まさかこの領内に、あの恐ろしいドラゴンが棲み付くだなんて──
アリシア・ロマーダ伯爵令嬢は、つくづく自分は運命に見放されていると思った。
ドラゴンとの和平を図るには、古からの慣わしにより領主の娘をドラゴンの花嫁として捧げねばならな
い。
その領主である伯爵家の一人娘がアリシアだったのである。
花嫁などと飾ってみても、所詮は生け贄だ。ドラゴンに食われて死ぬのがアリシアの役目なのだから。
アリシアの婚約者はそんな彼女に、仕方がないねと言ってあっさりと婚約を破棄した。
そう、仕方がない──運命には逆らえないのである。
アリシアから父と母を奪い、性悪な継母に虐げられるのも、運命がそう決めたことなのだから仕方ないのだろう。
運命は悲しいことばかりを与えてくれた。その締めくくりが、自分の死であったというだけの話なのだ。
アリシアはもうそれでいいと思った。
花嫁衣裳のアリシアは、一人恐ろしいドラゴンの棲む洞窟へと歩いて行く。
果たしてドラゴンはそこにいた。彼の名はラフィンドル。
だがそのドラゴンはアリシアの知る人間たちの誰よりもずっと、優しかったのであった。
運命と人間に見捨てられたアリシアを、この優しいドラゴンは本当の花嫁として迎え入れる。
アリシアとラフィンドルの出会いは、彼らの運命をどう変えてゆくのだろうか────
*全6話(短編)
*他サイトに掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-02 14:16:15
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真冬のショート・ホラー小説劇場 第12話 「鶴の花嫁衣裳」
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しかし婚礼の日の夜、彼は姫の衣装の真実を知る。
狼子由様主催「描写力
アップを目指そう企画」第六回 キラキラ☆ワードローブ企画(https://ncode.syosetu.com/n9981du/)に参加した作品を加筆したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-24 18:01:49
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空は晴れているのに、雨が降っていた。
雨の中に立ち尽す、花嫁衣裳の彼女に出会ったんだ。
最終更新:2016-07-25 20:00:58
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会話率:25%
魔法少女ファンタジーSF巨大ロボット・ノベル。
全身鎧のナマイキ少年が、花嫁衣裳の魔女と
きゃっきゃうふふしたり共闘したり結婚したりします。
大陸を闊歩できるくらいの巨大ロボをめぐって
変態やら冒険者やら軍隊やらが押し寄せるわけですが、
前述のふたりが、山奥のイナカ町である秘境エルベラを
必死コイてがんばって防衛する…という話に今後なる予定です。
ラスボスはナマイキ少年の親父。唐突に出てきますが仕様です。
固有名詞などにパ…オマージュ多数ありますがそれも仕様です。
自分のブログ「喜怒哀楽なら【楽】が好き」からの転載。
http://rakuonnjiblog.blog.fc2.com/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-16 09:48:04
219031文字
会話率:19%