彼女は目を虚ろに、開口一番…… ――多分あの時だ。すべてが始まったのは――
四月初週の週末。高校生となった南波伊織は、書店で買い物をした帰り道で公園を訪れる。
幼少期に夢中で駆け上がっていた階段を、桜の見納めから始めた一時の気まぐれに後悔
しながら、上りきった。
物好きしか立ち寄らない高台の先で、年端も行かないような華奢な後ろ姿がただ一人 ――この町の景色を独り占めにしていた
振り向いた顔はこちらを見るなり、驚きと安堵を示す。
容姿端麗な黒髪のその美少女――月待和栞にはこの春から接点があった。
彼女とはクラスメイト。その見目麗しさゆえ、友人と話題にすることはあったが直接会話するのはこの時が初めてだった。
笑顔が絶えない美少女は表情も豊かで見ていて飽きない。細やかな心配りまで完璧だ。
「仲良くなりそびれていましたからね」と自己紹介代わりの会話をした後で、今はただこんなこともあるのかと思った青春の一ページ、過ぎ去る一つの思い出くらいに思っていた。
翌週、伊織は我が目を疑う光景を目の当たりにする。
折角の絶景はなんのその。眠気に負けてしまった和栞は絶賛、瞳を閉じて気持ち良さそうに、すやすやと日向ぼっこ中……。
長いものには巻かれておけ精神のどこにでもいる男子高校生が、
いつも優しく微笑んでくれるヒロインとの、ごくある日常。
本に栞を挟んで休憩。そんな人生も悪くないでしょう?
――これはやがて一生の契りを結ぶ『君』との、出会いと恋とたくさんの約束が詰まった青春物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 08:10:00
36441文字
会話率:41%
「番じゃなくていい。
でも、君と生きていたい。」
風を読むことのできないオメガの少年・レイと、
誓いを背負って生きる騎士見習いのアルファ・カイル。
小さな指きりで結ばれたふたりは、
10年後――制度の枠を超えて、再び風の丘で出会う。
だが、王家の命ずる番契約がふたりを引き裂く。
傷だらけで連れ去られるカイル。
その背中を追って、レイは風を感じる力だけを頼りに、王都へと旅立つ。
「愛する人を、迎えにいく」
ただそれだけのために――
番という制度に頼らず、
法にも、血にも、縛られず、
ふたりは“自分たちだけの誓い”を重ねていく。
風は読めなくても、風を通せる。
これは、
選ばれた運命に抗い、
選び直した愛を抱いて生きる、
静かで強い“ふたりの革命”の物語。
※この物語はフィクションです。実際の人物、団体、会社等とは一切関係はありません。
©相田ゆき Yuki Aida All Rights Reserved. Reproduction and translation are prohibited.折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-25 20:40:00
23138文字
会話率:22%
夜は眠い大学生の颯(はやて)くんと、たまーに数年来で泊まりに来る大好きな相棒・彰(あきら)くんの短い一夜のお話です。
初投降となります。
よろしくお願い致します。
最終更新:2019-10-11 23:23:17
805文字
会話率:49%
ピザ子(仮)の残念お料理メモ(レシピではない)。
タイトルはこれしか思いつかなかった(ある日突然変更するかもしれません)。
おいしい料理を食べたい人はぷりーずりたーん。料理番組や料理サイトを見てください。
タグにバイオハザードが……
食中毒には注意しましょう。
※この小説はフィクションであり、実在の人物・団体・お料理とは一切関係ございません。
※当料理をお試しして、お腹の調子が悪くなっても当方は一切責任を負いかねます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-06-21 07:00:00
477文字
会話率:0%
短編より短いショートショートです。
かなり短いのであらすじも何もありませんが、
ちょっとした別れの1シーン、
描写もなくできるだけ短く表現してみました。
どんな光景が浮かぶかは、
読んだ人の数だけあるかなと思います。
一枚絵のイラストとかに
つけたいSSです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-09-19 15:42:03
904文字
会話率:44%
最近変な夢をよく見るようになった。何も無い白い部屋で白い服を着た白い髪の少女に、様々な質問を息つく暇も無く浴びせかけられるのだ。少女の名前はトワ。彼女は自分のことすらまだ何も知らない。
最終更新:2014-05-02 22:54:42
2973文字
会話率:49%
スチャラカを卒業する事にした律子。だが彼女はまだ奇談に好かれておりました。
最終更新:2013-05-30 20:00:00
888文字
会話率:36%
中学生の僕が最近見るようになった不思議な夢。
その夢には謎の少女が出てきていた
彼女はたった一言言うだけで、後は何も言わない
その言葉の意味
そして謎の夢は一体なんなのだろうか?
現実と夢がリンクする不思議なお話
最終更新:2013-05-22 09:48:07
60367文字
会話率:65%
子供騙しと笑ったのです。伝えることも許されないのです。だけど、気持ちは色褪せることなく芽吹いてました。
彼は、こんな私と指きりしてくれました。大好きです。そう伝えさせてくれました
最終更新:2012-12-28 12:02:26
1087文字
会話率:0%
1人の女の独りきりの指きり
最終更新:2011-09-04 15:14:29
490文字
会話率:23%
《あの日 医師の宣告とともに
あたしの中の何かが音もなく崩れた気がした》
ゆびきりげんまん、、、
うそついたら
はりせんぼん
のーます♪
ゆびきった
最終更新:2011-07-31 09:22:12
1058文字
会話率:12%
モバスペBOOK作者交流掲示板 今日のお菓子は三題噺 へ投稿した作品です。
甘めの大人恋愛SSです。
三題噺のお題→『神社』『指きり』『宇宙人』
最終更新:2010-05-04 23:18:48
1653文字
会話率:32%
高校生になったばかりの亜紀と、大学生の健は家が正面という五歳離れた幼馴染。お互いが忙しく、なかなか顔を合わせる暇もなかったのだが、ひょんなことで再開し……。
最終更新:2010-04-01 01:16:09
28560文字
会話率:36%
ひと夏の喪失と出逢いの物語陽射しの当たらない部屋で切ない夏を感じてみませんか?
最終更新:2008-03-21 07:30:04
1505文字
会話率:25%
「『指きりげんまん嘘ついたらはりせんぼんのーます!指切った!』約束を果たすために限ちゃんのいる学校に入学します!あああ!限ちゃんちょっと待ってよぉ!ナレーション頼まれてるんだから!にげるなー!待てぇー!……』
最終更新:2007-10-30 15:57:51
139文字
会話率:15%
幼い頃の約束、のお話。大きくなった今も覚えていますか…?的な感じです
キーワード:
最終更新:2007-06-09 19:45:16
2937文字
会話率:15%