常陸国の高鈴山には変わり者の染手と白い獣が住んでいます。
彼らが住まう山の中腹には、白い衣が風によくなびいていますが、決してその衣を身にまとってはいけません。
この衣は月の羽衣とも、死者の死装束とも言われているのですから、ひとたび身にまとえ
ばあなたは我をなくしてしまうことでしょう。
忘れたいものだけが参りなさい。
去りゆくものも歓迎しましょう。
高鈴山の白染めは、俗世に染まってしまった何もかもをまっさらにしてしまうので、そんな方々の餞としてはこれ以上ない格別なものとなるでしょう。
ですがそれは、先代より継承された未熟な染手が一人前となったら、のお話ですが―――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-07 07:00:00
19619文字
会話率:38%
平森にはあやかしが見える子が生まれる。そういった子は大人になるにつれ、見えなくなっていくものだけれど、それに覚えのある人間はひどく優しいウソをついて、特別な子を優しく包む。その優しいウソの共犯者になる少女と、自分の特異さを歪に感じる少年の青
春のひと時。(pixivから移動しました)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-12-05 18:00:00
25363文字
会話率:42%
地方から上京した宇治葛羽は今ではちょっとした有名人。定期市で披露していた芸がたちどころに都人の間で噂となったのだ。しかも都人の目を楽しませるだけではなく、都の闇に潜む妖(あやかし)達までもを手懐けている始末。害をなせるほどの強い妖怪ではない
ので葛羽も彼らと仲良く暮らしていた。
そんなある日、いつもの定期市の帰りに、葛羽は山から都に降りてきた大妖と遭遇。命からがら逃げ出した葛羽の助けに応じたのは、稀代の陰陽師・賀茂実胤であった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-06-28 13:00:00
8209文字
会話率:31%
柵木秀生(まさきしゅうせい)には昔から常人には見えないものが見えた。
幽霊、悪霊、妖し。
だけど見えるだけで、祓ったりできるわけがない。
見えるだけで自分ではどうしようもない理不尽な存在に見て見ぬ振りをして生きていた。
だけどそんなある日、
彼は、見えていないはずの才明寺希(さいみょうじまれ)が彼女の意図せず悪霊を祓う場面を目撃してしまう。
くっそ何番煎じのよくあるオカルト設定のよくある男女の話です。
最後までお付き合いくださると嬉しいです。
多分そんなに長くならないはず。 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-06 01:27:01
146979文字
会話率:20%
「あたしの名前は赤眼のセンリ。芸を売って生計に変える芸人さ。さてさて、今回話すはあたしが腐れ縁のあの差配屋、サジの野郎と出会った話。恥ずかしいことに銭無し飯無しの行き倒れをあの野郎に助けられ、その助けついでと儲かる仕事とやらを紹介してくれた
んだが、あいつのうまい話にゃ、必ずってほどに裏があり――」
女芸人「赤眼のセンリ」が夢幻の舞で美々しく魅せる伝奇シリーズ、スピンオフの前日譚。
※カクヨム自主企画「第四回こむら川小説大賞」(講評URL→https://note.com/violetsnake206_/n/n54c31725fef5)に参加し大賞をいただきました。作品冒頭のイラストは副賞として、とらさん(http://toramaru.daa.jp/toramaru/)に描いていただいたものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-05 21:41:58
13000文字
会話率:58%
「あたしは赤眼のセンリ。芸を売って生計(たつき)に変える芸人さ。まったくドジな話だが、夜の小堀に落っこちて風邪を引いちまった。情けなく部屋で寝込んでいたんだが、はてさて、ここにタチの悪い見舞い客が次から次へとやってくる。まったくこいつらどう
してくれよう……」
女芸人『赤眼のセンリ』が百鬼の前で万華を咲かす、幻想活劇第三弾!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-05-06 21:42:11
8404文字
会話率:53%
「あたしの名前は赤眼のセンリ。芸を売って生計(たつき)に変える芸人さ。日銭稼がにゃおまんま食い上げの毎日で、宴座を求めて東へ西へ、街から街への旅烏の人生さ。さてさて、今日は運よく顔知りの差配屋に座を回してもらったんだが、ところがどうにも話が
怪しくなってきやがった……」
女芸人『赤眼のセンリ』が夢幻の舞いで美々しく魅せる、幻想活劇第一弾!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-10-24 22:20:06
8070文字
会話率:51%
〝ぼく〟真田羅 斑(まだら まだら)
〝僕〟神社 鬩(かみやしろ せめぐ)
ある日──ぼく、真田羅斑はあやかしに出遭ってしまった。出遭って、あやかしのいない世界から戦慄と震撼と狼狽と恐慌と、畏怖と絶望とで構築された世界へと渡ってしまった
。
けれどあやかしに襲われ、死にかけていたぼくを救い上げてくれたのがセーラー服を着た中学生、神社鬩だった。神社鬩は聾唖である。そしてその道では有名な霊能力者──〝憑訳者(ツウヤクシャ)〟である。
これはあやかしに魅入られ、惹きつけてしまう〝ぼく〟三十歳独身だめなおっさんと、人とあやかしの橋渡し役である〝僕〟十五歳セーラー服美人の、恐ろしくも愉快で、どこか甘く切なくもある物語。
セーラー服の中学生と三十歳のおじさんが妖怪や幽霊にわちゃわちゃしている、ホラーとコメディの狭間で揺れる小説です。
「い」 全41話完結済折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-04 18:00:27
312444文字
会話率:33%
この作品は「カクヨム」にも投稿しています。
主人公の樫あやは、超能力や妖怪や運命の出会いといったものは、人間の欲望であり普通はありえないという立場だ。しかし、彼女自身がそのありえない出来事の当事者だった。
最終更新:2021-08-30 20:42:38
62420文字
会話率:59%
【4巻は11/20発売です。コミカライズ好評連載中】
現世(うつしよ)と隠世(かくりよ)の境目は曖昧だ。
ふとした瞬間に、あやかしが跋扈する隠世に迷い込んでしまうことがある。夏織は、そんな隠世に幼い頃に迷い込んでしまった稀人(まれびと)だ
。
あやかしに育てられ、今は貸本屋を経営する養父の下で暮らしている。
そんな夏織の下に、ある日ひとりの青年が迷い込んできた。彼は祓い屋で、在る目的があって隠世にやってきたらしい――。
これは、人間でありながらあやかしの心を持つ夏織と、力を失い、道を見失った青年が、本を通じてあやかしたちと出会い、別れ、心を通い合わせ、癒やされていく物語。
(旧タイトル:あやかし世界の貸本屋さん)
※書籍版では、主人公および祓い屋の少年の年齢等、かなり設定が変わっております。こちらは、一章はあくまでWeb版としてお楽しみくださいませ。
二章からは、書籍版に準じた設定になっております。
マイクロマガジン社女性向け新レーベル「ことのは文庫」にて6月22日に刊行しました。
各書店さんにて発売中です!
pixivノベルにて、書籍版の試し読みも始まっております。
https://novel.pixiv.net/works/1797
ぜひ、読んでみてくださいね!
※エブリスタにも投稿しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-28 19:00:00
900395文字
会話率:45%
【鎌倉×あやかし×カフェごはん×アラサーの甘酸っぱい恋!?】
結婚を前提に同居していた同僚に浮気され、職まで失った元OL橘 詩織。
詩織が傷心旅行でやってきたのは古都鎌倉。「おひとりさま」を満喫して、休憩場所を求めてたどり着いたのは――あ
る一軒の古民家カフェだった。
「あやかしも人間もどうぞ」
怪しすぎる看板を掲げたカフェの中で詩織を待っていたのは――新鮮な鎌倉野菜と地魚を使った絶品料理、そして「鬼」のイケメンシェフ、個性豊かなあやかしたち。ひょんなことからあやかしが見えるようになってしまった詩織は、そこのカフェで働くことに。
――古都鎌倉は、あやかしと人間が共存する、まるで異世界のような町でした。
元OLのどん底から始まる鎌倉カフェライフ。
疲れた心と体を、美味しい鎌倉ご飯と甘酸っぱい恋で癒やします!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-04 07:01:25
148088文字
会話率:49%
平和な田舎町に住む少年久我時雨は、ある晩あやかしという怪物に襲われた。彼を助けた少女、新宮結はあやかし探録隊という組織に属する妖術師だった。
最終更新:2021-08-26 04:13:22
91131文字
会話率:50%
この世界には二種類の人間しかいない。正義を善行とはき違える愚者と、正義を自己満足と受け入れる猿だ。
万引き一つ起きない平和の具現化・海葦村に住む久我時雨は、あやかしという化け物に出会う。あやかしに喰われそうになった時雨だが、怪異現象調査隊
と名乗る少女、新宮結に出会う。
伝説上の妖怪。それは本当に存在するのです――。結の勧誘(脅し)により、時雨は彼女の怪異退治に協力することになる。しかし、そこには誰も記憶しない嘘が隠れていた。
カクヨムにも掲載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-26 23:57:34
11820文字
会話率:36%
十五歳で異世界に転移したサイトーは大賢者となり、魔王を倒して無事日本に帰還する。
地元でささやかな生活を送ろうとしていたが、既に十九年の月日が流れていた。
しかも元同級生のマドンナを救ったり妖狐を助けたりするうちに、マフィアや現代日本の異
能集団に目をつけられる。
何とかことを穏便に済ませようとすればするほど、妖怪から「御屋形様」と呼ばれたり、マフィアや異能集団から「ドン」とか「ボス」とか呼ばれ始め……
なかなか普通に暮らせないことを、悩む日々が続くのだった。
※書籍化決定! 詳細は随時報告します。
※更新は週一~二回程度を予定してます。
※カクヨム同時掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-15 20:06:38
324806文字
会話率:36%
上京し夢を叶えるも連載を打ち切られた漫画家・瀧見克崇が帰郷した蔵御町で再会したのは幼なじみの嶺川澄麗。
彼女にはなぜか狐耳が生えていて、しかも麦わら帽子に白ワンピの格好をしていた。
「瀧見克崇よ、澄麗とわしの三人で『あやかしスタンプラリー
』をするのじゃ」
澄麗はコン様という狐の神様に憑依され、県南地域に残るあやかしの逸話を巡る「あやかしスタンプラリー」を行うことを望む。
狐の神様に憑りつかれた幼なじみと忘れられない夏休みが始まる。
ほのぼの、ほんのりギャグ、たまにシリアス、旅あり、グルメあり、のじゃ狐娘あり。
世の中が落ち着いたら物語の舞台になった場所やお店に聖地巡礼するのもいいかも! なお話です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-14 21:00:00
118046文字
会話率:38%
人間の少女と妖怪の少年のお話。
ゆっくりと更新していきます。
キーワード:
最終更新:2021-07-25 02:41:53
8034文字
会話率:55%
あなたは人ならざるモノを信じますか?
ある陰陽師が色々な事件を解決していきます。
科学的に。
初めての小説になります。拙い表現、ガタガタな設定などありますが、楽しんで頂けるように頑張りますのでよろしくお願いします。
季節感に関しては分か
りやすいよう、現代と同じようにしています。(冬→1,2月のように)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-24 13:07:45
8820文字
会話率:28%
これからお話しするのは全て私が体験した実話となります。
この出来事以来、私は呪われています。
一人で抱え込むのは辛く、皆様にお話しして少しでも楽になろうと考えました。
ごめんなさい。
恐ろしい呪いの数々、私の日常そして心は蝕ま
れていきました。
今、私は明けることのない暗闇の中にいます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-06-26 13:35:22
17299文字
会話率:11%
失職した直江南朋は故郷の米沢に戻ってきた。
幼なじみの上杉謙介が経営しているうさぎカフェへ赴くと、そこにいたのは銀髪にうさぎ耳をつけた和装の男。
四百年前、戦国武将の直江兼続により封印された因幡は、大妖怪のうさぎを名のる。
因幡は直江兼続の
子孫を嫁にもらうため、直江の末裔と、片割れの勾玉を探していた。
目の前にふたつともそろってますけど!?
俺様な大妖怪と腹黒策士の若様に挟まれて、うさぎたちの恋の悩みを解決するカフェライフが幕を開ける――
この作品はカクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-28 21:33:33
108305文字
会話率:38%
高校一年の夏、双子の弟のふりをしてとある子を振ってくれと頼まれた僕。
けれどその子は弟のことが大好きらしい狐のあやかしだった。彼女は五年前の家族旅行先の狐守旅館のお嬢様らしいけど、僕はそこで寝込んでしまって彼女とは面識はないし、思い出らしい
ものもほとんどなかった。弟とはその時に出会ったらしい。
この件をきっかけに僕は他のあやかしに襲われて、その結果隠されていた五年前の事実が露見していく……な話。
完結しましたが、何だか第一部完みたいな感じになってしまいました。続きは未定です。でも長らく放置していたものだったので、何とか区切り付けられて良かったです……。
アルファポリス、カクヨムにも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-13 12:50:48
112874文字
会話率:39%
僕には蓋が無い。
生まれつきのそれにふりまわされていた僕は、相棒を得て人生が激変した。
この世には、|妖《あやかし》の体の一部が案外流通してるって、皆は知らないよね?
僕には目玉に見えるそれが、君には宝石にしか見えない。そんな風に、案外知ら
ずに触れていたりもするんだよ。
僕の日常が、人には非日常。
だから、僕は人の社会に馴染まない。|御霊《みたま》や|妖《あやかし》が当然のように跋扈するのが、僕の日常。
人の社会に適合できない僕が、人の社会で生活するために、僕でいられない僕を、僕は押し殺して生きるんだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-11 20:07:44
46238文字
会話率:24%
溜池に落ちたものはなぜ溺れて死ぬのか?
それは溜池には河童という妖怪(あやかし)が住むからだという。
奴らは人間を恐れている。人間に見られたら容易に死ぬ。殺される。だから妖怪は人を恐れている。そして憎んでいるのだ。そんな奴らか自分の領域に来
たら……どうなると思う?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-11 11:14:16
1111文字
会話率:0%
何物にも縛られずひたむきに生きる魂と、唯一無二の存在を求め生き続ける魂。京都郊外あだし野の地に、その二つの存在が交わる時、何かが起きる・・・。
ボーイズラブ要素、ほぼ皆無です。まだ、ラブコメのが近いです。画面黒いです。頭の一章は、京都妖怪
地図です(わかる人どれだけ居るだろうか)。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-06 04:00:00
29268文字
会話率:58%
夫婦茶碗が揃って割れたのは、いい付喪神の篤行か──。
短い期間だったけれど、大切に使っていた茶碗が割れた。
これにはきっと、意味がある。
より深まったのは夫婦仲だけではなく、ある職人さんとの繋がりだった。
夫婦茶碗が2つ揃って割れたことを綴
る、短編エッセイ。
この作品は『アルファポリス』『カクヨム』にも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-30 19:18:29
2785文字
会話率:10%
現在、連載中の『十二生肖異聞録』の外伝になります。
本編では語られていなかった話や、特務自警機関サイドの話など。本編を読んでいなくても大丈夫ですが、読んでいるとより分かるかと思います。
各編で完結するため、あらすじは各編一話目に記載し
ていきます。
※カクヨムでも掲載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-29 10:53:58
92365文字
会話率:48%
霊やあやかしが見える『二階堂誠一』は、五年前に出会った妖狐『蒼矢』とともに便利屋『幽幻亭』を営んでいる。
得意分野は、主に幽霊や妖怪が絡んでいる事件である。
そんな二人は、今日も依頼された事件を解決していく。
*この物語はフィクションであ
り、登場する人物名及び団体名は実在のものとは関係ありません。
*カクヨムとアルファポリスにも掲載してます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-15 02:02:14
161184文字
会話率:33%