三年前、僕は人を殺した。
親友ともいえる少女の命が狙われ、それを守ろうとした結果だった。
僕はその「人殺し」という事実を酷く悔いた、後悔したけれど、何者もそれを咎めたりなどしなかった。いや、もっとよく言えば、何者も僕が殺人者だと信じようとし
なかった。
何故ならば、その男の死に方があまりに異常だったから。
男の心臓はまるで、「蟲食い」にでもあったかのように、ぼろぼろに引きちぎれていたのだ。
「人殺し」。その事実に悩みつつも、罪を償う方法を見つけれないまま日々を過ごしていた。そんなある日、母の病状が悪化したことを境に、僕は田舎へ引っ越すこととなった。
その町には、「触れない男」という都市伝説が横行していた。
少女をさらう謎の男。
そしてその噂を継起に次々に町で起きる――人体自然発火、神隠し、連続殺人などの異常事態。
それらの事件に巻き込まれていくうちに、僕が目にしたのは、かつで自分が命を救った、あの少女の姿だった。
(超能力バトルものです)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-01-23 01:07:03
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会話率:33%