え始める。
そして気付いた。
そうだ、魔法学園に入ろう。
『王子様』を殴ったらアウトだけど、『同級生』なら殴ってもセーフ!
それが武術の授業ならむしろ殴らないでどうするよ!
王国でも数の少ない女騎士を目指し、王子を殴る為に拳を磨き、少女は魔法学園に入学した。
繰り返すが、王子を殴る為に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 00:00:00
590936文字
会話率:26%
ある雨の街角に、傷ついて地に横たわる小さき者をみつけた。私は護衛と馭者、私を監視する者に言う。
「この者を私の邸へ運びなさい。否やは聞かないわ」
護衛のダドリーは小さき者を抱えたまま馬車に乗り込む。私はそのまま座るように命じた。運転は監
視者と馭者がいれば十分だ。
馬車は再び酷い雨の中を走り出す。
私は確かに公爵家の娘だけれど、愛人と本邸に住まう父から嫌われて別の場所で暮らしている。本邸からかなり離れた森の中の家だ。
母はもうとっくに父に愛想を尽かし、離婚できないならと外国に渡っていた。愛する護衛騎士と一緒に、語学を学ぶ為だと言って。その彼との間に娘がいるらしいが公爵家では認知されていない。下手に騒げば全員いなくなることだけは理解しているらしい。
だから私のまわりには護衛1人と侍女1人、馭者1人、他に父が私に付けた執事と言う名の監視者が1人いる。
そして今日。
先ほど拾った小さき者を邸に入れた。
彼女の体は冷たく虫の息だ。
弱りきった痩せた体で雨に打たれていたのだ。
そうなるのも当然のこと。
護衛のダドリーは治療の心得があるから対応を任せた。
彼は妻である侍女マリアに濡れた体を拭かせ、着替えをさせた。小さき者は意識がなく脱力したままだったが、それをものともせず丁寧に身なりを整える。
ダドリーはその間に湯を沸かし、解熱剤と湯タンポを作っていた。薬草を潰した薬汁をガーゼで口に含ませる。飲み込めないから、舌で吸収させるだけだ。そして冷たい体を保温することに努めた。
あのままでは確実に命を落としていたはずの小さき者は、この日一命を取り留めたのだ。
今日のこの出会いが、2人の運命を変えていくのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-28 19:02:16
46907文字
会話率:28%
『ふっふっふー。もう私陰キャじゃないんですよ~!』
『私最近ね、なんとなんと! リアルで自分から話しかけて友達を作っちゃったんですよ~! 凄くない? もうこれは陽キャでしょ!? 逆にこれまでがね、ビジネス陰キャだったって訳ですよ~! えへへ
』
彼女の名前は鳳凰院はかせ。
絵に描いたような内弁慶の陰キャムーブが面白くて、1年間でチャンネル登録者数が200万人まで伸びた今最も旬なVチューバーである。
「調子に乗ってて草」
リスナーの一人である俺の名前は槙島日向(まきしまひなた)。
ラノベ作家を志して高校に入学するも自堕落な日々で一年間棒に振って虫の息になっている高校二年生である。
「学校マジでぶっ壊れねえかな」
彼女の配信を観ることで現実逃避の日々を送っていた俺は、今日もクラスのくじ引きで決まったやりたくもない図書委員業務に勤しむことにする。
一人の女子と一緒に。
「…………っ!!」
「こ、呱々原さん大丈夫!? 本持ち過ぎじゃない!? くの字になってるけど!?」
「うえあ!? あ、……だ、だ、です!!」
彼女の名前は呱々原夜奈(ここはらよな)さん。
小柄体型、黒髪おさげで丸メガネが特徴的な女の子。
基本対人関係が苦手でボソボソと何を言っているか分からないド陰キャな彼女をフォローしている内に俺達は友達になったんだけど。
そんな彼女には俺が驚愕する正体があった。
ある時彼女が落としたメモのノートを拾い上げる俺。
「ん? 鳳凰院はかせの企画案ノート? まるで呱々原さんが鳳凰院はかせみたいだね。ってそんな訳ないか。はは。ごめんね中身見ちゃって」
「あばばばばばばばばばばばばばばば」
※カクヨムにて先の話を掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 18:48:53
61434文字
会話率:38%
主人公である、勇人はよくあるラノベの主人公のごとく、世界の厄災を倒すために勇者として召喚された。
数年後、仲間と協力し、魔王を倒すことができた。
だが、最後の最後で仲間の一人に裏切られてしまう。
裏切った仲間のそばには美しい少女もおり、彼
女も暗殺にかかわっていた。
自分も仲間も殺され、絶対に殺すと誓うものの、すでに虫の息……。
無念のうちにその人生を終了させた……そう思っていたら、自分を転移させた天使に情けで生き返らせてもらった。
そうしてユウトは強い憎悪を抱きながら、この世界に復活した。
しかし、その憎悪は、一人の人間が抱えるには大きすぎたものだった。
天使から、不老の特性を与えられ、元仲間と少女への復讐を決意する。
その憎悪は、長い時を経て、勇人の体を少しずつ変えていった。
※復讐は一話で終わります。
※完結まで思い描いていないうえ、他の作品を優先的に上げるので、完結までめっちゃ時間かかります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-18 09:46:47
7514文字
会話率:50%
どうやらn番煎じのプレイヤーの居ないゲーム異世界線に自キャラで転移したっぽい。
んな阿呆なと放浪していたら、やべぇ奴(人外過干渉同担拒否強火ストーカー)に目を付けられ、自分が世界からやべぇ奴認定されていた話。(友人付き)
…………なんか、
やべぇ奴な自覚はある。
◆更新は不定期です。
◆予告無く露骨発言・暴力的表現・グロデスク表現有。
◆恋愛何それ美味しいの?な日常スローライフ。スローライフだよ!
◆ゲーム世界線ですが風味程度で、異世界色強め。
◆作者メンタル豆腐なのでそっと接してくださいますようお願い申し上げます。
◆カクヨムでも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-21 10:24:29
30069文字
会話率:24%
二百年前に封印された魔界の神、大魔王ゼラクルスが復活した。滅亡の危機に追い込まれた人類を救う最後の希望は、当代の勇者アクセル…………のはずが。
ちょっとした事情から勇者に雇われて大魔王の城への突撃に同行した暗殺者の少女、ルイカ=コジカ。
仕事内容は『勇者のサポートをするだけの簡単なお仕事です』だったはずなのに、肝心の勇者が大魔王に秒殺されてしまい、大魔王の前にたった一人で取り残されてしまう。
呆然と立ち尽くすルイカの瞳に映るのは、虫の息の勇者と無傷の大魔王のみ。
あれ? もしかして、私が一人で大魔王を暗殺するしかないってことかな?
嫌なんだけど?
『大魔王VS天才美少女暗殺者。世界の命運を賭けた戦いが今、始まる!』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-01 23:44:00
55583文字
会話率:32%
永く生きた神様には、もうほとんど力は残っていなかった。そんな時、生贄として少年が捧げられる。残りわずかな余生を、少年と仲睦まじく過ごす神だったが、ある日少年は村人に捕えられ、虫の息で帰ってくる……。
最終更新:2023-10-15 21:13:40
2842文字
会話率:36%
とある鬱蒼とした森の奥の奥。
そこには、大きくて不気味な色の蜘蛛が糸を張って巣くっていた。その蜘蛛は毎日、糸にくっついた虫や小鳥などを食べて生活していた。
そんなある日のこと。蜘蛛が巣のまん中でうとうととしていると、糸になにか引
っ掛かったのか、大きな蜘蛛の糸がぐらぐらと揺れた。
「おっ、餌がかかったか?丁度腹が減ってたからよかったわい」
そう言いながら蜘蛛は、何かがじたばたと暴れている巣の端に向かった。そこには…
「おお、これは…」
蜘蛛は糸に絡まった餌を見て、息を飲んだ。
大きくてくりっとした、艶やかな漆黒色の瞳。見た目は純白一色なのに、ぱたぱたとはためかせる度にうっすら七色に煌めく、美しい羽。見たことないほどの美しい蝶が、蜘蛛の巣に絡まっていたのだ。
蜘蛛はその餌に…美しい蝶に一目惚れしてしまい────?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-10 16:17:51
3231文字
会話率:52%
【YouTubeボイスドラマ「猫のユーカリスト」ノベライズ版(特典ドラマ)】
夏江涼と鈴木琉海は幼馴染で無二の親友だ。高校一年の冬、二人は子猫を拾った。虫の息だったメスの黒猫は、彼らの機転により九死に一生を得る。猫はアキと名付けられ、涼
が引き取って十五年の歳月をともに過ごした。だが、彼が三十路を迎える頃、アキは天寿を全うする。
ペットロスが原因だろうか、元々、心臓に持病を抱えていた涼だが、容体が悪化し、もはや心臓移植以外、助かる道はない。医師となった琉海は、涼に余命を告げることができずにいた。
そんなある日のこと、「自分は涼に救ってもらった猫だ」と言い張る不思議な女性が二人の前に現れる。
☆毎日19時更新、8月30日まで連載
●YouTubeボイスドラマ
・キャストトーク https://youtu.be/zz-W4cD3nFw
・前編(8月16日) https://youtu.be/ZS_SMMr3G0I
・中編(8月23日) https://youtu.be/
・後編(8月30日) https://youtu.be/
●挿絵 イラスト・キャラクターデザイン
ぐんたお
https://www.pixiv.net/users/33610251
@YouTubeより
#猫ユカ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-30 19:00:00
20042文字
会話率:55%
本編の『クラスメイト6人が転移した異世界は、いい意味でシステム化、効率化、細分化されすぎてて逆に怖いです』の魔人大陸サイドのお話です。時間軸は上記6人が召喚される何年か前から始まる設定です。
【あらすじ】
漢としての死に場所を求め
る泉 百合いずみゆりは傭兵として独裁国家の革命軍に加わり大量の敵兵を屠ってきたが、民間人を助けるため囮となり手榴弾のピンを抜き敵陣に単身で突撃。何百何千発もの銃弾を浴び壮絶な最期を遂げた。
(我が一生に悔いなし・・・)意識を失ったのちにふと気がついて辺りを見渡す(?)と、ドレスのようなものを身に纏い、背中に大きな切り傷を負い血を吹き出した虫の息の黒髪のロングヘアの巨人の女性が倒れていた。
「もうわたくしの命もあとわずか。どうか全身を吸収してください」
彼女の最期の願いを叶えたのち、再度眠りにつきまた目覚めると、目の前には巨大な円球があるのだった折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-28 10:00:00
471文字
会話率:17%
盛者必衰、栄枯盛衰。
作家として大成したものの、今やその作家生命は虫の息。
何故なら彼は既にその情熱を失っていたのである。
まあ、それが不幸とも限らないのだが。
最終更新:2023-01-22 22:16:53
2609文字
会話率:5%
カブトムシに出会うことなど滅多に無い。それ以外の昆虫はしょっちゅう見かける。
最終更新:2022-08-30 21:32:19
1131文字
会話率:0%
二〇五〇年八月1日――その日、地球に突然ダンジョンが出現した。
それと同時に人々へ『天啓』が降りてきてスキルが発現した。――ただ一人を除いて。
当時九歳だった九条神夜は、家族旅行に出掛け、目的地へ向かう道中で交通事故に遭った。
両親は即死
。虫の息だった神夜は病院に運ばれたが心肺停止になった。心肺停止状態になったのは僅か一分間。
その一分間のせいでスキルを授かることができなかったのだ。
それから数年が経ち、神夜はこの世界で生きていくことに疲れて二十歳の誕生日の日に死のうと決意する。
そして、ビルの屋上から飛び降りようとした時――神夜は女神と名乗る女性と邂逅する。
※処女作です。色々至らない点があるかもしれませんが、温かい目で見守って頂けると幸いです。
※この作品はカクヨムにも掲載しています。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-08-10 12:00:00
10890文字
会話率:52%
十八歳の私は異母妹に婚約者を奪われ、父と継母に毒殺された。
気がついたら十歳まで時間が巻き戻っていて、母の葬儀の最中だった。
私に毒を飲ませた父と継母が、虫の息の私の耳元で得意げに母を毒殺した経緯を話していたことを思い出した。
母の葬
儀が終われば私は屋敷に幽閉され、外部との連絡手段を失ってしまう。
父を断罪できるチャンスは今しかない。
「お父様は悪くないの!
お父様は愛する人と一緒になりたかっただけなの!
だからお父様はお母様に毒をもったの!
お願いお父様を捕まえないで!」
私は声の限りに叫んでいた。
心の奥にほんの少し芽生えた父への殺意とともに。
※他サイトにも投稿してます。
※「Copyright(C)2022-九頭竜坂まほろん」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-27 12:26:08
5495文字
会話率:12%
高校二年の夏、いつものように登校の準備を進めていた仲互 三佳(なかたがい みか)は、突如として窓硝子を割った少女に向けて、入室の「許可」を出してしまう。
彼女――アシュリーは古くから存在していた吸血鬼であり、それが過去類を見ない程に疲弊して
いた。最強と謳われた吸血鬼は虫の息……であったのだが、まんまと三佳が血を吸われてしまったが為に、アシュリーは少しだけ回復した。
迫り来るヴァンパイアハンター、及び警官隊、そしてタチの悪い事に愛らしい容貌をした吸血鬼との板挟みに、三佳は選択を迫られる――。
この物語は法律・法令に違反する行為を、容認または推奨する物ではありません。悪逆は二次元の中でのみ、そして出来れば他人への配慮を持って行いましょう。
並びに、実在する団体に関して一切の関連性はありません。本作に登場するのは全て架空の組織であり、地名は…………。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-16 22:34:12
211054文字
会話率:37%
この小説はある男の異世界物語である。
ある裏路地に傷だらけの男とその男を腕に抱く男がいた。
抱える男は言う。
「…死ぬな」と。
だが傷だらけの男は誰が見ても虫の息。
それは大事そうに男を腕に抱く男も分かり切っていた。
男は祈るがその願いは
聞き届けられなかった。
傷だらけの男の意識は暗転した。
傷だらけの男は目が覚めた。
男は死んだはずだ。だが男は「又か…」とつぶやいた。
男は20代後半だったはずだがどう見ても10代前半…
そう、彼こそこの小説の主人公である死んだら生まれ変わる「リアム・マテム」である。
これは彼が死ねるが死ねない体になった経緯とその呪いを解く為んい奮闘する話である。
更新は亀です。初小説ですのでお手柔らかにお願いします。
誤字、脱字多いかも知れません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-07 01:19:23
1387文字
会話率:20%
~10分読み切り小説~
彼女と聞きたかった。
床に転がる虫の息。
最終更新:2021-09-26 19:36:11
578文字
会話率:68%
「笑って死ぬなんて、馬鹿なのかな──?」
生に意味などなく、死に価値などなく、生者は無慈悲に切り捨てられ、死者は無残に打ち捨てられる。当然彼らに墓など存在せず、ただ転がるだけの骸に、墓を造る『墓守』がいた。とある大穴の底の、死体が無残に打
ち捨てられる『ゴミ捨て場』で墓を造り、それを守る墓守は、満足げに笑って『死ぬ』死者に遭遇し、ひどく困惑する。
無念ではないのか。悔しくはないのか。
多くが生に縋りついて死ぬことを拒むのに、どうして笑って『死ねた』のか――?
幸せな少女がいた。誰よりも幸福を享受していた。
この『ゴミ捨て場』には、様々な者が落ちてくる。既に虫の息の生者、怪我の少ない無事な死体、ひどく損壊した死体、そして、死んでるはずなのに『生きている』死者。そんな彼らを屠り、看取り、埋めてやるのが墓守の役目だ。無人の『ゴミ捨て場』で、誰もそこに棄てられる死体の存在など知らず、ましてや、墓があることや墓守がいることを知っている者は誰一人いない。そんな中で、墓守は誰に課せられるでもなく、墓を造り続けていた。
少女は何を奪われても幸せを想い続けた。
「わたしの名前は、サクラっていうの!よろしくねっ!」
そんなある日、死体の代わりにサクラという一人の少女が落ちてきた。弱っていた彼女を介抱し、ともに暮らす中で墓守の中の何かが変わっていく。
生活を共にし、時に彼女の睡眠を見守り、時に大人げなく一緒に遊び、そして時に──。
だから少女は、笑っていられた。
彼女たちの出会いは偶然だったのか、必然だったのか。腐敗に塗れたその場所で至る結末は、果たして無念で終わるのか、それとも満たされて終わるのか。
答えなんて最初から決まっている。最後がどうなろうと、笑って終わりを迎えるのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 18:00:00
116405文字
会話率:26%
ある日、魔王の所に赤い髪の王子や停戦の貢物としてやってきた。といっても配下に停戦などする気はなく、王子はボコボコにされ虫の息だ。その上、配下が惨殺鑑賞会を始めるとまで言い出した。
魔王は困った。そんなものは見たくない。
だが、魔王
たるもの冷徹な存在でなくてはならない。見たくないなどと言えるはずもなく。苦肉の策で、うっかり王子をペットにすると宣言してしまい、犬として王子を飼う事になったのだが。
これは、魔王だけど本当はロマンス小説が大好きな【乙女】魔王と、貢物としてきた赤髪の王子のお話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-16 10:00:00
13420文字
会話率:57%