【生ける屍の孤独と純愛の物語】
重なって存在する二つの世界。“生ける者”が棲むシガン。“死せる者”が棲むヒガン。そのシガンとヒガンに別れ棲む一組の恋人と、幾星霜も孤独に死んでいる少女の物語。現代日本が舞台のダークファンタジー。
恋人の颯
と喧嘩した咲は不慮の事故で亡くなった。死者が輪廻転生までの期間を過ごす“シガン”で、咲はランコという“死せる者”に出会う。生前の記憶を失った咲はランコと共に“シガン”で暮らし始める。
ランコは輪廻転生の環から外れた存在で、永久にシガンで生き続けなければならない運命を背負っていた。
永い孤独の中での出会いに悦びを感じるランコと生前の記憶を取り戻しつつある咲。それぞれに夜の闇の中で死んだまま生きる道を探っていく。
【作中用語】『ヒガン考』より
『ヒガン考』:井口武雄が遺した生者と死者の世界についての考察を記したもの。
コン:魂魄の魂。精神を支える気。
ハク:魂魄の魄。肉体を支える気。
シガン:此岸。生ける者の世。
ヒガン:彼岸。死せる者の世。
生ける者:生者。
還りし者:死者のうち、寿命、病などにてハクを失い、コンのみの存在。四十九日の後、輪廻転生の環に還る。
断滅:コンもハクも失い、輪廻転生から解脱した者。
死せる者:死者のうち、事故死または自死した者。本来定められていたハクの存在期間の余剰があるため、コンと共にハクも残っている状態。ハクがあるため、可視者にはその姿を認めることができる。四十九日の後に、還りし者同様、輪廻転生の環に還る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:20:00
100250文字
会話率:26%
《お隣さんは謎の美麗紳士。彼が引っ越して来たその日から、私は彼岸と此岸の境目、見知らぬ世界へと誘われていく……》
奥村花音は、ごくごく普通の女子大生。学校とバイト先と家を行き来するだけの、平凡で代わり映えのない日々を過ごしている苦学生だ
。
そんな花音の隣に美しい男――結城が引っ越してきた。初対面なのにやたらと距離が近く、あやしい色気を放つ結城。花音は訳が分からず彼の態度に困惑。徐々にペースを乱され、結城に振り回され始める。
――ある日、花音が乗るはずだったバスが多数の犠牲者を出す事故を起こした。偶然から難を逃れたとはいえ、花音の気持ちは複雑に揺れる。
しかしそれは、些細なきっかけに過ぎなかった――。
偶然と必然が交差する毎日。不思議な人々との出会い。それまで平穏だった花音の人生は、静かに、少しづつ崩れ始める。
✽話が進むにつれ、シリアス展開が増えテーマ(生や死、人との関わりなど)が濃厚になっていきます。ご了承ください。
✽この小説は、エブリスタ、カクヨム、ノベマにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-26 22:12:32
338457文字
会話率:39%
魔王は病で死んだ。剣を磨き続けた転生者ライデルに、戦う理由は残されていなかった──。なぜボクはこの世界に転生したのか?神が沈黙する中、己の答えを探し旅に出る。しかし、このとき彼は知らなかった。この転生は神の奇跡ではなく、古の魔法でもなく、
『科学で説明できる現象』だったことを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-21 10:03:45
73732文字
会話率:40%
とおいわ。
すごく、とおいの。
最終更新:2025-04-23 10:51:32
257文字
会話率:0%
此岸と彼岸の境に存在する忘川河(ぼうせんが)。
霊魂が渡ると今世の記憶を忘れてしまうという忘却の河川のほとりで、彼岸花園を管理する見習い鬼使いがいた。
彼はいわゆる落ちこぼれであった。同じ時期に就任した同朋は、すでに多くが高位に進んでいる。
仕事に勤しむ同朋を遠くから眺め、彼岸花の絨毯で惰眠を貪る日々。
そんな彼はある日、とある迷魂の未練晴らしの依頼を任せられる。
しかしその依頼は、今までにない困難なものだった。
冥土の淵をさまよい続けた鬼使いは、現世へ降り立ち、他人の心に触れる。世界に触れる。
これは、未練に囚われたさまよえる魂の救済の物語。
※カクヨム版:https://kakuyomu.jp/works/16817330647584711728折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-13 12:25:59
19955文字
会話率:21%
此処は彼岸と此岸の狭間に横たわる川縁から季節を進んだ先にある小高い丘。
空は漆黒で星や月等は見えないが、動くに困る事もない。だけど通る影は殆どなくしんと静まり返っている。
そんな場所にひっそりと佇む茶屋が一軒、名を『銀月庵』と言う。そこの店
主に頼めば対価と引き換えに願いを叶え、夢を見させてくれると言う。
対価が必要だと言うのに、それでも尚時折客は訪れる。今日も何処からともなくやってきた客に茶を出す。
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-30 19:11:41
4360文字
会話率:28%
古美術商「鷹見堂」の娘・千鶴には、物に宿る「気」を感じる不思議な力があった。その力は、母から受け継いだもの。しかし母は、その力ゆえに悲劇的な最期を迎えたという。
ある日、店に一枚の屏風が持ち込まれる。そこには、百年前に忽然と消えたという
集落「蝉ヶ谷」の風景が描かれていた。そして現れた謎の女性・静香。彼女の身に秘められた壮大な謎が、千鶴を惹きつけていく。
「蝉の声が聞こえたら、決して振り返ってはならない」
その警句に導かれるように、千鶴は京都の底に潜む、驚くべき真実へと近づいていく。
これは、此岸と彼岸の狭間で紡がれる、魂の解放の物語――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-22 10:43:08
21752文字
会話率:49%
紅い愛の炎に包まれて、二人の男女が舞い踊る。
此岸も彼岸も飛び越えて、永遠へとなるために。
キーワード:
最終更新:2024-10-03 09:00:00
517文字
会話率:0%
線路に突き落とされた少女・スズカのたどり着いた先は、彼岸と此岸を結ぶ《午前0時のプラットホーム》だった____。
最終更新:2024-08-28 21:01:11
2065文字
会話率:27%
ある日、とある男女五人は彼岸花が咲き誇る場所で目を覚ます。その五人の前に「彼岸」と名乗る狐のお面を被った女性が現れ、五人に告げる。
「自分が死んだ理由を思い出し、もう一度此岸の世界で生きろ」
彼岸の正体は何か、自分たちの死んだ理由は何か
、年齢も性別も職業もバラバラな五人は探っていく・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-23 10:14:37
10193文字
会話率:48%
古い港町では、海から帰ってくる霊たちを迎えるために花火で迎え火を焚く。その後は誰もが盆踊りに興じた。漁師やおかみさん、それに子どもたちの声が祭り囃子を盛り上げる。そんな盆の入りに現れるのは此岸と彼岸の狭間か死者たちか、それとも――。※他サイ
トにも掲載
[港町に住む男 × 美しい男 / 怪談風BL]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-16 17:16:59
10511文字
会話率:38%
碧紫神社の境内に並ぶ仲見世通りには、五坪に満たない小さな空き地がある。
彼岸と此岸の境目にあるその空き地では、碧紫神社とその神域に祀られているカミサマの眷属である白犬と白狐、そして白蛇が店員を務める茶房――高天原茶房が営業をしているのだ。
高天原茶房はお勤めしているカミサマが高天原からお茶をしにきたり、井戸端会議をすませたりする会場になるほか、悩みを持っていたり地に足が付いていなかったりするニンゲンが迷い込んだりする喫茶店だ。
カミサマたちは迷い込んだニンゲンから相談事を受けるのが大好きな割に、面倒くさいことは眷属に任せる適当っぷり。
白犬、白狐、白蛇はお客のオーダーを叶えるため奔走するけれど、彼岸の者のドタバタは此岸の世界も巻き込んでしまうから大騒ぎになることもしばしばだ。
さて、そんな茶房に今日もひとりのニンゲンが迷い込んできた。
彼は長く付き合った彼女との結婚を、とある理由から躊躇っているという。
遊びに来ている噂話が大好きな縁結びの女神がしゃしゃり出ると面倒だ、と白狐はやんわりと話を終わらせようとしたけれどそうは問屋が卸さない。ちゃっかり聞いていた女神は早速縁結びを企み始める。
時給アップをちらつかせられた白犬と白狐、白蛇は彼を躊躇させる原因を取り除けという女神の頼みを受け入れるが――。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-21 20:00:00
22178文字
会話率:47%
自由と孤独と数学と二次元を愛する風変わりな少女、如月煙霞。
ある夏の日、彼女は学校からの帰宅途中に異界駅に迷い込んでしまい、そこで謎の化け物に喰われてしまった。
しかし、何故か目を覚ました煙霞は、吸血鬼を自称する青年・暁星深谷に保護さ
れ、どこかへ連れて行かれる。
そこで煙霞は、元いた世界は「此岸」と呼ばれており、今自分がいるのは「此岸」と重なり合って存在している「彼岸」という世界であり、先程自分が謎の化け物に襲われたのは、「此岸」と「彼岸」の外側に広がっている「記憶の波止場」という世界であること、自分はもう死んでいるが何故か動いていること、そしてもう「此岸」には帰れないことを知る。
深谷を監視役に付けられ「記憶の波止場」に監禁されることとなった煙霞だが、自分の体や「記憶の波止場」について調べたり、趣味の数学やゲームに没頭したり、案外楽しく生活していた。
しかし、煙霞はその特殊な立場とメンタリティにより様々な事件に巻き込まれることとなる。
時にふざけ、時に怒り、時に死にかけたりしつつ「正義」と「自由」を追い求める、一人の少女の波瀾万丈な一生の物語。
※不定期更新 頑張って更新します※折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-17 02:02:37
12736文字
会話率:52%
日本のどこかにある、死人が申立てをしに来庁する裁判所。
此岸と彼岸を繫ぎ合わせて、霊事部書記官が訴訟を組み立てる。
最終更新:2024-04-12 18:30:41
42979文字
会話率:29%
花の毒を身に宿す人ならざる存在、死神。
彼らは人に恐れられていたが、死後の魂を
彼岸へと導くという大事な義務がある。
特に彼岸花の毒を持つ死神は特別で、
彼岸と此岸共に長期に渡る滞在を許されていた。
それは、一万年に一度の天災に備
える為である。
彼らは自らの身を削ってでも任を果たさねばならない。
これは、そんな彼岸花の毒を持つ死神の少女が
人間に生まれ変わるまでを描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-14 18:27:38
1573文字
会話率:15%
湯屋『七色の湯』ではたらくコウ。
そこは、神様も妖も人間もやってくる特別な温泉宿。
コウは湯屋の支配人と同じく“力”を持っていた。
同期の仲間たちとはたらいているうちに、隠された自分の秘密に気づいていく。
それぞれのものの、それぞ
れの思惑が入りまじる。ゆくべき先はどこにあるのか。
愉快な仲間と金にうるさい支配人、その他たくさんのものと過ごす時間には、波乱はつきもの!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-19 11:00:00
223696文字
会話率:38%
五年前の【秋戦争】と呼ばれる出来事以降、世界に【異能】を操る人間たちが現れるようになった。『鬼のなりそこない』――雨月桂は、異能力者と戦う異能力者集団【悪の此岸】で、総長の秋島純と出会う。凶悪な能力者【死神】を擁する【篝火】との戦いの中で、
桂は『鬼』にまつわる自身の宿業に劣等感と葛藤を抱きながら、一つの運命を選び取る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-26 01:18:01
136649文字
会話率:52%
魔女。それは世界で最も優れた種族で、人々のために尽力する心優しき存在。その多くは王都などの大きな街に住むため、森の中にある小さな村に住む主人公、アリス・メライアは遠くからその存在を眺める程度しかしたことがなかった。
そんなアリスが出会っ
たのは、森の奥深くに暮らしている『お菓子の魔女』だった。
彼女が年に一度行う世界めぐりの旅に、村の外に強く憧れを抱くアリスは着いていきたいと申し出る。優しい魔女は、仕事を手伝うことを条件に少女の願いを受け入れた。
少女は旅を通してどう成長し、どのような思想を抱くのだろうか。
これは、内気な少女が自分の殻を破り、親友の魔女の自殺を止めるまでの話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-02 19:19:57
18376文字
会話率:54%
主人公の8歳の少年、勇気は15歳の姉と手を取り合って生きていた。
母は蒸発し、必然的に一緒になった父には機嫌が良くても悪くても暴力を振るわれる。だから毎日両親から隠れて、少ない食料を分け合った。
臆病な両親は体裁のために姉だけ学校に通
わせるが、弁当を用意するのはいつも姉自身だった。ある日姉が学校に持っていくはずの弁当箱が置いてある事に気づいた勇気は、両親にバレないように家を抜け出して届けに行くことに。一生懸命に歩いて、足が痛くなって日が暮れてきた頃、ようやく勇気は姉の通う学校に辿り着く。早速姉のもとに行こうとした勇気は、学校の先生に止められた。
事情を説明すると、連れていかれた先の部屋で待つように言われて勇気は大人しく待つことに。しばらくして現れたのは、涙目の姉と青い服を着た大人……警察だった。
そうしてようやく保護された二人は、新しい家族のもとで『普通』の暮らしを送れることになったのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-23 13:34:28
3795文字
会話率:49%
これは、よくある少女の復讐劇(?)です。
桜花(おうか)高校に入学した主人公、姫咲千彩都(ひめさきちさと)はとても友人思いでした。彼女の親友が傷つけられれば⋯⋯その復讐のために、自身の夢すら捨ててしまうほどには。
少し修正したので再
投稿です。前回評価してくださった皆様、申し訳ありません。今回は短編ではなく、連載という形にさせていただきました。
この小説は、pixivにも投稿されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-31 07:00:00
17216文字
会話率:43%
大人になった坂島赤也(さかじまあかや)と、鬼の八枯れ(やつがれ)。
赤也は、自宅で私塾を行いながら、奇妙な事件に巻き込まれてゆく。
彼岸と此岸のはざまで起こる、残酷な事件をめぐって、赤也と八枯れは今日も駆け抜ける。
日常妖怪奇譚を主
軸に起こる、現代のミステリーホラー。
『逢魔伝』の番外編ですが、単体でもお楽しみいただけます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-27 11:46:53
98640文字
会話率:64%
序章:「 」
人間は、いずれにしても五つの感覚で世界を感じ、他人を感じ、自分を認識している。その感覚一つに歪みが生じたとき、その人間の世界はどんな世界になってしまうのだろう。想像していただきたい。
最終更新:2022-05-20 21:38:01
76790文字
会話率:50%