知的美人で感性豊かな「瀬尾美奈子」は、高校生の時に同学年の美術部の「漆原隆」の描いた絵が気に入り貰い受ける。後日の感想文には、隆の作品は「梶井基次郎」を絵にしたようだと思いがけない感性の賞賛が書かれていた。
隆は美奈子を意識することにな
り、卒業後三年ぶりに母校の文化祭で再開すると、写真のモデルをお願いし、哲学堂公園でポートレートを撮影する。その最中に美奈子から好きな花を聞かれて、コスモスしか知らないと答える。
大学卒業は渋谷のライブハウスの専属カメラマンの仕事や、デザイン事務所に勤務して、写真やデザイナーとして送っていた隆は、結婚もし、出来上がった美奈子の作品を渡せないまま時が流れる。
親友の建築士の「風間英一」と日本でのビルマ風寺院の建設プロジェクトで度々バガンを訪れていたが、そのために立ち寄っていたタイの寺院で美奈子と14年ぶりに再開した。夫とのこじれた別れ話で憔悴していた美奈子をバガンに誘い、三人でバガンを訪れる。
美奈子はバガンの遺跡群を目にし、様々な寺院をめぐり、仏陀像を拝むことで傷ついた心を癒すことができた。
哲学堂公園で隆が撮影した自身の写真を見て隆の愛情も感じ、夜の川辺で満天の星の下で抱擁し、ホテルの部屋で結ばれる。
しかし、妻子のある隆は美奈子との関係を続けることは出来ず、それを理解する美奈子も隆と別れることを決める。
英一の建築事務所の仕事は設計施工業界の不条理な慣習に苦しめられて厳しい状況だったがバブル景気の到来で、業績が盛り返し、更に設計コンペで入賞する。
隆も、39才にして写真作品が入賞し、ビルマの人々や女性のポートレートの作品を中心としたと写真展を開催した。
会場の片隅ではあったが過去の美奈子の写る作品も展示し、届くかどうか不明だったものの案内状を送ってみたが宛先不明で戻ってきた。
はたして美奈子はやってくるのであろうか。
注)地名表記について
ビルマ(現ミャンマー)関連の地名表記は、本小説の設定時代に合わせて、当時の呼び方で記しています。
ビルマ → 現ミャンマー
ラングーン → 現ヤンゴン
パガン → 現バガン
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-11 14:00:00
62451文字
会話率:41%
入学式以来、ぽつぽつと図書室に来ていたのは、ただ居場所がないからで。
「桜の木の下には死体が埋まっている……かあ」
「梶井基次郎お好きなんですか?」
何事も中途半端な私に声をかけてきたのは真っ黒な髪を丁寧に編み込み、分厚いセルフレームの
眼鏡をかけた図書委員だった。
これは私と彼女の図書室での秘密の日々。
*カクヨムにも上げてみました折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-07 16:45:27
729908文字
会話率:66%
桜の季節に思い浮かべる梶井基次郎に坂口安吾を台無しにした感じのホラー。
桜の美しいこの季節、怪しい女と出会った僕の話。
最終更新:2025-04-05 00:09:56
1679文字
会話率:43%
覚えようとして書きました
最終更新:2025-02-23 18:08:54
1118文字
会話率:0%
桜の木に関して、当たり前と思っていることが、実は誰かに誘導された思考結果だったとしたら?
よくよく考えると奇妙に思えてくる事実の数々。そこには多くの陰謀が隠されているはず。
それをヤジつき講演スタイルで解いていくお話です。春の推理202
2企画参加。
(企画というお祭りなので、他の方々の作品も読みたいのですが、他の方々への感想の多くは6月中旬以降になると思います。一周遅れで済みません。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-03 17:24:01
62809文字
会話率:32%
梶井基次郎 の檸檬、、に、なんとなく
なったつもりで、、
キーワード:
最終更新:2024-08-27 01:37:56
702文字
会話率:0%
梶井基次郎『檸檬』、むかし一度読んだことがあったような無かったような。
キーワード:
最終更新:2024-08-26 20:33:08
239文字
会話率:0%
『檸檬』(梶井基次郎)という超有名作をオマージュして作りました、『長ネギ』です。
キーワード:
最終更新:2024-08-11 17:21:06
4209文字
会話率:2%
梶井基次郎の「檸檬」を読んでいきます
最終更新:2024-04-10 02:19:53
10589文字
会話率:3%
小説『檸檬』とその舞台
最終更新:2024-02-24 22:00:00
1764文字
会話率:20%
桜の樹の下には死体が埋まっている!
そう言われるようになったのは、梶井基次郎の小説がきっかけだったか。
僕の通う学校にも、見事に咲き誇る桜の樹がある。
それじゃあ、あの下にも……
最終更新:2023-11-15 22:00:00
545文字
会話率:12%
『梶井基次郎問題』
梶井基次郎問題とは、『檸檬』で有名なあの写真の人、くらいしか知らないという問題。
最終更新:2023-06-02 09:57:28
315文字
会話率:25%
それは甘酸っぱくて、ちょっぴり苦い。
水口れもん 看護師の母親と二人暮らしの孤独な文学少女。
藤野サガ 黒髪、白い肌、赤い唇を持つ美青年。
二人は秋に出会い、安アパートの隣室で交流を交わす。しかしサガには秘密があって…。
色褪せた畳の古め
かしいアパート、所狭しと本が積み重なる古書店、小粋な喫茶店とバー、季節外れの波打ち際。
セーラー服におさげの女の子と謎めいた美しい青年のボーイミーツガール。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-30 16:00:00
60315文字
会話率:43%
“桜の樹の下には死体が眠っている“
「桜の花が美しく咲くのは、その木の下に死体が埋まっていて養分を吸っているから」というのは、大正から昭和にかけて活躍した梶井基次郎の短編小説『櫻の樹の下には』から来ている。
桜はその死体を養分にして美し
く咲く。桜の色のピンクは死体の血を吸うことで鮮やかに色付くと考えた人が多かったのだろう。
はたして桜の木の下には何が埋まっているのか。
都市伝説的だからと悪ノリする高校生たちが挑む春休みの出来事。
◆春の推理2022、「桜の木」の誘惑で推理小説初挑戦です。死体は出てきません。グロさもありません。何が出できたかはキーワードに記載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-14 17:10:18
8382文字
会話率:51%
ー桜の樹の下には死体が埋まっている
梶井基次郎の『桜の樹の下には』で有名な一文だが、僕の学校にも同じような都市伝説がある。
そんな噂のある桜の木の下で僕は桜子さんと運命的な出会いを果たした。
最終更新:2022-04-10 20:21:11
2412文字
会話率:33%
梶井基次郎『檸檬』への敬意を込めて。
最終更新:2021-11-12 17:00:00
1247文字
会話率:15%
マッケンやラヴクラフト、或いは梶井基次郎もそうだったが、散歩は時として幻視家タイプの作家にとってはその儘異世界へ向かう地獄巡りとなることがある。本作品はそうした〈散歩もの〉と呼べる様な作品群の中のひとつである。本人曰く、若書きが目立つ「習
作」とのことで、確かにわざと堅苦しくしたと思われる語調がややぎこちない感じもするが、前半部では彼の都会嫌悪が遺憾無く発揮されていたりして仲々興味深い。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-15 18:52:52
19153文字
会話率:0%
マッケンやラヴクラフト、或いは梶井基次郎もそうだったが、散歩は時として幻視家タイプの作家にとってはその儘異世界へ向かう地獄巡りとなることがある。本作品はそうした〈散歩もの〉と呼べる様な作品群の中のひとつである。本人曰く、若書きが目立つ「習
作」とのことで、確かにわざと堅苦しくしたと思われる語調がややぎこちない感じもするが、前半部では彼の都会嫌悪が遺憾無く発揮されているのが仲々興味深い。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-04-02 23:06:22
19153文字
会話率:0%
【炸裂する一夏の芸術】
最終更新:2021-08-12 00:00:00
10412文字
会話率:30%
へへへ、小生は書き殴りしただけでございます……
キーワード:
最終更新:2020-12-26 15:04:59
3502文字
会話率:0%
クソデカ羅生門(https://anond.hatelabo.jp/20200611125508)に触発され書きました。梶井基次郎先生の「檸檬」をクソデカくしたものになります。ぜひご三億六千京読ください。
最終更新:2020-06-15 01:02:41
6741文字
会話率:9%