高校2年の秋頃。
深山悠莉は学校帰りに雨に降られ、傘も持ちあわせておらず走って避難するべく寂れたシャッターで閉め切られた商店街へ走った。
雨宿り先も同様にシャッターが降りている少し古く小さな時計屋であった。
そこで私は天草楓と名乗る時計屋の
店主に会い、ぼろぼろになった心を彼女は救ってくれた。
そんな彼女に同性である私は徐々に惹かれてゆく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-17 02:28:48
11837文字
会話率:30%
私は綿貫つかさです。
受験に失敗して精神状態はぼろぼろのまま高校進学し、新しい生活が始まってしまいました。
そこで興味を抱いた担任の先生を観察するようになります。
生意気で横柄な私に先生はどうお相手して下さるのでしょうか。
最終更新:2020-09-16 22:23:43
15262文字
会話率:25%
結婚まで操を立てるなんて、古代の話らしい。
広ーい銀河のどこかにある星の大きな国、服の染み抜き程度の魔法しか使わない節度ある民たちが暮らすその首都で研究職に就くビアンカは、自分の貞操観念が何世紀も前に捨て去られていることにちょっとご不満。
いつも仲良しで仕事でも支えてくれる長年の男友達、アルトにもぼろぼろに批判されてしまう。
彼といるとほっとして、今日もお酒が美味しいなあ……なんて思っていた彼女の淡い恋心は儚く消え去……るのかどうかは、読んでみてのお楽しみ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-03 12:00:00
47642文字
会話率:55%
完全無欠の冷酷非道な男。皇帝サウザ・リーロンは、ぼろぼろであった帝国をまとめ上げ、一代で大帝国を築き上げた。
それを面白く思わなかった諸外国は、連合国を結成し、邪魔である皇帝を魔王認定し、戦争を開始する。それすら食い止め、あわや帝国の
勝利かと思いきや、勇者と呼ばれる存在が現れ、サウザ・リーロンは一騎打ちの末に敗れることとなった。
やることはやった。自分自身の人生に後悔などみじんもなかったサウザ・リーロンは、地獄へ落ちることを覚悟しながらも、満足していた。
しかし、気づいてみれば見知らぬ身体、環境で生きており、一瞬戸惑いながらも、持ち前の皇帝へと至るまでに築き上げた理論。サウザ理論を用いて逆境を物ともせずに生きていく。
これは、皇帝サウザ・リーロンが歩む覇道の記録である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-27 00:51:40
15651文字
会話率:59%
この作品はフィクションです
実在する個人、団体、ウイルスとは一切関わりがありません
2020年
人類は突如現れた新型ウイルスに対抗する手段を手に入れるまでの間、外出規制を行いなんとかやり過ごそうとしていた。
しかし、人と関わらない生活と不
安定な世の中に心を病み自ら命を絶つ人が続出してしまう。そうなると焦ったのは死者の処理をする『地球死神連盟』だ。ただでさえウイルスの感染で死者がキャパオーバー気味だって言うのに自殺者がこれ以上来てたまるか!
そうだ!自殺者が減るように人生相談員を派遣しよう!
そこで白羽の矢が立ったのは死に神見習いのたなっと君。
これはぼろぼろのマントを羽織り、足が無く浮遊する骸骨という見るからに命を奪いに来たかのようなたなっと君が、死に神見習いとしての価値観との違いに悩みつつも人生相談に乗るお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-13 13:33:41
289文字
会話率:0%
御伽噺が大好きなごく普通の高校一年生の男子、御伽有栖(おとぎ ありす)。
目が覚めると、そこはぼろぼろになった屋内。そして、口の裂けた喋る猫、チェシャ猫の姿が。
顔の無い者、突如現れた巨大なお城、荒れた町。
チェシャ猫が語るには、この
世界は御伽噺の世界と同化しかけているのだそうで、それを元に戻せるのは御伽の守護者(ワンダー)と呼ばれる存在だけなのだそうだ。
不思議の国のアリス。シンデレラ。赤頭巾。白雪姫。
その他童話の物語が世界と混じり合おうとしている最中に見える、人間の闇、悩み、醜さ――――
世界の同化現象の真実を巡り、様々な者達が様々な思想で動き出す。
「って、オレなんで女の子になってんの!?」
少女になってしまった有栖は果たして世界を救えるのか。
御伽系ダークファンタジー始まり始まり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-26 22:15:33
97344文字
会話率:51%
37歳無職、引きこもり。名は加藤将来(かとうまさき)。
もう人生の先がない彼は……死んだ。
気づいたら見知らぬオフィス部屋にいた。
「あなたは、あなたの時間を動かさなければなりません」
オフィス部屋の受付嬢ニコに告げられる。
「魂の掃除屋と
して。あなたの9歳のころへ、いってらっしゃいませ」
将来は、過去を遡る能力を得た。
過去を清算していく。あったかも知れない未来に手を伸ばす。
ぼろぼろだった自分を、自分が救う物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-19 09:31:18
15512文字
会話率:34%
どこにでもいる普通のおっさんがある日妻と娘を交通事故にやって亡くしてしまった。日々のストレスや家族がいなくなった生活から逃げるように田舎に引っ越した!田舎での生活にも慣れてきたのだが身体はぼろぼろで気付いたら真っ白な空間?にいた!そこには管
理者と名乗る者に転生して欲しいと言われようやく家族に会えると思っていたおっさんだが転生する事を了承し異世界に転生するのだが…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-11 02:52:59
1728文字
会話率:59%
その音はその場にいる誰よりも美しく、誰よりも激しく、誰よりも明るく、誰よりも暗く、誰よりも楽しく、誰よりも悲しく、誰よりも柔らかで、誰よりも固く、誰もよりも感情豊かで、誰よりも色鮮やかであった―
北原 拓人とその幼馴染である、日比野 音
羽、空姉弟。日比野家は音羽のバイオリンのコンクールのためにドイツへと向かう途中、墜落事故にあう。父母は死亡、音羽は脳死、空は全身がぼろぼろになり猶予を残さない状態であった。天才脳外科医である拓人の父が偶然ドイツにおり、音羽と空の父母の最後の言葉の通り、空の脳を音羽の体へ移植する。
音羽の体となった空は様々な葛藤の末、再びバイオリンを手に取った、折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-05 11:22:48
31290文字
会話率:35%
ネコを助けて死んだ39歳の独身男。
ブラック企業に勤めてぼろぼろになった後、人生に絶望していた彼は強い後悔に塗れながら息を引き取るが……意識が戻ってみれば赤ん坊になっていた!
魔法技術が発展した異世界のとある伯爵家の息子として転生した
彼――エイビー・ベル・スカイフィールドは、今度こそ後悔のない人生を送ろうと決心するものの……その体は生まれつき魔力が欠乏していた。
しかしそれでも諦めず、周りの者たちが引くくらい猛烈な努力をした結果……なんと彼は『魔力を一切使わずに魔術を扱える方法』――【流体魔道】を確立する!
魔力切れを起こさずに強い魔術を好きなだけバンバン撃てるようになったエイビーは、しかし慢心せず、さらなる努力を続け、そんな彼に惹かれて優秀な仲間たちが集まり、気付けば少数精鋭ながら一大勢力となっていた。
挙げ句には皇帝になってくれとまで頼まれるが……「え? いやいや、俺なんかが皇帝に相応しいわけないでしょ? それにもっと魔術を極めたいし……というか、努力を止めるのが怖い!」
そんな努力ジャンキーとなった彼の面白おかしい物語。
基本的に力を隠したまま裏で活躍するので、社会はエイビーに対して冷たいですが、優秀な妹や仲間たちは彼のことを心から信頼し、認めてくれています。主人公最強です。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-04 20:48:45
297424文字
会話率:32%
ある村に二人の男女がいた。その二人は仲睦まじくこのままいけば結婚するだろうと思われるほどの仲の良さだった。
しかし男には神力が使えなかったが代わりに闘牙と呼ばれる力を使い日々の生活をしていた。そんなあるとき国の役人がこの村に来てその長馴染み
を出せと要求した。
理由は彼女が魔王を倒しうる存在と神託が下ったからという理由だ。
周りの村人は大喜びし唯一反対したのは彼だけだった。
彼は兵士にぼろぼろにされながらもある約束をした「俺はお前を守れるようになるまで成長する!それまで待っててくれッ!!」対して彼女は「わかった!私はあなたと一緒に戦えるように待ってるから!」
その日をさかいに彼は人が変わったように訓練をし出した。
時には危険な魔獣と戦ったり、魔族と戦ったりをした。
そして三年がたち、ようやく再開する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-26 15:52:19
3004文字
会話率:41%
雨降るバーで一人酒を飲んでいると、とある青年に相席を請われた。
互いに嫌な過去と信念をもって、最後に行き着く先は。
『幼馴染が魔王になっていた』『ぼろぼろの勇者を泊めてみた』を読むと、分かりやすいです。
最終更新:2020-05-12 11:29:24
7047文字
会話率:26%
昼下がり、本を読んでいたら、魔王討伐帰りのぼろぼろの勇者さんがきた。村には宿はないので、仕方ないので僕の家に泊めてあげることに。
彼が吸う煙草についての話題から、彼の魔王を倒した物語が始まる。
仲間を失い、それでも魔王を倒した彼の、
本当の物語。
あまり救いはないです。
だいぶ前に書き貯めてあったものを、発掘したので載せました。駄文ですが、それでもよければ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-04 16:09:16
20705文字
会話率:31%
世界に取り残されたゾンビは歩く。ぼろぼろのスーツに片方だけ残った靴。片眼は落としてしまった。廃墟と化したホームセンターを探索して、ゾンビはどうにか茹でたトウモロコシを食べようと奮闘する。
※元ヒューマンがドラマするのでジャンルはヒューマン
ドラマにしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-04-04 00:00:00
2581文字
会話率:6%
【毎日3話(202122時)更新12/28の21時に完結。全14話】
やべえ死ぬ、と思ったのだが、彼女(18歳)は見知らぬログハウスの前に立っていた。周りは森。鳥がさえずってる。さっきいた場所ではないのは間違いない。
とりあえず
彼女は少々アホの子だったので深く考えずにログハウスにお邪魔してみる。れっきとした不法侵入である。
そのログハウスの室内はなんと、無駄に広い倉庫型マーケットと繋がっていたのであった――
あ、生きていけるわ、これ。
こうして深く考えずに始まった異世界(たぶん)新生活。
それから2年――――
アホの子は引きこもりの才能があったのでログハウスからほぼ外に出ること無くすくすくと大きくなった。それはもうすくすくと。親がなくとも子は育つ。アホの子はたくましかった。
物語は彼女が成人した日にぼろぼろの疲労困憊な男達が現れたことで動き出す。
そこで彼女は思った。
――いや、魔法あんのかい
これはアホの子乙女と強化アホの子坊ちゃんの直球な恋のお話。
※直球なワードに注意
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-28 21:00:00
25939文字
会話率:45%
修学旅行に向かっていたはずの吉良七海が目を覚ましたのは、見知らぬ世界だった。
切り立った崖に建つ西洋城が七海を迎えてくれる。
だが見つけたその国はーー滅んでいた。
まさかの展開に動揺を隠せない七海。右も左もわからぬ七海に道を示してくれる
者はおらず、可愛いヒロインが出迎えてもくれない。ましてや倒すべき悪もいない。
ただ腹を空かせて死んでしまいそうな、異世界まで来てそんなみっともない最後を迎えるのか。
そんな時、滅んだ国で七海が唯一見つけたのは、ぼろぼろになった城で玉座に座る藤紫の髪の少女。
彼女は自らを魔人・イヴィドギと名乗った。
助けを求める七海だったが、イヴィドギは決してその場を動く気がないと言う。
異世界に来たのに、これでは何も始められない。
致し方がなく、七海は冷たい魔人だけを頼りに、その日暮らしを始めるのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-03 21:15:08
100706文字
会話率:58%
「お嬢様。おはようございます」
知らない部屋でいきなりそんな事を言われたかつて勇者と呼ばれた英雄。
こいつ、何言ってるんだ? と寝ぼけた頭で鏡を見てみると……そこには黒髪の美しい少女がいた。
相当美人になるだろうなー、なんて考えてたら……
なんとその少女は勇者が転生した姿だった!?
おまけに国はぼろぼろで、その立て直しに追われる始末。
様々な種族と交流し、自分の国を復興し、世界の覇者を目指せ!
TS異世界転生型戦記ファンタジー、開幕!
カクヨム・アルファポリスの方でも連載、はじめました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-10 00:00:00
1256883文字
会話率:32%
家族を失い奴隷として生きる少女カラは預言者と名乗る青年に出会う。
「1年後、お前の人生は大きく変わり始める。そして3年後の冬、お前は大切な人を守るために命を落とす」
そう予言を受け、カラは戸惑いと高揚感を胸に空腹や苦痛に耐え労働
する日々を送る。
そしてぼろぼろの心と体で迎えた1年後のある日、カラの運命は本当に変わり始めるのだが…。
奴隷の癖に幸せを望む雑魚にお似合いの運命を。
「命を落とす未来を回避することが出来たら、私は大切な人とずっと一緒に居られるのかな」
※カクヨムさんとの二重投稿です。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054887087019
カクヨムさんで65話まで掲載してからこちらに二重投稿を始めたため、更新ペースや話数にズレがあります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-10-03 00:32:40
179257文字
会話率:32%
「空の境界」みたいな話を目指して描いた小説です。
一度投稿したものですが、内容の気に食わない点を訂正したバージョンとなります。
大まかな流れは同じですが、微妙にストーリー展開が異なります。
【あらすじ】
三年前、僕は人を殺した。
親友とも
いえる少女の命が狙われ、それを守ろうとした結果だった。
僕はその「人殺し」という事実を酷く悔いた、後悔したけれど、何者もそれを咎めたりなどしなかった。いや、もっとよく言えば、何者も僕が殺人者だと信じようとしなかった。
何故ならば、その男の死に方があまりに異常だったから。
男の心臓はまるで、「蟲食い」にでもあったかのように、ぼろぼろに引きちぎれていたのだ。
「人殺し」。その事実に悩みつつも、罪を償う方法を見つけれないまま日々を過ごしていた。そんなある日、父の転勤の付き合いで、僕は田舎へ引っ越すこととなった。
その町には、「触れない男」という都市伝説が横行していた。
少女をさらう謎の男。
そしてその噂を継起に次々に町で起きる――人体自然発火、神隠し、連続殺人などの異常事態。
それらの事件に巻き込まれていくうちに、僕が目にしたのは、かつで自分が命を救った、あの少女の姿だった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-26 01:19:19
559199文字
会話率:33%
三年前、僕は人を殺した。
親友ともいえる少女の命が狙われ、それを守ろうとした結果だった。
僕はその「人殺し」という事実を酷く悔いた、後悔したけれど、何者もそれを咎めたりなどしなかった。いや、もっとよく言えば、何者も僕が殺人者だと信じようとし
なかった。
何故ならば、その男の死に方があまりに異常だったから。
男の心臓はまるで、「蟲食い」にでもあったかのように、ぼろぼろに引きちぎれていたのだ。
「人殺し」。その事実に悩みつつも、罪を償う方法を見つけれないまま日々を過ごしていた。そんなある日、母の病状が悪化したことを境に、僕は田舎へ引っ越すこととなった。
その町には、「触れない男」という都市伝説が横行していた。
少女をさらう謎の男。
そしてその噂を継起に次々に町で起きる――人体自然発火、神隠し、連続殺人などの異常事態。
それらの事件に巻き込まれていくうちに、僕が目にしたのは、かつで自分が命を救った、あの少女の姿だった。
(超能力バトルものです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-23 01:07:03
653810文字
会話率:33%
「―――『忌み子』だ」
闇属性に適性を持つ、ということはそれだけで社会から疎まれることを意味していた。
「まっすぐに、誇れるように生きるのよ―――」
記憶の中の祖母は、慈しむように言った。
「―――金……」
そして、そこそこ強い闇の魔力をも
って生まれた少年、『ノイロゥ・ツァイラ』は当てもなく、ふらふらと生きていた―――
◇◇◇
第1章:剣と魔法のファンタジー世界にて、ソロの冒険者として活動していたルージュ・エクレール。ある日、彼女の受けた依頼が自身の手に負えないものだったと発覚し、ピンチに陥っていた時。彼女は自身の運命を狂わせる不気味な少年に出会う―――
第2章:ぼろぼろの山小屋で不貞寝をしていた少年、ノイロゥ・ツァイラ。そんな最中、ノイロゥと名乗る魔族がやってくる。彼の魔族に完敗してしまったノイロゥはしかし、彼によって思いを馳せていた街の楽しさに目覚めるが―――
◇◇◇
【この物語は】
・よくあるハイファンタジー世界の物語です。
・何章か出しますが、章ごとのつながりはそこまで濃くありません(濃いときは注釈出します)
・大きな敵や目的に向かって歩く物語、大人数でわちゃわちゃやる系は作者の力量的に出せません
以上、受け入れてくださるというのであればしばらくの間、お付き合いのほどお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-25 13:34:15
59467文字
会話率:35%
桜井架純(さくらい かすみ)は大学3年生の夏をもう乗り越えられそうにないと感じていた。
苦学生でバイトに明け暮れ、寝る間もない程頑張ってきた。でももうとっくにガタがきていたのだ。
もうこれ以上は続けられない。頭ではそうしようと思っても気
持ちがもうこれ以上は絶対に無理だと赤信号を出している。どんどん抑えようもなく悲観的な考えが浮かんできて止められなくなってきている。
どんなに平静を装っても体にその拒否反応が出始めている。心身のコントロールを失いかけている。
全てが色あせて、力が失われていく感覚。夢や希望が音を立てて壊れていく感覚―。自分の健全な思考や感情が毒々しい絶望に飲み込まれすべてが蝕まれてしまいそうなのを今日も必死に何とか踏みとどまっている。
そんな矢先、元カレが家に押しかけて口論となり、やっと追い返した所で、身も心もぼろぼろでいよいよ精魂尽き果ててしまったらしい。
人生っていうのはなんでこんなに理不尽なんだろう。もう本当にもう限界だ。苦難はこっちの都合なんてお構いなしに容赦なくやってくる。
身動きが取れなくなり力なく座り込み、うずくまって声を上げて泣き叫びそうになった瞬間、大学の同級生で友人である川本亮二が偶然家にやってきたことを知り我に返った架純。
いつの間にかあれよあれよと押し込まれて太刀打ちできなくなった人生。無様に這いつくばる弱い姿をとうとう身近な人にさらしてしまいつつも、気丈に振る舞う架純に亮二は思いがけない言動を取る。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-06-18 06:10:44
7141文字
会話率:51%