とある国、光あふれる大聖堂。
祭壇の中央に佇むのは、真っ白な衣装を着た小柄な娘。
国民と神を繋ぐ役割を背負った、うつくしき「光の巫女姫」。
民衆の熱狂、荘厳な光の中で、声も無く、ただいつものように微笑む彼女は、ベールの下、何を思うのか。
「□、□、□、□、□、□」
これは、いつか紡がれる物語、その、ただ一片。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-13 18:58:31
3915文字
会話率:41%
-2046年、8月9日、8時53分-
その日、人類は滅んだ。
その理由もわからぬまま、生き残った大希は、更地になった地上を歩く。
数奇な運命に導かれるまま。
天使は微笑む。悪魔のように。
最終更新:2023-08-09 05:35:02
2867文字
会話率:36%
壊れた兄が起こす惨劇。少女はただ笑う。貴方に微笑む家族を想って。
最終更新:2023-08-06 04:09:13
2641文字
会話率:38%
─その日、空から数多の羽根が舞い降ちた─
『─犯人は捕まっておりません。目撃情報を─』
警察官を襲って拳銃が奪われた事件。襲われた警官は、喉を裂かれて死亡。目撃者もいない。
最近、こんなニュースが多い。
最近?
いや分かってる。
あの
日から……。
「ちょっと走ってくる」テレビを見ながらスマホを弄る弟に告げると、家を出る。
桐山睦月、大岐成高校普通科の二年。運動はできるが、文芸部所属の男子。身長178センチ、体重65キロ、AB型。比較的イケメンとは思うが、彼女はいない。理由は別にあるが、文芸部に所属しているところに理由の大半……。それが俺。以上、説明終わり。
いつからか日課になった、ランニング。
同行者を迎えに行く。
「遅〜い。睦兄」
少し行った家の前で俺を『睦兄』と呼ぶのは、如月夏海。弟の同級生で、俺とも幼馴染の中学三年生。
ショートカットの活発なイメージの女の子。ちなみに俺と夏海、二人共ジャージ姿で、一見するとランニング大好きな兄妹といったところ。
ランニングは、公園を抜けて、中学校の裏手に回る。
「今日も出るかな?」
「探せるか?」
そう、ここ三日、ちゃんと走っていない。別のところに目的がある。
中学校の裏手、人気のない事を確認した夏海は、猫化の動物のように靭やかに身体を縮め、伸び上がる勢いのまま、裏手から中学校の屋上へと跳び上がる。
繊月が薄く微笑む夜。
屋上の角に立った夏海が、瞳を閉じ、歌い始める。
賛美歌のような異国のリズムが静かに拡がっていく。
アルトからソプラノ。
そして、もっと高く。
「見つけた!」
夏海の声に、俺は走り出す。
虚空に差し出した右手に、黒塗りの曲刀が現れる。
路地の隅、暗がりに曲刀を薙ぐ。
── ギシャ!
続けて、もう一振り。
── ギシャ!
二匹目の陰から三匹目が、背後から四匹目が飛び出してくる。
俺は、無手の左手に現れた短刀を上空に投げると、躊躇わず三匹目を斬った。
四匹目は、落下しながら上空で短刀を掴んだ夏海が、そのままの勢いで首をはねていた。
「今日は四匹だけかな?」
「わかんないね。でも、根岸はいなかった」
「ああ、隠れてんだろ」
「どこに隠れてるんだろね」
絶対に見つけてやる。俺は、手を握りしめた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-04 07:53:57
56275文字
会話率:35%
干ししたけさんの楽曲と歌詞をモチーフにした小説です。
てるてる坊主と少年との関係をてるてる坊主の視点から語る短い物語です。
あなたと、てるてる坊主にはどんな思い出がありますか。
そんなことを思いながら読むといいかもしれません。
最終更新:2023-08-01 23:48:16
1852文字
会話率:44%
「君との婚約を破棄したい」
その言葉を聞いてエカテリーナはニコリと微笑む。
「了承しました」
ようやくこの日が来たと内心で神に感謝をする。
(わたくしを盾にし、更に記憶喪失となったのに手助けもせず、他の女性に擦り寄った婚約者なんていらな
いもの)
そんな者との婚約が破断となって本当に良かった。
(それに欲しいものは手に入れたわ)
壁際で沈痛な面持ちでこちらを見る人物を見て、頬が赤くなる。
(愛してくれない者よりも、自分を愛してくれる人の方がいいじゃない?)
エカテリーナはあっさりと自分を捨てた男に向けて頭を下げる。
「今までありがとうございました。殿下もお幸せに」
類まれなる美貌と十分な地位、そして魔法の珍しいこの世界で魔法を使えるエカテリーナ。
だからこそ、ここバークレイ国で第二王子の婚約者に選ばれたのだが……それも今日で終わりだ。
今後は自分の力で頑張ってもらおう。
ハピエン、自己満足、ご都合主義なお話です。
ちゃっかりとシリーズ化というか、他作品と繋がっています。
アルファポリスさんでも連載中(*´ω`*)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-30 08:32:31
127574文字
会話率:27%
「結婚してほしい」
「お断りします」
ニッコリと微笑み、何回目かの告白を断る。
深い深い森の奥。
術師の女性は困ったように微笑む。
「私は一介の術師です。騎士様であるあなたとは結婚できないわ」
王太子妃の呪いを解いたことにより、護衛騎士
が求婚のために魔の住む森に通い始めた。
絆されて茶飲み友達になったが、彼は騎士を辞めるとまで言い出して…
同名主人公にて別なストーリーを書いています。
立場や状況の違うアナザーストーリーとして書いています。
やや残酷描写、そして少々性的表現などあるかもしれません。
完全自己満ご都合主義ハピエン大好き作者による作品ですので、その点をご了承頂ければと思います。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-30 14:38:03
45172文字
会話率:34%
男と女の……愛の行末は?
最終更新:2023-07-22 16:53:11
411文字
会話率:0%
実家の没落でレイゼラは、婚約を解消された。婚約者のセルディの冷たい言葉に、レイゼラは打ちのめされるが、領地のワイン作りで再起しようとする。だが、そんなレイゼラを望む男性がいたのだ。
エイドリアンは毒をもられたことで、半身を動かせない状態にな
っていた。エイドリアンの想いを知るエイドリアンの両親は、レイゼラを花嫁として迎え入れる。
エイドリアンの元で公爵夫人として教育を受け、愛される事でレイゼラは変わっていく。時を同じくして、王太子達に毒をもった事件の概要が明らかになっていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-22 00:00:00
138430文字
会話率:28%
南西大陸の覇者、聖ミカエル帝国。
東北大陸の覇者、オルタナ帝国。
両帝国は強固な友好条約を結んでいる。
そして管理下に置かれた、サハラ王国。
今宵、両帝国の皇太子と第三皇女、王国の王太子が学術院を卒業した。
しかし。
なにをとち狂っ
たのか突然始まるお粗末な茶番劇。
それは17年前の清算とも知らずに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-18 10:59:58
40346文字
会話率:39%
本来悪役令嬢の取り巻きとなり、たいして目立つ存在になるわけではなかったはずのフェルル。しかし、それにとある宗教の教祖が転生したことにより、シナリオは大きく変わることに。
自身の領地を大きく発展させ、本来目立つはずも無かったモブを王位継承戦に
参戦させ、フェルルは微笑む。
「魔王様の素晴らしさを皆に伝えなければ……」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-17 10:05:02
83514文字
会話率:49%
ブラコン妹が兄の敵討ちに挑んだらお姉さまの虜になっちゃった話。
主人公・愛理は兄をフった相手、沢渡先輩に毎日手作り弁当を作っている。美味しいと微笑む沢渡先輩を思い出して愛理はにやけた。「それ実は、私じゃなくてフった相手(兄)の手作り弁当なん
だよなあ! 兄をフったことを後悔するがいい!」「愛理、兄ちゃん嫌な予感しかしないよ」「私にまかせて、お兄ちゃん!」おつむの足りない愛理の地味な復讐は果たして叶うのか?
※同人誌掲載分の修正版です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-16 01:17:13
5644文字
会話率:36%
僕の婚約者であり最愛の彼女──クラリスの様子がおかしくなったのは突然だった。
昨日まで仲睦まじく過ごしていた僕達の突然の変化に周囲の人間は皆困惑した。
それはそうだろう、当事者である僕が一番困惑しているのだから……。
様子のおかしくなっ
た彼女の瞳に僕が映る事はない。
彼女が熱を帯びた瞳で見つめるのは、婚約者である僕ではなく違う人間なのだから。
そう……今も彼女の側で困惑した表情を浮かべつつも、控えめに微笑む子爵子息以外は。
少しづつ何かがおかしいと感じる日々の中で、たった一度だけクラリスと視線が交わう機会があった。
離れた距離にいる愛する彼女は、少し前では考えられない程、何の感情も読み取れない瞳で僕を見つめ、たった一言だけ言葉を紡いだ。
悔しい事にその声が僕の耳に届く事はなかったが、彼女の口の動きを目にした瞬間、僕の中の何かが「これは違う」と叫んだ。
クラリスが紡いだ言葉はたった一言。
「──助けて」
彼女の身に何が起きているのか、自分達は一体何に巻き込まれているのか。
僕はこの騒動の真相を探る為、一人の人物に協力を仰いだ。
クラリス、不甲斐ない僕をどうか許してくれ。
幼い頃交わした、君を守るという約束すら守れなかった僕だけど、それでも永遠に君だけを愛してる。
※このお話は「その瞳に魅入られて」に少し出てきた女神様が管轄している国の一つです。
ですが世界観や設定などは何の関係もないので、あちらを読まなくても大丈夫です。
※念のため保険としてR15指定入れております。
※人によっては全然幸せなお話ではないかもしれません。(作者としてはハピエンだと思っています)
※明るいのは最初だけかと。常に暗いお話かもしれません。
※私独自の世界設定になっておりますので、ご了承ください。
※こちらの作品、全話執筆済、完結保証です!!
※アルファポリス様でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-06 20:00:00
80473文字
会話率:29%
大世界ワルキューレ・トリスにおいて『本物の悪役令嬢はその時に微笑む――』という伝記がある。これはある侯爵令嬢が愛ゆえに罪を犯したという仮説に基づくおはなし――
最終更新:2023-07-01 18:00:00
3107文字
会話率:53%
魔法が絶え、錬金術が進化して最先端技術となった世界。
成城学園魔法考古学科の三塚亜樹はある日、不思議な夢を見る。
その夢は、伝説の魔法使いエリィ・アルムクヴィストが仲間と共にモンスターと戦う姿であった。
亜樹は妹の美優から頼まれてい
た調べものをするついでに、日中にみた夢の意味を調べるようと錬金術師博物館に向かう。
だが、魔法使いに関する情報はほとんど得られず、亜樹は諦めかける。
しかし、帰ろうとした時、幻覚を見てしまう。
そこには伝説の最強の魔法使いの少女が現れ、亜樹に微笑む姿があった。
それが何か分からない亜樹は家に帰るが、その夜、夢うつつに訪れた錬金術師博物館の地下で夢に出てきた少女を見つける。
なぜ滅んだはずの魔法使いがここにいるのか。
少女の目覚めと共に、魔法使いと錬金術師の戦いが再び動き出す折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-15 19:26:01
45727文字
会話率:40%
魔王と勇者の戦いとやらが終わって三百年あまり。その戦いの影響からか、世界には大量にダンジョンが発生するようになっていた。
冒険者の俺、ドリー・イコンは、今年四十歳のベテラン魔法剣士。今日も仲間と共にダンジョンへ潜る日々が続く……と思って
いたら、突然パーティから追放宣言を受けてしまった!
そんな途方に暮れる俺の元に、突如として三つの何かが訪れる。
そして、一斉に口を開く。
「昔助けてもらった――――」
結果的に助けたことになっていたという三人の人外幼女に囲まれ、冒険者パーティを再結成!?
元気印の破天荒やんちゃ幼女・ベル。
穏やかに微笑むメガネ幼女・ヒナ。
高貴で勝気なお嬢様幼女・ルーチェ。
そんな三人と行動を共にし、そして俺は彼女らを装着することになっていた!!!?!?
オッサン魔法剣士と三人の人外幼女で送る、異世界ダンジョン冒険譚開幕!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-11 17:05:09
121191文字
会話率:40%
この世界の神は、獣の姿をしている──
誰からも愛されたことのなかった少女、詩織は、ある日階段から足を滑らせ、死を確信しながら意識を失う。しかし真っ白な空間で目を覚ますと、自称神が目の前に現れた。
「こちらの不手際の詫びに特典をつ
けて転生させてやろう」という神の言葉に、「愛」を知りたかった詩織は「愛されたい」と願う。
そうして少女が転生した先は、神と魔物が存在するファンタジー世界だった。
転生した少女はレネアと名づけられ、セレイス国という国の小さな町で育てられた。
この世界では魔蝕種と呼ばれる化け物が人々を襲っており、この国では数少ない聖力を持つ聖騎士と、さらに珍しい精霊との契約者「フーリオ」が聖術を駆使し、魔蝕種を倒していた。
そして何より、獣の姿をした神に祈り、供物を捧げることによって、人々は安寧を得ていた。
新しい名前。新しい体。知らない言語。知らない生き物。知らない常識。優しい家族に初めての友だち。
戸惑うことばかりだが、少女は少しずつ愛を知り、幸福を感じながら生きていく。
──はずだった。
これは絶望の中ひと筋の光に縋りながら生きていく、「全て」から愛される少女の愛の物語。
※多少の戦闘描写およびそれに付随する軽度のグロ描写あり、チート(最強)要素あり(あまり出てこない)
※この小説はPixivさまにも掲載しています
※小説の雰囲気とストーリー掴みたい方向けのめちゃくちゃ簡単なネタバレ含むあらすじ
↓
転生した空っぽな少女が、転生特典に絶望しながら神と契約して最強になり、たった1人転生特典の通じない子に出会って聖騎士の学舎に通いながら成長していく話。学校生活および騎士になるまで、なった後もずっと続きます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-04 16:29:26
100239文字
会話率:43%
マージョリー・ゴスは文字通りの悪役令嬢である。
王国ひとつ欲しがって、地図から消える原因とまでなっていた。
本来であれば、王弟と組んで若気の至りで済まないやんちゃをしたり、他国との友好条約も貧乏ゆすりのごとくがたつかせる予定だったのだけど。
「君との婚約を破棄したい」
王太子に乞われて、微笑む彼女の中身が、限界過労死社会人(日本産)でさえなければ、本来の鬱系アプリゲームの道筋を辿れたはずだったのに。
そんな感じで始まるし、きっと唐突に終わる婚約破棄話。なんか勝手に苦しんでる人はいますが、特にざまぁはないです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-03 23:13:14
17769文字
会話率:20%
仕事でS市に来ていた僕は、同じマンションの隣人で、未亡人だと噂される美人を見かけたため、思わずその後を追うように歩いていた。やがて隣人は花屋へと入って行き、しばらくすると、一人の老婆が出て来た。老婆はおぼつかない足取りで、何かに怯えるように
駆けだして…… そして隣人は微笑むのだった…… 春の企画2023「推理」の、参加作品です。探偵役が些かポンコツなため、ミステリーになり切れていない感があるかと思いますが、ちょっとしたお暇つぶしにでも、読んでいただけたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-11 22:00:00
11606文字
会話率:29%
「あああ!思い出したぁ〜!」
転生者で残念令嬢の私は、これでも名探偵……の助手なんです。そう!導入とコメディパートとエンディングのほのぼのオチ要員のワトソン役です。
名探偵はうちのスーパー執事。
そう。私、前世で楽しく見ていた"
執事探偵"の世界に転生しちゃったんです。
今回思い出したのは「悪役令嬢殺人事件」。王太子の取り巻き貴族子弟が猟奇的な見立て殺人の被害者になる連続殺人事件。
「やっばーい、このままじゃ全員死んじゃう〜っ!!」
「お嬢様、落ち着いてくださいませ。このスットコドッコイ」
はい。私、オチまで知ってます!
ーーー
ミステリーに分類してはいけないエンタメフィクションです。
推理はありません。トリックもありません。事件で人も死にません(ネタバレ!)。
思いついたので忘れないうちに発作的に書いたコメディです。
大逆転平常運行ハッピーエンド。
お気軽にどうぞ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-05-06 17:00:00
9528文字
会話率:32%
大学2年の夏に花園美崎と交際を始めた俺は、付き合って今日で4年になる。
記念日はお互いにとって特別な日だ。
だから仕事を休んででも、俺は絶対にデートに行かなくちゃいけない。
例え俺が嫌がっても、俺が彼女を拒むことは出来ないし、彼女が許さない
。
そしてワガママなサキの事を、俺はいつまでも好きでなくてはならない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-17 06:22:40
2695文字
会話率:26%