うつろ舟
ある日、川の上から小さな家ほどもある器が流れてきました。それはぴったりとしたふたをされて、ゆらゆらと揺れています。大きいのに、水に浮いているのです。
村の男たちが三人そこに通りかかり、大急ぎで川へかけ降りました。器はとても大き
いのですが水につかっているのは下のすこしの部分だけで、ぷかぷか浮いています。
三人は尻をはしょり川に踏み込むと、力を合わせて器を岸へ上げました。
器は岸へ上げたとたん突然どすんと地面に落ちて、もう少しで三人は足の指先をつぶされてしまうところでした。
「これはなんだろうか?」
「中から何か音がするよ。ひっかくような音がするよ」
通りかかった男の子が、言いました。
そう言われて耳をすますと、確かに何かをひっかくような音が中からきこえてくるような気がしました。
「まさか、中に誰かいるのかな?」
「誰か、というか、何か、かな?」
三人は顔を見合わせ、男の子は三人が黙っているので退屈していなくなってしまいました。
「あけるか? あけないか?」
二人が問答していると、一番最初に器を見つけた男が器の上にのり、蓋を持ち上げていました。蓋は、大きさのわりに案外軽いようでした。
「おーい。勝手にあけるなよー」
二人は器の上に立った男を見上げて、声をかけました。
「あけなきゃ、なにが入っているかわからないよ」
なかにはなにもありませんでした。
「なにかあると思っているうちはなにかあるのに、あけてみるとなにもないとは」
何かを期待していた三人はがっかりしました。
「うつろな舟だー」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-29 21:38:21
634文字
会話率:45%
「幾ら何でもやりすぎだ!」
誰かの怒鳴り声で気が付くと、目の前にそれはそれは綺麗な男性がいた。
何故かとても怒った顔をしてこちらを睨んでいる。
後ろに誰かいるのかと見渡してみたが私しかいない。
そして気が付いた。
『あれ?私何でド
レスなんて着てるの?』折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-03 14:36:40
6512文字
会話率:45%
中身おっさんが異世界で、全裸スタートのサバイバルする話。
異世界だけど本人、異世界かどうか分からないので、序盤は普通にサバイバルします。
途中で操糸スキルを得て、便利にサバイバルします。が、そこは異世界の魔物がわんさかいる無人島。
無事脱出
なるか。
作者、全くの初めてで、いろいろ解ってません。
仕事の合間、暇な時に書いていくので、不定期になると思います。書き溜めもほとんどない完全見切り発車。
それでも良ければ、どうぞ宜しくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-26 06:00:00
131276文字
会話率:11%
なにかいる。
けど、そのなにかは視えなくて………
最終更新:2022-01-08 19:36:39
610文字
会話率:22%
ただのゲーム好きの"境 勇翔"はある日の夜、突然、異世界に転移してしまう。
勇翔はそこで偶然会った"イフィー・ロッカ"に言われるがままについて行き、そこにいたロッカの祖母に話を聞いてみると、どうや
ら自分のような状況になっている人物がまだ何人かいるらしく、勇翔はその一人なのだということが明かされ。それと同時にこの世界自体がどこか新しくなったような気がすると伝えられる。
そして、勇翔はロッカの祖母に他の自分と同じような境遇に置かれた人と話せば、なにか原因が分かるかもしれない、そして、その人物のせいでこの世界の平和が犯される可能性があり、それを防ぐため"転移者(キャスト)"として交流をお願いされるのであった。
主人公が強かったりしなかったするかもしれない...
異世界異能力バトルものの物語が今、幕をあげる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-12-21 16:00:00
515文字
会話率:0%
旧校舎にはお化けが出る。
生徒だけではなく、教師の間でも噂は広がっている。
霊感のある僕が、肝試しで旧校舎へ足を踏み入れた。それだけで鳥肌が凄い。
ここヤバイ!
絶対何かいる?
最終更新:2021-12-18 02:45:54
607文字
会話率:34%
次男の陰謀により、国から追放されることに賢者の末裔の長男シャルル=ウセロ。
転移魔法陣によって追放された先は、なんと難易度SSS級ダンジョン『キング・オブ・コキュース』
その先で彼は様々な能力を会得していく。努力?友情?勝利?そんなの関係な
いね。興味もない。
余計なことを考える必要の亡くなった僕が求めたのは強さ。だったはずなのに。
なぜかダンジョンの最下層に女ばっかいるんですけど!?
いったいどうしてこうなった!
ちょっとエッチな異世界冒険譚。ここに開宴!
ざまぁもあるよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-11-18 17:32:06
2019文字
会話率:37%
自分の名前の由来についてのエッセイです。
最終更新:2021-10-26 13:01:15
1378文字
会話率:3%
数多の種族が生きる世界。その世界では、確かに存在しているはずの物理法則さえもねじ伏せる不条理があった。
上位元素。
それは質量保存則から逸脱した、天外の理を体現する元素。
魔力。事象改変に適性を持った元素。
呪力。法則改変に適性を持った元
素。
霊力。肉体改変に適性を持った元素。
法力。改変対抗に適性を持った元素。
そして、さらにそれすらも逸脱したふたつの理不尽。
異能。世界の理を否定する異常なる力。
権能。世界の理を創り操る絶対の権利。
そんな不条理と理不尽にまみれた世界で、脆弱な人種に1人の男が生まれた。
その者は、世界に存在する上位元素に全く適性を持たず。
ただ純粋な戦闘の才にすら恵まれなかった。
弱者。彼を表すのにこれ程適した言葉もない。
神や龍はもちろん、草木に至るまで全てのものに宿る上位元素の力を持たぬが故に、その体は他の人種に比べても脆弱。
一歩でも安全圏から出れば・・・否、この世界のどこでもあっても、彼は安全に生きられはしない。
それほどまでに、彼の生きる世界は過酷だ。
しかし、彼は。
生まれ持ったこの体を嘆き、全てを投げ出す気など毛頭なかった。
ただ、その在り方を。
ただ、その生き様を。
他の誰でもない、自分自身に示すために。
脆弱なその身で、世界に立ち向かう。
そして、彼は。
足掻き続けた彼は。
確かな力を手にし、陥った苦境に宣戦布告する。
聞け、強く傲慢な者たちよ。
これより綴られるは、摂理に従い、不条理に抗う現実の証明。
彼の者が歩む、弱さを殺す異端の英雄譚だ。
なんて、ね
大げさに言ったけど、これはただの僕の旅の記録だ。僕みたいな弱小種族が、神様とか悪魔とかいる世界で生きていくだけの記録。
そう、もしこの記録に名前をつけるなら・・・
『弱小種族による、危険な世界の歩き方』かな
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-08 07:05:40
249765文字
会話率:39%
〝災厄〟を司る地獄の女神ヘレは、退屈していた。
何度も何度も繰り返される、魔王と勇者の茶番劇。それが一体何度目の魔王と勇者の戦いかも定かではないが、彼女は気紛れに此度の勇者がどういう存在であるかを見てしまった
結果――
「はあ? クソ可
愛いんだが? というかなんでこんな可愛い子が魔王討伐とかいうクソ過酷な旅に出ないといけないの? もっと強そうなオッサンとかいるだろ。あー、ヤバい可愛い……好き」
ヘレは今回の勇者――ニケに一目ぼれしてしまったのだった。
「駄目だ。いてもたってもいられん。会いにいってくる」
「いやいや駄目ですって!! 一応、ヘレ様は勇者から見れば敵サイドのしかも大ボス……いや裏ボス? なんですから!!」
「知らん! あとはお前らでテキトーにやっててくれ」
ヘレは勇者ニケに会う為に、美少女の姿で顕現し、彼の前に現れたのだが――
「貴女が、旅の仲間になると女神様から教えてもらった聖女様だよね? 長旅だけどよろしくね」
「え? あ……いや……その通りですわ! 私が聖女ですわ! よろしくですわ!」
聖女と勘違いされたヘレは、こうして勇者ニケの仲間となって魔王やその配下(全員自分の部下である)を討伐する旅に出るのだった。
道中、勇者を利用しようとする人間サイドの悪意に晒されながらも、過保護すぎるヘレのせいで、ニケは無自覚のうちに歴代最強勇者になっていたのであった。
これは、自分が魔王側……しかもその黒幕だとバレないようにしながら、時に最強災厄の力で無自覚最強勇者のニケの旅を影ながら支える女神の、暴走した恋と冒険の物語だ。
*他所にも投稿しています折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-09-19 11:02:17
6930文字
会話率:57%
私の背中に何がいるの?(※重複投稿しています)
最終更新:2021-08-22 10:00:00
207文字
会話率:38%
神様を味方につけて婚約破棄した少年にやり返してざまぁする。(※重複投稿しています)
最終更新:2021-04-15 23:00:00
5927文字
会話率:22%
21世紀に日本でサラリーマンをしていた俺。都会から離れて地元で生活していた。平日は、残業なしの定時上がりのホワイト企業で働き、休日はゲームやテレビに浸って次の人生も今の俺みたいなのがいいなぁとか思ってスローライフを満喫していた。
ある日、地
元の小学校で、天井落下の事故が起きた。多数の負傷者が出たこの事故で、1人の小学生が亡くなった。母校であるその学校にお別れを言いに真夜中の学校に忍び込む俺。幸い、天井が落ちてくる事はなかったが、どうやら俺以外にも誰かいるようだ。そして俺は事故があった教室で、不思議な石を見つける。
その石に触れた瞬間。俺はふっと意識を失い、目が覚めるとそこは魔法がある世界だった!
これは小説によくある異世界転生!?
チート能力持ちのイケメンに育つことを楽しみに迎えた、1歳の誕生日。初めて自分の顔を見た俺は言葉を失った。
そこに写っていたのは、昔自分のアルバムで見たことがある幼い頃の俺!
まさかこれは異世界転生ではない_?
俺の第二の人生(?)が幕を開ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-19 01:07:27
3201文字
会話率:41%
ベーヴェルン王国の公爵家に生まれた
シルヴィア・フォン・ヴェルトハイムは、
7歳の時、エリオット王子と出会う事で前世を思い出す。
「婚約っ?
このままでは悪役令嬢まっしぐらからの
バッドエンドだわ」
「とりあえず、婚約破棄をしつつ、、、
あら、あのヒロイン可愛いわね。
リアム!ちょっと双眼鏡貸してくださる?」
「お嬢様、こんなとこ見られたら
また怒られますよ?」
「バレなきゃ問題ないわ。
私、公爵令嬢のシルヴィア様よ?
誰が、こんな所に居るだなんて……あ゛」
「シルヴィア、また君はこんな所に居たのか。
さあ、帰るよ」
「あっ、待って下さいませ!
今良いとこですのっ!」
『ベーヴェルン王立学園〜光の聖女と7人の騎士〜』の悪役令嬢として転生したシルヴィアは、執事のリアムと共に、バッドエンドを回避しつつ、全力で野次馬を楽しもうとするが、
野次馬するどころか物語の中心に何故かいる。
「あら?おかしいですわね」
*アルファポリスでも連載中です折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-08 06:00:00
236772文字
会話率:34%
夜中まで起きていると、ろくな事考えないです。
でも色々思いつくのも、夜中だったりして。
草木も眠る丑三つ時。
魑魅魍魎とかあまり詳しくないけれど、
何かいる気もします。
キーワード:
最終更新:2021-08-03 19:46:44
546文字
会話率:0%
――――教えて、教えて。僕の中に誰かいるの?
12歳になったナユタは、ユーリから学校に通ってみないかと勧められる。
果たしてナユタは、クラスの人気者になれるのだろうか。それとも…………?
最終更新:2021-07-30 21:42:10
28401文字
会話率:41%
やぁ、初めましてでいいのかな?
俺はこの船の船長のショータだ。よろしくな。
あれ? 知らなかった?
ひょっとして、アイツ等以外に誰かいるとは思ってなかったとか?
あぁそうだよ。もちろん船を動かす奴ぐらい乗ってるさ。
馬車ならともかく、飛空
艇が一朝一夕で動かせるわけないだろ。
まさかアイツ等が自分で動かすと思ってたのか?
船上で戦闘にでもなれば全員で行っちまう事もあるのに? 無理じゃね?
それに呼び出されると、どこからともなく駆けつける場合もあるよな?
あれだって俺が必死こいて努力した結果だって知ってた?
ついでに言えば、アイツ等が魔法とかで移動した先に、いつの間にか移動してる事もあるだろ?
あれは俺が一緒に移動してるからなんだ。
おっと、これ内緒ね。俺のスキルで飛空艇を出し入れしてるなんて、あんまり言いふらされると困るし。
ん? 俺のスキル? 『飛空艇召喚』っていうんだ。まんまだな? ほっとけ。
なんで、そんなスキルが手に入ったのかって?
うーん……まぁいいか。ちょっと長くなるけど聞いてくれ。あれは…………折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-20 00:00:00
2759120文字
会話率:26%
私の頭の中に誰かいる!
「おいおい、大丈夫か?」と、昔はよく言われ不思議がられた。 今となっては当たり前なのだが!
不思議な世界に入り込んでください。
最終更新:2021-07-15 20:15:41
762文字
会話率:3%
六星六至北高等学園超常現象研究会。
やたら長い名前のこの研究会は、会員五人程度の弱小研究会のはずなのに、なぜかいる
学園最強の魔法使い。
学園一の変人。
学園一の狂人。
他愛の無い毎日を過ごすメンバーだったが、全員人には言えない秘密があった
。
それらの秘密と一つのキッカケが絡み合い、物語は進んでいく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-07-11 23:17:42
11555文字
会話率:39%
『世にも奇妙な物語』が好きで、思いついた話をそんな風に書いてみました。
よく分からないオチになっちゃったかな…?
読んで楽しんで頂けたら幸いです!
仕事で疲れて帰ったOLさんが遭遇したモノとは一体…!?
最終更新:2021-05-31 06:10:32
3248文字
会話率:29%
ぴちゃんっ
あれ。水の音が聞こえる。
ぼんやりとした頭で考えながら、ゆっくりと目を開けると、そこは知らない場所だった。
「ここはどこ?」
そっと呟いたつもりが、聞こえた声にびっくり。誰の声?
誰かいるのかと思って、辺りを
見回した。見えるのは、月明りに照らされた泉と暗く深い森の木々。わたしは腰まで泉に浸かって立っていた。体を見下ろすと、白っぽい色をしたシャツ一枚を着ていた。濡れたシャツは、ふくよかな胸やくびれた腰まで張り付いたあと、裾が水面に広がっていた。飾り気のまったくない、シンプルな物だった。靴は履いていない。裸足の足が泉の底を踏みしめている。
「誰かいるの?」
木々の暗闇に向かって問いかけたが、動物の鳴き声も聞こえない。静かな夜だった。
そして始まる、少女の旅。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-23 09:00:00
49426文字
会話率:44%