国の北方にある貧しいソンネ村に暮らすオットー・ホフマンは、言の葉を使うことができた。言の葉は、唱えることで自然に働きかけ、空気や光、植物、大地から少しだけ力をもらう術だ。オットーは六人兄弟の長男。父は五年前に病気で亡くなった。母ヒルデガル
ド・ホフマンは王宮に仕える言の葉使いだったが、半年前に王宮での事故に巻き込まれて命を落とした。そして、母ヒルデガルドの弟であるゲオルグと共に暮らすようになる。ゲオルグは浪費家で大酒飲みだったため、ホフマン家は次第に貧しくなっていく。
友人のウルスラ・ハーンも、言の葉使いだった。一緒に勉強を重ねるうちにオットーと仲を深めていくが、王宮からの招集を受け、村を出ることになった。ある夜、ゲオルグが酔って暴れ、くやしさと怒りで我を失ったオットーはゲオルグを呪い、図らずも上級の精霊シグフェルズを召喚してしまう。同じころ妹のブランカも癒しの精霊ミューゼルを召喚していた。
言の葉と精霊とのかかわりを、村に住む言の葉の教師ベルヒトルトから学び、少しずつオットーはシグフェルズについての理解を深めていく。
そのころ国全体が寒波に襲われ、滅びの道を歩もうとしていた。その原因が皇帝クリストフにあり、オットーの母ヒルデガルドはクリストフと、クリストフが召喚した最上位の精霊マティアスの手から逃れ、密かに隠れているということを知る。
オットーは母ヒルデガルドと、彼女が召喚した精霊フリードリヒと合流し、ブランカ、ミューゼルたちとともに王宮に向かった。
マティアスが、クリストフの願いを叶えた代償は、自分自身をもう一度作り直すこと。オットーは、家族や友人、精霊たちの協力を得ながら、シグフェルズの力を開放し、マティアスの魂を鎮めた。
契約が終了し、シグフェルズは去る。同じく妹ブランカの願いを叶えたミューゼルも去った。いつかまた彼らに会えることを信じ、オットーは未来に向かって歩いていくことを誓った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-15 13:50:29
93881文字
会話率:36%
旧く尊き血脈は、より濃く、深くするべし。
そう唱える祖父にその身を穢され続ける少女・タニアと、そんな彼女と共に育てられた異郷の少年・コウタ。共に育ち、夢を見て、少しずつ絆を深めていくふたりの手を引き離すのは、無慈悲な「使命」の檻。
ふたりが互いに向ける淡い思慕は、恋と実るべきものか、傷の舐め合いに過ぎないのか。それぞれの背負う定めが向かう先とは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-30 18:00:00
2165文字
会話率:27%
マリエール令嬢8歳は何事にも熱心だ。勉強も魔法も体育も芸術も家事も、優しく美少女で誰にでも好かれる。不安は、自分が何か巨大な力を持ったものに転移されていることだ。内なるものに呼ばれた。
「良く来た。私はきみの半身だ。きみが能力を欲しいと思
った時に、半身よ現れよと心の中で唱えるのだ。私はいつでもきみのところへ行ききみを万能の魔術師にする。」
家族にその話しをするが信じて貰えず、いつも通りに
過ごした。ある日ドラゴンが現れスタンピードが起こ
り領地が混乱した。マリエールは半身よ現れよと心の中で唱えてスタンピードを押さえドラゴンを討伐した。能力がなくなるといつも通りのマリエールだ。家族や周りのものに尋ねられても応えようがない。
マリエールは王都の学院に通うことになった。そこでの出会いや体験がマリエールを変えていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-25 18:54:39
7510文字
会話率:42%
辛島みくは、熊本市電のトラムガイド、いわゆる車掌に合格した。
初めてのトラムガイドの仕事に、みくは不安を抱えていた。
そんなみくに、辛島神社の宮司である祖父は神宝の一つを与え、困った時の祝詞を教えた。
みくはトラムガイドの仕事中に切羽詰まっ
て、祝詞を唱えると………。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-23 19:30:52
9502文字
会話率:32%
成人を迎えると契約の儀を行い神から能力を授かる世界。
「神よ、この者に力を授けたまえ」
――数秒の沈黙が流れる。 しかし、特に何も起こらない。
「神よ、この者に力を授けたまえ」
――もう一度神父が唱えるがまた何も起こらない。
俺は神か
ら能力を授かることは出来なかった。
無契約者は災いを呼ぶといわれ追われる身になった俺は逃げることに。
逃げた先の遺跡である者と出会う。
「我と契約を結べ、そうすれば力を貸してやる」
こうして無事契約者となった俺は旅に出る。
契約したのがもう一人の神とも知らずに――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-18 22:06:42
1206文字
会話率:25%
私は少し太ったおじさんだが、ブラジャーをしている。
パンツは女性物の紐のようなパンティを履いている。
そのパンティは役目を果たすことができず、全てが出てしまっている。
その姿のまま外に出る。
異世界なので大丈夫。異世界なので大丈夫。
頭の中で呪文のように唱える。
すれ違ったパトカーが勢いよく止まり、Uターンを始める。
あらら…やばむし…
走る。
ファンファンファン!
パトカーからサイレンがなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-04 01:29:01
1115文字
会話率:43%
アニオタ男子高校生が推しの技名を唱えると何かに吸い込まれ第二世界と呼ばれる魔法使いが少しいる所へ飛びそこから第三世界と言う所へと飛びとある人に稽古をつけてもらい魔王討伐へと向かうアニオタ2人と師匠の物語
最終更新:2024-05-19 20:10:25
1254文字
会話率:83%
ある日、奈津子はとある呪文を唱えると突然タイムリープしてしまう。
元に戻るには後悔したことをやり直すことだというが……
キーワード:
最終更新:2024-04-20 22:16:16
1671文字
会話率:46%
我が術は最強ッ!――とか言ってますけど、噛んだら暴発するんですよね?
『無能』と呼ばれる、才能と運無しの少年、ライトはいつも変わらないギリギリの日々を過ごしていた。
ある日、新しい剣を買い、調子に乗ったせいで命の危機に瀕してしまう。
そ
んな最中、何とか逃げ込んだ祠で、古代を生きた災厄『蛇の王』と出会う。
生きる為、その蛇の王と契約を結ぶライト、その契約は敗北をせずに最強へと至れと、無理難題だった。
だが、結んだ以上逃げることは出来ず、思考を巡らせる。
そこで、ライトは
「正面から戦う必要は無い、卑怯と邪道の限りを尽くせばいい」
と、正道外れの戦い方を思いつく。
これは、生きる為に邪道を進む少年が、元凶兼相棒+etc.の蛇と共に歴史に名を刻み、覇を唱える。
そんな、蛇道の記録である。
尚、蛇の王から貰った力は噛むと暴発する模様。
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
※本作はカクヨムにも投稿しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-13 13:01:13
890758文字
会話率:44%
乙女ゲームの世界に転生した私は|驚愕《きょうがく》した。
ゲーム登場キャラクターではない、平民のパン屋の娘・サラに転生したのだ。
けれど、私の推しこと平民から王族へと駆け上がる、乙女ゲームのヤンデレキャラクター・ルークに早く会いたくて
、ゲームの学園生活が始まる前に会いに行ってしまう。
晴れて両思いになったのに、最高のエンディングを彼に与えたいと考えてしまった私は、ルークを王族入りする算段を立てる。
彼の気持ちを考えずルークを王族にしてしまった為に、平民のサラは彼の命令に逆らうことも、異論を唱えることすら出来なくなってしまった。
捕まえられた鳥は飛ぶことを許されず、籠の中に閉じ込められ憂愁に閉ざされる。
※この話は『転生令嬢策に溺れず、花が咲く』の対の話になります。
※16000文字まではハッピーエンドと共通。その後、ED分岐により話が分かれます。ハッピーエンドとバッドエンドの違いが楽しめたら幸いです。
※通常、私生児に王位継承権を与える事はないと思いますが、あくまで乙女ゲームの中の世界という事を念頭に置いてください。
※目標3万文字以内!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-04-06 18:46:52
28184文字
会話率:36%
それは生きた歴史。
両親が居ない主人公「あいこ」
「あーどろ、ひゅうーどろ、どん」という
デタラメな言葉を唱える女の子。
人里近くの森に生きてきたが
「鬼の子」と呼ばれ恐怖の対象になる。
村人達は「あいこ」を忌み嫌い、殺そうとする。
助けてくれる人の優しさを知り
愛を知っていく。
そして母の愛を知る。
あいこの人生を辿る物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-31 11:11:13
4098文字
会話率:7%
エマは必死で火魔法を操っている。薪をガンガン燃やさなければならないのだ。
「はじめちょろちょろなかぱっぱ。はじめちょろちょろなかぱっぱ」
眉間にくっきりシワを寄せ、呪文をつぶやいている。これを唱えると、お米がおいしく炊けるらしいのだ。エマ
にとっては、死活問題なのだ。
召喚したザシキワラシ様に、今日こそはおいしいお米を食べてもらいたい。そして、病気の弟を治してもらいたい。
これは、貴族令嬢エマの飯炊き奮闘記──。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-23 22:46:41
7163文字
会話率:55%
魔法使いは機械人形に一目惚れをする。
廃棄寸前だった機械人形を奪い去り、逃避行する。
最終更新:2024-03-19 01:38:09
5449文字
会話率:41%
レベッカちゃんがある夜、お星さんを見つめていると空にキラリと流れる星さんがいました。
ママに尋ねてみると、流れ星さんというらしいのです。
それも3回お願いごとを唱えるとお願いを叶えてくれると聞いたレベッカは、流れ星さんにお願いしてみますが、
なかなか上手くはいきません。
一度はあきらめてしまったレベッカですが、ある時、彗星さんが来てくれると教えてもらったのです。
レベッカは彗星さんは友達の流れ星さんをたくさん連れてきてくれると考え、その時にお願いをしてみようと思ったのでした。
果たして、レベッカはお願いごとを聞いてもらえるのでしょうか―――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-18 08:00:00
3656文字
会話率:37%
あぁ、つまらない。
顔色を伺い、嫌われないように誠実に生きる僕、三益誠は、今日も自分を殺す。
自殺…その言葉がよぎり屋上に向かうとそこで偶然か必然か声をかけられた。
「あはは、死ぬの?」
人の顔なんて伺いもせず、我が道を行くその少女は魔法使
いと名乗るのだった。
「飛べ」
魔法使いがそう唱えると……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-16 08:59:37
21475文字
会話率:60%
一人の令嬢が学園で亡くなった。彼女は王太子とその婚約者を暗殺しようとして失敗したため、自ら命を絶ったらしい。王家からの発表に誰も異議を唱える者はない。けれど真相は壮絶な苛めの果ての自殺であった。
これは死んだ令嬢が生き返ることなく復讐を目指
す物語。
※冒頭から残酷描写と前半胸糞展開、後半過激なざまぁがありますので苦手な方はご注意ください。諸事情により感想の返信はしておりません。申し訳ありません。タグをご覧くださり大丈夫な方のみ、よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-10 00:33:50
82319文字
会話率:35%
二月二十九日に生まれた男女十人が異世界召喚に呼び出され、聖剣を生んでくれと王子様に頼まれる。
「聖剣を生む力なんてありません」と断るものの、呪文を唱えると聖剣が生まれるのだと王子様が言い出して・・・。
最終更新:2024-02-29 17:00:00
6543文字
会話率:44%
この世界の魔法の優劣は唱える呪文の美しさで決まる。
どんな魔法を使うのか誰一人にも予想させることなく、美しい言葉で歌うように呪文を唱えられることが一人前魔法使いの条件だ。
だけど…
「ぐるぐるどーん!生い茂れ!!」
「ど
んがらがっしゃーん!びしょびしょになれ!」
自信満々魔法を使うのは今春、どうにか魔法学校を卒業した問題児リリー・アイラである。
リリーが唱える呪文は擬音ばかりで美しさの欠片もなく、魔女と称することも憚られる娘の腕前にリリーの両親は娘を旅に出すことを決意する!
大切な娘を泣く泣く旅に出す両親の心、子知らずリリーのワクワクドキドキ一人旅が始まる。
癖のある赤毛を揺らし、白黒ブチの相棒を連れてリリーは今日旅に出る!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-26 20:54:25
14143文字
会話率:20%
シン・ブラザー大戦【本編】のリメイクです。
三田駿を主人公に描いたロボットファンタジー小説です。
***
幼い時に離れなばれとなった兄弟。
兄である駿は、戦艦グリーンの艦長として、クルーの生活を守りながら、弟たちを探す。
兄弟たちは、仕組ま
れた子供であり、世界の行方を左右する者だった。
骨董品と称されるヒト型兵器を回収し、自分たちの幸せを探すために戦うのだった。
完全平和主義を唱えるシン東京連合。
科学と魔法の力を融合させる名古屋共和国。
絶対的科学主義を訴える新都市大阪国。
召喚魔法を得意とする博多魔術国。
絶対的魔法主義を唱える仙台シン魔術国。
これらの国と関わりながら、それぞれの幸せを見つけ出そうとする物語。
***
責任感のある長男:三田 駿。
バラバラになった弟たちを探している。
自称ジャンク屋で、軍からガラクタを盗み、生計を立てていた。
記憶喪失の次男:スマ シンプル。
人身売買の被害に遭い、心に傷を負っている。
記憶喪失のため、家族のことを覚えていない。
いつしか兄を独占したいと思うようになっていく。
正義をもとめる双子の三男:桧山 隆。
長男との記憶は、幼すぎて定かではない。
戦う拠り所を正義にもとめている。
正義感が異なる兄と距離を取ろうと思うようになっていく。
戦争とは遠い存在の双子の四男:松岡 潤。
学園生活で、ごく平和に暮らしていた。
しかしながら、平和な日々は終焉を迎えるのだった。
戦いを目の当たりにして、心の整理ができず、兄に甘えるしかなかった。
***折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 11:04:25
35729文字
会話率:40%
激動に生まれた少年達。
戦艦グリーンのクルーである青年が、生きるために戦う物語。
完全平和主義を唱えるシン東京連合。
科学と魔法の力を融合させる名古屋共和国。
絶対的科学主義を訴える新都市大阪国。
召喚魔法を得意とする博多魔術国。
絶対的
魔法主義を唱える仙台シン魔術国。
これらの国と関わりながら、それぞれの幸せを見つけ出そうとする物語。
***
◎公開予定日◎
第1章 2022年8月8日午前8時
第2章 2022年8月9日午前8時
第3章 2022年8月10日午前8時
第4章 2022年8月26日午後18時
第5章 2022年9月2日午後18時
第6章 2022年9月9日午後18時
第7章 2022年9月16日午後18時
第8章 2022年9月23日午後18時
第9章 2022年9月30日午後18時
第10章 2022年10月7日午後18時
***折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-06 09:59:17
239892文字
会話率:43%
少年は、魔法の存在する異世界に『シグルズ』として転生した。『魔法』。世の理をねじ曲げる力は、それを持つものに圧倒的な力を与える。文明人としてそれが気に食わないシグルズは、世界をあるべき姿に正すべく、魔法を世界から駆逐する為の行動を開始する。
彼が転生したのは機械の国『神聖ゲルマニア帝国』。神により与えられた無双の魔法の才能によって出世し、現代日本の知識で最強の軍隊を作り上げるという計画である。しかし道は険しい。最大の敵は魔法の国『ヴェステンラント合州国』。シグルズの志とは正反対に位置する勢力である。圧倒的な魔導戦力を有するヴェステンラントに対し、彼はゲルマニアに次々と未来の技術を入れ知恵し、戦いを繰り広げる。やがて早過ぎる世界大戦に突入した世界は、どこに進んでいくのだろうか。蒸気機関の消滅を望むヴェステンラントの魔女クロエ。正義を渇望する『大八洲皇国』の征夷大将軍の晴虎と、彼に仕える巫女の朔(さく)。野望に燃えるゲルマニア総統ヒンケル。何だかよく分からない『ガラティア帝国』のスルタンのアリスカンダル。平和な世界を求める謎の少女リリー。戦争狂のヴェステンラント外務卿ルーズベルト。様々な志が闘争を繰り広げる中で、最後に立っているのは誰であろうか。魔法と近代文明の入り乱れる新たな形の戦争が今、幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-11 18:03:24
2372836文字
会話率:65%