神から魔法の力を授かる儀式──戴聖式。
傲慢我儘令嬢と名高いディア・ムーン・ヴィエルジュは父や兄と同じ「氷魔法」を授かる……はずだった!
実際にディアが授かったのは盾や壁を実物化し、自分や他人を守護する魔法──守護魔法だったのだ。
「守護
、魔法? それって……障壁……を出したりする魔法……なの? そ、それって──推しと推しを閉じ込めて……観察とか、できちゃうんじゃない!? え、最高オブ最高かな??」
そこからディアは自分が乙女ゲーム「黎明のリュミエール」の悪役令嬢に転生してしまったことに気づく。
また、同じ年の戴聖式で現れるはずのヒロインが現れなかったことも知らされる。
ヒロインがいなければ、物語にハッピーエンドはない。
「そうだわ、ヒロインがいないなら最推し溺愛(※BL)ルートを作ればいいじゃない! そして私は頃合いをみて殿下に円満に婚約破棄してもらって、のんびりとオタ活ライフを送るのよ!!」
そうしてディアは最推しであり、この物語のヒロインと並ぶ主人公であるクリスをヒロインに仕立て上げることで、物語をハッピーエンドに導く作戦を考えたのだった……。
***
pixiv/エブリスタ/カクヨム/小説家になろう/魔法のiらんど/アルファポリス/Nolaノベル/ノベルバにて連載中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-06-11 23:01:02
85752文字
会話率:36%
高城亘は父親と二人暮らしの15歳、ある日父親が再婚して同じ年の妹と一緒に暮らすことになって
最終更新:2023-03-27 18:00:00
4021文字
会話率:72%
エミールは身体は小さいけれど元気いっぱいの十一歳。ライヒヴァイン王国の名門軍人一族メルダース家の一人息子だ。
同じ年の王太子キーファが各国王侯貴族の集う全寮制の『学園』へ入学することになり、エミールはその警護官候補として訓練を受けることとな
った。
訓練の教官となったのは、軍の情報部第三室長アルトマイヤー。若輩ながら『凍氷の刃』とあだ名される切れ者で、無口無表情の出世の鬼と評判の男である。
このアルトマイヤー、実はエミールと初対面ではなかった。三年前に出会ったときの印象とは真逆の人間味のかけらもないアルトマイヤーの訓練に、エミールは必死に食らいついていく。
その頃、出世コースのひとつであった王太子警護官の候補から漏れた貴族の陰謀がうごめき始める。大貴族ばかりを狙う暗殺者逮捕の任務がエミールに課せられたのだ。
師弟として信頼関係を築きはじめたエミールとアルトマイヤーは、暗殺者を追う中で、『学園』の闇に触れることになる。
以前「織音りお」名義で書いていたシリーズの長編です。
本編はBL要素ありですが、このお話には関連する描写はありません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-16 18:32:28
84528文字
会話率:34%
世間が注目しているのは、王太子の婚約破棄裁判だ。
王太子は、あろうことか婚約者が着るはずのウェディングドレスを浮気相手に着せて、彼女と結婚したいと王に告げた。
公爵令嬢との婚約は破棄したいと言い出し、裁判沙汰になっている。
新聞には大
々的に、騒動の内容が書かれていた。
王太子は浮気者と市民から冷たい目で見られて、廃嫡の声もあがっている。
王太子を非難するあまり、彼が浮気相手のために作らせたドレスも忌み嫌われるようになってしまう。
メリル・ジェーンは、ドレス生地を作った工場の経営者だ。
浮気に協力した恥さらしとレッテルを張られ、友人の仕立て屋は閉店に追い込まれ、メリルの生地は売れなくなってしまう。
(阿呆が浮気したせいで、なんでわたしたちまで悪いように言われるの?……このままだと悔しいわ)
メリルは古い友人であり画家のロジェを頼り、新しい生地作りを試みる。
ロジェはメリルのことが前々から気になっており、進んで手伝いをした(ただし、メリルに好意は伝わっていない)
ふたりは互いの才能を認めながら、じれったい恋愛をしつつ、世間の悪評をくつがえしていく。
やがてメリルは、婚約破棄された公爵令嬢を助け、劣勢になった裁判を好転させるキーマンとなっていくのだった。
※完結まで、毎日更新予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-12-18 08:00:00
132501文字
会話率:37%
リゼットの家に同じ年の留学生がやってきた。リゼットが最も苦手な国の人だ。異国の男性を前に、リゼットは冷や汗たらたら。
三週間だけの滞在だから仲良くしてほしいと、父親に紹介されたが、彼はこの国の言葉がしゃべれなかった。
「I wanted
to meet you. Do you remember me」
彼の話を聞いて、リゼットは笑顔のまま固まった。
何を言っているのか、ちっとも分からない!
ええ、本当にさっぱり分かりません!
仲良くするなんて、無理です!
泣き言をいいつつもリゼットはお客様だからと、どうにか彼と仲良くなろうとする。
一方、彼はリゼットのことを可愛い、可愛いと言って微笑むのだが、その言葉はリゼットには伝わらなかった。
身ぶり、手ぶり、片言で始まる学生同士の冬の恋のお話。
※言葉の壁を表現したくて、セリフの一部を英語表記にしてあります。言葉の壁は、うろ覚えの英語を聞き取って、使う日本人みたいな雰囲気で書いています。筆者は英語がさっぱりなので、翻訳ソフトに頼りっぱなしです。あらかじめご了承下さい。
※あとがきに彼の言葉の訳がつきます。(甘いので胸焼け注意)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-15 17:34:36
37636文字
会話率:27%
何百年かに一度、異世界からやってきた人間は王族と結ばれ国を豊かにさせる。
そんな御伽噺のような言い伝えが根付くゼオライト王国にミコトという異世界の少女が現れた。
国王をはじめ、国中の人間がミコトと同じ年の第一王子、セドニーと結ばれることを望
んでいた。
セドニーの婚約者であったラピスを除いて。
婚約破棄の日が来るのを待つ身となったラピスだが、その日はなかなか来ず、なぜかミコトと交流を持つことになってしまう。
ラピスの将来はどうなってしまうのか。
ミコトとセドニーは言い伝え通りに結ばれてしまうのか。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2022-10-01 22:03:07
53789文字
会話率:35%
魔力が高いだけで幼いとき親から引き離されて王宮の塔に囲われたユラ。
塔の窓からみえる同じ年の男女がアハハ!オホホ!と駆け回るのを羨ましがるまま年月が過ぎ、男女が仲を深める様子も見守った。
その男女の男の方と結婚する。
国一番の魔力と認められ
てしまったために。
勉強や礼儀、社交に嗜みのダンスやピアノも詰め込まれたのに「ご安心ください。面倒な実務はせずとも良いのです。ただ優雅にゆったりと一日をお過ごしいただいて王子様を生んでいただければ良いのです。」
と、いわれ子を生むだけの正妃になった。
しかも婚姻後5年で王子が生まれなければ、側后に第二正妃候補?!
実務もしない、生めない正妃は不妊魔法をかけられポイッ?!
家族との思い出、私の青春や自由な恋を捨てさせられて他の女にうつつを抜かす王様に嫁がされる‥この責任は王にとってもらいましょう!
ユラの奮闘を3話くらいでおさめたい!
※思いつきで書いた伏線もない技術も文才もないド素人作文のため、読後ご不快を与える可能性がございます。
先に、お詫び申しあげます。
心を海のように広くお読みいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-06-11 04:18:40
1496文字
会話率:7%
簡単なあらすじ:チートスキル持ち追放者に仕事を奪われた王家専属治癒師が、兄とともに国を捨て旅に出るお話。
詳細なあらすじ:ニルソンは王家専属治癒師から外された。理由は有名な冒険者パーティを追放されたユウスケと名乗る男が新たな治癒師となる
からだ。
ジャックは幼いころ治癒魔法に目覚め、教会で暮らしていた。両親から引き離されたうえ、彼らはジャックを神の子としてあがめるようになってしまった。そんな生活の中、唯一普通に接していた兄との文通がジャックの楽しみだった。
ジャックが16歳になり王家専属になって数か月がたったころ、同じ年の青年ユウスケが教会に入ってきた。ユウスケは治癒能力が覚醒し、死者以外のすべての傷を癒せるようになっている国でも唯一の能力持ちだった。最初は、ジャックも彼の能力を認めていたが、ユウスケはずっと自分なんか役に立たないと思いこんでおりだと繰り返し話をしていた。ジャックは、そんなことはないと彼に何度も言うが、ユウスケは全く聞く耳を持たない。
そんな中、ジャックは王家専属治癒師を外され、通常の教会で仕事をしていた。だが、ユウスケの奇跡のような能力を見た民たちが、ユウスケがいないことに不満を持つようになった。なんとか抑えようとしていたが、ジャックは司祭からユウスケを陥れようとしていたと疑いをかけられる。
そんなことをしていないと否定したが、肝心のユウスケが何も言わない。ジャックは、その場で教会から破門されてしまった。
実家に戻ったが、両親からユウスケをいじめたことを言われ否定も届かず実家からも追い出される。
どうしようもなくなり町をさまよっていたところ、兄に保護される。
兄にすべてを打ち明けると、兄も同じような被害にあっていたという。そして兄は言った。世界を見に行かないか?誘われた。
ジャックは幼いころから教会で生活していたからか、外の世界を知らない。ジャックの判断は。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-04-28 21:45:40
10272文字
会話率:50%
小学6年生の少年・ユーリは、同じ年の親友・天平(たかひら)と毎日のようにいろいろな話を語り合っている。今、2人の話題になっているのが東京オリンピックとパラリンピック。開催も危ぶまれる中、どうやれば開催できるか意見を交わし合った結果、「無観客
開催にして、オリンピック・パラリンピック宝くじを世界中で売って開催資金を作る! 当選するのは極々少人数。感染予防遵守を条件に、豪華な特典がついたオリンピック・パラリンピック観戦ツアーに当選者を招待する!」という案を考え出した。けれど話はそこで終わらず、そこからさらに「開会式と閉会式はあいさつだけにして――」「あいさつだけ⁈」という話に。2人の考えるオリンピックとパラリンピックのイメージはさらに膨らんでいき――話が尽きない!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-31 21:30:56
42445文字
会話率:42%
ユーリは小学6年生。彼には同じ年の親友・天平(たかひら)がいる。
天平はユーリにとって、他の子と話さないようなことでも話し合える、特別な存在。
これまでにもいろいろなことを語り合って来た2人。
彼らがいま関心を寄せているのは、東京オ
リンピックとパラリンピックを開催できるかということで――。
開催する場合にと、天平が提案した資金調達案は――宝くじ?! 盛り盛り豪華観戦ツアー? 折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-03-15 00:51:31
17015文字
会話率:37%
この作品は「カクヨム」にも投稿しています。
主人公の須磨は小学生の時に、野球も勉強も上手くいかなくてやる気をなくしていた。そんな須磨は、遊びで卓球をしていると同じ年の知らない小学生と出会う。その小学生と卓球をしたら、完敗した。
最終更新:2021-02-22 21:22:53
43160文字
会話率:58%
少年、トキノが住む小さな村には、大きな森がある。
そして、その森には出会ってしまったら命を奪われる、という伝説の魔女が住んでいる、と言われていた。
村に引っ越してきた、同じ年の少年、アマノと友人になったことがきっかけで、トキノは森の中に
住む魔女の謎を知ることに。謎を知ったトキノは魔女に呪いをかけられてしまい…。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-15 16:00:00
206086文字
会話率:48%
五月一日、紫藤市で殺人事件が起こった。
その陰惨な現場の状況から、犯人は『怪物』だと噂される。
そして、怪物によると思われる殺人事件は連続して行われ――――
同じ年の八月、紫藤市の東側に位置する月ノ樹丘学園で行われるクラス対抗演劇(通称ヴ
ィエ)の準備期間が始まった。
怪物の出現により例年よりも時間を短縮されて行われるそれ。そして、今年のヴィエの目玉である奥路久也という人気者、そして『深窓の令嬢』。二人は、七月末日の夜に殺害現場で出会っていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-02 22:36:49
100665文字
会話率:37%
社交界デビューした10歳の時、私と同じ年の女の子は、全員たった一人の男の子に一目惚れしたんだ。
その男の子と私は、学園で再会した。
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この短編で気になってくださったら、是非連載バージョンも見てください!
「穏やかで楽しく過ごすだ
けの、伯爵令嬢転生生活」
というタイトルで今月完結予定です。
よろしくお願いいたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-08-09 08:13:10
3197文字
会話率:33%
小山田は、中学卒業し、瀬戸内の漁師見習いとなった。友人の真崎は、農業高校園芸かを出て実家の桃農園を手伝った。2人とも麻雀、競艇が好きで、暇があれば一緒に出かける同じ年の友人だ。小山田は、快活で女にもてたが、真崎は、苦手になった。それでも大き
な果樹園を持つ農家だったので、同じ町の洋服店の娘と見合いして結婚した。その後、2人は、日本株投資で少しずつ儲けだした。小山田は、プレイボーイであったが、性格の良さで・・・。アルファポリスに重複投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-18 19:08:27
155538文字
会話率:2%
ある日突如家にたずねてきたのは一緒に同居してほしいと頼んでくる同じ年の女子高生。そんな彼女と生活をしていくうちに心の変化を感じる主人公。高校時代を明るく描くラブコメディです。
ぜひ感想をよろしくおねがいします!!
最終更新:2020-05-24 22:15:55
415文字
会話率:50%
平均よりも明るくて人見知りをすることのない西口真緒も、社会の中に溶け込んでしまえばただのOLでしかなかった。どんなに楽しく遊戯な学生生活を送っていても、大体の人がただの社会人となる。
真緒と同じ年の新入社員として入社を果たした東雲秀は少
し違っていた。名前が表す通りにとても優秀な人材で、入社して二年目にも関わらずに誰よりも仕事を早く完璧にこなす。そんな彼女は入社して以来ずっと定時に帰っている。
秀が定時に帰るわけは妹が家で待っているからだ。真緒はたまたま秀が忘れたスマホを届けることとなり、妹の翔と出会うこととなる。
秀と翔の両親は二人が小さい頃に亡くなっており、姉妹二人だけで苦労して過ごしてきたことを知ると、真緒は度々訪ねては初とも交流をはかろうとする。初めは極度の人見知りでまともに会話さえできなきった翔もだんだんと心を開くようになった。
しかし真緒は知らない。秀が妹に対してもDVをしていることも、それでも姉のことを心の底から愛しており真緒を含めた周りの人に一切興味を示していない翔のことも、なにも知らずに仲のいい友達と思っている。
だから彼女は同期からの警告も響くことがなかった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-03-12 17:52:10
15518文字
会話率:62%
何故、そこに居るのかは分からない。
ただ、気づけばどでかい屋敷とその庭の、他の世界から切り取られた世界に居た。
住む世界以外はただただ広がる青の空間。
空なのか、海なのかさえ分からない。
そんな世界で、俺が同じ年の頃のメイド少女と過
ごす物語。
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思いつきで書き始めたものなので、終着点や世界の設定等々、何もまだ決まっていません。
書きながらまとめていくスタイル、かつ不定期で書く予定なので、おそらく文章の内容や設定含め、大幅な書き直しや休眠もあるかと思います。
よって、申し訳ないですが、上記を気にされない方のみ、お読みいただければと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-01 00:58:27
24725文字
会話率:39%
王家で育てられた(自称)平民少女が、学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
一般常識が一切通用しない少女に友人達は振り回されてばかり、「アリスち
ゃんメイドを目指すのになぜダンスや淑女教育が必要なの!?」
そこには人知れず王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派なメイドになれるのか!? たぶん無理かなぁ……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-11-04 07:00:00
503027文字
会話率:38%
王家で育てらた(自称)平民の少女が学園で起こすハチャメチャ学園(ラブ?)コメディ。
同じ年の第二王女をはじめ、優しい兄姉(第一王女と王子)に見守られながら成長していく。
(平民の)一般常識が一切通用しない少女に回りの友人は振り回されてばかり
、「アリスちゃん侍女を目指すのになぜ社交界用のダンスや礼儀作法、テーブルマナー、ウォーキングレッスン、が必要なの!?Byココリナ」
そこには人知れず(主にアリス)王妃と王女達によるとある計画が進められていた!
果たしてアリスは無事に立派な聖・・侍女になれるのか!? たぶん無理かなぁ・・・。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-07 07:00:00
197011文字
会話率:48%
ちょっと頭の足りない女の子・大野はるかは,同じ年の主人公・村上裕司のちょっとした発言がきっかけで,自ら『征夷大将軍』就任を宣言し,『たまプラーザ幕府』なるものを開き,何やら怪しげな活動を始めてしまい,主人公も巻き込まれてしまいます。
ラ
ブコメ要素は若干あるかも知れませんが,ファンタジー要素もバトル要素もない,単なるおふざけ小説です。不定期に続きを投稿していきますが,どういう展開・結末にするかは作者も深く考えていないので,この先どういう展開になるかは作者の思い付き次第という,いい加減な小説です。
あまり深く考えずに,笑ってお楽しみいただければ幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-30 17:00:00
10474文字
会話率:51%
一年目(大文字、如意ヶ嶽):三十路の一人旅に京都に来ていた女医麻衣子は、満開の桜に粉雪が舞い散る、そんな不可思議な春先の清水寺へ通ずるねねの道で一人の中年男性植村と知り合った。旅先の気軽さから麻衣子は植村と行動を共にした。その後は別れ、それ
ぞれの生活に戻った二人であったが、その同じ年の大文字の送り火の日に、鴨川の橋の上で再会した。そして、「五年間、毎年この五山の送り火を一つずつ観るためにこの京都で会おう」と約束する。
二年目(妙法):二年目も再会した二人は、嵯峨野、保津川下り、竜安寺等京都旅行を楽しむ。植村は二十歳の時に自殺した自分の娘と、麻衣子は亡き父親と、お互いがそれぞれの思い出を重ね、一緒に居る内に次第に強く惹かれていく。
三年目(舟形):不倫の恋に落ちた麻衣子は、植村との恋愛感情の中で人の性の奥深さを知る。「私だって、女だから、自分の子供をこの手で抱いてみたかった」好きな人の子供が欲しい。女の性が麻衣子を動かし、その夏、女の子を身ごもる。
四年目(左大文字):出産を決意した麻衣子に突然の不幸が襲う。妊娠期間中に胃癌を合併してしまうのだった。妊娠合併中の胃癌は予後が不良である。胃癌摘出と帝王切開によるダブルオペレーションにより出産を乗り切り女の子、京子を授かる。同時に行われた胃癌の摘出手術も一時は成功したかに思われたが、転移巣が麻衣子の身体を徐々に蝕んでいた。
麻衣子と植村との人生の糸は複雑に絡み合っていた。麻衣子との会話の中から、麻衣子の母親は、実は植村は自分が学生時代に交際し不本意にも別れることになってしまった男性であることに気づく。そのことを知らないまま麻衣子は他界する。
五年目(鳥居形、曼茶羅山):麻衣子の母親は一人、京子を連れ五山の送り火を観に京都を訪れていた。麻衣子が果たせなかった五年目の鳥居形を観に来た。色とりどりの灯籠が交錯する広沢の池の畔に立ち、幾重にも重なる自分の人生を振り返る麻衣子の母親。鳥居形の五山の送り火の炎の奥に女の感情が激しく揺れる。そしてその時、広沢の池に架かる橋の上に、二人の姿をじっと見つめる植村の姿があった。
やっと自分の思いを託せる男性にめぐり合えた麻衣子であったが、五山の送り火の炎の様に、その限られた時間の中で悲恋に終わってしまった。しかし、そこには幾重にも織り重なる女の性の人間模様が隠されていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-09-07 09:00:00
65212文字
会話率:38%
陽(ハル)渚輝(ナツキ/ナツ)朱希(アキ)風優(フユ)
4人は、同じ年の
それぞれの季節に生まれた孤児
全員が、ある児童養護施設で育ち
何をするにも
一緒の仲良しだった。
これは、彼ら4人の少年の成長と
恋の物語~
最終更新:2019-07-22 20:29:19
7180文字
会話率:25%