吹雪ど真ん中の吹きさらしのバス停で、怪しい美少女から一緒にコタツに入ろうと誘われるお話。
4000文字でさくっと読めるちょっと不思議なショート短編です。
最終更新:2023-03-19 09:03:14
4000文字
会話率:33%
アレフ・ブレイブは優秀な剣聖の家系に生まれたものの、剣の才能が全くなかった。
けれど、ひょんな事から魔法に興味を持ち、自室である物置小屋で独学で魔法をマスターしていくも、ある日父親ジャコブ・ブレイブに魔法の入門書が見つかってしまう。
「剣技も録に会得できないくせに、魔法なんぞにかまけていたのか! 剣も振れないお前など、ブレイブ家の恥さらしだ! もう出て行け!」
「そ、そんな……!」
アレフは剣の稽古をサボっていたわけでもなく、魔法の研究は空いた小さな時間でやっていたのに、ジャコブに家から追放されてしまう。
さらには、ジャコブにより『アレフ・ブレイブ』は病死したことにされてしまい、アレフは名前すら失ってしまった。
「うっ……」
今までずっと住んできた屋敷から追い出され、それによりアレフ――否、名無しの少年が得たものは不安だけだった。
大粒の涙をこぼして、追い出された屋敷の近くの森の中で静かに泣いた。外はもう暗くなっていて、そこら中から獣のうめき声が聞こえる。
とてつもない悲しみに少年は打ちひしがれていた。けれど、彼は立ち上がる。
「……行かなきゃ」
ぽつぽつと一人、少年は歩み始めた。――生まれ育った屋敷に背を向けて。
「アレフ・ブレイブは……死んじゃったんだ……僕はもう、アレフじゃないんだ……」
名前を失った少年はただ暗い森の中を歩く。
その先に明日があるのかも分からないけれど、とにかく歩いた。
少年はぼそっと呟く。
「……そうだ。まずは僕が誰なのか、名前をつけないと……僕が僕であるために……」
「名前……そういえば、男の魔法使いはウィザードって呼ばれることがあるんだっけ……。なら僕は……」
「――ウィズ。そう名乗ろう」
足を止めていたウィズはまた歩き出した。その先には何があるのか分からないけど、後ろには戻れない。
「……さようなら、アレフ・ブレイブ」
ウィズは今までの自分に別れを告げると、暗闇の中に消えていったのだった。
――物語が動き出すのは、『ウィズ』と名乗る青年が雑貨店を営み始め、数年後のことになる――。
*
同タイトルをカクヨム、アルファポリスにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-02-25 20:33:03
317563文字
会話率:34%
燃え上がる温室を見上げたルイスは「ふん」と鼻で笑った。足元には虹色のバラの花びらが行き交う部下たちに踏みつけられ、無残な姿をさらしている。
「殿下、お急ぎを。パーティーは始まっています」
「はっ! そうだった。兄上!!」
ルイスは走り出した
。麗しの兄の元へ、全力で――。
ブラコン兄弟の話。
BLではないと一応言い張りますが問題があるようなら変更しますのでそっと優しく教えてやってください。
ヒロインや悪役令嬢は空気として登場します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-24 16:40:57
9586文字
会話率:52%
世間が注目しているのは、王太子の婚約破棄裁判だ。
王太子は、あろうことか婚約者が着るはずのウェディングドレスを浮気相手に着せて、彼女と結婚したいと王に告げた。
公爵令嬢との婚約は破棄したいと言い出し、裁判沙汰になっている。
新聞には大
々的に、騒動の内容が書かれていた。
王太子は浮気者と市民から冷たい目で見られて、廃嫡の声もあがっている。
王太子を非難するあまり、彼が浮気相手のために作らせたドレスも忌み嫌われるようになってしまう。
メリル・ジェーンは、ドレス生地を作った工場の経営者だ。
浮気に協力した恥さらしとレッテルを張られ、友人の仕立て屋は閉店に追い込まれ、メリルの生地は売れなくなってしまう。
(阿呆が浮気したせいで、なんでわたしたちまで悪いように言われるの?……このままだと悔しいわ)
メリルは古い友人であり画家のロジェを頼り、新しい生地作りを試みる。
ロジェはメリルのことが前々から気になっており、進んで手伝いをした(ただし、メリルに好意は伝わっていない)
ふたりは互いの才能を認めながら、じれったい恋愛をしつつ、世間の悪評をくつがえしていく。
やがてメリルは、婚約破棄された公爵令嬢を助け、劣勢になった裁判を好転させるキーマンとなっていくのだった。
※完結まで、毎日更新予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-18 08:00:00
132501文字
会話率:37%
活動報告報告でさらしていた「イラスト・男を脱がせてみた筋肉シリーズ」のまとめです。脱がしたのは自作のヒーローです。小話をつけていますが、本編を読まなくても理解はできるようになっています。
R15にしているのは、セクシーだとか、色っぽいとか
、やらしいとか、目がやばいとか、言われるので心情的にです。
4月1日に、おまけをアップしました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-07 16:31:13
10552文字
会話率:21%
俺は七条クオンという俺の家は代々政治家や大手企業の重役、学園の理事など各界隈に親族が張り巡らされている家系だ。中には俳優やタレント反社会的な人もいる。まあそんな人は本家にはいないんだけど
まあそういう事もあって今じゃこの家計は上級国民であ
る。今の世の中そういうこと入っちゃいけないと思うと思うが仕方がない。そしてこの七条家にはましてや本家には何らかの才能を持たないと世間から笑われるからだ。そしてこの俺七条クオンは全く才能がない。いやないわけじゃないのだが人前ではとてもじゃないけど言えない。そして今日俺はお父さんの屋敷に呼ばれている。
用といえば思い当たる節しかない
”やばい”
すぐに使用人の人たちに部屋にとうされる。
そこにはお父さんともう一人の座っている席向かいの席に座る。
顔を見てわかる。よくあっている人だからだ。
そう叔父さんだ。
おじさんは警察庁長官である七条孝雄である。ちなみに独身...
そんなことはおいておいて
おじさんは警察庁長官つまり事件をもみ消すことに特化した職業だからだ
俺の勘がやばいと同時に脳も警鐘を鳴らしている
なぜそんな事がわかるか?
それはなぜかというと俺は詐欺師であり殺し屋だからである。そうつまりここの唯一無二の解決方法は逃げるそれしかないだがこれからの事を考える。
この国は実質この七条のおかげで成り立っている。そこから考えても国は絶対に俺を追うなんとしてもだ親父は顔が広いちなみに国際的な話だ世界の7割は親父の知り合いである。匿ってもらえる国なんてないに等しいだからやばい。
”だから”
俺は大きく踏み出る
親父が叫ぶ
おじが走る
だがこの時点で叔父は間に合わない
勝った
そう思った
だが勝利の瞬間は来なかった
背中から鮮血が飛び出す
誰だ?
そう思ったとき腹からも鮮血が飛ぶ
俺はその場に倒れる
意識が朦朧とする中
「クオンはこの家の恥さらしだったからな処分するしかなかったからな」
そこから俺は暗い闇の中から一つの光まで歩み始めた
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-17 10:24:48
4456文字
会話率:33%
陰キャでいじめやすい。
そんな理由でクラスの陽キャ共からおもちゃにされている俺、真島陽太。
いじめられ続ける毎日に精神は限界を迎え、俺は自殺を決意したのだが……
「そうだ、自殺する前に告白しよう」
最後にやり残したこととして、いつも勉強
を教えてくれた篠宮志乃先生に告白しようと決意。
どうせ振られるだろう。
そう思いながら勢いで告白したらなんとOKを貰ってしまい……?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-24 07:52:05
35571文字
会話率:52%
伯爵令嬢ロゼッタは、公爵家の良き妻になるようにと幼い頃から自由も愛情も与えられず、過酷な教育を強いられていた。ストレスが原因で体調を崩したロゼッタは、婚約者から「根性なしの恥さらし」と婚約を破棄される。
実家である伯爵家からも追放され、
行く場を無くしたロゼッタは、気の赴くままに海へと向かう。
そこで出会ったのは、海の向こうの大国、サタディア王国の第一王子ユージン・インディリッヒだった。
海に足を付けていたロゼッタを自殺志願者だと勘違いしたユージンは、彼女の腕を掴む。
ユージンが「自由な生き方」をモットーにしていると知ったロゼッタは、彼に頼み込んで自由とは何かを教えてもらうことにした。
期限は一週間。その一週間でロゼッタが見つけたものは──。
これは、何もかもを失った一人の女の子がざまぁを通して、本当の幸せを掴んでいく物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-06 10:09:10
12612文字
会話率:38%
ラインツ伯爵家の四男として生を受けた、シズク・ラインツ。
生まれ持った常人離れした膨大な魔力から将来を期待され、10歳で行う属性診断でも全属性適正という前代未聞の結果をたたき出した結果、両親のみならず国王からも絶対に歴史に名を残す偉人
になると多大なる期待を寄せられる。
だが、シズクがどれだけ必死に練習しようとも初級以上の魔法を使うことができず、両親からは無能だ恥さらしだと罵られ、王からは散々期待させおったくせにと逆恨みされてしまう。
結局家を追い出されることになったシズクは、王の怒りに触れたことで身に覚えのない罪を着せられ国内で指名手配されることを偶然知り、隣国へと逃げだすことを決意。
だが、森の中でひっそりとスローライフを送っている最中に助けた女性との出会いをきっかけに、自身の異質さを知っていく。
これは彼が世界へと野放しにされた結果、彼の中身になど興味がなかった両親と王では気づけなかった本当の力を周囲からの突っ込みにより自覚していき、仲間と共に自由に生きてゆく物語である―――。
※カクヨム様でも同時掲載中です。
※あらすじ、タイトルなどは今後変更する可能性があります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-22 12:17:24
271165文字
会話率:45%
誰にだって、さらしたくない秘密があります。
ほじくられたくない、痛い部分。
それをさらせる場所をあなたは持っていますか?
最終更新:2022-10-09 23:41:30
2370文字
会話率:5%
さらし箱。
人の世に余る雨の降るとき、この箱を雨の下へさらしておくのだという。
この箱を出している間、人は一歩も外へ出ないことが推奨されるらしいのだが……。
最終更新:2021-07-11 23:45:15
2316文字
会話率:0%
私がかつて学校に通っていた頃。
転校先の学校は、夏日が続くにもかかわらず、ほとんどの人が長袖長ズボンの厚着をしていた。
汗だくで授業を受けているのに、誰も服を脱ごうとしない。
とうとう涼し気なかっこうをするのは、クラスに私ひとりだけとな
ったのだけど……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-05-29 21:47:23
3479文字
会話率:6%
「シャーロット嬢、よくも十年もの間余をたばかってくれたな! 貴様の正体が世にもおぞましい狼女であることは明白っ。証拠も証人も……何よりも身内であるエミリエンヌ嬢の証言がある! 貴様のようなバケモノとの婚約など即刻破棄して、美しくも聡明で勇気
あるエミリエンヌ嬢を余の新たな婚約者とすることを、余はこの場で宣言するものである!!」
第一王子に婚約破棄をされ異母妹に秘密をばらされた公爵令嬢シャーロットは、その醜い姿をおおやけにさらして魔の森に放逐される。
自暴自棄になった彼女の元へやってきたのは……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-10-09 14:30:08
5655文字
会話率:30%
彼はきっと、わたしのことが好きなのだ。
部室の前に立てかけられた『イノハマカルテット』の文字を目で追う。上半分が磨りガラスになった部室の扉の向こうでは、見覚えのある影がゆらゆらと身を翻している。練習中かな。
深呼吸。カビっぽい部室棟
の匂いが肺を満たした。
私は──。
答えは出ない。カバンに入れたプレゼントが、なぜか私の体の中で赤熱するような錯覚。
自分に言い聞かせるように首を振って、私は部室のノブに手をかけた。
[テーマを決めて寄稿する、有志さらし文学賞に投稿したものです。改稿版。テーマ【姫と】URL:https://obog2020.blog.fc2.com/blog-entry-77.html]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-30 19:00:00
15319文字
会話率:35%
「牡丹さん。僕と一緒になってください。──さもないと、僕は月を落とします」
カメラの録画を切る。基地の中は衣擦れの音すら聞こえない。当然だ。最早この基地には僕しか残されていない。脇に携えたマシンガンを下ろして、震える鳩尾に手を添える。
寒い──はずは、ないんだけどな。
じっとり湿った目出し帽を脱いで顔を拭う。基地の外へ向けて大きく開けた分厚い強化ガラスの向こうには月面の灰がのぞく。それに視線を這わせてさらにその向こう、彼女の住まう地球を眺める。彼女を思う。愛しいとさえよべない彼女を思う。
ここからでは月が見えない。
夜を留める、あの月が。
[テーマを決めて寄稿する、有志さらし文学賞に投稿したものです。URL:https://obog2020.blog.fc2.com/blog-entry-70.html]折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-07 22:40:13
14571文字
会話率:39%
いろんなクジラがいますから、ホント…飽きないんですよね。
最終更新:2022-09-25 20:00:00
1760文字
会話率:41%
アホをさらしていいわけします。
最終更新:2021-12-07 20:00:00
3757文字
会話率:7%
入場料金は、ご来場の皆様のご判断におまかせ致します。ご満足いただけた際には、寄付金の協力をお願いします。なお、心理的瑕疵が生じましても、一度お支払い頂いた入場料金はお返し致しません。何卒ご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。
最終更新:2021-07-08 20:00:00
10334文字
会話率:1%
【現在、改訂中です】
五十一話まで投稿してあったのですが、人物設定の変更・削除・加筆しています。ページ丸ごとカットしたりもあるので、申し訳ないのですが、それが終わるまで第四章の投稿は延期させて頂きます。
漢数字の貢数がついているページが改訂
済みの部分ですが、いずれ、未改訂のページは先行して削除していく予定です。(2022/9/10 6話~51話削除済み)
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※♪※♪♪♪
吹きっさらしの崖、ひとり、巨大な鳥の巣で助けを求めて叫ぶ私。永井夏乃23歳、独身、彼氏もセフレもいません。
いくら叫んでもレスキュー隊も警察もやって来ない。男物のシャツ一枚で意識が薄れ凍死寸前!
そんな私を、ふわふわな羽で温めてくれたのは、誰得のイケメン鳥コスプレイヤー?
命の恩人の彼といつの間にか結婚していました。
その色ゆえに、一族の後継問題や何やら試練に苦しむ人外の青年と、異界に連れて来られた絆されやすい主人公が、伴侶として支え合い笑い合うまでのお話です。
※長編なので、お話はゆっくり進みます。百話くらいになる予定。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-09-24 00:00:00
49885文字
会話率:55%
世界を危機にさらした魔神は勇者とその一行の手により滅ぼされた。
そしてその二十年後、勇者一行のメンバーの一人、大賢者ノルベルトは現在、正体を隠して作家として活動していた。
最終更新:2022-09-14 12:06:45
5089文字
会話率:36%
学園都市内の俺の通う学校の話をしよう。ウチの学校には一つのジンクスがある。
「おバカを探したければ美少女を探せ」
このあらゆる意味で失礼なジンクスだが、悲しいことに否定できない。
学校中を走り回る生足全開のミニスカート!
隣の席の頑なに前髪
だけはいじらない変幻自在のメカクレ!
わざとやってんの!?男前すぎるギャル!
二日に一回はさらし巻き忘れる男装ドジっ娘!
(一部抜粋)
そんなイカれたメンバーを観察したり、ちょっかいかけたりするお話。
三行あらすじ
主人公が
変人の女の子達に
絡んだり絡まなかったりする話。
575あらすじ
群れを成す
属性過多の
女たち折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-06 23:07:10
21140文字
会話率:70%
由緒ある生徒会長のパンツを全校に晒すという大事件が起こった。
いつもボッチ飯の最底辺たちによって築き上げられたアニメ部。だがその憩いの場が生徒会によって没収されてしまう。
復讐を誓う三人。部室奪還のために動き出す作戦。そしてこの学校の闇を、
リア充を、全てを白日の下にさらし、スクリールカーストの下剋上を狙うためバンキシャ部の設立を宣言する。
元アニメ三人組はどのような復讐劇をするのだろうか
疾走感全開の青春ギャグ小説。ここに爆誕!
クソ一軍生徒め、覚えていやがれ折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-05-05 11:02:48
30754文字
会話率:45%
恥さらしな初投稿です。
私の実体験を文にしてみました。
いざとなれば、この手段を使います。
最終更新:2022-04-13 20:36:37
461文字
会話率:0%
「誰よ!?こんなひどいことするのは!?」
須藤星空(すてら)は絶望した。
ある日を境にSNSに溢れはじめた見るに堪えない罵詈雑言の数々。
至るところで個人情報が晒され、いくら削除依頼を出してもきりがない。
溢れた悪意は興味本位の傍
観者たちに煽られどこまでもエスカレートしていく。
そして幼い魂がたどり着いた結末とは?
※徹頭徹尾胸糞悪いです。ドロドロした人間の醜さを見たい方向け。絶対にスカっとしません。
※不適切な人間関係をにおわせる描写がありますが、反社会的もしくは不健全な人間関係を推奨するものではありません。
※執拗なイジメの描写があります。イジメっ子や傍観者視点は終始胸糞思考です。苦手な方はご自衛ください。
※一昔前の人気アニメを元にした悪質なイジメの描写があります。
ファンの方にとってはそんなイジメがあり得ると提示されるのは我慢ならない事のようですが、私の身近な人が実際に経験したものです。おそらく日本全国でそのようなイジメはあったと思います。
自分の好きな作品を穢されたような気になってお怒りになるのはわかりますが、あのような「他人の身体的特徴を蔑み嘲笑うジョーク」がイジメに繋がらない訳がないという事もご理解いただけますと幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-04-04 16:00:00
37632文字
会話率:52%
ジュエルバーン家の令嬢フレイアは、幼い頃から政略結婚の駒として育てられていた。
彼女の容姿はそこそこ、そのうえ無愛想だったので、周囲からは『鉄仮面』と陰口を叩かれ妬まれていた。
そのため唯一の友達は、同じ令嬢のアイシスのみ。
この世界では
、成婚の儀において、新婦が作った『メラ・ゾーマス』というマズいスープを黙って飲み干すという風習があった。
アイシスはフレイアに、その風習を無事終えるためにと、味覚が鈍くなる薬を渡す。
フレイアはその薬を飲んで成婚の儀に臨むのだが、スープをひと口飲んだ瞬間、あまりのマズさに絶叫とともに床にぶちまけてしまう。
大勢の参列者の前で、大失態をさらしてしまうフレイア。
かわりに乱入したアイシスが、スープを飲み干す。
その飲みっぷりに参列者は感心。
ロキ王子にも気に入られ、王子はアイシスとの結婚を望む。
王子から婚約破棄を言い渡されてしまったフレイアは、若くして人生の目標を失ってしまう。
しかも親子の縁を切られ、身寄りのなくなったフレイアは聖女となり、世界を統べる神のオーディンと婚約。
つつましく暮らしていたのだが、ある日、庭で死にかけになっている仔犬を見つける。
聖女の癒しの力を使えば助けられるが、癒しの力は獣に使ってはならない決まりになっていた。
しかしフレイアはその禁忌を破り、仔犬に癒しの力を使ってしまう。
助けた仔犬ととささやかながらも、幸せな日々を送るフレイア。
しかし仔犬に癒やしを使ったことがバレてしまい、フレイアは仔犬ともども処罰されることとなってしまう。
「自らの手で、その犬を殺すのです。そうすれば、あなたの罪は赦されるでしょう」
仕える神のオーディンからそう命じられ、フレイアは成長した犬に聖剣を振りかざす。
しかしフレイアの剣は、犬を繋ぐ鎖を断ち切っていた。
「逃げて! 誰の手も届かない、遠くまで! そして、わたしのぶんまで生きて!」
「や~だね」
なんとフレイアが育てた犬は、邪獣と呼ばれる『フェンリル』だった。
人の姿をなしたフェンリルは、フレイアを抱いて逃げ出す。
仔犬の頃から育ててきたフェンリルは、フレイアを溺愛。
またフレイアもフェンリルと出会ったことで、この世界がメシマズであることを知る。
フレイアはフェンリルに愛されつつ、美味しいごはんを知らしめるための『フード馬車』を始める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-03-15 23:07:39
25344文字
会話率:32%
激安の幽霊屋敷に越してきた。一階には「斑尾」とかいう変な男が暮らしている。
※2022お正月有志さらし投稿作品
最終更新:2022-02-05 20:33:21
11507文字
会話率:64%
喫茶店に呼び出されたエリ。待っていたのは物静かなマスターと、相変わらずへらへらしてる佐上。
※2021お盆有志さらし投稿作品
最終更新:2021-08-29 15:47:58
8900文字
会話率:67%
鏡の中から現れた「首だけ」のシャシ、鏡の中からシャシを拾い上げたナンナ。ナンナはシャシの「首から下」を探し続けているけれど……。
※2021GWさらし文学賞参加作品
最終更新:2021-06-06 15:44:38
10093文字
会話率:67%