“魔法”をいち早く発明したイルキア王国は、急速に発達した軍隊で周辺国を蹴散らし大陸に覇権国家としての地位を手に入れんとしていた。魔法適正のある者は率先して前線に送られていく代わり、戦果を対価に何不自由ない生活と将来を約束される。その中でもア
メリア・クロフォードは全属性適応の才能と膨大な魔術量、限りない努力家の精神から大功を上げ輝かしい未来が約束されていた。
されど彼女の名が歴史に刻まれる事はない。突如として行方不明になったそれは一度としてイルキア王国に姿を現す事はなく、栄国の眩い光の影に、ひっそりと消えていく。
地を這いずり、泥水を啜り助けを求めて伸ばした手には誰も気づかれないままに、暗い闇の中には激情に燃える彼女の瞳だけが残っていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-15 03:51:33
9341文字
会話率:43%
ライトノベルの異世界転生構文に従うかのように死んだ整備士、橋本航太、16歳。
運と運動神経が壊滅的にないゲーム好きの航太が神の怒りに触れて転生させられたのは戦国時代の日本ような世界だった!
運動不要な世界を目指して今、航太の戦略ゲームが始ま
る!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-11 21:26:01
218981文字
会話率:49%
正義の軍隊だと思っていた。 正義の忍者だと思っていた。 マフィアみたいな殺し屋みたいに、何も悪いことしてない人に「跪け」みたいないじめをやる集団だとは思わなかった。
最終更新:2024-03-03 16:03:17
384文字
会話率:0%
法律は、国民を守るためにあるのだと思っていた。軍隊や警察も国民を守るためにいるのだと思っていた。法律や軍隊は、皇族と軍隊が好きにやるためにあるらしかった。建前に騙されていた。
正義の軍隊だと思っていた。
正義の忍者だと思っていた。
マフィ
アみたいな殺し屋みたいに、何も悪いことしてない人に「跪け」みたいなことをやる集団だとは思わなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-03 15:53:36
1654文字
会話率:0%
違いを比較してみた
ボク(足し算が得意な生物。引き算はできなくはないが超苦手)
「特別なのは自分と知能がある物理法則(神=真の王=最高権力者)だけでいい。
知能がある物理法則(神=真の王=最高権力者)を召喚して幸せになろう!
ボク(ら)は
幸せになるために生まれてきたんだ!
知能がある物理法則(神=真の王=最高権力者)の召喚を成功させて、真の王族に成ろう!
そしてずっと若く劣化せず健康に生きよう(ストレート)」
(この計算を死んでもやめない)
人の王や軍隊(引き算が得意な生物。足し算はできなくはないが超苦手)
「特別なのは自分だけでいい。訳分からなくなって死ね(変化球)」
(この計算を死んでもやめない)
ボク
「なんだこいつ(ら)」
「理解できない」
「どういう計算をしてるんだ?」
人の王や軍隊
「なんだこいつ」
「やってる計算は分かるが、そんなことしない。
理解できない」
バカは死んでも直らない(やめない)
もはや別の種族。
人の王や軍隊
「足を引っぱるゴミ(無能)か」
ボク
「足を引っぱっているのはそっちじゃないでしょうか…」
足を引っぱっている無能はどっち?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-15 10:39:42
454文字
会話率:50%
成り上がりの男爵家の三男に生まれた主人公。
十年の軍隊世活を経て功績により一代子爵に封じられ安穏とした生活を送るつもりだったのだが。
最終更新:2024-03-01 19:00:00
107780文字
会話率:52%
村一番の狩りの腕前を持つテオドーロは、その腕前を買われて軍隊に入った。
軍隊では戦争が続いているため、休みが少なく、自分の一族が大切にしていた森の神様への儀式を執り行えない事が分かる。
そこで、故郷の妻に代わりに儀式を執り行ってくれるように
、手紙で頼んだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 17:48:30
17649文字
会話率:24%
「誰が相手でも、必ず打ち倒してみせる!……………………悪役令嬢が!」異世界に転生したゴトー。彼は情報を集め、転生した世界が前世で遊んだことのある乙女ゲームの世界であることを知った。だが、彼にとっては乙女ゲームどころでは無い。その世界は広大な
宇宙を戦艦が通り、レーザーで打ち合うような、そんなSFな世界だったのだ!乙女ゲームはとりあえず頭の隅に追いやり、彼はこの世界で生き抜くための道のりを考える。人脈を広げたり軍に入って前線で活躍したりして、例え自身と同じ転生者が敵国にいたとしても問題なく対抗できるように手段を整えて行く。そして数年後、激しい戦いで乙女ゲームのことなどすっかり忘れていた彼の前で、王子が悪役令嬢へ婚約破棄を言い渡す。悪役令嬢はシナリオ通りに軍人達へ助けを求めた。シナリオでは誰も見て見ぬフリをするのだが、彼は動き出す。シナリオなど破壊して、国防をより強化するために。そして、自信の身を守るために。最強の悪役令嬢を活躍させ、その陰で暗躍する副官の大宇宙ファンタジー!!
※感想・誤字報告等お気軽にお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-01 13:05:04
499009文字
会話率:44%
人類防衛機構。それは警察組織や軍隊などでは手に負えない犯罪組織や危険生物に対処するために創設された、主にサイフォースと呼ばれる特殊能力を持つ女性達こと防人の乙女が所属している国際防衛機関である。そしてそんな人類防衛機構は……近年活動を始め
た謎の国際窃盗団『シュライン』に手を焼いていた。シュラインの構成員は如何なる防衛機関……たとえ人類防衛機構の防人の乙女の警備だろうと、その穴を、まるで情報が漏れていたかの如く正確に狙い、もし盗みが不可能だと分かると潔く逃げおおせてしまう厄介な相手だったのだ。そしてそれ故に人類防衛機構の上層部は、もしや情報漏洩があるのではないかと疑い、試しにシュラインを追うための特殊部隊を組織するのだが……。
この作品は「N9157EU」の二次創作です。作者より許可を頂いています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 15:00:00
9160文字
会話率:25%
※番外編執筆&編集改稿のため、完結タグを外しました。物語としては完結済みです。
士族特権による士官学校学費免除が実家没落の危機によってオジャンになった。
そんなわけで、粛々と退学の準備を進めていた僕ことオルミヤジンに舞い込んできたのは、辺
境惑星への赴任を飲めば学費免除の特待生にしてくれるっていう美味しい話。
特待生になれば、実家にある士族の肩書きはなんとか守れるし、何よりも僕が退学せずに済む。
そんなわけで、僕は士官学校卒業をもって辺境の惑星、オッカイに赴任したわけだ。
オッカイにおける正規の帝国軍人は、僕と少佐の二人だけ。
惑星の住民は僅か五十人で、文明レベルは退行し絶望的な識字率……かくして僕の苦闘が始まるわけである。
赴任直後にトラブル発生、決闘で決着を付ける羽目になり、オッカイ最強の戦士って称されたり、
復興予算獲得のため辺境軍を設立したら、副司令に任命されて(肩書きだけは)成り上がったりと、そんなお話です。
でも僕は、格闘なら腕に憶えはあるけど、そんなに強くもないし、肩書きはともかく偉い人じゃないんだよね。だから最強だの成り上がりだのって言われるのは腑に落ちないんだよなぁ……
少佐は僕の事を『非凡なる凡人』とか称してくれるけど、僕は『平凡なる凡人』だよ?
第一部
辺境軍設立・聖地奪還編
辺境軍を設立し、放棄した開拓船である聖地を再び取り戻すまでの話。
第二部
辺境軍解体・対侵略者編
辺境軍解体命令が出た直後、正体不明の旧型輸送船がオッカイにやってきて……
第三部
新生辺境軍・無人空母捕獲編
オッカイのあるブライトサイド星系まで逃げてきた、かつての敵国の無人空母。
その捕獲命令を、なぜだか押しつけられ……
第四部
影の大公爵・完結編
辺境のグスクベボラに招待され、気乗りしないものの出向く事に。
グスクベボラで大公国に所属する艦艇に襲われ、その原因が僕の爺さんにあるとかで?
その結果、僕は帝国史を左右する事態に巻き込まれる。
第一回HJネット小説大賞の一次選考通過……でも二次落ち作品。
HJネット小説大賞2018の一次選考通過……やっぱり二次落ち作品。
軟派で硬派なSF小説です。
楽しんで頂けたら幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-24 15:00:00
938896文字
会話率:23%
レンガの中の未来(前編)
セリョージャ一族の中で、労働者階級で働く少年シノー。軍隊のような日常、周囲からの妬みに耐えながら、未来への希望を持ち生活している。その中である初老の男と出会い、「意識」について深く考えるようになる。シノーの弟であ
るイリンも不遇な環境の中での生活を余儀なくされていた。兄弟の才覚に不満を持つ者達に翻弄され、最終的にシノーはイリンと二人で生活をすることを決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-24 12:48:55
22415文字
会話率:60%
────世界は一変した。
今日も明日も、明後日も。大なり小なり事件は起こる。ワイドショーがセンセーショナルな話題をお茶の間に流し、飲み物片手に呆けて見ている。誰しも自分とは関係のない、遠い世界の出来事だと思い込み。
始まりは北海道。
ダンジョンと呼ばれる大穴が出現した。そこより出てくる異形(いぎょう)と呼称される化け物は、人とその文明に対して攻撃を加えた。既存の軍隊の攻撃が通用しないそれに人類は領土の3割を奪われた。
少し時間を置き世界中に、ダンジョンは出現し、人類は全力で抵抗するも、質、数共に規格外の異形に対抗する手段が無かった。しかし、初めて踏破した日本のダンジョンから『カード』が産出した。
それは文字通りの『切り札』だった。異形の従属や様々な超常の力を発揮できるそれは人類の反逆の狼煙となった。その『カード』を用いて戦う人間は異形への対抗者。反逆者(トレイター)と呼ばれた。
月見里紫苑(やまなししおん)はただのカードゲーマーだった。しかし故郷を化け物どもに蹂躙され、家族を失い、難民として東京で働いていた。しかし、金もコネもない彼がトレイターになるのにはいくつもの壁があった。
幸か不幸か彼は事件に巻き込まれる。そこで新たな道が開かれた。
月見里紫苑の目的は唯一つ。亡くなった人間が安らかに眠れるよう、奪われた北海道を取り戻すことだ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-18 20:46:16
298655文字
会話率:52%
その世界は滅びかけていた。
一人の魔王を名乗る少女の手によって。
破竹の勢いで世界を支配していくその少女に対し。当然世界中の国家、種族、生命が敵対する。
世界対一人の少女。
それでもなお少女は勝利を重ねていく。
少女は
退屈していた。
暇潰しで始めた世界征服。
最初はこの案は素晴らしいと思っていた。
世界征服を進めていけば自分と同じくらいの強い誰かが止めに来る。
そうすれば、その人と対等の楽しい戦いができると。
しかし、来なかった。
少女の前ではいかなる種族、軍隊、国家でさえも肩を並べる事が叶わなかった。
少女は半ば諦めながら世界征服に王手をかけていく。
その時、勇者が現れた。
一人で魔王領に侵入し、魔物を倒しながら進んでくる。
どんな魔物も、魔人も、悪魔もその歩みを止められない。
その事実に期待し、待ちわび、少女は願う。
『どうか退屈させてくれるなよ』
と。
今まで何度も願い、何度も思い破れたその期待。
しかしその勇者は期待に応えた。
そして勇者と魔王は戦い――
――相討ちとなった。
これで魔王は居なくなり、世界に平和が訪れる。
勇者にとって、その戦いは世界のためであるはずだった。
世界を脅かす魔王を倒し、世界に平和をもたらすための戦い。
そこに私情を挟み込む余地はないはずだった。
しかしその命と引き換えに魔王を倒した後、勇者の胸に去来した感情は魔王と一致していた。
『楽しかった』
そして、死にゆく前に魔王の少女と勇者の少年は約束する。
『生まれ変わったらもう一度』
そう願い、二人は死んだ。
そして生まれ変わると、勇者は最弱の魔物になっていた。
それはウィスプ。
魔力溜まりに炎の形となって現れる漂うだけの魔物。
前世のスキルも魔力も失い、あるのは己の記憶だけ。
このままでは少女に会うどころか生きることすらままならない。
生きたとしても少女と肩を並べる事はできない。
少年は何としてでも生き残り、強くなって、成り上がり、魔王となって少女を探す事を決意する。
この作品はカクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-16 17:49:00
11903文字
会話率:13%
ヒトに害をなす「病原体」――
あるとき人間の目に見える大きさの突然変異体が生まれ、やがてその大きさは人間の数倍にもなった。
しかし人間も自らが持つ病原体を撃退するシステム、すなわち免疫を応用し、巨大化した病原体を迎撃することに成功した。
人は巨大化した病原体をコンタギオンと、対する軍隊をLEUKと名付けた。
地方の高校を卒業した18歳の饗ミズチはLEUKに入隊するため上京する。
―――――――――――――――――――――――――――――――――
・説明臭いです。好みなので。
・"序盤は"そこまで主人公活躍しないです。
・小説あまり詳しくないです。なにかありましたらご連絡お願いします。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-12 16:31:16
164390文字
会話率:57%
妖や「殊人」という特異な能力を持った者がのさばっている摩訶不思議な世界。その中でも鬼の血と言う殊人の中でも最上位であるはずなのに、春人は体が光ることしかできない能力であった。
ある日突然、春人は何者かに誘拐され、気づいた時には無数の死体と、
目の前には父親が胸を貫かれていた。
「お前の大切なものを守れるよう、強くなれ」
父の最後の言葉を守る為、春人は、国家特異体防衛軍「菊防」に入り様々な壁に立ち向かう。
成長と絆の冒険ファンタジーが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-11 18:21:05
161593文字
会話率:52%
少年は、魔法の存在する異世界に『シグルズ』として転生した。『魔法』。世の理をねじ曲げる力は、それを持つものに圧倒的な力を与える。文明人としてそれが気に食わないシグルズは、世界をあるべき姿に正すべく、魔法を世界から駆逐する為の行動を開始する。
彼が転生したのは機械の国『神聖ゲルマニア帝国』。神により与えられた無双の魔法の才能によって出世し、現代日本の知識で最強の軍隊を作り上げるという計画である。しかし道は険しい。最大の敵は魔法の国『ヴェステンラント合州国』。シグルズの志とは正反対に位置する勢力である。圧倒的な魔導戦力を有するヴェステンラントに対し、彼はゲルマニアに次々と未来の技術を入れ知恵し、戦いを繰り広げる。やがて早過ぎる世界大戦に突入した世界は、どこに進んでいくのだろうか。蒸気機関の消滅を望むヴェステンラントの魔女クロエ。正義を渇望する『大八洲皇国』の征夷大将軍の晴虎と、彼に仕える巫女の朔(さく)。野望に燃えるゲルマニア総統ヒンケル。何だかよく分からない『ガラティア帝国』のスルタンのアリスカンダル。平和な世界を求める謎の少女リリー。戦争狂のヴェステンラント外務卿ルーズベルト。様々な志が闘争を繰り広げる中で、最後に立っているのは誰であろうか。魔法と近代文明の入り乱れる新たな形の戦争が今、幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-11 18:03:24
2372836文字
会話率:65%
あらすじ:ACS(ヘルス・エージェント)は、政府のために働く軍隊です。
最終更新:2024-02-08 23:20:14
10116文字
会話率:0%
アスティア連邦の平穏を守るのは、何も軍隊や警察のみでは無い
軍は国内での行動に制限が有り国外の驚異には動きにくい、警察はテロリストとやり合うには弱い上、そもそも国外に出れない
そこで「彼ら」の出番である
彼らは手綱に縛られず、しかし忠実な猟
犬だ
彼らの牙は、法も国境もそして次元も関係なく
確実に、獲物の喉元に食らいつく
当該報告書群の閲覧にはクラス▇カードキーが必要となります
━━━カードキーを確認
認証コードを入力してください
━━━認証しました
本報告書群は現大統領の名の下に、一切の口外を禁じます
あなたは只今より、当局の監視下へと置かれました
━━━良き忠誠を
※「我らが強き連邦を」外伝作品となります折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-07 20:12:59
1693文字
会話率:28%
「堺県おとめ戦記譚~特命遊撃士チサト~」の設定集。
最終更新:2024-02-07 04:24:46
39227文字
会話率:1%
「堺県おとめ戦記譚~特命遊撃士チサト~」の登場人物設定。
(※ 未成年者が飲酒する設定がありますが、当作品は現実の未成年の飲酒を推奨した物ではありません。当作品はフィクションであり、現実とは別の歴史を辿り、現実とは異なる法律が施行された日
本が舞台です。フィクションと現実を分けて考えて下さい。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-09-07 05:37:47
29179文字
会話率:4%
国際的防衛組織・人類防衛機構の下士官である江坂芳乃准尉は、分隊を率いて悪の戦闘ロボットを撃退した。
そうして無事に掃討作戦を終えた江坂芳乃准尉を癒した物。
それは作戦の指揮を執った上官である吹田千里准佐から、差し入れられた1本の缶コーヒーだ
った。
その成長を陰ながら見守ってきた年若い上官の見せてくれた優しい気遣いに、江坂芳乃准尉の心は癒されるのだった。
※ 本作品は、小説家になろうラジオ大賞4の参加作品で御座います。また、本作は萌えミリ連作「堺県おとめ戦記譚~特命遊撃士チサト~」と同じ世界観で御座います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-31 16:00:00
1000文字
会話率:33%
世界にその名を冠する無防備都市ソーリャ。
そこには代々聖女と呼ばれる存在があった。
今代の聖女の名はセレフィアム・ターニャ・ソーリャ。
時がくれば神殿の奥深くにこもり、世俗とは離れて生活をするようになる彼女も、今はまだ10才の少女。
大人たちに隠れて神殿を抜け出しては、外でできた友人とわずかな自由を楽しんでいた。
友人の名はウォーダン。
都市の生まれではなく、祖父と共に旅をする放浪の民であった。
都市の人間であれば、聖女となる娘に近づくこともない。
知らぬが故の友情だったが、2人の仲は大人によって裂かれることとなる。
放浪の民の子どもなど殺してしまえ、という神殿の大人たちに、セレフィアムは2度と外へは出ないと誓ってウォーダンを助けた。
暴行を受け、気を失う寸前、ウォーダンは彼女に誓う。
「いつか必ず、助けに来る」と。
この街は何かがおかしい、何かが歪んでいる。
それから15年。
ソーリャは各地を侵略して回る帝国の脅威に晒されていた。
人々は強大な軍隊を前にしても都市の防壁を信頼している。
しかし、その防壁はなぜか帝国の軍隊の進軍を妨げることはなかった……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-05 18:00:00
193142文字
会話率:30%
人類が知性を得た代償か、地球は残された大地すら、砂と海が飲み込んでいく運命にあった。
地上より突き出た巨大な黒柱によって通信手段を阻まれるなか、人々は限られた土地でつつましく、されどたくましく生きていた。その黒柱は生活のいち風景となり、
いつしか<ジャミング・タワー>と呼ばれるようになる。
やがて人類は寄り添うように統一国家「地球連合」を樹立。黒柱の妨害を免れる独自の通信網<UCS>を整えることに成功する。
さらに半世紀あまりが経つと、次に人類は、宇宙へ逃げ場を求めた。人型を主とする巨大作業用重機<グスタフ>の普及がそれを後押ししたのである。
結果、循環型社会としては未成熟ながらも、地球と月の中継点に<レジデンス>と呼ばれる人工居住地が建設される。月への移民計画<プロジェクト・ノヴァ>が始動するのはこの頃だ。
こうして再び人類は、アポロ計画から実に一二三年の時を経て、有人の調査隊を月面へと送り込む。
久方ぶりに銀砂を踏んだ彼らの使命は、新天地に適したクレーターを探すことだ。
だが、彼らとの交信は即日、途絶える。
救援が向かうのに、そう時間はかからなかった。が、これも突如として消息を絶つ。
人々はいよいよ「よもや月になにかあるのか」と訝しんだ。ゆえに続く第三陣の装いは、さながら軍隊の様相を呈した。
そして彼らはようやく、宙域を漂っていたグスタフの残骸を発見する。
回収された行動記録器。それに残されていたものは、非常に奇妙な映像だった。
月面にそびえ立つ白い塔の下、一面を黒いなにかが埋め尽くし、蠢いている。
人影だ。
その、おぼろげで輪郭のはっきりしない人影が、耳をつんざくような奇声を上げながら駆け、機体に次々と群がってくる。搭乗者である男の悲鳴で締めくくられるそれを見て、学者らは首をひねった。
「――月面に人がいる?」
時は流れ、西暦二二〇〇年。
世界からつま弾きにされ、月の庇護なしでは国という体裁を保てない小国・日本。
威武神楽夜(いぶかぐや)は、その山中で弟・朔夜(さくや)とともに養父の帰りを待つ、黒髪赤眼の少女である。
なくした過去を求めるかの娘が、黄金の騎士と対した時――。
終焉への引金は引かれ、ひとりの少女の、そして人類の、夢の終わりがはじまる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-04 21:05:06
794505文字
会話率:29%
海上自衛隊の新人軍隊員として、室田公平は、恋人で婚約者の三田園朱理と共にカスピ海で行われた合同演習に参加していた。演習の最中、突然、湖底から飛来してきた核ミサイルは、艦隊を爆発させた。艦隊は爆発するとキノコ雲が広がり、船は沈没。そして目を覚
ました時には見ず知らずの帝国へいた。
作者から一言・・・Under The Caspian Sea の第1作は、「800~その日カスピ海に黒い雨が降った~」、「900~カスピ海に消えた難破船~」、「910~カスピ海に消えた難破船~」、「920~カスピ海に消えた難破船~」へとバージョン違いを繰り返した、沈んだシリーズのストーリーに大改訂と新規エピソードを加えた話をお送りします。これが最終版の為これ以上のタイトル変更はありえません。(多分)
上記の作品もあわせて読んで頂き、間違い探しのごとく違いもわかりお楽しみ下さい。また上記の作品に登場したキャラ以外の新キャラも多数登場致します。そして、上記の作品につけられた数字の意味もこの作品で明らかになります。
また続編の「episode2~アステラス帝国の逆襲~」も合わせてお楽しみください。2の方が先に思いついて連載したのですが。私のミスで申し訳ございません。時間軸的にはこっちが先です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-19 17:03:35
273101文字
会話率:32%
主人公、室田公平は、恋人と二人で、カスピ海を訪れていた。
世界最大の湖、カスピ海の巡航船に乗船する。
そして最深部にて、潜水艦に乗船するが、その潜水艦が故障し沈み始めてしまう。
沈んだ先には、予想もつかないような光景が広がっていた。
カスピ
海の湖底には、コミッシェル王国が栄えていた。かつてカスピ海帝国として栄えていたが、7つの国に分かれて戦争していた。陸上人としての記憶を忘れて、湖底軍隊に入ることになった公平は、水素爆弾による世界滅亡を企む7つの国の1つアステラスの総統アンデスザンと対決する。そして湖底と陸上人を巡る物語は、想像を絶する結末へと向かっていく。
作者から一言・・・一応2となっていますが最初は1の予定だったので最初の投稿になってしまっているのは私のミスです。ネタバレになってしまい申しわけありません。ネタバレ注意な人は、ブラウザーバックして頂いて構いません。よろしくお願い致します。他のやつと合わせてお楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-21 13:37:52
130800文字
会話率:43%