朝起きてスマホを手に取ると、「サービス終了のお知らせ」ということばが表示されて、すぐ消えた。
何のサービスが終わるんだろう。確認できなかった……。
高校二年生の白根井鍵は、五月の朝、謎の現象に遭遇する。
スマホやパソコンの初期画面
に「サービス終了のお知らせ」と表示されるが、何が終了するのか判然としない。
世界各国の現地語でその日から一斉に起こっている現象だった。大国にもIT大企業にも原因はわからなかった。
鍵は父が再婚したばかりで、義母と美しい義妹を家に迎えたばかりだった。
義妹の美舟は高校の同級生で、学年のアイドル的存在だ。
謎現象も気になるが、新しい家族とうまくつきあっていく方がより切実な問題。
鍵には同じ高校に通っている幼馴染の女の子もいた。
空原理素という名の幼馴染とは、かつてともに誘拐監禁事件に巻き込まれ、死線から生還した間柄。
鍵と理素を救ったのは、警察官である彼女の父親だった。
理素はそのときのトラウマのせいで、目に光がない。
鍵の生母は、VRゲーム機器の研究者だった。
彼女は「宇宙は自然物ではなく、人工物である可能性が99.999パーセントなの。たぶんこの宇宙はシミュレーションゲームよ」ということばを残して、病気で亡くなった。
「サービス終了のお知らせ」が表示された翌朝、今度は「長らくのご愛顧どうもありがとうございました。宇宙2.0はまもなく終わります」という文章が全世界のスマホとパソコンに表示された。
どうやら鍵たちの宇宙は、「宇宙2.0」というシミュレーションゲームで、まもなくサービス終了となり、人類もろとも消えてしまうようなのだ。
鍵と理素は宇宙の終了を回避するため、「鍵」となるものを探す。
SF長編小説、全42回。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 18:20:00
101079文字
会話率:36%
ナタリアはイグナート旦那様を心から愛し、また大鷲族のイグナート公爵も妻を溺愛していた。
しかし。
「──っ、ありえない。君が私の【運命のツガイ】でないなど──」
大好きな旦那様からの言葉と手を振り払われただけだったのだが、階段傍だったこと
もあり、そのまま階段から転げ落ちてしまう。
夫の混乱する声と暴走を聞きながら亡くなったのだが、時が戻り事件の一ヵ月前に戻ってくる。
自分が【運命のツガイ】でないことに落ち込むも、未来の時間軸で妊娠していたことも知り、自分の子供、最悪の未来を変えるためにも別居あるいは療養したいと旦那様に伝えようとするのだが──。
※短編の連載版になります。少し追記してますが、2万文字までは短編と同じです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 18:00:18
71075文字
会話率:49%
ナタリアはイグナート旦那様を心から愛し、また大鷲族のイグナート公爵も妻を溺愛していた。
しかし。
「──っ、ありえない。君が私の【運命のツガイ】でないなど──」
大好きな旦那様からの言葉と手を振り払われただけだったのだが、階段傍だったことも
あり、そのまま階段から転げ落ちてしまう。
夫の混乱する声と暴走を聞きながら亡くなったのだが、時が戻り事件の一ヵ月前に戻ってくる。
自分が【運命のツガイ】出ないことに落ち込むも、未来の時間軸で妊娠していたことも知り、自分の子供、最悪の未来を変えるためにも別居あるいは療養したいと旦那様に伝えようとするのだが──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-18 08:09:11
20506文字
会話率:50%
イリーナは前世神社の近くで車に轢かれて亡くなった。今は病弱な少女になっていたが、療養の知識が遅れている世界で兄の婚約者のシャリアさまがいる時だけはまともな療養を贈れているが、兄は医療の知識がなくシャリアさまを責め立て……そして、兄が治療のた
めに聖女を呼び寄せて……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 13:00:00
5796文字
会話率:45%
前世日本人の記憶のあるカナリアは聖女。とは言っても聖女というのは少ないが結構いる職業で、亡くなった母も聖女だった。
そんな聖女の仕事中に笑顔がおかしいとファルと呼ばれた少年に言われて……。
笑顔は亡くなった母と兄が好きだった。だからこ
そ笑顔を絶やさないようにしていたのだが。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-29 13:00:00
7784文字
会話率:45%
今まで貢献をしてくれた司祭のお爺ちゃんが亡くなったら偽聖女だと言われて第二席の聖女の座から降ろされました。もともと勇者とと同行する予定だったので勇者と連絡を取って合流しようかと思ったら勇者であるアレイストから連絡が来て……。
最終更新:2024-04-20 13:00:00
4469文字
会話率:50%
勇者として偉大だった父がドラゴン討伐で亡くなったため
息子の「俺」に白羽の矢が立つ
父の放任主義と母の虐待により、荒んだ心になった「俺」は
勇者としてドラゴン討伐に出向くことになるが・・・
最終更新:2025-07-22 12:59:14
12898文字
会話率:19%
【あらすじ】
明治維新から数年。旧会津藩の少年・三島吾郎は、会津戦争で家族を新政府軍に惨殺され、自身も命を落としかけるが、謎の女に救われる。そして、凶悪な呪いと引き換えに異形の力を手にし、仇敵・黒木利三郎への復讐を誓う。
憎しみだけを生きる
支えにして六年間、人知れず各地で戦いに身を投じ続けた吾郎は、黒木の情報を掴むため首都・東京を訪れる。
東京では、家族を失いながらも明るく健気に働く少女・志乃と出会う。志乃は不思議なほど吾郎の亡き妹・桜に似ていた。
志乃を守ろうとする自分に戸惑いながらも、復讐の炎を消せない吾郎。
やがて、吾郎は過去と現在の業を背負いながら、運命、そして呪いに向き合うことを迫られていく——。
【登場人物】
三島吾郎
21歳。会津戦争で家族を失い、自らも銃撃で致命傷を負うが一命を取り留める。以来、復讐だけを支えに戦いに身を投じている。
黒木利三郎
会津戦争時の新政府軍の司令官。苛烈な命令で会津の街を焼き払い、多数の市民を虐殺した張本人で、吾郎の両親、妹、そして吾郎を銃殺した。
謎の女
妖艶な美女。黒木に銃撃され瀕死となった吾郎を救い、異形の力を授ける代わりに呪いを課す。復讐者としての吾郎を導く存在。
白川志乃
17歳。茶屋・大黒屋の看板娘。亡くなった吾郎の妹・桜に瓜二つの外見を持つ。明るく、芯が強い。吾郎に対して親しみを抱く。
金子
現在は警官の身分を持ちながら、実は旧会津藩士。吾郎の父とも知己の間柄で、少年時代の吾郎を知る。表向きは新政府に仕えているが、密かに吾郎を気にかけている。
菊
大黒屋の年上の女中。志乃を妹のように世話し、頼れる姉御肌。
薫
同じく大黒屋の女中。落ち着いた気配りと優しい性格で、志乃を支える存在。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 12:10:00
51761文字
会話率:22%
「どうして私だけ........?」
病弱な少女・レイアに与えられたのは、亡くなった魂が旅する不思議な世界、”タイムロック”。
「もう一度、生きられたらーー」
戦争、災害、そして未来。
3つの時を巡りながら、彼女は命の意味と向き合っていく。
これは、生きたかったすべての人へ贈る物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 03:47:01
1414文字
会話率:6%
お婆さんを助けようと、不慮の事故で亡くなった幸雄。
真っ暗な空間で、告げられたのは、過去、三世代で能力を使い切れずに、亡くなっていたこと。
人間は、能力値を使い切って人生を全うするが、幸雄は溜まった能力を、開放する必要があった。
既に
現世では肉体がなく、別世界で生きることを告げられ、ライトという青年として転生する。
与えられたスキルはコピー。
しかし、実際にはスキルの枠があるだけで、努力しないと使えないことが分かる。
美人の冒険者ミーサと出会い、彼女の夢が、Sランクの冒険者になることだと知る。
異世界で生きていく為、訓練を積み、スキルを上げるライト。
異世界での記憶がない為、記憶喪失を装うライトだが、幼馴染のメイサと再会してしまう。
そして、事件に巻き込まれ、異世界では、あり得ないスキルの使用に、ミーサに疑われ始める。
真実を求めるミーサと、彼女に好意を寄せるライト。
ライトは、新たな世界で、如何に生きていくのか。
そして、想いを寄せる女性の夢を、叶えられるのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 22:22:12
1186302文字
会話率:53%
家庭用の人型ロボット(アンドロイド、ヒューマロイド)のエンジニアをしていた男が、都会の生活に疲れて、亡くなった叔父と叔母の田舎の家に引っ越してくる。
精神を癒やすため、のんびり過ごそうかと思っていたら、藪の中からレトロというロボットが現れて
、どうにか電力を作りながら暮らしていかないといけなくなった話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 20:31:54
65071文字
会話率:66%
愛人の子であるリンダは、先妻が亡くなったことで母親が後妻に入り侯爵令嬢となった。
特に家族との確執もないが、幼い時に受けた心の傷はリンダの歩みを決めさせる。
「貴族なんて自分には無理!」
そんな彼女の周囲の様子は、護衛に聞いた噂とは
違うことが次々に分かっていく。
真実を知った彼女は、やっぱり逃げだすのだろうか?
(アルファポリスさん、カクヨムさんにも載せています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 18:54:10
22163文字
会話率:21%
侯爵令嬢アンシェルの父、ロマンドは喪に服して一年も経たぬうちに、再婚するとウキウキだ。口を出そうにも阻まれて、なし崩しで再婚相手を連れてくる始末。そんなだから亡くなった母は、ずっと父を心配していたのに。果たしてどうなる?
最終更新:2025-07-09 11:39:52
41049文字
会話率:22%
「お前は怖いんだよ! だからもう婚約破棄する!」
王宮舞踏会の会場で、コットン王子はそう叫んだ。
ざわめく観衆の中で扇を口もとにあて、首を傾げる女性はコットン王子の婚約者リンネルだった。
「ほほほっ、ご冗談を」
そう言う彼女は、心底
楽しげに笑った。
リンネル侯爵令嬢は、非の打ち所のない完璧令嬢。時々魔獣退治にも参加し、おおいに国に貢献する女傑でもある。その上、輝く金の髪のこの上なく美しい女性だ。
どこに不満があるのかと、彼女はまた首を傾げる。
「………分からないのか? お前は俺のピーちゃんをいつも苛めるからだ!」
観衆は固唾を飲んで見守る。
その時遠くから小鳥が飛んできた。
「ピーッ、ピッ」
王子を守るように彼の前にちょこんと座る。
「っち。また貴女ですか? もういい加減になさいな」
小鳥に話かけるメルヘン展開だが、両者険悪ムードである。
少女VS小鳥
どうやら小鳥には、亡くなった太后(王子の祖母)が憑依しており、いつもリンネルを邪魔する。
リンネルの魔法スキルは吸収と開放。
そのスキルで魔獣や反逆者を吸収し、ぺらぺらの紙状にする。あくまで一時的で、開放で元に戻る。
勿論燃やしたり破けば、復活不可である。
国王は彼女を自国に留める為、幼い時に王子と婚約させた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-03 16:38:17
999文字
会話率:38%
両親が立て続けに亡くなったロミアの元に『伯爵』と名乗る男から手紙が届く。その伯爵は、何とロミアの実の父親であると名乗り出た。
自身が養子に出されていた事実を知ったロミアが伯爵家に戻ると、公爵家長男レドの誕生パーティーへの参加を提案されたロミ
アだったが……。
「おい、誰かこの娘を摘み出せ!」
なんとレドに不審者扱いされ、追い出されてしまう。
屋敷の外に放り出されたロミアが夜風に震えて呆然としていると、そこに一台の馬車が遅れて到着した。
ロミアを心配し手を差し伸べたジュリと名乗る彼は、不審者だと誤解されたロミアから事情を聞き、彼女を伯爵家の屋敷まで送っていったのだが……。
──俺の初恋の人が、何故こんな扱いを受けているんだ……?
……素性を隠していたジュリが、幼い頃にロミアと出会っていた隣国の皇帝【氷獣の帝王】ジュリウスである事を、彼女はまだ知らない。
これは三姉妹の【いらない子】として養子に出され親に捨てられたはずの貴族の次女が、長年の初恋を拗らせたイケメン皇帝に全力で溺愛されながら、互いに支え合って生きていく恋物語です。
どこまでも顔が良く、物理的に強く、誰よりも愛が重く、一族の宿命がしんどい系の男がお好きな方の心に刺されば嬉しいです。
※この作品はカクヨム様で先行公開していた作品を、大幅に改稿したものです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 12:00:00
112971文字
会話率:35%
この国のかつては、諱しか持ちえず世に出なかった女たちはたくさんいた。世に出なかった女たちは諱を繋ぐことで、いまの世にも生き永らえている。
17才の女子高校生|山口佐和子《やまぐちさわこ》は、家に帰ると、ママから、青森に住んで来年100
歳の曾祖父が亡くなったことを聞かされる。先にパパの運転する車で爺ぃじのコータローが青森に向かっていること、ふたりが着いたらいつわたしたちが向かうのか連絡が入ると告げられる。
「来週の日曜にはバレーの対抗試合が控えているのに」と、佐和子は言えない一言が前に出る。女子高だった時分から因縁の30対31の勝敗だから「絶対に、負けられない」と一丸でやってきた試合だから、来週の土曜には戻っているかの心配の方が勝っている。
それなのに、青森までの8時間の車の中でおばあちゃんにみたいにお喋り好きなコータロー相手に辟易してるパパを気の毒に思っていたら、コータローがパパとママにするお喋りでしか知らない曾祖父が、車中のお喋りのボリュームがだんだん大きくなるに従い、シベリア抑留から引き揚げた若い時分まで遡って・・・・・・
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 04:56:48
14277文字
会話率:4%
妻たち姉妹の亡くなった父親のたばこの匂いが、また立ち込めていたという。SHINSEIの懐かしい銘柄のの匂いが私にも移って、古い住宅地のその家の前を通った時、遠くから流れてきた藁を燃やす匂いがわたしの幼い日の記憶を繋ぎにきた。40年前わたし
は確かにこの家に入いり、不可思議な体験をした。
40年前、わたしは母とふたり、新開地に憧れのマイホームを手に入れたいさっちゃん家まで行って、そこで迷子になったのだ。そのとき、おませな内弁慶の5歳児を拾ってくれたのは、おばあさんなのにとても綺麗な女の人だった。
その家で一度も顔を見たことのない年の離れた母の姉にわたしは確かに逢ったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-20 09:07:42
11464文字
会話率:9%
母が亡くなったあと父が亡くなるまでの間に、大きなさみしさの予感に襲われることがたびたびありました。あー、わたしは、ひとりっこなのだと。父が亡くなれば、幼かったときからの家族はわたしを除きもう誰もいなくなってしまうのだと。
そうした想いを
、縁もゆかりもない店の窓から映る、老職人の静かで淡々とした手元を見つけると何故か落ち着けました。それが、なぜなのか、父が亡くなり三回忌を向かえる時間のたったいま、振り返るとわかるような気がしてきます。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-09-26 06:07:09
2567文字
会話率:0%
最愛の一人娘、彩未が自ら死を選んでから一か月。その理由がわからずにいた芙美香だが、彩未のクラスメイトである鶴見の証言から、娘がいじめを受けていた可能性があることを知る。
「死んでやり直すしかないね」「もう死ぬしかないね」
それが、彩未と最も
仲の良かった少女、美晴が日常的に口にしていた言葉だった。芙美香は、彩未はこの言葉を理由に死を選んだのではないかと疑い始める。暴力を伴わず、被害を訴える人もいない。彩未はただ笑っていて、誰にも悪気のない世界。これは果たしていじめなのか。彩未が亡くなった理由はそこにあるのか。彩未の周囲にいた人々が探り始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 01:00:00
4038文字
会話率:25%
公爵令嬢のアイリスは、婚約者の第二皇子、ウィリアムとの結婚披露パーティーで婚約破棄を言い渡される、はずだった。事前にその情報を得ていたアイリスは、パーティーの場でウィリアムが妹のリリーと浮気をしていることを暴露し、自ら婚約破棄を申し出た。
そもそもウィリアムの浮気はアイリスの計画だった。バカで自己中のウィリアムとの婚約に不服だったアイリスは、婚約者の座を狙っていた妹のリリーを利用して、ウィリアムに浮気をさせたのだった。
アイリスは浮気を暴露するだけでなく、以前からアイリスを慕っていたという貴族男性がその場でプロポーズをし、新たな婚約者となって颯爽と会場を去って行く計画を立てる。ギルドに婚約者役を探して欲しいと依頼をしたところ、ギルドマスターのヒースが自ら志願し、偽の婚約者になる契約を交わした。
婚約披露パーティーではアイリスの思惑通りに運び、ヒースとそのまま会場を後にしようとした時、ヒースは自分は昔王宮を追放された第3王妃の息子、ヒースベルク・ハインリッヒだと語る。王妃から身分が低いという理由で蔑まされ追放されてから、幼い自分をひとりで育てていた母は体を壊して亡くなった、全て王族のせいだと非難して会場を後にする。何も聞かされていなかったアイリスが詰めよると、ヒースは第三皇子として王位継承権を取り戻し、国王の首をとって自ら国王となり、復讐を果たすという。婚約者役はこれでおわりにするとアイリスが言うが、契約書に小さくヒースの計画が終るまで契約を続けることと書いてある。
こんなの詐欺よ! 王妃なんて絶対にならないんだから! ヒースの復讐劇に巻き込まれ、想像もしていない上に、望んでもいない王妃への道に足を踏み入れてしまったアイリス。王妃になる未来は回避できるのか?!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:56:31
12004文字
会話率:70%
待ち望んでいた新刊を読めずに亡くなったという前世の記憶を持つフィローリアは、もうすぐ成人を迎えようとしていた。優しい兄と美しい婚約者のおかげで平和な日々を送ってきた腐女子のフィローリアだが、BL本が見つからないために欲を満たせずにいた。
そ
んななか、兄と婚約者が自分を巡って喧嘩するのを「本当は愛し合っているのに素直になれないのだ」と感じていたフィローリアは、二人が結ばれるために同性愛に関する情報も集めようとする。しかしどんなに歴史書を読んでも情報が得られず、フィローリアは悶々と欲を抱えた。それでもいつか素晴らしいBLに出会えると信じていたフィローリアだったが、兄の働く女学院で出会った腐女子仲間に衝撃の事実を教えられる。
――フィローリアの生きる国では、同性愛は禁忌であるということを。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:51:32
16777文字
会話率:59%
13歳の時に三つ年下の幼馴染の目の前で事故に遭い亡くなった児島健太郎は、目を覚ますと赤ん坊になっていた。
どうやら生まれ変わったらしい、と産まれて早々気づいた健太郎は「今度こそ長生きして可愛い彼女を作り結婚し、子供を11人生んでサッカーチー
ムを作る!」と意気込む。
だが、その瞬間母親が名付けた名は“薫子”だった。
「………はぁ!?俺、今世は女かよっ!?」
今世では西園寺というお金持ちの家に生まれてしまい、家柄から本来の性格とは違いお淑やかなフリをして過ごす薫子(健太郎)。
ストレスが溜まっていく薫子(健太郎)は15歳になり通っていた学校の高等部に進級するが、なんと担任についたのは前世の年下幼馴染、アキだった!
これ幸いと幼馴染に自身が健太郎であることを打ち明け自分をさらけ出そうと考えるが、なんだか様子がおかしい。
「こいつ、ほんとに俺が知ってるアキか………?」
女に生まれ変わった健太郎(薫子)の学園生活は、どうやら淑やかにはいかなそうだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-05 22:00:00
34457文字
会話率:22%
【生ける屍の孤独と純愛の物語】
重なって存在する二つの世界。“生ける者”が棲むシガン。“死せる者”が棲むヒガン。そのシガンとヒガンに別れ棲む一組の恋人と、幾星霜も孤独に死んでいる少女の物語。現代日本が舞台のダークファンタジー。
恋人の颯
と喧嘩した咲は不慮の事故で亡くなった。死者が輪廻転生までの期間を過ごす“シガン”で、咲はランコという“死せる者”に出会う。生前の記憶を失った咲はランコと共に“シガン”で暮らし始める。
ランコは輪廻転生の環から外れた存在で、永久にシガンで生き続けなければならない運命を背負っていた。
永い孤独の中での出会いに悦びを感じるランコと生前の記憶を取り戻しつつある咲。それぞれに夜の闇の中で死んだまま生きる道を探っていく。
【作中用語】『ヒガン考』より
『ヒガン考』:井口武雄が遺した生者と死者の世界についての考察を記したもの。
コン:魂魄の魂。精神を支える気。
ハク:魂魄の魄。肉体を支える気。
シガン:此岸。生ける者の世。
ヒガン:彼岸。死せる者の世。
生ける者:生者。
還りし者:死者のうち、寿命、病などにてハクを失い、コンのみの存在。四十九日の後、輪廻転生の環に還る。
断滅:コンもハクも失い、輪廻転生から解脱した者。
死せる者:死者のうち、事故死または自死した者。本来定められていたハクの存在期間の余剰があるため、コンと共にハクも残っている状態。ハクがあるため、可視者にはその姿を認めることができる。四十九日の後に、還りし者同様、輪廻転生の環に還る。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 21:20:00
100250文字
会話率:26%
亡くなった父の形見のカメラを手に、夏休みの間、写真を撮りながら町を巡る少年。ある日、浜辺で出会った同い年の少女と一緒に思い出を探す夏が始まる。少女にはある秘密があり、その夏が彼女にとって「最後の夏」だった…。
最終更新:2025-07-20 20:30:00
1327文字
会話率:52%
兄のフリをして配信をする遠野朝陽と、実はその配信リスナーだった転校生の結城真が出会って、恋する話。
***
俺──遠野朝陽(とおのあさひ)は『コウ』というアカウント名でネット配信をやっている。
このアカウント、実は兄貴のアカウントだった
。
交通事故で亡くなった兄のノートパソコンの中身を整理していたとき、この配信ページを見つけた。兄貴と声が似ていた俺は、兄のフリをすることで、誰かの中で兄貴が生き続けていたらいいなとそう思っていた。
ある日、学食で転校生──結城真(ゆうきまこと)と出会う。その転校生は『氷の女王様』と呼ばれるほど、綺麗な顔立ちをした男だった。学食での出会いをきっかけに、お互いの距離が近くなる。
真のことが好き──そう自覚したとき、真には気になる相手がいることを知る。そして、その気になる相手が、自分の兄『コウ』だと知って──!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 12:30:00
51754文字
会話率:41%
実話です。私が小学2年生の時に、上の兄は中学2年生で亡くなった。他界する数カ月前の夜中に兄の枕元に前年に故人となった本家のおじいさんが座っているのを見てしまった。私は猫のミーコと一緒に自分の布団の中にいた。このことにまつわる記憶にはいつも雨
が降っている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 00:00:00
1823文字
会話率:12%
資産家の老人が亡くなった夜、
屋敷中の時計はすべて十一時十一分で止まっていた。
机の上には、誰に宛てたものか分からない――
それどころか全く同じ内容の手紙が、複数残されていた。
遺産をめぐる親族たちの疑心暗鬼。
家政婦がひそかに口を閉ざ
す老人の「奇妙な最期」。
死の前に泥をつけて戻った老人の靴。
取材で訪れた記者・矢野は、
この屋敷に一歩足を踏み入れた瞬間から
どこかで確かに体験したはずの記憶に囚われはじめる。
なぜ屋敷は、あの時間で止まっているのか?
なぜ老人は何通も同じ手紙を遺したのか?
――そして、その手紙は一体、誰に届けたかったのか?
屋敷の奥へ進むほど、
矢野は自分自身の過去と向き合うことを余儀なくされる。
最後にその手紙を受け取るのは、果たして誰なのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 17:54:36
21492文字
会話率:17%
可憐な見た目から妖精のようと囁かれる伯爵令嬢フィオナ。外面は淑やかな貴族のご令嬢だが、その実好奇心が強く退屈が嫌いなお転婆で、それを任される侍女のレナは主に泣いていた。
戦闘やファンタジー要素が香り程度に入っています。
フィオナ・グランバ
ートン/幼い頃亡くなった母そっくりの美貌と性根の伯爵令嬢。父は健在。兄がいる。
レナ/何かと振り回されて泣いているフィオナの侍女。でも絶対に追いかけるし追いつく。実家は兄弟姉妹が多い。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 12:12:50
3673文字
会話率:56%