時間に追われる男・佐野は、コンビニのレジで列を無視し、
小さな声で「急いでるんで」とだけ告げ、前へ進んだ。
ほんの数秒を惜しむその行動に、
誰も声をかけなかったが──
その空気は、静かにどこかへ積もっていた。
翌日、同じ店、同じ列。
今
度は誰かが彼に道を譲った。
あの日、割り込まれた誰かかもしれない。
……けれど、恨みの色はなかった。
譲られた佐野は、言葉を詰まらせたまま、
レジ前で財布の中の札が見つからず、弁当を戻す。
“やさしい仕返し”は、気づかせるだけの出来事。
誰も責めない、何も壊れない、
ただ、自分の影に出会うような物語。
──それだけのことです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 00:25:40
590文字
会話率:6%
大人になったからこそ臆病になる。揺らぐ。そして迷う。
親に泣かれ結婚相談所に入会したが上手くいかず婚活疲れを起こした理沙。
2年の婚活に終止符を打った理沙の元に現れたのは同級生の信吾。
無言でも気まずさがなく一緒にいて楽なことに心を許し
クリスマスイブの夜に男女の仲に。しかし、付き合おうの言葉がなく恋人なのかセフレなのかよく分からない曖昧な関係に。
そんな時に取引先の7個下の男の子で目の保養の加藤君からアプローチされる。からかわれているのではと戸惑いつつも、熱心なアプローチに徐々に心惹かれていく。
そして大学時代に4年間付き合った元カレの一馬が転勤で東京に戻ってきた。理沙がフリーだと知り、これからも会いたいと言われる。
理沙の異変に気付きセフレだったはずの信吾も動き出す。
元カレの一馬・セフレの信吾・年下の加藤君選ぶべきは、一緒にいて楽な相手?それともドキドキする相手?30代大人女性の揺れ動く恋の結末は?
■登場人物
稲本理沙(31)…フリーのWEBデザイナー。都会に憧れ18歳の時に上京。仕事への情熱が強く独立。2年間の婚活の敗戦で自信喪失中。
信吾(31)…都内勤務のシステムエンジニア。束縛を嫌う自由主義。口下手だが理沙の好みなど熟知し、分かりにくい優しさを出している。くっきりとした二重に堀の深い顔は見つめられたら逸らせない光を放つ
加藤君(24)…取引先の営業の男の子。ベテランからの引継ぎでまだ頼りない部分はあるが一生懸命な姿は母性本能をくすずり可愛い存在。爽やかな見た目で目の保養。見た目とは裏腹に積極的にアプローチしてくる肉食な一面もあり。
一馬(31)…大学時代に4年間付き合っていた元カレ。地元で就職を希望しており理沙のWEBデザイナーの仕事が地方ではないことを知り別れを切り出し泣く泣く破局。地元に帰り結婚をしたが離婚。東京勤務になり理沙と再会を果たす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 07:00:00
17424文字
会話率:29%
**『となりの2分』あらすじ(約960字)**
毎朝、決まった時間、決まった場所に座る高校生の“わたし”は、隣に座る他校の男子生徒にひそかに心を寄せていた。二人は言葉を交わすこともなく、ただ静かに隣り合って通学の電車に揺られる。たった二分
間、隣に座るだけの関係――でもその距離感が、わたしにとっては何よりも特別だった。
彼が本のページをめくる速度がわたしが隣に座った時だけ少し遅くなることに気づいたとき、わたしは自分の気持ちにうっすらと確信を持つようになる。やがて、雨の日の朝、彼が傘を差し出してくれたことをきっかけに、少しずつ二人の関係に変化が訪れる。小さな優しさと、それに対するありがとうの言葉。わたしたちは確かに、目には見えない形で繋がりはじめていた。
そしてある日、彼の鞄から見えた一通の手紙。それは「ゆいへ」と宛てられた彼の想いを綴ったラブレターだった。手紙をきっかけに、ついに気持ちを通わせた二人は、声を出して互いの想いを伝え合い、交際を始める。だが、周囲の噂や視線は二人の関係に新たな壁を作る。気まずさ、戸惑い、そしてすれ違い。そんな中でも、彼は少しずつ勇気を出し、自分の気持ちを表現していく。
文化祭や放課後、何気ない日常をともに過ごしながら、二人は少しずつ距離を縮め、互いを理解していく。時には傷つき、戸惑い、言葉を交わせない瞬間もあった。それでも彼らは正直な気持ちをぶつけ合い、不安の中にある本当の愛を見つけていく。
そして、学校裏の公園で、二人は“これからも一緒に歩いていく”という約束を交わす。たった二分間の「となり」から始まった物語は、静かに、けれど確かにふたりの人生を変えた。電車の中の静かな時間、視線の隙間、雨の日の傘、秘密の手紙――すべてが、恋の始まりだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 20:30:49
2161文字
会話率:10%
三年に一度だけ行われる、星空学園の恒例行事。
その名も――「偽りの夫婦(パストリ・パルス)実験」。
対象は二年生全員。
選ばれたペア同士が、特別な寮で一年間共に生活し、まるで本物の夫婦のように暮らすという、前代未聞のソーシャル・エクスペリ
メントだった。
静かで理性的、常にプレッシャーの中に身を置くような性格の林一葉(はやし かずは)。
人との距離を測るのがうまく、どこか閉じた世界に生きている彼がペアになったのは――
学校一の“愛の拒絶職人”、優しくも芯のあるダンデレ系女子・清水美優(しみず みゆ)。
その気品ある断り方から「優雅な恋の絶縁姫」と呼ばれていた彼女だが、
この実験の初日から、そのイメージは静かに、しかし確かに崩れ始めていた。
最初の頃、二人の間にはピリついた空気が漂っていた。
鋭くも静かな皮肉、気まずさに満ちた会話、そしてまったく噛み合わない生活スタイル――
毎日が小さな衝突の連続だった。
だが、共に買い物に出かけたり、一緒に夕食を作ったり、
ひとつ屋根の下で日々を積み重ねていくうちに、少しずつ何かが変わっていった。
「同じ浴室を使うこと」
「名前を呼び合うこと」
そんなささやかな行動が、彼らの距離を確実に縮めていく。
完璧主義の一葉は、美優の不器用さや突発的な行動を受け入れるようになり、
そして美優も、言葉少なで何を考えているのかわからなかった一葉の沈黙の奥に、
彼なりの“優しさ”があることに気づいていく。
――それは、言葉よりも誠実で、
時に不器用で、でも誰よりも真っ直ぐな、彼なりの愛し方だった。terjemahkan折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 23:21:55
25942文字
会話率:41%
ある朝、俺は突然、前世で異世界の勇者だったことを思い出した。
勇者には聖女の恋人がいた。たおやかで美しい彼女の面影を思い浮かべるほど、現世でもみかけた気がしてくる俺。
頭を抱えているとドタドタ足音をたてて、妹が部屋に駆け込んできた。
「にい
ちゃんっ!」
翡翠色の瞳に輝くような金髪、これまで意識しなかったけど超整った顔立ち…俺の懸念は的中した。妹は前世の恋人、”光の聖女”の転生体だったのだ。しかも俺と同時に、前世の記憶を取り戻していた。
気まずさに懊悩する俺をよそに、アホアホな妹は躊躇なく俺にキスを迫ってくる!
「せっかく記憶が戻ったんだから、ちいさいこと気にするのはなしにしよーよ。ギブミーキース、ギブミーキース…」
「戦後か!」
前世の恋人兼聖女の妹から、元勇者な俺は貞節とモラルと世間体を守れるのだろうか…というか記憶が戻った途端、妹が可愛くみえてしょうがねーな、ちくしょー!(血涙)
※不定期更新となります。どうかご了承のほどを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-10 08:53:58
323966文字
会話率:43%
"俺"こと米丸有親と小夜乃はミステリ小説を愛読する兄妹。実妹である小夜乃へ密かな恋愛感情を抱いていた俺は、ある夜ふとした弾みから眠っている小夜乃の唇を奪ってしまう。罪悪感と気まずさから妹と満足に接することができなくなった
俺だったが、その3日後自室でミステリ小説を読んでいると当の小夜乃の訪問を受け、ある相談を持ちかけられることとなった。それは彼女の友人、観月と静の間に生じたいさかいの原因を探ってほしいという、奇妙な依頼だった…兄妹が"日常の謎"に挑む。
※本作には近親相姦・近親恋愛に関する描写が含まれています。直接的な性表現こそ出てきませんが(故に全年齢対象とさせていただきました)、苦手な方はご注意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-04 06:53:52
54665文字
会話率:47%
ねぇ、大人になるってどういうこと?
大人になるって、怖いこと?
これは、
親鳥に守られていたヒナ鳥が大空へ羽ばたく話。
あらすじ
高校三年生の羽石ことりは、ずっと憧れていた美術大学への進学も決まり、あとは卒業式を待つのみとなっていた
。
幼なじみで恋人同士の奏と高校最後の日常を謳歌していると、女手一つでことりを育ててくれていた母が倒れてしまう。
母はなんとか一命を取り留めたものの、右半身に障害が残ってしまった。
進学か、母か。ことりは進路を迷い始める。
迷いを奏に相談するが、ことりは厳しく批難されてしまい……。
結局、進学か帰郷か決められないまま学校が始まる。奏と会うことに気まずさを感じて登校するが、奏は学校に来なかった。
奏に連絡すると、冬休み中に奏が事故に遭っていたことを知り……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-25 13:12:03
17239文字
会話率:44%
王城の財務部・税務課で働くヘレナは、酒の席で酔い潰れ――
目覚めたら、隣には噂の美形新人、クラウス・ランカスター。どうも“やってしまった”らしい。
気まずさと記憶の欠落に震える中、彼が研修で自分の下に配属されてきて……?
やけに懐いてくる
王子様系後輩、暴走気味の副課長、胃薬が手放せない日々。
筆者初の短編。ココアブレイクに、どうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-24 00:02:02
13055文字
会話率:44%
村に戻ったトマスは、竜が死んだと報告した。実際は事故だったが、村人たちは大喜び。「英雄トマスが竜を倒した!」と再び彼を称賛し、宴が開かれた。トマスは気まずさを感じつつも、村人たちの笑顔を見ているうちに、ある決意を固める。
「このまま嘘を
つき続けるのは嫌だ。でも、英雄って呼ばれたなら、本当にそうなるしかないよな…」
その後、トマスは荷物持ちの仕事を辞め、剣術と戦術を学び始めた。最初は笑いものだった彼だが、努力を重ね、やがて近隣の盗賊団を退治し、洪水から村を守ったり本物の英雄へと成長していく。ある日、年老いた村長がトマスに言った。「お前が最初に竜を倒したのは運だったかもしれない。でも、今のお前は本物の英雄だよ。」
トマスは笑って答えた。「まぁ、最初は勘違いだったけど…結果オーライってやつですかね。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-07 12:25:37
931文字
会話率:39%
時代は多要素認証が当たり前となり、生体情報や所持情報だけでは突破できない強固なセキュリティが求められる世界。そんな中、突然注目を集めたのが“セックス認証”という究極の本人確認方法だった。仕組みは不思議だが、恋人やパートナーと行為を行うこと
でしかログインできないという、なんとも大胆なシステムが実用化されてしまう。
大学生の主人公は学会の飛行機予約のため、これを使わなければならなくなる。しかし相手探しに苦戦する中、なんとか友人の女子学生に協力してもらい、ドキドキの時間を重ねていく。はじめは半ば強引に始まったセックス認証も、いつしか二人の間に本当の気持ちを芽生えさせる。だが「私の気持ちと認証、どっちが大事なの?」という問いに揺れ動き、気まずさが生まれてしまう。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-02 00:18:26
2003文字
会話率:31%
陽気な音楽と共にランタンに焔の灯るハロウィンの日。5年ぶりとなる帰郷を果たした間島 浩平(まじま こうへい)の胸中には、変わらない故郷を懐かしむ気持ちと同時に複雑な感情が渦巻いていた。
5年前、自分に愛の告白をして肌を重ねようと迫ってき
た実妹・未来(みく)との記憶。すんでのところで彼女を拒んだものの、気まずさから逃げるように上京して以来、初めての帰郷だったのである。
大学時代から付き合いだした恋人の新倉萌恵(にいくら もえ)との未来を進むためにも、過去のわだかまりを解消しようと決心した浩平。しかし彼の前に現れた未来(みく)は、信じがたい変貌を遂げていて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-22 17:46:11
8136文字
会話率:33%
幼少期のはいつも一緒にいた主人公と彼女だが次第に彼女とは生きてる次元が違うと感じ初めて距離をとるようになり少し気まずさを持っていた。そんな主人公も高校三年生になり最後の夏休みゲームをやり尽くすと意気込んでいたがそんな矢先に彼女からの連絡で再
び彼女との距離を取り戻す。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-08-22 04:45:10
4118文字
会話率:78%
マルグリット・モートン伯爵令嬢は、子供の頃からやけに神経質な人間だった。
気付いた事に怒りを見せた事は無くとも、その気付きは、使用人を不安にさせ、招待主に気まずさをもたらし、本人を居心地の悪い思いに追い込んだ。
婚約者は学園に入学するまでは
、マルグリットを気が利くと言っていたはずだったが、学園では彼の友人がマルグリットの神経質さを悪し様に言うのを、宥めるだけだった。
そうしてある日言われる「いつものように、マルグリットが嫌われ役であってくれれば、全て丸く収まるのに」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-28 12:00:00
7017文字
会話率:26%
<あらすじ>
小学生の頃からずっと好きだったハルナ先輩に告白して、恋人として付き合えることになった中学生の少年、吉永一志。ところがキスの直前、なぜか涙ながらに拒絶されてしまう。彼女が告白を受け入れてくれたのは義理や優しさであり、吉永のこと
を恋愛的な意味で好きだったわけではないのだ。
幼稚な片想いが原因で先輩を泣かせてしまった吉永は失意のまま「恋はもうしない」と決める。そんな折、たまたま路上ライブで聞いた少女の歌声に救われ、恋だけがすべてじゃないと思えたのだった。
一年後、高校生になった吉永は新聞部に誘われるが、そこで部長として待っていたのはハルナ先輩だった。気まずさのあまり逃げ出そうとするも、友達としての関係をやり直したいと思い、入部を決意する。ただ、そこでは文芸欄の詩を担当することとなり、慣れない作業に四苦八苦する羽目になる。
ある放課後、もう一つの再会があった。ボーカルの少女、中道エミだ。二人は友達となり、吉永は彼女の相談に乗る。同じバンドメンバーの岸村に恋をする彼女。彼に認められたい彼女のため、新曲であるラブソングの歌詞作りに協力することになったのだ。
一度は完成させるものの、実力不足でライブは不完全燃焼、バンドも解散寸前の危機を迎える。悲しむ彼女のため、もう一度作詞に挑戦する吉永。その後、合宿を経て、歌詞が完成する前にメンバーが脱退、バンドの解散が決定的となる。
エミとの間にあるのは友情か、恋心か。悩める吉永だったが、バンドの解散を前に居場所がないと落ち込む彼女を見て、ついに恋心を自覚。気持ちを伝えてキスをするものの、喜んでくれているはずの彼女は涙を我慢できなかった。
またしても大切な人を傷つけてしまったと苦しむ吉永。それでも彼は居場所を求める彼女のため、自分の胸にあるが恋心なのかはともかく、一緒にバンドをやろうと誘うのだった。
<備考>
※ほとんど原型は残っておりませんが、本作は数年前に投稿した『この詩が理解されないなら』という小説をベースとして新たに書き直したものです。
※第三十回電撃小説大賞にて一次落ちしたものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-06 23:15:56
143371文字
会話率:33%
高校一年の春、恭一と亜弥は初体験失敗の気まずさから、だんだんと距離が離れ、二人の関係は自然消滅してしまう。
そして高校三年になり、二人は偶然同じクラスになった。
恭一はまだ亜弥に未練があるが、二年前の失敗をまだ怒っているのか気づくと亜弥は恭
一をにらんでいる。
亜弥は恭一をどう思っているのか、また元の関係に戻れるのか、恭一は今日も悶々と日々を過ごす。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-12 19:05:52
4509文字
会話率:34%
溶けた雪は元のようには凍らない。燃えた煙草の吸い殻は無気力に落ちるだけ。あるいは、彼らも。
年が明け、2年ぶりに地元に帰ってきた青年。雪が降り積もる中彼の前に現れたのは、高校時代の元恋人だった。幾許かの気まずさを胸に、年を重ねた彼らは何
を語るのか。
気付けば年が明けてもう1ヶ月経ちましたが。去年大学のゼミで書いたのを改稿した作品です。よければご覧ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-10 18:12:59
9343文字
会話率:46%
職場の飲み会の帰り、和泉誠司は同僚の香野栞と成り行きでラブホに泊まった。その場の勢いで、二人は行為に及ぶ。恋人ではなく、だけど友達と呼ぶ程淡白な間柄でもない。そんな中途半端な関係の相手と。翌日、二人を襲ったのは、この上ない気まずさだった。
最終更新:2023-02-02 12:00:00
4901文字
会話率:36%
自分の中には、千年眠った魔女狩りにあった魔女が覚醒する。
魔女ソフィアは、兄であるサナレスに恋をして、ある日自分の中の兄への気持ちが変質していることに気づく。銀髪の異端児であるリンフィーナが、婚約者アセスと兄サナレスの間で、自分の運命を選択
しようとする。けれど運命はそれ以上に異世界と絡み合ってーー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-05 20:13:49
165246文字
会話率:31%
昨夜の行いにより自室から出ないことを命令されたアウディー。
彼のもとへある人がやって来て……?
タナベ・バトラーズシリーズ (レフィエリ) に関係する作品です。
最終更新:2022-08-26 14:31:40
2276文字
会話率:53%
初めての夜勤警備を終えて俺が飛び乗った電車は、なんと女性専用車両であった。気まずさと息苦しさに次の停車駅まで堪えていると、隣の女性の肩で悠々とバージニアスリムの煙を燻らせるテントウムシ、ナナの姿が。俺は一発でナナに心を奪われてしまうが、そん
な俺の気持ちを無視し、ナナは鼻の穴から俺の体内へと侵入する。とある目的を達成する為に。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-18 19:56:40
7407文字
会話率:8%
あることをきっかけに楽譜が読めなくなってしまった高校生の葉菜は、吹奏楽部を事実上の退部状態であった。
幼なじみで親友でもある楓の説得も何かと理由をつけてかわしていたある日、たまたま作家である父と食事のタイミングが被ることになった。
あの日
以来、あまり長い時間父といなかった葉菜はどこか気まずさを持ちながら食事をとっていた。
そんな父との会話で、葉菜の中で触れてほしくないことを言われてしまい、自室に閉じこもってしまう。
しばらくした後、部屋を出ると父の声が聞こえた。
父の思いを知った葉菜は勇気を出して、再び吹奏楽と向き合うことになるのだが…。
※この一話限定の小説です。読んでいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-08 23:39:31
7368文字
会話率:27%