「……もう、終わりにしよう」
幼なじみであり、恋人だった篠原美琴は、曇りのない声でそう告げた。
その隣には、見たことのない男が立っていた。
肩と肩が、自然に触れ合う距離。否応なく、関係を物語っていた。
「……あ、そう」
三神静馬は、ほ
んのわずかにまばたきした。
驚きや怒りはなかった。ただ、何かが音もなく落ちたような感覚だけが、胸の奥で響いた。
言葉は浮かばなかった。何を言っても、すでに意味はない。
彼女の中から自分が抜け落ちた、ただそれだけのことだった。
静馬はそのまま歩き出した。
行き先もなく、あてもなく。
気がつけば、かつて遊び場だった廃遊園地に辿り着いていた。
今では誰も近づかず、鉄の匂いと風の音だけが支配する場所。
フェンスの隙間を抜け、錆びたレールの下をくぐり抜ける。
止まったメリーゴーランド。色の抜けた看板。
その奥――崩れかけた観覧車の影に、ぽっかりと地下へと続く通路があった。
興味があったわけじゃない。ただ、足が勝手に向いていた。
階段を降りるたび、湿った空気が濃くなっていく。
その先にあったのは、異様な空間だった。
壁一面に貼られたお札。
その中心に、黒く焼け焦げたような石碑があった。
無数の鎖が巻きつき、それでもなお封じるように力を放っている。
まるで、“誰にも見つけられたくなかった”かのように。
その時だった。
頭の奥に、どこか色香を含んだ女の声が、すっと囁く。
「……久々の人間ね。
ねぇ、ちょっと付き合ってくれない? ヒマなのよ。封印されてから、ずっと」
静馬は、少しだけ眉を寄せた。
そして、ため息まじりに、ひとことだけ返した。
「……別にいいけど。オレもヒマだし」
それが、三神静馬と“封印された女”の、すべての始まりだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-29 08:25:43
33648文字
会話率:37%
金糸のような髪に琥珀の瞳。
私の人生に影響した出来事は数多いけれど、彼との出会いは最悪だったと胸を張って言える。
そう。あれはまだ私がいたいけな少女だった頃――去った戦争で母国を失った私は、七年弱という長いサバイバル生活を経て家族ともど
も悪徳宗教にまんまと騙された挙句、なんの因果か人売りに攫われて競売にかけられる一歩手前まで追い詰められていたのだった――! (1章回想)
奴隷!? 好きでなりたい訳ないでしょうが! 何が何でもこの会場をぶっつぶ……いえ、抜け出して自由になってやる! ……って、意気込んだ矢先に私を窮地に追い込んだのが、例の彼だったっていう訳なのよ。
え? そんな事どうでもいいとして、どうして母国を滅ぼした国に素知らぬ顔で住み着いているのかって?
……どうしてでしょうねぇ? (にやり)
強欲なる勇者の書。
紫目の少女と強欲な針鼠が辿った後悔と希望の記録。
これは、勇者がいなくなった世界のお話だ。
素直じゃない少年少女が真っ直ぐ前を向く為の旅路だ。
失くした記憶と、過去の贖罪と、未来の因縁と。全てをない交ぜにしてページは進む。
そして、私を知っている彼の事を――私は、知らない。
1章:彼と私の最悪な馴れ初め
2章:浮島での就職活動
3章:浮島生活と白魔術士
4章:(いま、書いてるよ。)
※1 4章の公開について、詳しくは活動報告にて。評価・感想・誤字報告なども歓迎していますので、よければ「ぽちっ★」とお願いします。
※2 「カクヨム」「ノベルアップ+」でも投稿中。
※3 1章と2章の話数調整を行いましたが、内容に大きな変更はありません(2020.9.17.)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 07:10:00
1660927文字
会話率:38%
私は過労死寸前だった特撮オタクのアラサーOLの一文字桜。
毎日残業に追われているので、まともに休みを貰えない。
大好きな特撮も暫く観ていない。
今日も深夜まで残業だった筈。
(・・・・何なのよ。このド田舎は何処よ)
気が付いたら、何にも無い
草原に居た。
「申し訳ありません」
「アンタ、誰よ」
背後から突然に声を掛けられたので、振り向くと若い女性が居た。
「私は」
「分かったわ。背後霊ね」
思わずツッコミを入れた。
「違います。私は背後霊ではなく、駄女神マリナです」
「自分で駄女神って名乗ってんじゃないわよ」
再びツッコミを入れた。
「スミマセン。他の神達から駄女神と言われ続けていたもので、いつの間にか自分でも駄女神と名乗るようになっていたのです」
「・・・・アンタ、不憫な女神ね」
この女神はあまりに不憫だ。
詳しい話によると上司の神が同姓同名の人と間違えられて、私を瀕死寸前の状態にしたらしい。
地球で回復させると不味いので、わざわざ異世界に転移させて、この女神が回復させたらしい。
「・・・・ふざけないでよ」
「本当に申し訳ありません」
女神が土下座してしまった。
この女神に文句を言っても仕方ないか。
無能な上司だと苦労するからね。
私もブラック企業に就職したから良く分かるわよ。
詫びとして【異世界知識】【反射】【倍返し】【JKの若い身体】を要求した。
「【異世界知識】【反射】【倍返し】【JKの若い身体】ですかJ
(【異世界知識】は異世界生活には必要不可欠なスキルですね。【反射】は魔法を反射するスキルでしょう。【倍返し】は反射した魔法を倍にするスキルでしょう。【JKの若い身体】は良く分かりませんけど、おそらく問題無いでしょう。そういえばスケ◯ン刑事というのがJKの戦士だった筈ですね。あのように若くて強い身体にしろという意味ですね。それなら私と同等の身体能力にしてあげます)
「これは絶対条件よ」
過労死寸前だった特撮オタクのアラサーOLが異世界スローライフを目指す物語です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-04 08:09:43
55380文字
会話率:60%
「お父様、お母様、今日まで育てて頂いて、ありがとうございましたなのよ」
「シャルル、本当に冒険の旅に行ってしまうのかい」
「お願いだから、考え直してくれない」
「ごめんなさいなのよ。どうしても冒険の旅をしてみたいなのよ」
これは隠れダンジョ
ンで育てられた規格外の少女が冒険ライフを謳歌する物語です。
更新は不定期ですが、読んで貰えたら、とても嬉しいです
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-03-15 16:45:04
35092文字
会話率:63%
あなたが好きなの。でもあなたは私のことがもっと好きなのよ。
最終更新:2025-05-29 00:04:42
361文字
会話率:0%
OLとスナックママの恋愛物語
「偶然なのよ。全部ね。」
最終更新:2025-05-25 12:14:51
3071文字
会話率:54%
これはむかしむかし、本当にあったお話なのよ。
まったく信じない娘に私はこの絵本を読み聞かせる。いつか私がしてもらったように。願うならこの物語が永遠に語り継がれていくことを願って。
最終更新:2025-05-12 21:16:20
1162文字
会話率:29%
「違うわ。風よ。これは風なのよ。風は気持ちのいいものよ。昔はもっと、爽やかな風が吹いたものだけど。この街はどうにも空気が篭っていていけないわ」
混沌によって外界から孤立した街、キアーロ・ディ・ルーナ。市壁の見張りを行なっていた少女エリコは
、街道を行く人を襲う毒王と呼ばれる怪物に襲われる。不運にも毒王によって命を落とすはずの彼女を守ったのは、見慣れぬ銀髪の青年だった。
その小さな事件を契機に、ルーナの街は変革の時代を迎える。君主競争と呼ばれるそれに関わったことで、エリコの運命が少しずつ狂ってゆく。「不思議」と名づけた青年と共に歩む少女の悲劇の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-26 18:26:59
141363文字
会話率:39%
冒 頭
「落ち着いて聞いてね彪牙。………貴方のお母さんは今は亡き女神様なのよ。だから貴方は神と人の間に産まれた半神なの。」
オレは白鷺学園高等学校に通う高校2年生榊 彪牙(さかき ひゅうが)突然、幼馴染十六夜 美
冬(いざよい みふゆ)に人間ではなく半神だと言われた。今まで人間だと思って生きてきたからそんな突拍子もないことを言われてびっくりして言葉が出なかった。そんなオレを見てニヤっとした表情で見る転校生鳳凰院 揚羽(ほうおういん あげは)。そんな人間だと思っていたオレと美冬と揚羽が天使と悪魔の戦争に巻き込まれてなんやかんやあって他にもヒロインが増えライバルが出来てオレが復讐者になってその復讐を2人が協力してくれてその後色々あって戦争を終わらせ世界を救う話。
※主人公は幼い頃から実家の道場で古流武術を習っている為結構強いです。それに一度見た技で使えそうだと思ったものは模倣してオリジナルに昇華して使うといったチートみたいな事が出来ます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-10 23:00:00
58901文字
会話率:64%
転生したら乙女ゲームの世界でしたが、モブでした。
いや、モブにしてはちょっと設定が濃すぎる……魔眼持ちの教師です。
ちょっとおいたが過ぎる、同じく中身日本人らしいヒロインちゃんにはお灸を据えつつ、未成年に手を出した攻略対象の外道の教師は見逃
しません。
教師なのに生徒に手を出しちゃダメよね。ダメなのよ。だからわたくしも貴方と付き合えないのだけど?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-05 06:14:00
4225文字
会話率:32%
「実は、カロリーナ嬢に言い寄られているんだ」
ある日、私の夫ローレンは深刻そうな顔をしながら、妻である私に向かってそう告げた。
「……あら、そうなんですか」
私に何を言いたいのかしら。愛らしいカロリーナ嬢に心を奪われ、私と離婚したい
とでも?
だけど、あなたの性格を考えればそんなことはあり得ない。
「しかし僕が愛しているのは君だ!!」
「…はいはい。」
夫は私のことを心から愛しているのだから。
カロリーナは既婚者であるローレンに恋をしたそうで、公然の場でアプローチを仕掛け始めた。自身の病弱さと権力を駆使して、私の夫であるローレンの優しさを利用し、付きまとうようになったという。
――カロリーナ嬢。あざとく、ずる賢く、めざとい女。だけどね、そんな女は私一人で十分なのよ。
それでは、妻である私が優しい夫に代わって対処法を考えるとしましょうか。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-18 18:59:23
10003文字
会話率:39%
エルディシアは死の床についていたはずなのに、何故か元気に目覚めてしまった。
傍には愛しい息子夫婦と孫と、最低夫であるビルドレッドがいて。
「おうっ。ドラゴンの心臓の効き目は一発だなぁ。間に合ってよかった」
だなんて言っているんですけど。
自分を捨てて、辺境騎士団へ行ったんじゃなかったの?
何故、ここにいるのかしら???
最低夫が反省したみたいだけれども、わたくしの心は複雑なのよ。
前作、ビルドレッドのお話の続きです。忘れるはずだったのですけれども、最低な、くそったれ夫の事……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-02 16:00:50
4162文字
会話率:34%
ミレーヌ・マリディ公爵令嬢には、ブラッド・クリス伯爵令息という婚約者がいる。だが、彼は色々な女性にモテまくり、甘い言葉を言う男だ。
ミレーヌはイラついていた。
だから、彼女は決意したのだ。
彼がいるから自分はこんなに苦しんだと……
だか
ら、彼を地獄に突き落とす事にした。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-22 21:09:03
3161文字
会話率:23%
レットスにはメルデリーナという冴えない婚約者がいた。だから、王女様や色々な女性と浮気しまくったのだ。レットスは頭脳や剣技に優れとても美しい男性だったのだが、ある日を境に、その優秀さも美しさも失われていくことになる。
最終更新:2023-11-03 13:11:47
5567文字
会話率:26%
「これはメルのためなのよ。勿論受け入れるわよね?」
「……わかりました」
平民のメルは、義母に無理やり「聖女召喚」の生贄にされてしまった。
その名の通り命を犠牲にして異世界から聖女を召喚する、最悪な役目だ。
運命を受け入れて生贄を引き受
けたメルだったが、最愛の義妹まで生贄になるという噂を耳にしてしまった。
義妹を守るため、メルはかつて一目見た若き王様に助けを求める起死回生の一手を案じる。そして、メルの出自の秘密も明らかになっていく。
※ハッピーエンドです!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-18 19:22:26
6942文字
会話率:55%
ロブレス侯爵家のフィロメナの婚約者は、魔法騎士としてその名を馳せる公爵家の三男ベルトラン・カルビノ。
ふたりの婚約が整ってすぐ、フィロメナは王女マリルーより、自身とベルトランは昔からの恋仲だと打ち明けられる。
『ベ
ルトランはね、あたくしに相応しい爵位を得ようと必死なのよ。でも時間がかかるでしょう?だからその間、隠れ蓑としての婚約者、よろしくね』
可愛い見た目に反するフィロメナを貶める言葉に衝撃を受けるも、フィロメナはベルトランにも確認をしようとして、機先を制するように『マリルー王女の警護があるので、君と夜会に行くことは出来ない。今後についても、マリルー王女の警護を優先する』と言われてしまう。
更に『俺が同行できない夜会には、出席しないでくれ』と言われ、その後に王女マリルーより『ベルトランがごめんなさいね。夜会で貴女と遭遇してしまったら、あたくしの気持ちが落ち着かないだろうって配慮なの』と聞かされ、自由にしようと決意する。
『俺が同行出来ない夜会には、出席しないでくれと言った』
『そんなのいつもじゃない!そんなことしていたら、若さが逃げちゃうわ!』
夜会の出席を巡ってベルトランと口論になるも、フィロメナにはどうしても夜会に行きたい理由があった。
それは、ベルトランと婚約破棄をしてもひとりで生きていけるよう、靴の事業を広めること。
そんな折、フィロメナは、ベルトランから、魔法騎士の特別訓練を受けることになったと聞かされる。
期間は一年。
厳しくはあるが、訓練を修了すればベルトランは伯爵位を得ることが出来、王女との婚姻も可能となる。
つまり、その時に婚約破棄されると理解したフィロメナは、会うことも出来ないと言われた訓練中の一年で、何とか自立しようと努力していくのだが、そもそもすべてがすれ違っていた・・・・・。
この物語は、互いにひと目で恋に落ちた筈のふたりが、言葉足らずや誤解、曲解を繰り返すうちに、とんでもないすれ違いを引き起こす、魔法騎士や魔獣も出て来るファンタジーです。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-31 19:01:14
100882文字
会話率:40%
「お前との婚約を破棄する」
クラウディアはイケメンの男から婚約破棄されてしまった……
クラウディアはその瞬間ハッとして目を覚ました。
ええええ! 何なのこの夢は? 正夢?
でも、クラウディアは属国のしがない男爵令嬢なのよ。婚約破棄ってそれ以
前にあんな凛々しいイケメンが婚約者なわけないじゃない! それ以前に、クラウディアは継母とその妹によって男爵家の中では虐められていて、メイドのような雑用をさせられていたのだ。こんな婚約者がいるわけない。 しかし、そのクラウディアの前に宗主国の帝国から貴族の子弟が通う学園に通うようにと指示が来てクラウディアの運命は大きく変わっていくのだ。果たして白馬の皇子様との断罪を阻止できるのか?
ぜひともお楽しみ下さい。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 07:29:26
276087文字
会話率:38%
カクヨムで先行配信しています。(https://kakuyomu.jp/works/16817330663020377093)
土日に投稿予定。
☆☆☆
荒巻火憐(あらまきかれん)。少女。十歳。
異世界に飛んだ。最強になった。
スキル?
なんだこれは!? 何もしていないのにどんどん強くなっていく。
人生楽勝だー。わーい。
働く前から人生楽勝になってもいいのかな。わらわら。
え……君誰? 待って私を連れて行かないで!
☆☆☆
……とまあ、色々と書いていますが、最初の方針が全く決まっておらず、上のような荒巻火憐さんの謎の独白から始まります。あらすじは小説のなかじゃないですよと荒巻火憐さんに注意しておきます。
あらすじはね。読まれるためにはとても大事な要素の一つなの。
でも、あらすじって何なのよ。ネタバレじゃないのと思ってしまう気持ちもあります。
何かここが近況ノートのようになってきましたが、はい! とりあえずは登場人物紹介!
☆☆☆
登場人物
荒巻火憐(あらまきかれん)……十歳。配信者。
御領峯音(ごりょうみねね)……十七歳。自称インフルエンサー。
……名前がないためにスキル『モノトーン』を名前として使われている。
榊原卓(さかきばらすぐる)……「英雄」ギルド『黒望』に所属。
オキルド……強いけれどまだ謎の人。女性。榊原と同じギルドに所属。
佐々山一(ささやまはじめ)……京都のある大学の哲学科助教授。
クゥ……紫烏色の猫。ギルド『アイーダ』に所属。
神崎怜亜(かんざきれいあ)……クゥと親交がある女性。
荒巻美琴(あらまきみこと)……荒巻火憐の息子。
荒巻美鈴(あらまきみすず)……荒巻火憐の娘。
御領悟(ごりょうさとる)……神。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-08-26 22:48:18
60321文字
会話率:56%
私はレイカ。男爵令嬢。元日本人。テンプレでごめんね。
ちなみに王妃様もそうなのよ。しょっちゅうお城に呼び出されるわたしの、明日はどっちだ。
間違えて連載にしちゃったけど短編です。
ごめんなさい。
最終更新:2024-08-17 16:24:50
79735文字
会話率:33%
高校2年の前園瑞貴(まえぞの みずき)が自宅で夕食をしてると窓の外が突然輝き出し、外に出ると純白のドレスを着た美少女が横たわっていた。
「コスプレイヤーかな? でもこの子意識を失ってるし、早く救急車を呼ばないと」
電話をかけようとし
た俺を、隣にいた母さんが慌てて止めた。
「何バカなこと言ってるのよ瑞貴。この子は異世界から転生してきた王女様なのよ。救急車なんか呼んだらそのまま当局に連れて行かれてしまうでしょ、バカね!」
何言ってんだよ、このババァ・・・。
「はあ? そんな訳ないだろ母さん。母さんは毎日「なろう」ばかり読んでるから、現実とファンタジーがごっちゃになってるんだよ」
だか結局、彼女を一晩家で介抱することにした母さん。翌朝目を覚ますと、その少女は本当に異世界から転生してきた王女様だったことが判明。
うそーっ!
平民に生まれ変われたと大喜びするアリスレーゼ王女殿下は、母さんの勧めで俺んちの養女になったが、妹の愛梨は猛反発。
「この女は危険! お兄の貞操を守る愛梨の身にもなってよ」
そんな妹の意見は無視され、同じ高校に通うことになった俺たちだったが、異世界王女がいきなり普通の女子高生に成れる訳がない。
アリスレーゼが巻き起こす学園騒動に、義弟となった俺は彼女の後始末に奔走するが、その裏で身の回りに起きはじめた奇妙な事件と、俺たちを付け狙う謎の組織。
普通の男子高校生の瑞貴と、普通でない女子高生アリスレーゼの冒険譚が今ここに始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-18 12:12:33
602426文字
会話率:55%
ニートで廃ゲーマー、やりにやりこんだ西欧中世風ファンタジーRPGのセーブデータが消えてしまって、途方に暮れていた時に、たまたま見ていたVtuberがゲーム配信でやっていたフルダイブ戦国RPGを見てやってみることに。
気が付いたらやりこん
でいた西欧中世風ファンタジーRPGのキャラとして戦国時代に転移していた。
「俺吸血鬼だけど戦国時代の日本てどうなのよ。魔法使える世界なの?配下武将って俺が連れてたモンスターやぞ?どうなってんのこれ?」
という事に。
元のゲームではどこにも所属せず、自由気ままな冒険者だったのでこの戦国でもそうしたいけど一体全体どうなるのか。
「そもそも戦国時代に冒険者って何すれば冒険者なんだよ?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-08 20:00:00
11029文字
会話率:59%
とあるアパート。そこに霊が出ると噂の部屋があった。
夜。部屋の怪奇現象に悩む男は霊能者を呼び、除霊をお願いした。
「ね、あなたね、いつまでもこんなところにいちゃ駄目なのよ。あなたの居場所はここじゃないの。わかるでしょ? ね」
床に
正座。お経から始まり、霊能者が虚空に向かってそう語り掛ける。しかし……。
「ね、わかった? いいわね……え、あの、はぁ? いや、ちょっと、はぁ!? チッ……ふぅー……はい、成仏です。迷える魂は無事、天に召されました」
「……え、あの先生」
「ふぅー……さて、では料金のほうは、えーっとね」
「いや、先生」
「ん、なんですか?」
「え、本当ですか?」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-14 11:00:00
1567文字
会話率:90%
クリスマスだというのに、彼氏もクリパをする友達もいない。家で一人コンビニ弁当を食べる私。クリスマス?そんなの十二月のなんの変哲もない一日に過ぎなくない?
クリスマスだからって皆、騒ぎ過ぎなのよ。私はそんなのに踊らされないんだから!
※この
作品は「アルファポリス」にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-14 00:36:27
6872文字
会話率:33%