「おまえなんか大っ嫌いだ! ああ、破棄だ破棄。婚約なんて破棄してやる!」
ここ、聖王国シルヴァニアンは神に護られた剣と魔法の国。
先代国王であったお爺様、グラムス・シルヴァニアンによって決められた王子レムレスとあたし、アーシャ・ヴァル
キュリア公爵令嬢との婚約は、よりにもよってお爺様の国葬が行われているまさにこの時この会場で、国内外から訪れた大勢の弔問者の目の前で繰り広げられたレムレス王子の唐突な宣言によって破棄された。
元々、いとこ同士のあたしと王子の関係は、あまり仲が良い方ではなかった。
それでもグラムスお爺様のたっての希望であたしはレムレスのパートナーとなることを決め、今までこうして努力もしてきたというのに。
「でもレムレス? わたくし達の婚約は前国王であったお爺様のたっての希望で結ばれたものです。そう簡単に解消できるとも思えないのだけど」
「だからさ。もうお爺様はお亡くなりになったんだ。僕はもうお爺様に怯えていいなりにならなくても済むんだから」
だからと言ってこんなところでこんなふうに言わなくても。
自分の評価も下げお爺様の威厳に泥を塗るような真似。
どうしてこの子はこうも考えなしなのかしら。
ちょうど一歳年下の王子は、あたしにとっては生意気な弟みたいな存在だった。
お爺様も、レムレスのことがかわいいからこそあたしにこの子の手綱を握って欲しかったんだろうけど。
「ふん! なんだよその顔は。おまえはいっつもそうやって僕のことをばかにしたような目で見てきて。だからおまえなんかと結婚するのは絶対に嫌だったんだ。ああ、これでやっとせいせいする! だいたい、おまえみたいな厳つい女、僕の好みじゃないんだよ!」
カチン
厳つい、ですって!?
思わず、キッと彼を睨みつけてしまったあたし。
ああ、ダメダメ。
今は大事なお爺様の国葬の真っ最中。あたしが怒ってレムレスをはたき倒していいわけない。
今は葬儀の真っ最中、そしてここは会場のど真ん中。レムレスの好みは可愛らしい天然のカナリア男爵令嬢みたいなか弱い守ってあげたくなるようなタイプ。
まあこっちも元々レムレスとの婚約は本意じゃないし、
今日は大事な役目もある。
あたしは神の巫女、聖女としての役割を全うするために
舞台中央魔法陣の上で、剣舞を披露することになったのですが……
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-29 18:54:29
3846文字
会話率:19%
ある晩、叔父夫婦の元にお世話になっている「私」達姉妹のもとに、年の離れた小さな弟が逃げてきた。
その時連れてきてくれた警邏騎士に、「私」はそれまでの家で受けてきた仕打ちを語る。
姉だけを可愛がり、下の姉妹を使用人扱いしてきた両親、そして遅れ
て生まれてきた弟に、また姉がする仕打ちとは。
この作品はアルファポリス、カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-26 09:42:56
3879文字
会話率:17%
15歳になるその日、自身の妻となる女性が現れる為に魔力を封じられる。
何故なのかはわからないが、彼らの目の前に妻となる女性が現れるのは紛れもない事実であった。
まもなく15歳になるアリスティドにとっても、それは例外ではなく。
どうして
こんな家に生まれてしまったのだと、その日が近づくにつれ思いは増していく。
――そして、その日はやってきた。
それはまさに、運命の日。
(R15は念の為です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-13 20:00:00
16698文字
会話率:31%
うだつの上がらない社会人として過ごしていた主人公。
ある日事故に遭い、目が覚めたら戦国時代?にタイムスリップしてしまう。
しかし、そこは織田信長や徳川家康などが存在していた戦国時代ではなく異なる歴史を辿った別の世界の日本だった。
主人
公は一武将、豪 久国として異世界転生した。
謝り続けた我が人生を省み、この世界で豪 久国成り上がってみせると誓った主人公。
守護大名、浅野家の家臣に過ぎない豪家の次期当主として生まれていた久国であったが、その座を有能な弟に奪われる危機にあった…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-08 00:00:00
6170文字
会話率:39%
クローチェ:ディスグアはこの星の街と呼ばれる街の中でも優秀な魔術師であった。だが、陰鬱な性格と運が悪いことによってかなりの苦労を強いられてきた。
そんな中、自分の弟子と名乗る陽気な少女と出会い生活が一変する。
最終更新:2022-03-28 12:36:43
3549文字
会話率:56%
私には馬鹿な弟子がいる。
最終更新:2022-03-25 21:21:03
1595文字
会話率:58%
超常的な力によって、突然別の世界から迷い込んでくる異世界漂流者〈ドリフターズ〉。
彼らの持つ独自の知識と技術は、時に世界に富をもたらすこともあれば、反対に世界に混乱をもたらすこともあった。時の権力者たちはそれを欲し、栄華を手に入れるために民
を巻き込み戦乱を引き起こすこともあった。時に〝賢者〟と称される異世界漂流者達は、長い歴史の節目に現れては毒にも薬にもなる知識をもたらし、世界の変革に関わり続けてきた。
そんな彼らを探し、世界を旅し続ける眼帯の魔女アザミとその弟子シオン。謎多き魔女達の行く先に待つ数々の災いは、世界に如何なる変化をもたらすのか。
これは、最初の〝賢者〟と呼ばれた存在が創った世界における、ヒトの物語―――。
第1章 怠惰な魔女と異世界漂流者編、完結。
以前書いていたものをリメイクしたものです。
読んでいただけたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-24 10:50:03
179707文字
会話率:38%
公爵令嬢のリンにはロビンという妾腹の弟がいる。弟はことあるごとにリンに近寄る男の悪い噂を拾ってきて、結婚を考えさせようとしてくる。それでも放置していると気付けばいつの間にか相手が消されているという始末だった。
弟のせいで事故物件ならぬ事故令
嬢呼ばわりされているリンは突然王子に婚約を申し込まれる。しかし王子と弟が二人だけで狩りに行くことになって……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-22 06:32:13
2874文字
会話率:48%
[お祈りしましょう。あの方の結末が、せめて最幸であるように。]
唯一ともに暮らす肉親である、大切な弟・リオを、巨大な機械兵により喪った青年、アキラ。
彼は弟を奪った機械兵に復讐を誓い、自らを"端末"という女性に連れられ
、異世界へと旅立つ。
"端末"の言う「【システム】を破壊する」という、ただ一つの不明瞭な目標を目指し、情報の少ない新天地で共に歩みだす彼ら。
常識の通じない、全く違う理を持つ世界を、彼らは駆け抜けていく。
世界の秘密を紐解き、待っているのは彼の復讐の終わりか、それとも――。
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週一回更新。(目標) 多分実際はのっそのそ更新。
闇が深すぎず浅すぎない、チートだけどチートすぎない物語を目指して執筆中。
良ければどうか、最後までお付き合いくださいませ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-13 22:22:40
88401文字
会話率:28%
森の中にひっそりと座っていたエルフを見つけた兵士の少女は彼女を家に招き入れた。
戦争以外は特に変わったことがない日常。
喋らない弟。
存在が分からないエルフ。
長生きのエルフと短命な人間。
感覚の違う種族は価値観をどう持っているのか。
※
この物語はフィクションです。実在している人物・団体・事件・場所・物などには一切の関係はございません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-09 12:50:51
25493文字
会話率:51%
アリステラ王国には王家直属の『諜報(スパイ)ギルド』があった。
貧困街出身の『カイン・アベル』は、諜報員(スパイ)として懸命に任務をこなしていたが、『魔力ゼロの無能』と呼ばれ、幾度となく「死地」に送り込まれていた。
非人道的な生
き方を強制されていたカインだが、拾ってくれたギルド長『ジャング・ローリエル』のために、全てを犠牲にして任務をこなして来た。
しかし、カインと同じく幼少から諜報員(スパイ)としての一緒に訓練をしてきた伯爵家次男『サム・ホリエル』の陰謀によって、国王陛下からの王命を失敗した事にされてしまう。
「わかってるな? このギルドの存在を知っているお前を生かしておくわけにはいかない」
一緒に育ってきたサムに嵌められ、父親だと思っていたジャングには「魔力ゼロの無能!」と罵られ、「自決するか、殺されるか」の選択を迫られたカインは、全てが面倒になり、生きる目的を見失い、目の前の状況に絶望する。
だが、「死」を受け入れた時、ある冒険者の言葉を思い出し、ギルドから逃げ出す事を決意する。
カインは『諜報員は力を隠す物』という教えの元、これまでギフト【百面相】の力を秘匿し続けていたが、【百面相】の本当の能力は『契約者』100人分のギフトを使用できる超有能なギフトだった。
華麗にギルドから去ったカインは、
「これからは『カイン・アベル』として自由に生きる!! 俺は冒険者になるぞ!」
と決意する。しかし、12年ぶりに「自分の顔」で外に出たカインは、あまりの恥ずかしさにタジタジで、極度の人見知りを発揮するが、たくさんの出会いによって、徐々に克服していく。
一方、カインを逃してしまった諜報(スパイ)ギルドはカインを屠るために動き出すが、カインの弟子だった『リリア・ミスト』以外、一切痕跡を見つけられない。
カインがギルドを去った事で、構成員達は徐々に命を落としていく事になり、何もかもが上手くいかなくなってしまう。
これは『存在しない人間』として生きてきたカインが、盛大に恥ずかしがりながらも、美人エルフや人狼の幼女、かつての弟子とパーティーを結成し、魔力ゼロにも関わらず、周囲を唖然とさせながら、覆面冒険者として『自由』を謳歌する物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-04 17:03:40
98089文字
会話率:29%
姉である美柑は運動だけは並外れた才能があり、よく運動部に助っ人として駆り出される事が多かった。
いつものように休日に弟と友達と大会の後に乗ったバスで事故に遭ってしまう。
目覚めたら、美柑はなんと第一’王子’に転生していたーー!?
姉大好きな
弟に振り回されながらも、諦めない姉のドタバタ転生ラブコメ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-26 22:54:29
829文字
会話率:15%
僕達の先を守るために、頑張るからね。
ロミオはこの日の為に、大きく開いた襟ぐりのドレスを新調をした恋人のジュエリーの無垢なる白く柔らかな手をしかと握りしめ、愛の巣と呼ばれる秘密の部屋で甘く囁やいた。
最終更新:2022-02-19 22:42:45
6423文字
会話率:55%
僕は好きに生きたかった。好きに生きたかったから社会人になったというのに、家族からの監視のような連絡や問いつめを受け、さらには追い討ちのような弟からの蔑みの電話。
家族からの説教や圧力によって、社会人としての自由を謳歌できない主人公はストレス
に耐えかね、死んでもいいと思いながら家を出た。
走っている中で、突然異世界に迷い込み、勇者となって生きていく。
しかし、そんな中で……彼は負けた。
魔王にたどり着くことなく、敗北した。
勇者として生きてきた中で、多くの魔物や魔人を殺した彼は見世物としてブーイングを浴びながら、死んでいくことになるが……どんな形でも生きることを決めた彼の本能は、魔人になってでも、人をやめてでも生きることを選択する。
元勇者の運命やいかに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-13 01:04:29
7196文字
会話率:10%
幼少期、天才魔法師のセレナ・オルテンシアに命を助けられたハル・リベルスは彼女に憧れ、15歳で王立魔法学園に入学する。
しかし、彼はそこで自分には魔法が使えないことを知り、自主退学する羽目に。
強くなれないことを知ってしまった彼は、や
けを起こし、魔獣が蔓延る樹海に単身乗り込んでしまう。
「私の弟子にならないか?」
しかしそんな彼の目の前に現れたのは、自分を呪術師と名乗る一人の美女だった。
何の才能も持たない少年ハルは、彼女の下で苦悩と葛藤を抱えながらも努力し、強くなっていく。
これは、そんな弟子ハル・リベルスが師匠ソフィアと共に歩み、成長していく物語である。
*現状報告
・2018年5月1日「連載投稿開始」
・2018年9月3日「総合評価100pt突破」
・2018年9月15日「初レビューをいただく」
・2018年10月15日 「あるブログで紹介していただく」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-07 14:28:59
238335文字
会話率:34%
とあるパーティーの後方支援担当であるカイトは冒険者を辞めたかった。週五で行われる魔獣狩りが恐ろしすぎたためだ。しかし、唯一無二のスキル「管理者」を所持するカイトの事を手放したがらないパーティーメンバー。
しかしそんなことはカイトの方も承
知済みである。カイトは自分の代わりとなれるような弟子を育成済みであった。
だが、カイトはこの弟子の恐ろしさを知らなかったのである、この弟子がカイトのことを大好きであまりに執拗な愛を持ち合わせていることに。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-01-22 12:00:00
2013文字
会話率:44%
人の感情、性格が色になって見える特異体質の女、瀬名はとある事情から探偵をしている青海兄弟の元で働いている。
オーラまで真っ黒な腹黒男の兄、夕。そして真逆の真っ白で天真爛漫な弟の陽太。まったく正反対な二人にこき使われながら仕事をしていく瀬名は
、実は兄弟のとある秘密を握っていた。
※週一回更新予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-31 18:00:00
287831文字
会話率:67%
落ちこぼれの魔術師シェリーは、優秀な弟子であり恋人のセディオスと慎ましく暮らしていた。
しかし、才能に溢れたセディオスをこれ以上自分の生活に付き合わせてはいけないと、王立の学院に預ける決意をかためる。
弟子が豹変したのは、その夜のことだった
。
本編完結済み。
番外編連載中です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-24 07:00:00
44725文字
会話率:36%
病弱な弟に会いに、毎日お見舞いにいく。
ところがある日、両親は死んでしまい弟のために仕事づくめの日々へ一変する。
弟は、そんな私に冷たい眼差しを向け、きつい一言を浴びせる。
私は、俊にとって迷惑なの…?
最終更新:2021-12-19 03:05:43
3350文字
会話率:47%
お兄ちゃんとまた一緒に流星群を見たいな。
年の離れた兄と一緒に見た流星群。今年も流星群が見れるとニュースでしてたから、一緒に見たいと思ったけど…。
なかなかその思いを声に出して伝えられない小さな弟。
流れ星に、可愛い弟のささやかな願いが届
くのか。
コミニュケーション能力の低下。SNS時代における人とリアルで会話する事が少なくなって来ている時に、自分の考えや思いを声に出して言わないと伝わらない、黙っていたんじゃダメだよって内容です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-16 00:24:50
1451文字
会話率:33%