同心・田中佐平衣織と義賊“山猫小僧”・たつ。女二人の異史江戸暮らし
※時代設定の都合上、作中では現代の基準において不適切な言動があります。それにより気分を害される方はご覧にならない事をおすすめします。
とある男性にのみ致死性を発揮する
未知の伝染病により歴史が変わり、男女比が1:4となってしまった江戸の世にあっても悪は絶えず、幕府が設置した特別警察・火付盗賊改方もまた、代わり映えすることなく凶悪な賊の群れを容赦なく取り締まっていた。
跡継ぎ不在による取り潰しの頻発を重く見た幕府の命によって、家の存続のために女性でも家督を継げるようになり、その中でも特に武芸に長けた者は現場へもでていた。
そのうちの1人である、火盗改の同心としてその激務をこなしていた下級武士・田中佐平衣織は、ある晩、傷だらけで自宅の庭先に倒れていた義賊“山猫小僧”を発見する。
かねてより専任として追いかけていた“彼女”を家に入れて介抱し療養させた日から、男装の義賊“山猫小僧”ことたつは、自分がそうであると証拠がないのを良い事に居候して小間使いのまねごとをし、奇妙な同居生活を送ることとなる。
そんなある日の仕事帰りの未明頃、衣織は竹藪に分け入っていく怪しい2人組を見かけ、その後を付けていくのだが……。
※この小説はフィクションであり、史実や実際の歴史上に存在した機関とは無関係です。また犯罪、違法行為等を助長する意図はありません。
※R-15程度のバイオレンス・残酷・性的な描写があります。閲覧の際にはご注意下さい。
※無断転載お断り
カクヨムでも掲載。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-14 00:00:00
14047文字
会話率:64%
お江戸のすみっこに黒くてふわふわしたものが座っていました――。
小伝馬町に新規オープンした袋物問屋。
通りがかりの浪人風体のお侍が見たのは、袋物屋の店主が子どもを「虐待」している姿!
立ち塞がったお侍は、実は火付盗賊改方長官でした。
最終更新:2025-04-08 15:39:18
35633文字
会話率:36%
山名藩家老家次男の三沢新之助が学問所から戻ると、屋敷が異様な雰囲気に包まれていた。
門から入った新之助をいち早く見つけ出した安藤久秀に手を引かれ、納戸の裏を通り台所から屋内へ入った。
久秀に手を引かれ庭の見える納戸に入った新之助の目に飛び込
んだのは、今まさに切腹しようとしている父長政の姿だった。
父が正座している筵の横には変わり果てた長兄の姿がある。
「目に焼き付けてください」
久秀の声に頷いた新之助だったが、介錯の刀が振り下ろされると同時に気を失ってしまった。
新之助が意識を取り戻したのは、城下から二番目の宿場町にある旅籠だった。
「江戸に向かいます」
同行するのは三沢家剣術指南役だった安藤雅也と、新之助付き侍女咲良のみ。
父と兄の死の真相を探り、その無念を晴らす旅が始まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-03 18:06:59
171627文字
会話率:54%
北陸の小藩、葛西三万石の藩士、中村 広之進は草花が三度の飯より好きな変り者。
剣術、学問まるでダメで周囲からは「へっぽこ侍」と言われ、厳格な父・隆広からは小言を言われる続ける日々を送っていた。
しかし、当の本人はそんなことなど、どこ吹く風と
ばかり、相変わらず草花に現を抜かすお気楽な日々を送っていた。
そんなぬるま湯生活が、突如、隆広の死と共に終わりを告げる。些細な事から隆広が斬り殺されたのである。
斬殺された父の仇を討つべく旅に出る羽目になったものの、討つ自信がまったくない。
悶々と旅を続けていたある日、街道脇でうずくまって難儀している女を親切に介抱した広之進。ちょっと目を離した隙に金と一緒に、命の次に大切な「仇討赦免状」までも盗まれてしまう。
必死に探し回るも、どこに消えたか、行方がまったく分からない。途方に暮れた広之進は、山中の荒れ寺で一夜を過ごすことに。と、そこに亡き父・隆広がユーレイとなって現れた。
初めは自分の不甲斐無さに、腹を立てて化けて出てきたのかと思いきや、生前の父とは真逆のべらんめえ口調のさばけた父になっていた。
果たして、広之進は無事に仇討赦免状を取返し、仇を討てるのか。
不器用な父子が織り成す、ドタバタ仇討劇の始まり、始まり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-20 10:00:00
155421文字
会話率:42%
江戸時代の火付盗賊改方とは、全く違うもの。
冷酷者の長官は人を信じるなと教える。
人の過去、現在を知っていく物語。
最終更新:2018-06-29 10:00:00
5355文字
会話率:75%
わたしが敬愛する池波正太郎描く『鬼平犯科帳』名演・中村吉右衛門、長谷川平蔵有終の美を個人的に惜しみます。池波氏が発掘した火付盗賊改方、長谷川平蔵の知られざる実態を記す記念エッセイです。
最終更新:2015-12-16 23:22:32
2875文字
会話率:7%
正体不明の浪人・南田是識と、岡っ引きの卵・弁天の日吉が繰り広げる捕り物事件簿。
通称・火盗改こと火付盗賊改方の寄騎、旗本一千五百石・近藤(こんどう)八郎(はちろう)の屋敷。近藤は、火盗改の中でも『裏の取纏め役』、つまり密偵や隠密の纏め役で
ある。
実質はその用人が取り仕切っているのだが・・・。
近藤本人はいたってのんびり屋で、名前をもじって近藤八郎(こんどやろう)、ついたあだ名が「この次さん」。
公儀隠密の調べでは、「太平の世に慣れてきた御時勢で、密かに反将軍家連合が組織されつつあり、包囲網が完成すれば侮れない勢力となりうる」とのこと。しかも、あろうことか「親藩の大藩と外様有力大名2~3藩が名を連ねる予定」だという。
その中で、戦国時代主家が滅亡し、地に潜らねばならなくなった忍び集団や、反徳川家関係などの忍び達が競い合い、勝ち上がった忍びの集団が、新体制のお庭番となる。仕上げは、筆頭老中松平武蔵守を、しかも千代田城内で暗殺すること。これがお庭番筆頭になれる条件であり、反将軍家連合が始動する合図となる・・・。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-10-19 01:08:55
17872文字
会話率:46%