宮廷魔術師リオは、地味な【言語魔法】しか使えない「無能」として仲間から蔑まれ、ついに追放されてしまう。失意の中、辿り着いた古代遺跡で、リオは自身の魔法が失われた古代言語を解読し、超強力な「古代魔法」を発動させる唯一無二の力だと知る。
辺境の
地で冒険者となったリオは、【言語魔法】で古代の知識を次々と解き明かし、忘れられた魔法を蘇らせていく。治癒、ゴーレム使役、結界術――その力は人々を助け、リオは「賢者」として成り上がっていく。
古代魔法に詳しいエルフの学者や、腕利きの元騎士といった頼れる仲間も得て、彼の力はさらに増していく。
これは、無能と罵られた落ちこぼれが、世界で唯一の力で理不尽を見返し、失われた魔法の謎と世界の危機に立ち向かう、逆転成り上がりファンタジー! かつて彼を捨てた者たちが後悔する日は近い――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 07:00:00
120993文字
会話率:42%
魔術師団中隊長、レオン・アークライトはある日上司から『悪女』と噂されるリエラ・グランヴェールを参謀として押し付けられる。これは昇進の機会?いやいや単に厄介者を処分したいだけでしょう?
レオンはリエラと共に無茶振りに近い任務を生き延びていくう
ちに、徐々にリエラから影響を受けていき……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 01:46:57
4166文字
会話率:23%
主人公は入学式をサボって屋上に向かった。そしてまた、ある青年も屋上にいた。屋上、それは空に近い所。たとえ幸せでなくても、空はみんなの還る所。貴方は屋上にどんな思い出がありますか?
最終更新:2025-06-28 01:34:12
19039文字
会話率:43%
魔王アトライアスは人間界を支配した。しかし、魔王でありながら彼は人間に対し、蹂躙ではなく、共存に近い支配を選択する。
それから100年勤勉な彼は自身が支配した世界がどのような形になっているか気になり人知れず調査を開始する。
貧しいながらも平
穏な世界が築かれていると思いきや、しかし、その世界は彼が予想していたものとはまるで違うものだった。
自分の統治下で腐敗した世界を正すため、彼は人知れず世直しを始めることになる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-28 00:00:00
117054文字
会話率:38%
春、隣の家から聞こえる目覚まし時計の音。
それは、今日も変わらない“幼馴染”の朝。
進級した高校二年生の春、成瀬煌(アキ)と百合岡夏弥(ナツミ)は、
クラス替えをきっかけに、隣の家以上に“近い距離”で日々を過ごすことになる。
音楽に夢中
な少年と、走ることが好きな少女。
静かに交わる日常の中で、まだ気づかない感情が少しずつ芽吹いていく。
──これは、「ただの幼馴染」だったふたりが、
光のように、音のように、色づいていく季節の物語。
いつか未来を照らす〈最初の一歩〉は、
きっと、なんでもない春の教室から始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 23:00:00
55819文字
会話率:29%
特別な力“天使因子”を持つ者たちは、この国では兵器として管理されていた。
老いを知らず、光を透かすような美しさを持ちながらも、
人々の恐怖と偏見の中で、彼らは自由を奪われていた。
黒髪の青年・**司(つかさ)**は、天使因子を持ちながらも
国家の命令に背き、
仲間と共に小さな革命軍を率いていた。
目的はただ一つ──
「天使に自由を」
すべての命が、自らの意志で生きられる世界をつくるため。
そんな彼の前に現れたのは、銀の髪と蒼い瞳を持つ、名も知らぬ少女。
感情を失い、長いあいだ拘束されていたその少女の瞳に、
司は微かに“生きたい”という光を見た。
彼女の名は結衣(ゆい)。
彼女の持つ力は、ただの治癒ではなかった。
それは──
**「時間を巻き戻す」**という、神に近い“再生”の力。
過去と向き合い、仲間を喪いながらも、司は進む。
たとえこの命を懸けても、少女を守り、未来を切り拓くために。
──これは、「翼を持つ者たち」の反逆の物語。
そして、ひとつの愛と希望が、時を超えて繋がる物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 22:16:01
74405文字
会話率:26%
中流貴族シーラ・カロンは、ある日勘当された。理由はぬいぐるみ作りしかしないから。
戸惑いながらも少量の荷物と作りかけのぬいぐるみ1つを持って家を出たシーラは1番近い町を目指すが、その日のうちに辿り着けず野宿をすることに。
暇だったので、
ぬいぐるみを完成させようと意気込み、ついに夜更けに完成させる。
疲れから眠りこけていると聞き慣れない低い声。
なんと、ぬいぐるみが喋っていた。
しかもぬいぐるみには帰りたい場所があるようで……。
天真爛漫娘✕ワケアリぬいぐるみのドタバタ冒険ファンタジジー
※この作品はアルファポリスにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 22:14:57
79131文字
会話率:54%
2024年10月。辰年も終わりが近い頃。
ファンタジーの類は全て空想上のものと認識されている表社会。だがその裏側には異能エネルギー、異源素(ゼレメンタル)を体に宿した異人(ゼノ)と呼ばれる異能者たち。表向きは彼らも普通の人間として扱われるも
、表社会から遠回しに異能ごとありのままの存在を否定され、犯罪や抗争も辞さない裏社会を中心に君臨していた。
主人公、初月諒花(はつづき りょうか)は人狼(ヴェアヴォルフ)のチカラを宿した異人(ゼノ)であり、その中でも強力な稀異人(ラルム・ゼノ)と呼ばれるチカラを持った長い黒髪を持つ中学二年生の少女。空手の選手になりたかったが異能者であるがためにメディカルチェック制度で不合格にされ入部を取り消しにされた。
小四の時に転校してきた幼馴染であり親友の異人(ゼノ)の黒條零(こくじょう れい)とともにこれまで裏社会より襲い来る敵たちと戦い続け、それらを操る諸悪の根源であり、裏社会の帝王レーツァンの撃破に成功する。
しかしその先で突き付けられた事実は、零がレーツァンをも動かす更なる黒幕から送り込まれた手下であったことだった。確認すべく諒花は零のもとを訪れるが、問い詰めると彼女は自らを小四の時から諒花の監視役として送り込まれていたことを明かし、姿を消してしまう。
そんな中、総帥レーツァンを失った犯罪組織ダークメアの二次団体ワイルドコブラが諒花を狙って攻撃開始。かくして人狼少女の戦いが再び始まった──。
※この作品はノベプラでも掲載しております。
※本作は「 人狼少女は表社会では最強になれなかったので裏社会で無双する!!(http://ncode.syosetu.com/n5249ge/) 」の続編にあたりますが、前作を読んだことがなくても楽しめるように前作のことも語られながら執筆しております。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 22:14:50
266265文字
会話率:42%
500年前、突如平凡な人里に一人魔術を持った人間が生まれた。彼は魔術で水を生み、火を操り、雷を鎮め、その血には一滴で人々の傷を癒す力があった。彼は神として崇められ、文明の発展に大きく貢献した。そして死が近いと悟った時、彼は自身の魔術を12に
分け、最も信頼していた12人に譲渡した。その後遠い東の地で亡くなったと言われている。
そして時は流れ…
都会から少し外れた場所に住む高校生 神奈 優斗。
彼のありふれた日常は学校襲撃というまさかの出来事から一変する。そこで彼の秘密が周囲にばれたことをきっかけに世界と歴史を揺るがす出来事へと発展していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 22:08:37
6935文字
会話率:70%
神話の時代、神に近い存在の怒りを買って呪いを受けた人間達は、呪いと共に手に入れた『特殊能力』を生かして新たな世界を築いていた。
時は流れ、誰もが一つは持っているはずの『特殊能力』を持たずに生まれてきたことで家族に疎まれ、勘当状態で家を
出た元伯爵令嬢エステリーナ・ルー・クレイデン(エステル)は、能力の有無を確かめるため強制的に旅に出ることに。さらに護衛も雇わなければならないと知り、渋々安い報酬で引き受けてくれる人を探してもらう。だがそこに現れたのは、とてもそんな安い報酬では雇えないだろうと思われる、明らかに能力の高そうなおじさん護衛で…
それぞれに重い過去を背負う二人が多くの出会いの中で、様々な騒動に、果ては大きな世界の闇に巻き込まれながらも惹かれ合い、時にすれ違い、それでも前に進んでいく、そんな物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 21:56:51
45238文字
会話率:35%
切なくて、どこか色っぽくて。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。
―― あなたは一人ではない ――
すらりとした見た目で、元運動部の筋肉質。長い人差し指で眼鏡を持ち上げ、理路整然としたショウジ。
その風貌からも、「淡々としていてク
ールだ」と周りからは評されるが、実際は大きな難問を抱え、強引に夢の世界へ落ちる日々を過ごしていた。
大学で出会った友人、純粋無垢で天然ボケな遊の発言に、「何を言ってるのかわからない」とたびたび固まりつつも、居心地の良さを覚えていたある日、遊の紹介で、ひとつ年上の先輩、力也と会うことになる。
指定場所は、【ウィンク・ハート】なる喫茶店だった。
まるで洋館のようなアンティーク調の店内。窓から差し込む太陽の光。サイフォンから漂う、コーヒーのいい匂い。
人知れずロマンチストでもあるショウジは、ウィンク・ハートに胸が高鳴り、おおらかなマスターともすぐに打ち解ける。
そして、力也と対面を果たすことになるのだが……。
【※以下、ネタバレを含みます】
力也を目の前にしたショウジは、息をのんでしまう。
華奢な身体、さらさらの黒髪、長いまつげと、黒い瞳。白い肌に、柔らかそうな唇。
甘くて、濃厚で、上品な、いい匂い。
穏やかな声と、優しい微笑みで挨拶をされ、全てが自分と異なる力也を前にし、ショウジは今までに感じたことのない衝撃が体に走ってしまう。
しかし、力也は微笑みの裏でトラウマを抱え、うまく眠れない日々を過ごしていた。
光を失う黒い瞳、寂しそうな眼差し……。心配するショウジだったが、ウィンク・ハートで開催される小さなコンサートで、力也の歌声を聴くことになる。
僕を月に連れて行って――――?
力也の清らかな歌声と、身をよじって歌う艶っぽさに、鼓動が高鳴るショウジ。
俺が守りたい。そう思いながらも、会うたび、声を聞くたび、あと少し、もう少しと、力也に近づきたくなる自分に戸惑ってしまう。
「この感情を解いてしまって、力也さんに会えなくなったら嫌だ」
月に近い力也の家で、その愛しい寝顔を見守りながら、気持ちを偽ろうとするショウジ。
だが、友情に熱く、正義感の強い遊に諭され、励まされ。
ショウジは自分が抱える偏見と難問に向き合い、力也に思いを伝える決意をする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 21:55:38
176576文字
会話率:39%
『誰もが恐れる冥王ハデスの妻ですが今日もモフモフ愛が止まりません~異世界で、人魚姫とか魔王の娘とか呼ばれていますが、わたしは魔族の家族が大好きなのでこれからも家族とプリンを食べて暮らします~その後の物語』の続編です。
冥王である父と、神の
娘である母の娘として産まれたカサブランカは五十歳。
人間の七、八歳くらいの大きさで成長が止まり、もう四十年が経った。
白に近い銀の髪に海のような青い瞳の美しい容姿の為、父親のハデスはあり得ないくらいの心配性になっていた。
母親であるペルセポネは『一日五十歩、歩きなさい』と世間一般的には激甘な事を言いながらも内心『あぁ……こんな事をさせて身体を壊すんじゃないか』と苦悩する日々を過ごしている。
ただただ子供達に激甘な両親と、ぐうたらしたい娘の物語……?
前作までの登場人物のその後も書かれています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 21:51:26
44093文字
会話率:66%
無能の姫君、槍を手に後宮を舞う!
佳国皇帝の末娘、璃月(りげつ)。
母方の一族が使う〈夢見〉――予知夢の能力を期待されて育った璃月だが、どうやら無能らしい。
失意の璃月は武官である兄公子の真似をして槍に精を出す毎日だ。
その璃月も十五歳
。どこかに降嫁する日も近いだろうに、幼い振る舞いは変わらない。
璃月を後宮の門の外から垣間見ては恋慕をつのらせる兄の副官・暁霄(ぎょうしょう)の想いに気づくはずもなく――。
そんなある日、兄と母の夢にあらわれた〈黒い蝶〉。
後宮の陰謀に気づいた、おてんば公主・璃月。
暁霄や兄たちと共に夢にあらわれた謎を追う!
※実際の歴史上の人物・国家とは関係ありません。あくまで空想の国や制度を設定し書かれた物語です。
※スターツ出版1話だけ大賞/最終選考ノミネート作品「天啓の公主は暁を夢見る」をもとに構成し直しています。
※スターツ出版文庫byノベマ! にも掲載しています。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 21:09:14
10196文字
会話率:45%
アルバイトの帰り道、女神様に後頭部を踏まれて命を落とした僕。
女神様はお詫びに、僕を剣と魔法の世界へ転生させてくれるらしい……が、ハーレムもバトルも自信がない僕は、もっと平和でのんびりした世界への転生を希望した。
――その結果、僕を待って
いたのは時間にして八時間を超える、長い長い説得だった。
説得というよりは、脅迫だか洗脳だかに近いなにかだった気がする……。気が付くと、僕はチートを貰って剣と魔法の世界へ転生することが決まっていた。
そのチートというのも『ありとあらゆるチートスキル、チートアイテムの中から選べる』と言えば聞こえはいいが、要は抽選だ。
『チートルーレット』とやらにダーツを投げて、当たったチートを貰えるらしい。
……もう仕方がない。もうやるしかない! もう八時間の洗脳は受けたくない!!
平穏な来世のために、僕はこの一投に全てをかける――
――その結果がどうなったか、君の目で確かめてくれ! タイトルで微妙にネタバレしている気がするけど、気にしないでくれ!
※全編コメディで、女神様や異世界の住人と、馬鹿なことばかりやっているお話です。皆様に笑っていただける作品を目指します、よろしければお付き合いください。
※カクヨム様でも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 21:03:16
2113499文字
会話率:55%
気に入らないやつは棍棒でぶんなぐるアレルは異世界転生者。
口癖は「ぶちのめすぞ」。
アレルは15歳の頃、12歳の妹が聖女候補に選ばれたため、護衛として魔族討伐の聖戦に同行することとなる。
だが、その真の目的は、報奨金で愛する母(精神年齢
が近いからしょうがないよね)と結婚、もしくはふたりでの生活を手に入れるためだ。
アレルが習得するスキルは、X。正式名称Xitter(旧トゥイッター)。
スマホのような板を手に出現させて、短文投稿コミュニケーションをする能力だ。
最初は無能あつかいされるが、Xは他人の思考を盗み見るチート級能力だった。
しかも、魔王とか、伝説の勇者とか、最強ドラゴンとか、「他人のスキルに介入できるような」超越者たちと相互フォローになってしまい、仲良くなってしまう。
強すぎて孤独な暇人たちは、どこかからアレルを見ているらしく、少し困っただけでも「力がほしいか?」「力をかしてやる」などと脳内に語りかけてくる。
倒すべき魔王とはもう仲がいいから倒す必要はないし、超越者達は弄ってくるし、果たしてアレルの旅はどうなるのだろうか――。
とりあえず、魔族やモンスターより、騎士学校の受験生とか村長とか村民とか普通の人間をぶちのめすことの方が多いくらい、「すさんだ価値観の中世風世界」だから、気に入らないやつは棍棒でぶちのめすのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:36:25
206358文字
会話率:28%
ウィンスレイド王国の王立学院高等科に在学中だったルナリアは、ある日突然、王宮警護隊によって王宮へ連行された。
そこで故郷ダーラウに発生した疫病で領主の父と母を失ったことを知らされるが、王命のせいで王宮の一室で軟禁生活を強いられ、身動きが取れ
ずにいた。
軟禁生活がひと月を過ぎる頃、王宮で仮面舞踏会が開かれることを知り、この絶好のチャンスにルナリアは王宮脱出を試みる。なんとしてでも王宮を出て、王都で頼れる唯一の人、婚約者のトレヴァーに助けを請うつもりだった。
仮面をつけて王宮内を歩き回るうちに、ルナリアは黒い仮面の美しい青年と出会い、彼の助言を得て王宮から出ていこうとするが、そのとき、彼女の前に妖獣と呼ばれる異形が立ちはだかる――。
それから3ヶ月後。
ルナリアは王太子妃となり、夫である王太子ジェレルと愛のない結婚生活を送っていた。
ジェレルが、疫病が原因で死の街と化したルナリアの故郷ダーラウへ旅立つことになり、ルナリアは自分も連れていってもほしいと懇願するが、ジェレルを怒らせてしまう。
王太子夫妻に対する心ない噂にうんざりしながらも、ジェレル不在の王宮をなぜか心細く感じるルナリア。
そこにルナリアの弟フォルシアンが面会に訪れ、ルナリアは意外な形で王宮を出ることになる――。
ウィンスレイド王国に伝わる【月の女神と邪神】の神話の再来が近いとされる中、【呪われた魔剣】を手にした王太子ジェレルと、月の女神の力を封じ込めた【紅の秘宝】を両の瞳に宿すルナリア、そして【国内最強の剣士】でルナリアの元婚約者トレヴァーが、それぞれの生き方・愛し方を模索しながら運命に立ち向かう物語。
※ルナリアの苛酷な過去、及び【月の女神と邪神】の神話に関する記載・戦闘シーン等に残酷な描写が含まれます。
※【同時掲載】小説家になろう、カクヨム、アルファポリス折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:20:00
77472文字
会話率:40%
獣が車輪を牽き、風が帆船を走らせ、川が水車を回す原始的な社会。そこには、魔法使いと呼ばれる特殊なちからを持った人間が存在しています。その一人を求めて、主人公は旅立ちました。物語は、魔法使いが棲むという噂の深い深い森に、もっとも近い宿場町に
到着したところから始まります。主人公の視点で描かれます。そこに生まれ、そこで見るもの。旅人は、重い荷物を背負っていました。──以下、本編【1】の冒頭をご紹介。
* * * * *
最終便で到着し、疲れもあって目を覚ましたのは、翌日の午後だった。携行食の調達が必要だったが市場を見てまわるのはあとにして、おれは地図を売る店を探しに出た。碁盤割りの区画に腰折屋根の木造家屋が井然と並んでいる。公共の施設や商店はそれなりに独自の外観を見せていたが、一般住宅に至っては見事に画一的で、せいぜい軒先の趣にわずかの違いを見いだすのみだった。店の場所はあらかじめ聞いてはいたものの、あちらこちらの筋道を何度も行ったり来たりしてしまって、通行人の助けを借りてようやく見つけ出すことができた。地図を売る店は、通りに面した古書店の真裏にあった。棟続きだったのでどうやら地図屋の店主は古書店の店主でもあるようだった。斑のある硝子窓から中を覗くと、真正面の机に向かっている初老の男と目が合った。白髪まじりのあご髭をたくわえた店主然とした男だった。ためらいがちに扉を叩いてすぐ、背の高い細身の青年が顔を出し、どうぞ、と身をひらいた。こじんまりとした店内の壁一面に、町全体の大きな鳥瞰図が貼り出してあった。世界各地の精細な地形図も十枚ほど貼られており、その中にはロヴリアンス地方の宇宙船古跡の地図まであったので、おれは少し驚いた。青年が言う。「ご入り用は」
* * * * *
※本作品はエブリスタにも掲載しています折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-27 20:10:00
640930文字
会話率:27%
廃村で目覚めた青年テオは、全ての記憶を失っていた。
彼の目覚めに居合わせた美しい天遣<あまつかい>のネージェは、何やら事情を知っているらしく、記憶を取り戻すための『星詠みの旅』へテオをいざなう。
しかしこのネージェという男、性別という概念
を超越した美貌の持ち主だが、とにかく言動が軽く、貞操も緩い。
他にも暴走ロマンチストなハンサム剣士、快楽堕ちしたお色気シスター、元勇者候補生で殺意鬼高な泥棒猫など、個性豊かな仲間を迎えながら、星詠みの旅は続いていく。
星空を見上げて取り戻した記憶の欠片は、やがて百年前の勇者パーティーによる魔王討伐の真相へ繋がる――。
「これは、お主のために吾輩が始めたエピローグだからな」
魔王が消えて百年。テオはなぜ記憶を失い、ネージェは何を見続けたのか。
剣と魔法、勇者と魔王。王道の世界観を綺麗なお兄さんと一緒に楽しむハイファンブロマンス、開幕!
※この作品はカクヨムにも掲載しています。
※身体的・精神的距離が近いなど、BLに近い表現があります。苦手な方はご注意ください。ですがあくまでブロマンスの範疇です。男性キャラ同士が恋愛感情でくっついたりはしません。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:06:30
35872文字
会話率:40%
国の英雄と称えられる若き将、黒狼将アベル。ある日、何者かの手によって呪いをかけられ、彼の身体は幼子の姿に変えられてしまう。
力も名誉も奪われ、待ち受けていたのは「呪いの解析」と称された拷問に近い非人道的な実験の日々だった。
そんなアベルを救
い出したのは、かつて共に戦場を駆け抜けた盟友、赤竜将レオニス。
大人の意識を持ちながら、幼い身体に縛られる現実に苦しむアベルは、再び立ち上がる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 20:00:00
50544文字
会話率:41%
慶応4年の江戸。
官軍だった徳川が賊軍に、賊軍だった西国勢力が官軍となり、天地がひっくり返った。
日本橋魚河岸で肴問屋を営む相模屋武兵衛は、魚河岸総代と共に、町奉行所へ呼び出された。
魚河岸衆で一軍を組織し、京から進軍してくる敵を討てと命令
を受ける。
義勇軍を結成したが、町奉行が代わると解散せよと言われる。
激怒した武兵衛は、無視をして自警団として江戸を守る道を選ぶ。
同じ頃、彰義隊が生まれた。
武兵衛は、彰義隊頭の小田井蔵太と邂逅し、上野戦争の渦中へ共に進んでいく。
歴史資料を駆使して、ノンフィクションに近い、熱いドラマをお届けしたいと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-27 19:00:00
69584文字
会話率:32%