三途の河のほとりには、死人を冥界に渡す船がある。その渡船場で働く少女の碧は、仕事にやりがいを見出せず、だらけた毎日を送っていた。
そんなある日、碧は二人の死人を独断で生き返らせた。
特段の事情なく死人をよみがえらせることは、彼岸(あの世
)でご法度である。碧は上司の怒りを買い、彼岸の世界から追放された。
「しばらく帰ってこなくていい」
と上司に怒られた碧だが、仕事に熱意を持てず、毎日惰性で働いてきた彼女には、ある意味朗報である。
せっかく仕事から解放されて、娑婆に出られるのだ。ゆっくりのんびり此岸(この世)を満喫する、意識の低い干からびた女の旅が始まった。
――――――――――――――――――――――――――――――
※1本作品はフィクションです。実在の人物、事件、団体等にはいっさい関係ありません。
※2挿絵が苦手な方は、挿絵の非表示設定をおすすめします。作品閲覧ページ上部の「表示調整」へ進んでいただき、「挿絵表示中」のボタンを押して「挿絵を表示」に変更してください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-17 08:14:04
182530文字
会話率:38%
時は大正十五年。
東京の出版社が「一冊一円で毎月一冊配本」を売り文句に刊行を開始した安価な文学全集は、日本の出版界に「円本ブーム」をもたらした。
この円本ブームは大阪市の船場で教科書の製造・販売を営む小野寺教育出版にとっても例外ではなく、同
社の企画課は国語系科目のノウハウを生かした児童文学全集の刊行に力を注いでいた。
小野寺教育出版の社長令嬢にしてまだ小学生の善子もまた、この刊行企画に動員されるのだった。
(※ 本作品は、第5回「小説家になろうラジオ大賞」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-15 07:44:53
1000文字
会話率:16%
新年の平安と幸福を祈願する初詣。
だがこの年の初詣は、船場の教科書会社の社長令嬢である小野寺真弓にとって特別な意味合いがあった。
何故なら真弓は、華族の御曹司である生駒竜太郎と婚約中で、その年の六月に生駒家への輿入れを控えていたからだ。
そ
こで真弓は結納後の家内安全と家運隆盛を祈願するべく、竜太郎を初詣デートに誘うのだった。
※ 本作品は、XI様御主催の「真・恋愛企画」の参加作品で御座います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-25 05:52:07
3253文字
会話率:27%
小野寺教育出版の社長令嬢である小野寺真弓は、婚約者である生駒竜太郎と共に夜デートと称して御堂筋のイルミネーション見物に繰り出していた。
大阪市の船場で生まれ育った真弓にとって、LEDライトで彩られた御堂筋は庭のように慣れ親しんだ土地だった。
独身時代最後の冬のイルミネーションを見る真弓の胸に去来する想いは、果たして何か。
※本作品は、藤乃 澄乃様御主催の「冬のキラキラ恋彩企画」の参加作品で御座います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-21 07:00:00
4032文字
会話率:27%
ここは、現世とあの世の境目、賽の河原。
僕は、この河原に建つ「フェリーマンカンパニー」という渡船会社に勤める三途の川の渡し守。
今日も、渡船場から沢山の死者を渡し舟に乗せ、あの世へと渡している。
僕は、エフと呼ばれている。
どうや
ら僕は6番目にここへ来た渡し守らしい。渡し守A、渡し守B……6番目の僕は、渡し守F。
恐らく、過去には別の名前があったと思われるのだが、まるで思い出せない。何故ここで働いているのか。いつここへ来たのか。何も憶えていないのだ。
気がついたら、ここで働いていた。まったくトホホのホだ。
ちなみに、渡し守の仕事は、実際に船に乗って死者をあの世へ渡す、いわゆる「船頭」ばかりではない。
乗船する死者の受付。死装束や三角頭巾の配布。乗船員数・出船時刻の管理。渡し舟のメンテナンス。などなど。仕事内容は様々。
僕は、数年前から最終決断補助者《ファイナルジャッジヘルパー》という仕事に就いている。
毎日現世とあの世の境目にある賽の河原で働いていると、時折、生者とも死者ともつかぬ、ワンダラーがふらりと訪れる。
ワンダラーが、三途の川を渡るか否かを決める。つまり「生きるか死ぬか」の最終決断をする。そのお手伝いをするのが、僕の仕事。
ファイナルジャッジヘルパーと言えば聞こえはいいが、まあ、事実上現場のトラブル処理係。
ほら、今日もこの賽の河原に、生者とも死者ともつかぬ悲しきワンダラーがやって来た。
現代編から、異世界編、黎明編、戦国時代編、宇宙編、と続けて行く予定です。
評価やブックマークを頂けると、大変励みになります。よろしくお願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-08 07:33:23
141543文字
会話率:51%
今日も、三途の川の渡し守エフのもとに、生者とも死者ともつかぬ悲しきワンダラーがやって来た。とある冬の日、死んだ人間をあの世へ渡す渡船場に、一匹の迷い犬が現れた。「私は犬じゃない! 人間だ!」フレンチブルドッグのモモちゃんが吠える。犬嫌いの渡
し守長まで巻き込んで、三途の川の河原は大騒ぎ。ペットとは? 家族とは?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-23 15:43:43
5679文字
会話率:46%
「あんたがたどこさ」の手毬唄にある船場山。その船場山のタヌキが現代でも生きている。人間の姿に化けて。
船場清四郎はタヌキの一族だが、現代社会にすっかり溶け込み、熊本の不動産会社で働いている。会社には先輩の高瀬や秋山玲子、それに同期入社の須佐
美桃子がいた。
何気ない日常を続ける清四郎だったが、ある時、桃子に危機が襲い掛かる。その時、清四郎は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-27 23:25:54
16190文字
会話率:33%
時代は明治。舞台は、近畿地方。
農家の息子が丁稚奉公に出され、奉公先での成長を綴った。
プロローグ的な話。
最終更新:2022-11-12 14:02:43
3325文字
会話率:62%
江戸川乱歩の「蟲」(著作権切れ)をオマージュした作品です。死体姦の設定はそのままに、配役を男×女から男×男(ショタ)に変えたBL系の作品です。原作については、設定を借りただけで、内容はかなり異なる物となっています。
昭和初期。大阪船場
の料亭の息子・信は、ある歌舞伎役者に恋をした。彼の心の闇から生まれた悪魔。その奸計か? 恋の憧れは妄執さらには嫉妬に変わる。ある日、女遊びが過ぎた歌舞伎役者は、逆恨みにより刺殺。全ては悪い夢。忘れようとする信。だが、悪魔は……。
18禁の音声作品として作成したものですが、アダルト部分を廃し、ストーリーを生かす形で小説化しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-06 20:00:00
10786文字
会話率:31%
その現実は真実か。
人口一千万人が暮らす都市。その都市の名は悠久の都と呼ばれている。
その悠久の都に暮らすものは幸せな毎日を送ることが出来ると言われていた。だが、それは極一部の都市に暮らす人たちのみであり他の住民たちは日々を必死に生きてい
る者たちばかりである。
一部の住民が幸せを享受し、その他大勢の住民たちが一部の住民の幸せのために働き、苦労をしている現実がそこにはあった。その幸せな毎日を過ごせると謳われている悠久の都を支配をしているのが王族と呼ばれている人たちであった。王族の一人である久遠朱雀が主に政策を行っている。その王族たちを守護する騎士が十名いる。その十人の各騎士の下には多数の部下たちが存在しており、部下たちは悠久の都の治安維持に当たっていた。
悠久の都は各ブロックごとに呼び名が決まっており、船場の澪標や松風と呼ばれる海岸もある。その各ブロックごとに特色があり、歓楽街や住宅街、会社街など多くの特色ある街が作られている。多くの住民は日々生きることに必死であるも、一部の人間はこの世界の何かがおかしいと考えていた。その一部の人たちは抵抗軍としてこの悠久の都を守護する騎士と戦い、王族に真実を語らせようと日々動いていた。
抵抗軍の一人となる、篝伊織は現在十六歳の高校生である。伊織もまたこの世界に疑問を感じており、両親と妹を悠久の都の騎士により殺された一人でもある。伊織は両親と妹を亡くしたことでこの世界を正しくしたいと考え始める。そして、ふとした瞬間に抵抗軍の存在を知った伊織は抵抗軍に加入をすることになり、悠久の都と広大な世界の真実を知っていく。
伊織は抵抗軍の人たちと接することで、この世界を変えたいと思うのは自身だけではないこと、騎士に悠久の都に家族を殺されたのは自分自身だけではないことを知っていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-01 00:02:58
4382文字
会話率:63%
手つきという詩作品となります。
運河の船着き場
船場
ここでは船着き場として縮めて読んでくださいませ。
面白いけれど、大阪の船場の意ではありません
最終更新:2019-11-25 00:53:48
308文字
会話率:0%
日本第2位の巨大都市、『大阪』。
人情的ロマンと現実的シビアさを天秤にかける街――らしい。
現代大阪に住む、社畜気味25歳の主人公の元に突然転がりこんできたのは、異世界から来た和装の姫様とお付きの女性。
電気や機械の代わりに、魔
法で発展した世界線の『オオサカ』から来た姫様とお付きの面々が、現代大阪にこっそり紛れ込んでいる異世界のゲスたちをバッタバッタ……ではなく、ドタバタと成敗する!
どこかで見たゲスどもを、どこかで見たリアルな大阪を駆け回って大暴れ。振り回される主人公。
そんな「逆・異世界転移コメディアクション」です。
【作者注】
なにも考えずにポンコツたちのドタバタを眺めてもらおう作品です。まったり4コマ漫画を眺める気分で、ぼーっと読んでいただきたいです。
■
大阪を知っている方は、「あー、あそこか~」と。知らない方は大阪観光(?)的に見ていただければ楽しいかもしれません。
■
WEBらしさを考えてみた実験作品です。活動報告を読まれるとより楽しいかもしれません。よろしければブクマなどいただき、スナック菓子的にふらっと覗きに来ていただければ嬉しいです。
■
この作品は、肥前文俊先生主催の「第七回書き出し祭り」に投稿した作品を加筆修正したものです。
■
野暮ではありますが念のためのご了承文を。
この作品はフィクションであり、実際の固有名詞、場所、会社、人名、事件などとは関係がありません。貶めるものではなく、臨場感と愛すべき大阪をニヤニヤと楽しんでいただきたいという思いです。そんな感じでよろしくお願いします。
■
作者は一応は大阪人ですが、中途半端に崩れた大阪弁を話します。
登場人物の大阪弁は頑張って書いていますが、もしも気になる所があれば申し訳ありません。
特に綾の言葉は大阪の雅言葉、「船場言葉」をエンタメ的にアレンジして書こうとしています。致命的な間違いがあればご指摘いただければ勉強させてもらいますのでよろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-06 22:07:03
9397文字
会話率:48%
大坂船場、漬物の「山紀屋」の三代目長太郎はおよそ商売に興味のない男。23歳で店の当主になったものの、商売などやる気も無いというわけでさっさと弟の傳次郎に店を譲って自分はぶらぶらと遊んで暮らしております。
そんな山紀屋にやってきたのが女奉
公人のお芳。大変な別嬪でございますが、顔に表情を出すということがおよそございません。
こういう要らんところではよく動く長太郎、この能面のような別嬪がいつから笑うとらんのやろうと詮索を始めまして、探っていくうちに大坂のご城内で起こった大騒動に巻き込まれてまいります……。
このサイトには比較的少ない時代物、そして時代物の中でも数が少ない大坂を舞台の物語にし、侍でもなく目明かしでもない商売人を主人公に探偵もの風に仕上げてみました。
よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-05 05:03:26
90906文字
会話率:71%
「フランス料理って喰ったことないなぁ」30代を迎えようとしていたころ、唐突に思った。いわゆる洋食は子どものころから大好きで、いろいろ経験していた。でも、洋食とは相当違うらしい……。そんな、食い意地だけの単なる〈軽はずみ〉な気分を正してくれた
(?)、いや、遊ばせてくれた、東京・浪速(大阪)の〝おふらんす〟体験。懐かしい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-12 20:13:18
7240文字
会話率:24%
恋に恋する優等生、池田淳は誰もが羨む才能や人望に恵まれていたが、出会った人全員が口を揃えるほどにブサイクだった
入学式すら始まる前から彼の甘い見通しは頓挫し、灰色のキャンパスライフを覚悟していた淳だったが、この世界の神様は彼に少しだけ選択の
余地を与えたようだ
カオ以外はほとんど全て揃った少年は、カオと何を天秤にかけるのだろうか??
世の中そんなに甘く無い系気まま作品折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-11-07 19:06:01
5536文字
会話率:53%
船場ナオズミは妹のことが大好きである。
だから、妹が例え百合でも……、構わない。
ボランティア同好会「エコロジー」のメンバが送る恋愛群像。
錦景女子、ゼプテンバが主役だよ。
※処女作「チョコレート・ムース」の大改訂版となりまする。
最終更新:2013-02-22 00:17:43
134331文字
会話率:40%
ビートルズが、大阪、船場のスタジオで録音するのだが‥‥
最終更新:2011-11-29 15:13:30
1598文字
会話率:4%