意味もない些末な思い出
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最終更新:2025-01-31 12:06:49
408文字
会話率:0%
夜空に星がきれいだった。
最終更新:2023-10-18 14:25:40
226文字
会話率:0%
イズミはきれいだった。
最終更新:2023-04-28 00:44:41
448文字
会話率:15%
――吉野ゆきなのことを、今でも時々思い出す。
中学校時代、あたしと吉野は出会った。それは特に運命的というのでも、ドラマチックというわけでもない。その辺に転がってる石ころと同じくらいに、ありふれたものでしか。
けれど、それでも――
彼女は美少女で、でも性格はまるっきりそんなふうじゃなかった。引っ込み思案で、後ろ向きで、自分を持てあましているようなところが。
あたしはそんな彼女に複雑な感情を抱いていた。不思議な仲間意識や、共感、同情。それと同時に、もどかしさや、不満、劣等感――
彼女は誰よりもきれいで、何よりも弱かった。
あなたはもし一番の友達から、〝いっしょに死んで欲しい〟と言われたら、どうするだろうか。説得する? 慰める? 罵倒する? それとも――いっしょに死んでしまう?
あたしは今でも、あの時本当はどう答えるべきだったかわかっていない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-31 00:00:00
46176文字
会話率:24%
私の幼馴染(香我美)には変わった趣味があった。
行った先できれいなものを拾っては家に持ち帰り、それで生き物を作り、部屋の水槽で飼っていた。
きちんと水を張って、酸素ボンベを動かし、定期的に掃除までしていた。
砂浜で拾った丸くなったガラスに
、鏡の欠片、割れたビー玉_____
勉強机の白いライトがそれらに反射して本当にきれいだった。
いつだったか触ろうとして怪我をして、彼女の家には上がれなくなって遊ばなくなった。
雨の日の学校の帰り道で通り過ぎる車のライトが、道路にはぜる雨粒が、彼女のカバンのアクセサリーが、点滅するイルミネーションが・・・。
信号待ちをしていた私と香我美に車が突っ込んできて、一瞬で目の前のものがあちこちに弾け飛んだ。あまりにも美しい景色に、水槽の中から彼女が作った魚が飛び出して私に嚙みついたのを思い出した。
怖くはなかった。
あまりにも美しかったから_____折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2021-12-14 12:44:00
664文字
会話率:39%
ただその部屋がきれいだった。それだけ。
最終更新:2021-09-15 00:33:25
3286文字
会話率:16%
夫の浮気相手がもし、若いころの私自身だったら――?
私は60歳、夫である徳栄は67の無味乾燥な生活を送っている夫婦でした。
最近夫の様子が怪しい。どうも彼は浮気しているようなのです。
問いつめたところ吐きました。――案の定、女がいたので
す。
ですが、浮気相手は、なんと若き日の私だったではありませんか!
夫が好きになった23歳の娘は、単なるそっくりさんではありません。
天真爛漫な性格といい、なにげない仕草や青春時代の記憶、背中の特徴的なホクロでさえ――ほんとうに在りし日の私だったのです。
奇しくも名前まで、旧姓である萩本 円佳と名乗るのです。
相手がいちばんきれいだった私だからこそ許し、3人の奇妙な共同生活をはじめたのですが……。
定点観測のような眼差しで、夫と若い私が愛し合う姿を眺めてはうっとりし、自身を慰めてきたのです。
けれど、徐々に円佳は小悪魔の地金をさらすようになります。徳栄ですらそれに増長し、やがて私は行き場を失っていくのでした……。
円佳こそ、私の足もとを揺るがすシロアリ娘です。
さんざん虐げられ、追放されて我慢の臨界点に達したとき、『鉄の女』の異名を持つ私は反撃に出るのでした。
鉄にふさわしいやり方で――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-07 03:44:08
30229文字
会話率:12%
主人公のコーチャは11才。
気のふれたお母さんと二人で暮らしている。
遊び友達のリジューエフは両親ともそろっているけど、本好きで成績がよく、先生にひいきされていて、それはそれで困っている。
これは、水も食料も汚染された「あとの世界」の話。
女友達のミカは、養父から遺された「前の世界」の物を売って、一人で商売をして生きている。
ミカは、「前の世界」の物を、大人の入れない洞窟に隠している。
誰かがミカを殺して「前の世界」の物を奪うかもしれないから。
富は危険を呼びすぎる。
コーチャとリジューエフはたいていいつもお腹を空かしていて、食べられる木の実やキノコなんかを探しに行くのを楽しみにしている。まあまあけっこう楽しく暮らしている。
だけど、物があふれていて、水も空気もきれいだった「前の世界」で育った大人たちは「夢」を見ていないとやりきれないらしく、お酒や煙草はとても高価だ。
そんなある日、コーチャのお母さんがとうとうこの世を去ってしまう。
コーチャは、お母さんが好きだった紅茶を供えるために、ミカに紅茶を売ってくれるように頼む。
ミカは、紅茶とカレイ(魚)の交換取引を申し出てくれる。
コーチャとリジューエフは、二人で海にカレイを釣りに行く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-02-23 00:08:40
22158文字
会話率:35%
本当にすてきなトンネルだった。あのきれいな峡谷のトンネルだ。
最終更新:2018-08-16 08:37:04
953文字
会話率:0%
2次元でも、3次元でも桜はきれいだった。
そして俺はあの桜の木の下であいつと出会う。
そいつと交わしたのは1つの約束・・・。
最終更新:2018-05-12 18:04:02
2512文字
会話率:38%
地元の夕焼けは、きれいだった。
その紅は、目を通り、肌を通り、体の中へとじんわりにじんだ。
苦があるから美しいのだ、と祖母は彼女に語った。
やがて中学生になった彼女は、月に一回不審な言動をとる、クラスメートを得る。
「来ちゃったから、行か
なくちゃ」
そう言い残し、彼はある日、突然学校を飛び出した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-12 13:56:28
3984文字
会話率:3%
キッチンの窓辺に”いろは紅葉”のやわらかい黄緑色のがキラキラ光ってきれいだったから。(他にも出します。)
最終更新:2018-03-30 14:51:49
300文字
会話率:0%
コスモスがきれいだったから、
(他にも出します)
最終更新:2017-09-25 21:43:40
347文字
会話率:0%
なにかが違う。世界に対して、そんな違和感がぬぐえない。
表面上きれいだったらそれでいい。表面上楽しかったらそれでいい。それ以上考えたら疲れるだけ。そうやって事務的に処理される今日。
それがいやで、世界に疑問を投げかけてみるけれど、返ってくる
言葉はやっぱり、そんなこと考えてたら疲れるだけ、という一言。返ってくる言葉がそうと決まっていることは分かっていながら、いつも少しだけ期待してしまう。もしかしたら違う言葉が返ってくるかもしれない、と。そんなつまずきを繰り返しているうちに、人は生きるための諦観を自分の一部にできるのだろう。
私がそれを手に入れるには、あとどのくらい必要なのだろうか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-10 00:41:38
281文字
会話率:0%
吸って、吐いて、すって、はく
繰り返される呼吸の数だけ、たぶん思いは詰まっている
震える手は寒さのせいだ
ほら、息だってこんなに白い
ほら、だから立ち止まってしまうんだ
吸って、吐いて、すって、はく
繰り返した呼吸の数だけ、きっと生きている
月がきれいだった
だからきっと、君を…
《真壁裕也の日記より》
※本作は碧海作品となります。
ファンタジーらしいファンタジーは出てきませんのでご注意ください。
ミステリー風味ですが、推理要素は皆無ですのでご留意ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-03-26 12:00:00
27759文字
会話率:45%
遼一は両親が住んでいた亀山市の実家に帰った。
父の13回忌の法要だが、
家族もみんな亡くなり、遼一一人ぽっちの法要だ。
といっても、遼一にとっては、亀山という町は故郷でもなければ、
思い出のある町ではなかった。
父の仕事の関係で京都から引っ
越してきたのだが、遼一は京都に残った。
だから、遼一は、夏休みくらいしか、この町の思い出はない。
亀山に着いた日の夜、近所を歩いてみた。
神社や城跡、小学校、市役所など、すべてが懐かしく、寂しかった。
ただ、星の輝きがきれいだった。
仏壇に手を合わせ、父の写真を見る。
遼一は父が好きだった。
父が憧れだった。
その父の優しさを教えてくれたのが、この亀山という地だった。
父がよく連れて行ってくれたキャンプ場で捨てられていた仔犬を拾った。
その仔犬の命を通じて、父との心の信頼関係を深めることになる。
仔犬が教えてくれたこと。
それは父の優しさと強さだった。
父に感謝したくて、遼一はここにやってくるのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-02-01 02:22:15
3549文字
会話率:19%
ずっと花胎って言葉について考えてました。いつ、どこで目にしたのか、とくに調べてもないので実際に意味のある言葉かもわかりません。でもすごくきれいだったので、その美しい部分だけをイメージして作った詩です。
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最終更新:2016-12-28 22:22:42
1325文字
会話率:0%
「セキドウってのはな、太陽の通り道だ。赤色の赤に、道路の道を書いて、赤道だ」
その客は、健二に言った。健二は、見たことがないと答えた。
「そうだろうな。日本では見ることが出来ない」と、その客は言った。
健二は、この街からも出たことがない
。見たことがあるはずも無かった。
「俺は見たことがある。あれはきれいだった。赤色の線がな、海の上に引いてあって、それが水平線までずっと、ずっと続いているんだ。あの光景よりも美しい光景は見たことがない。誰が引いた線かは知らないけどなぁ、あんな長い線を引いた奴は大したもんだ。波にゆらゆらと赤道が揺れて、綺麗だった」
赤道に憧れる少年が少しだけ成長する物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-01-14 23:15:34
6074文字
会話率:37%
薄れていく意識の中、光り輝く水面だけがきれいだった。
最終更新:2015-11-01 00:00:00
202文字
会話率:0%
ため息が溶けた。
この友人の表現があまりにもきれいだったので
夜の勢いに任せて書いてしまいました。
どうしても長いお話は時間がかかってしまうので、
こんな短いお話で間を持たせておこうと思います。
なお、他のサイトにも掲載しています。
最終更新:2015-10-05 04:10:08
463文字
会話率:0%
月がとてもきれいだったから、とある文豪の知恵を借りて
どうしても彼女の思いを確かめたかった。
どこかにいそうなふたりの、何でもない日常。
そんなふたりにとって、今夜は特別な夜になりました。
最終更新:2012-04-25 12:00:00
2527文字
会話率:36%