人は死ねば終わるという。
だが、それを証明した者が、この世にいただろうか。
死は終わりか、救いか、それとも――始まりか。
宗像志貴にとって、「死」とは、他人事ではなかった。
*
黄泉使い――
死後に「問答」を受けられなかった魂を、
悪鬼化から救う者たち。
宗像志貴は、その中でも最も古き宗家の直系に生まれ、
右肩に“王の痣”を宿していた。
だが、術も矛も使えない。
誰よりも脆く、誰よりも危うい少女だった。
そんな彼女の前に、神の獣が現れる。
白銀の狼。
あらゆる術を凌駕する力を持ち、志貴の前にのみ姿を現す存在。
その声は、骨の奥を震わせ、痣を疼かせる。
――懐かしさと痛みを帯びた声。
「壊したいものがあるなら、壊せばええ。
でも、お前に手ェ出す奴は――俺が殺す」
志貴はまだ知らない。
けれど、どこかで知っている気がする。
忘れたくない誰かの匂い。届かない過去の温度。
そして、痣が語る――まだ触れていない真実。
*
これは、「千年王」と呼ばれた少女と、
その命を代償に炎を纏う宿命を背負った者たちの物語。
恋とも言えない。けれど、愛よりも重い執着が、そこにはある。
燃えるように美しく、
終わることすら許されない魂たちの軌跡。
『黙の月 ― 千年の孤独に咲いた紅』
どうか、この焔の奥に、触れてほしい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-17 00:33:59
6212文字
会話率:18%
西暦2073年、舞台はもう一つの日本──通称「江戸」。テクノロジーが都市の隅々まで浸透した時代。自動運転の列車、空を飛ぶ清掃ドローン、応答するホログラム広告…。しかし、社会が最も恐れているのは、超人的な肉体強化能力を持つ「ポータ―」の存在だ
った。
政府はテロ行為や凶悪事件を防ぐため、特殊機関「異能対策局(いのうたいさくきょく)」、通称**異能対局(いのうたいきょく)**を設立。犯罪者化した異能者を専門に取り締まっていた。
そんな中、田舎の美山村から首都に引っ越してきた少年、**如月 龍(きさらぎ りゅう)**は、姉と共に都市での新生活を始める。名門・青山学園への編入──。だがその生活は、まもなく常識を超える出来事に塗り替えられていく。
初日の訓練で彼の体は異常な反応を示し、**MSI(ミアズマ飽和指数)**は急激に上昇。右手首に刻まれた出生時の「痣(あざ)」は熱を帯び、不気味に脈動を始めた。
街の裏側で蠢く黒炎の教団(こくえんのきょうだん)。
正体不明の追跡者。
そして「魔」と呼ばれた伝説の男との血のつながり──
如月 龍は、自らの運命を背負いながら、かつて「江戸の悪魔」と恐れられた存在の記憶と力に目覚めていく。
目を背ければ呑まれる。戦わなければ、何も守れない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 07:03:31
88868文字
会話率:32%
エリュシオンは、七つの大罪を背負ったロードたちが覇権を争う世界だ。
各ロードはカルマと呼ばれる罪の力を宿し、その力はバトルメイドサーヴァントに与えられる。
メイドたちは聖契約により、主人のカルマを戦闘力に変えるが、その代償として主人
の苦痛を共有する。
カルマは主人の身体に痣として現れ、領土の問題を象徴する。
リシアの主、アルヴィンの傲慢の痣は、シルヴァーナ領の貴族の腐敗と民の不信を映し出す。
戦乙女(バトル・メイド・サーヴァント)達の覇権を掛けた戦いが今切って落とされる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 22:00:00
45278文字
会話率:25%
◾︎概略
連絡が途絶えた勇者一行の行方を探す物語。
ーーーーーーーーーーーーーー
2025/5/7〜 初投稿
キーワード:
最終更新:2025-05-13 21:06:30
963文字
会話率:16%
小学4年生の横山浩二と早野良紀は、サッカーを通じて友情を深めていく。
幼い頃に両親を亡くして、祖父母と生活をしている良紀は、ひ弱で遠慮がちな性格で、そんな良紀を浩二が気に掛けて引っ張っていくのが二人の関係性だった。サッカーも友情も上手くい
っていた。
ある時、浩二と、その従姉の高校生の佳織は、自分の名前は良紀じゃないと告白され、彼の抱える問題を知る事になる。彼が遠慮して大人しくしているのは「良い子にしていないとお母さんが迎えに来ない」と、幼い頃から刷り込まれていて、彼の抱える問題の深さを知る。
浩二は、良紀の痣を見つけて、良紀を問い詰めるが、彼は認めずに口論になってしまう。
浩二と佳織はどうにか力になりたいと苦悶するけれど、そんな時に、彼に異変が起きて、そして最悪の『事故』が起きた。
浩二が見た事故の真実は、怒りに震えるほど、耐え難いけれど、その怒りは向ける場所がなく、ただただ悲しいだけだった。そして良紀が耐え続けたのは、母親への想いからだと知る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 16:23:18
37361文字
会話率:29%
体にある痣のせいで世間から嘲られながらも冒険者として活動するヘリオス。
そんな中、ダンジョンの夜間攻略で蒼い髪をたなびかせながら魔物と闘う少女ノルンと出会う。
お互いの目的のためにパーティーを組むことになった二人の元に、通常の魔物とは一線を
画する力を持った魔物、識別種の討伐依頼が舞い込む。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 22:40:07
29058文字
会話率:30%
ラミア王女は十二歳で憧れていた貴公子エリオットと婚約した。
だが、エリオットとの婚約が結ばれた夜会で彼女は、蛇の呪いを受けてしまう。
ラミアには、顔と腕に消えない呪いの痣が残ったのだった。
最終更新:2025-05-12 18:31:01
25823文字
会話率:36%
ある日、世界どころか次元を股にかけてやって来た魔法の船。
彼らの代表は、地球に住む人間にこう告げた。
「我々の世界を救うために、痣の現れた者達を派遣してほしい」と。
来訪した者達、政府の思惑をよそに、該当してしまった日本の少年少
女たちは、未だ誰も行ったことのない世界「異世界」へ向かわされる。
そこは剣と魔法、そしてそこに生きる者たちの苦労と裏切りの蔓延する、赤黒いファンタジーな光景が広がっているのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-12 07:00:00
19125文字
会話率:18%
過去、現在、未来。
下界では三つの世に生まれつき星の痣がある子供が誕生する。
その子供には世に現れる降三世明王に体を委ねこの世に起こりうる災いから救うという役目があった。
ところが現在から143年前に人知れず「王生千世」という青年の体を借り
ていた降三世明王は熊に追われて逃げてきたという、下界の女性に恋心を抱いてしまう。
そして相手の女性「烏丸桜」も不思議な魅力を持った千世に惹かれていく。
因果関係は分からないが時を同じくして降三世明王は目の前で災いの根源を取り逃がしてしまう。
災いの根源とは、降三世明王に踏みつけられた大自在天の宿怨であった。
彼もまた人間の心に潜んで三つの世を渡り歩いていたのだ。
143年後、降三世明王が再び下界に現れる。
此度は獣医師で猟友会の若きハンターである「王生三世」という青年の体を借りて過ごしていた。
三世は春の熊追いで入山していた日に登山道で怪我をしていた女性、「烏丸さくら」と遭遇する。
思い出される143年前の記憶。
彼女との出会いは偶然なのか、それとも縁なのか。
降三世明王は忘れられない桜への想いを目の前に現れたさくらに重ね合わせていた。
しかし別れも告げず桜の前から突然姿を消し、未来の約束を果たせなかった自責の念にかられ素直に話すことができない。
一方のさくらは最初の出会いは最悪だったが三世に少しづつ心を許すようになる。
不思議な心境の変化だった。
いつの世も降三世明王現れる所に災いあり。
不穏な空気を察知したのか現在には他の明王たちが目覚めていた。
正に的中。
三つの世において降三世明王の宿敵とも言える大自在天が
現在で一人の人間の心の中に潜んでいた。
輪廻し貯めこんだ宿怨を放出し降三世明王への復讐を企てていたのだ。
その人物は身近にいた。
以前よりさくらに恋心を抱いていた「在原朝臣」という職場の上司だった。
在原は気づかないうちに大自在天にその恋心さえも本人の気持ちとは裏腹に愉快に弄ばれていた。
ここに三人の過去から現在、未来へと運命の糸が繋がっていく。
三つの世を愛おしい人にいつか会えることを祈り生き抜いた「桜」の物語でもある
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 21:38:46
63416文字
会話率:44%
ノルドは、古き風の島、正式名称シシルナ・アエリア・エルダで育った。母セラと二人きりで暮らし。
背は低く猫背で、隻眼で、両手は動くものの、左腕は上がらず、左足もほとんど動かない、生まれつき障害を抱えていた。
母セラもまた、頭に毒薬を
浴びたような痣がある。彼女はスカーフで頭を覆い、人目を避けてひっそりと暮らしていた。
セラ親子がシシルナ島に渡ってきたのは、ノルドがわずか2歳の時だった。
彼の中で最も古い記憶。船のデッキで、母セラに抱かれながら、この新たな島がゆっくりと近づいてくるのを見つめた瞬間だ。
セラの腕の中で、ぽつりと一言、彼がつぶやく。
「セラ、ウミ」
「ええ、そうよ。海」
ノルドの成長譚と冒険譚の物語が開幕します!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 20:12:25
259190文字
会話率:40%
かつて“湧名村”と呼ばれた山間の集落――現在は市と合併し「湧名地区」となったその地には、村人すら口にしたがらない古いしきたりがあった。
それは村はずれに佇む廃屋「山本家」にまつわるもので、「三代祟られる」「骨を封じた家」として代々ひそかに語
り継がれてきた。
夏休み、都会から二人きりで祖父母の家を訪れた兄弟・直哉と悠斗。地元の友人・啓太、そして警察官の父の転勤でこの村に越してきた少女・詩織とともに、彼らは肝試し半分でその廃屋を訪れてしまう。
そこで目にしたのは、封じ札、結界の縄、そして扉に釘で打ち込まれた「人骨」――。
それは触れてはならぬ“封印”だった。
やがて四人はそれを境に、「見える体質」――すなわち、**“呼ばれる者”**となってしまう。体調不良、黒い痣、夢の中でささやかれる「骨を返せ」の声……
異変はすぐに日常を蝕みはじめる。
祖父母の導きで訪れた神社の神主・葛葉から明かされたのは、村に伝わる“骨封じ”の禁忌と、それを受けた者に課される厄払いの修行だった。
四人は毎年夏の終わりに滝行を行い、護符を身につけ、精神を鍛えることで、己の中に“霊的な結界”を築かねばならないという。
――それが叶わぬ場合、二十歳を迎える頃、封じの力は消え、祟りは再びこの世に現れる。
彼らはやがて成長し、それぞれの道を歩み始めるが、20歳という期限が近づく中、かつての“封じ”が、再び扉を開け始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-03 10:55:03
13430文字
会話率:39%
片田舎の剣術道場の娘ルティに、ある日自分の左胸に真紅の羽根のような痣が現れる。その痣は『聖女の証』だった。
しかし、ルティは聖女ではなく騎士になりたい。
聖女である事を隠して、騎士団に入団するのだった。
最終更新:2025-04-27 22:24:37
25482文字
会話率:41%
生まれた時から鎖骨あたりにある、痣のせいで虐げられてきた少女
麟琳(リンリン)はある日、国の皇太子と皇子四人に出会う。
そして、その痣は、この国を古くから守ると伝わる麒麟が遣わした、国を繁栄させる番の証だと言う事実が判明する!
番を得る
ために翻弄する5人の皇子たち。
けれど麟琳が出した答えはーー
「誰とも番うものですか!」
自由になりたい少女は後宮からの逃亡計画を練るもーー
新シリーズ開始です!
中華後宮物語となっております。
楽しんでもらえるといいなぁ…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-27 21:52:54
33431文字
会話率:30%
第一部全文掲載。以降分割版を毎週更新します。
私の心臓は、私の胸と同じ痣を右手に持つ勇者が取り出し、魔王討伐の際に絶対に必要になると言われている剣、聖剣だ。数多の戦いを繰り広げて、聖剣を用い、勇者ヘリオスは魔王を打ち滅ぼした。私は魔王が滅ん
だ際に、魔王の居城の崩壊に巻き込まれて、目を覚ましたら、なんと死んだ事にされていた! 聖剣の鞘という事で、勇者ヘリオスと婚約関係にあったけれども、彼の仲間の女性たちの嫉妬でほとほと嫌になっていた私は、死んだ事になったのを幸いと、隠れてこそこそ生きる事にしたのだが……運命はそれを許さなかったのだ!! 私は偶然から、処刑される魔王のしもべと偽りの友情関係を結ぶ事になり……?
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-26 17:00:00
305697文字
会話率:41%
カメラで風景やふとした人間の姿を撮ることが趣味であり、仕事である泡瀬。カメラは広い広い世界から自分の感性を切り取るもの。それは彼の口癖であった。平日は仕事漬け、休日は趣味としてまたカメラ。そんな変わらぬ平穏な日常を過ごしていた合わせだが、あ
る一件の依頼によってそれはひっくり返ることとなる。依頼を受けた夫婦の出産を記念した写真撮影。写真の中で幸せそうに映る妻ー砂絵の目を凝らすとシャツの裾から痛々しい痣がのぞいていた。カメラで切り取った感性を映し取ったような砂絵に見惚れてしまった泡瀬は夜逃げ同然で砂絵を連れ出す。カメラを手放し、砂絵という自分の完成の鏡と毎日暮らし続ける幸せな日々。そんな日々は突然に終わり、泡瀬はショックで記憶を失いことになる。彼は再びカメラを手に取った時、死後の世界を泳ぐ時、予想もできないような奇跡が起こる。二人の愚かながらも儚げで美しい人生を描いた、輪廻転生の物語が今ここに始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-23 18:00:00
9463文字
会話率:66%
ある日突然、体のどこかに“痣”が現れる世界。
それは神が与える「天職の証」であり、人生を一変させる運命の印。
鍛冶屋の息子・セナの胸に現れたのは、百年に一人と称される職業《戦詩人》。
詩を詠むことで魔力を操り、言葉で戦場を支配する――はず
だったが、
セナは詩も読めず、魔力も出せず、クラスでは「選ばれ詐欺」と呼ばれる始末。
そんな彼を変えたのは、音を操る少女・ミラとの出会いだった。
詩と旋律が共鳴したとき、世界が初めて“応えた”。
だがその力の裏には、“痣を奪われた者”たちの闇が潜んでいた――
これは、「選ばれること」に意味があるのかを問い直す、声と魂の成長譚!
========
全5章+エピローグです。
毎日投稿します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 22:00:00
45920文字
会話率:44%
日本のとある場所で眠りから目覚めた少年マシロは、なぜ自分がそこにいるのか、さらには自分の名前まで、ほとんどの記憶をなくしてしまっていた。
そこに現れた謎の黒い"カゲ"と、それを"舞刀"を使った舞によっ
て鎮める二人の少年。
少年たちは"痣子"と呼ばれ、普段は普通の学生生活を送りながら、夜は人知れず舞を舞い、放っておけば地を腐らすというカゲの暴走を食い止める責務を担っていた。
やがてマシロもその一員となり、舞を舞うようになる。
そんなマシロと彼を取り巻く人々の、苦悩と成長の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-06 21:07:18
987659文字
会話率:34%
聖女の印《三日月型の痣》を持って産まれたララ・エールは、産まれてすぐに神殿に入り、立派な聖女になるための厳しい修行をしながら育ってきた。そして17歳で正式に聖女に就任すると、国の更なる繁栄の為に聖女としての役割を全うしていた。
ララが聖女と
なって半年後、皇太子セドリックの婚約者で、何かと悪い噂の絶えない侯爵令嬢ヴィクトリア・サンプトンが突然大聖女の力に目覚めた。聖女の力を遥かに凌駕する強大な力を持つ大聖女の出現に、聖女であるララは自分の存在意義を失いかけていた。
そんな時、生まれつき体が弱く15歳にして余命僅かだと言うダニエル王子との婚約が決まったララ。自分の運命を受け入れて強く生きるダニエル王子に惹かれたララは、最後まで彼の側で支えようと心に決める。
ところが、セドリックと新婚旅行中のヴィクトリアが聖女の力を求めている隣国エトルリアの領主に誘拐されてしまい、エトルリア領主はヴィクトリアを返す代わりにララをエトルリアの聖女として引き渡すよう要求した。
国王の命令でエトルリアに移住する事になったララは、行かないでほしいと泣いて縋るダニエル王子に別れを告げて産まれ育った国を出た。
エトルリアでの生活は新鮮で思いの外楽しく、ララは聖女としての自信を取り戻し充実した日々を送っていた。
エトルリアでの生活にも慣れ、そろそろ家庭を持ちたいと思っていたララの元へ、すっかり丈夫な体になり医者から余命宣告を取り消されたダニエル王子が現れて──。
国の事情で一度は引き裂かれてしまった二人が、もう一度恋をやり直すお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 01:21:57
71104文字
会話率:31%
——絶対に、助けるから。
異次元に存在する【神ノ力】を制御下に置き覇権国となったオーディニア帝国。
その力の一つを操る能力者の少女グングニルの右肩に現れた痣は、彼女への死の宣告であると同時に、これから起こる戦いと災厄の兆しに過ぎなかっ
た。
研究者エルウィン=ラックハイムは彼女を助けたいと、生きていて欲しいと強く願い、自身が発明した’力’で、目の前に立ちふさがる壁を破って走り出した。
この残酷な世界の未来に光を見ようとするように。
あるいは、自分の過去を振り払うように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 21:00:00
289987文字
会話率:35%
「乙女」の躰に現れる、色鮮やかな「花」の痣。
花の痣を持つ女性を「花の乙女」と呼んだ。
乙女の持つ花は意味を持ち、生涯にたった1人の男性に、花の持つ意味と共に愛しい男性にその身から花を取り出し、渡す。
一度「花」与えた乙女は、その体に花の痣
を残し、只人となる。
男は「乙女」を生涯大事にすることで、乙女の体から取り出した「花」を咲かせ続けることが出来、その「花」の恩恵を受けることが出来る。
そして、「花の乙女」の最高位の花が、「白き桜の乙女」である。
ただ、語り継がれているだけで、実在したと聞いたことがなかった。
世界に「妖」がはびこり始めた。
と共に、「花の乙女」の数も減り始めた。
今、「花の乙女」を巡って、物語が始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-24 22:57:24
48813文字
会話率:33%