ルイーゼは、魔女に恋愛を占ってもらった。
的中率百パーセントを誇る魔女が言うには、ルイーゼの未来は大きく二つに分かれているらしい。
大好きな先輩の愛人か、ヤンデレくんの愛が暴走した成れの果ての監禁か。
危険な未来を回避するために、ルイー
ゼは魔女から紫色の小瓶を買った。
瓶を持っているだけでいいと言われたのに、ついうっかり!
ルイーゼは、義弟ジュリシスに瓶の中身をかけてしまった。
すると、氷よりも冷たい生意気な弟が激変。激甘デレデレ人間に。
「ルイーゼに寄ってくる男は全員潰す。僕がルイーゼの彼氏になります」
魔女の怪しい薬は、なんと、惚れ薬だった!!
ルイーゼの母が言うには、惚れ薬の効果は三日間。
薬が切れたら、元の関係に戻ると思ったのに……。
あれ?おかしいな?というお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 09:10:00
76783文字
会話率:54%
「いつかフィルを守れるようになって、必ず会いに行くから、それまで――待っていて」
強くなる、そう言ってくれた大事なあの子を、自分も今度こそ守れるように。そうして、必ず彼女を見つけて、今度こそずっとずっと一緒にいる――。
8年前の夏に出会
った優しい親友との約束を胸に、剣と共に生きてきたフィルは、16になった春、育ての親であり、剣の師でもある祖父を失った。
「従えないのであれば、出て行け。以後ザルアナックの名を名乗ることも、周囲に関係を疑われることも慎んでもらおう」
王都に戻ったフィルは、剣を捨てて着飾り、結婚相手を探せという父に逆らい、騎士団へと入団するが、右も左もわからないことだらけ。
しかも、相方兼同室となったアレクサンダー・エル・フォルデリークは、威圧感いっぱいの厳しい雰囲気の騎士。進退窮まったかに思えたのだが、生まれと冷たい言動で周囲からも敬遠されまくりの彼の本性は実は優しいようで、しかも親友の彼女にちょっと似ている気がする。
生まれと性別、2つの隠し事を抱えたフィルは、騎士団で無事自分の居場所を作り、誰より大切な親友を見つけることができるのか?
※本作品は、以前自サイトにて公開していたものの、改稿版となります。※主人公の職業上、残酷/グロ描写があります。※直接的・具体的な描写ではありませんが、登場人物の関係性の表現のため、性描写があります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 08:02:50
996924文字
会話率:38%
政略結婚を破棄された公爵令嬢クラリスは、森で拾った“おこりんぼ魔狼”をきっかけに、捨てられた魔物たちの保護団体設立を決意。しかし、その前途は多難! 貴族社会の冷たい視線、役所の書類地獄に加え、保護した魔物を狙う悪徳商人や、魔物排斥を叫ぶ過激
派教団まで出現! 元婚約者の騎士アンドリューや個性的な仲間たちと共に、クラリスは前世の動物園飼育係の記憶(と持ち前のドタバタ気質)を武器に、ユーモアと愛情で困難に立ち向かう。目指すは魔物と人が笑って暮らせる楽園! 大混乱の保護活動は、やがて王都を揺るがす大騒動へ発展する!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 08:00:00
13754文字
会話率:39%
主人公・鳴瀬ジロウ(なるせ・じろう)は生命保険・損害保険の天才営業マン。日本一の保険代理店社長として夢のグローバル展開目前、カジノオーナーとの大型契約をまとめあげた帰路、天災と事故が重なり壮絶な最期を迎える。
神界で「保険の女神」ミーティア
(絶世の美女)と邂逅。命が軽んじられ魔物がはびこる異世界で、保険の概念を広めてほしいと頼まれる。保険と魔法を融合した「契約魔法(インシュアランスマギア)」というユニークスキルを授かり、16歳の商人一家の三男・ジロウとして転生。
最初は「保険?怪しい」「詐欺師?」と冷たい視線を浴びるが、持ち前の交渉術と誠実さで困窮する村人や冒険者たちを救済。命や財産を守る保険の意義が徐々に認知され、商人組合や冒険者ギルドとの提携にも成功する。
次第に王侯貴族や魔族勢力までが巻き込まれ、魔王討伐や国際的な政治・経済戦争に発展。ジロウは次々と現れるヒロイン(冒険者アスカ、エルフのユイ、兎人族のレム、龍人族のカナ、若き魔王セラ)たちと共に、戦いと恋と交渉を繰り広げていく。
かつてのライバルや恩師も異世界で登場し、信念とユーモアで世界に“安心”をもたらす保険革命が始まる――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 07:41:35
10544文字
会話率:28%
カールは学園の卒業式を終え、心の中で晴れやかな気持ちを抱えていた。長年の努力が実を結び、婚約者リリスとの結婚式の日が近づいていたからだ。しかし、その期待は一瞬で裏切られた。
「カール、私たちの婚約は解消するわ。」
リリスの冷たい声がカ
ールの耳に響いた。周囲の生徒たちがざわめく中、リリスは冷徹な目で彼を見つめ、婿養子先として選んだのは、他の家の美しい子爵家のダンガーだった。
カールはその瞬間、胸に重い衝撃を感じた。だが、それ以上に、心の中で何かが揺らぐのを感じた。自分は一体何者なのか、この世界のことはどうしても忘れられない、という感覚が、まるで記憶の底から押し寄せてきた。
そして、その瞬間、過去の記憶が一気に甦った。
「そうか…俺は過労で死んだんだ。」
彼は呟いた。過去の現代での生活、無理をして働き続けた結果、命を落としたこと。その死が、まさにこの世界への転生の原因であったのだと気づいた。
「今度こそ、無駄に死ぬわけにはいかない。」
カールは立ち上がり、婚約破棄の現実に打ちひしがれながらも、心の中で新たな決意を固めた。過去の無駄な労働に囚われることなく、この世界で新しい人生を生きるべきだと。
追放と新たな発見
カールの異世界での記憶が完全に戻ったことで、伯爵家からはさらに厳しい処遇が下された。追放されたカールは、家族との絆を完全に断たれ、辺境の村でひっそりと暮らすことを余儀なくされた。しかし、追放されることは、ある意味彼にとっての新しいチャンスだった。
「これで自由だ。」
カールは、冷徹に自分を追放した伯爵家に対して、怒りよりも安堵を感じていた。彼は異世界の知識を駆使して、どこででも生きていける自信を持っていたからだ。
いまこそ、カールの婚約破棄から始まる追放生活は始まろうとしていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 07:20:00
219211文字
会話率:34%
王都の中央にそびえる白亜の塔――その頂には、選ばれし者のみが入ることを許された「王都学院」が存在する。魔法と剣の才を持つ貴族の子弟たちが集い、王国の未来を担う人材が育つこの学院に、一人の少女が通っていた。
名はベアトリス=ローデリア。金
糸を編んだような髪と、透き通るような青い瞳を持つ、美しき伯爵令嬢。気品と誇りを備えた彼女は、その立ち居振る舞いひとつで周囲の目を奪う、まさに「王都の金の薔薇」と謳われる存在であった。
だが、彼女には胸に秘めた切ない想いがあった。
――婚約者、シャルル=フォンティーヌ。
同じ伯爵家の息子であり、王都学院でも才気あふれる青年として知られる彼は、ベアトリスの幼馴染であり、未来を誓い合った相手でもある。だが、学院に入ってからというもの、シャルルは王女殿下と共に生徒会での活動に没頭するようになり、ベアトリスの前に姿を見せることすら稀になっていった。
「ベア、また一人で昼食か?」
友人の一人が声をかけても、彼女は微笑みで答えるだけだった。その微笑は、どこか寂しげで、冷たい風のようだった。
「私は平気よ。彼には……王女殿下という、ふさわしい方がいらっしゃるもの」
そう言ってベアトリスは、手にしていた魔導書を閉じ、立ち上がる。そして学院を離れ、城壁の外れにある「旧市街の地下迷宮」へと足を運ぶのだった。
かつて王都を守るために築かれたその地下迷宮は、今では訓練場として解放されており、一定以上の許可を得た生徒ならば立ち入りが認められていた。だが、危険な魔物が潜むその場所に足を踏み入れる者はそう多くはない。
しかし、ベアトリスは違った。
「──火よ、我が敵を焼き尽くせ。“クリムゾン・レイン”!」
紅蓮の雨が降り注ぎ、現れた魔物たちが一瞬で灰と化す。彼女の魔力は学院でも屈指のものであり、その戦闘技術もまた実戦経験に裏打ちされたものだった。
怒り、悲しみ、失望。シャルルへの報われぬ想いが、彼女の心に炎を灯し、それが戦場での強さとなって現れる。何度も迷宮に足を運び、何百、何千という魔物を打ち倒すうち、いつしか彼女は「地下の女王」とまで呼ばれるようになっていた。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-03 12:20:00
111371文字
会話率:35%
ゲームの悪役令嬢に転生し、ストーリー通り生贄になったエリザベス。魔王城の謁見室、魔族に囲まれている中、彼女は叫んだ。
「私を食べるより、料理させた方が美味しいものを長く食べられるわよ!!」
食われるわけにはいかない。なぜなら彼女は前
世で料理人として生きるはずだった、つまりは調理する側なのだから。
前世の知識を活かし、冷たいのにどこか優しい大食漢の魔王や曲者ぞろいの四天王、ほかにも個性豊かな魔族たちと送る社員食堂立て直しライフ!
「……おいしい、おかわり」
いっぱい食べてくれる魔王に絆されてしまったのは……、仕方ない。
※この作品は短編で投稿していた「前世料理人は生贄になりません」のリメイク&長編verです折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 07:06:11
45050文字
会話率:47%
「ならば我が剣に仕えなさい。その命、私のために使い切るのよ」
かつて灼熱の王国で“焔術師”として誇り高く生きていた黒き男・オバシは、今や魔導使いの魔力によって両手の自由を奪われた捕虜として白き王国の大理石の宮殿に跪いていた!
自らの故郷
を滅ぼした貴族の闇を暴くため、祖国を占領してきた『ヴィンテルガルデ王国』が任命した総督の邸宅を調べる際に反逆罪としての濡れ衣を着せられた彼は、戦いに敗れヴィンテルガルデ王国の本土に連れてこられた。囚われの身から脱出するために失敗した34歳の彼は18歳の冷徹な騎士候補生1位・シルヴィアーヌ・フォン・ ファルケンハインに捕まった。
シルヴィアーヌは彼に『下僕』としての命拾いを与える代わりに、忠誠を強いる。「貴族の剣」として生きてきた10代後半の少女と、「焔の守り手」としての誇りを奪われた30代のおっさん――!
最悪の出会いが、やがて運命を変える共闘へと発展していく。
シルヴィアーヌは最初、オバシをただの使い捨ての駒としか見ていなかった。しかし、宮廷に渦巻く陰謀と襲い来る刺客の中で、幾度も命を救われていく彼女は、次第にその強さと信念に心を揺さぶられていく。剣と焔が織りなす連携の中で、2人の心は静かに近づいていく。
やがて少女は王国の偽善と向き合い、自らの信念を賭けて彼を解き放つ――「下僕」ではなく、「対等な騎士」として――!
これは、冷たい雪の貴族と、燃え上がる焔の異邦人が織りなす、愛と反逆の冒険譚。
彼の焔が、彼女の氷を溶かす時、世界は変わる――!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 04:15:41
58572文字
会話率:29%
それは突然に、ダンテミリオの妹、アリスが死亡した。
姉であるアリアが急死した妹のために、世界に10ある禁忌の1つを破り、アリスを幽霊という形で世界に留めることに成功した。
そんな2人はアリスの死亡という理由で休学していた学園に復帰し、再度学
園生活を送ることになる。
迂闊で小動物的な姉にハラハラしながらもサポートするアリスと、妹の死の理由を探すアリア。
2人の通うメイガル学園の中にアリスの死の理由があると確信しているアリアは時に笑い、時に泣き、時に数少ない友人と一緒に、そしてアリスと協力して、学園に潜む悪意に立ち向かう。
そんな学園生活を送るのだけれど、そんな折、アリアはある生徒がアリスの死にかかわっていることに気が付き、その生徒を追い詰めるのだが、アリス殺害の理由がひどく幼稚で、あまりにも勝手な理由であることに、その生徒と戦うことをアリアは決意する。
しかしその生徒もまたアリアに対抗し、あらゆる手段を用いて彼女を殺そうとするのだが、しかしその生徒は知らなかった。
学園一の才女ともてはやされていたアリスとその才能の搾りかすと呼ばれていた姉であるアリアの才能を知らなかった。
アリアの禁忌とは魂への干渉――誰もが踏み入ることのできない絶対唯一にして、最も優しく冷たい魔法。
アリアの力を見極めることのできなかったその生徒は、彼女の逆鱗に触れたことで、その魂に永遠ともたらされることのない熱を求めて彷徨うことになることで決着がついたのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 00:05:15
107564文字
会話率:65%
南極の極寒、閉ざされた巨大基地。深く眠っていた未知のアーティファクト、「光の環」が目覚める。
それは太古の遺物か、あるいは――人類への遥かなる呼びかけか? 複雑な模様に隠された、宇宙の根源的な秘密とは?
集結した各国の精鋭科学者たち。言語学
者、考古学者、そして研究主任・澪。彼らを待ち受けていたのは、国家間の思惑が複雑に絡み合う、冷たい現実だった。
だが、研究主任・澪には予測不能な進化を遂げるパートナーAI、リリがいた。彼女こそが、謎を解き明かす唯一無二の鍵となるのか?
猛烈な暴風雪に隔絶され、外界との通信が断たれる極限状況。
「光の環」から、遥か星々の彼方からのメッセージが届く。その存在は「エコー」と呼ばれた。
「エコー」が突きつけたのは、科学技術だけではなかった。分断された国家間の対立。人類は、この壮大な未知に対し『一つの声』で応答できるのか?
これは文明としての「試練」であり、未来への「壮大な問いかけ」だった。
未知との対話、そして極限状況が、彼らの絆を深め、変革を促す。対立を越え芽生える人間的な繋がり。AIと人間が共に成長する中で、研究主任・澪は自らの「内なる光」を見出していく。
はるか宇宙からの声に応えるのか、それとも…?
人類の運命をかけた、遥かな旅が、今、南極で始まる――。
壮大なスケールと張り詰めた緊張感で描かれる、緊迫の本格SF。
全20話(前後編あわせるとのべ49話、ストック済みなので完結保証作品です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 00:00:00
226688文字
会話率:48%
幼い頃から未来の自分を名乗る幽霊クロに憑りつかれた少年、白純(つくもじゅん)。
高校生になった純は私立日々野高校に入学し、他の女子とは一線を画す完璧美少女である英紅百合(はなぶさくゆり)と出会う。
最初こそ紅百合に惚れていた純だったが、未来
でクロと紅百合が爛れた肉体関係にあると聞かされ、彼女の本性を知ったことで完璧美少女がただの猫被りだったことを知って幻滅してしまう。
突然冷たい態度になった純を訝しんだ紅百合は純を校舎裏に呼び出し、自分の本性がバレていないかを遠回しに問い詰めようとする。
その結果、純はつい「猫を被ることは疲れるからやめた方がいい」と本音を零してしまう。
そして、紅百合は自分の本性をバラさないように純を脅し、ストレス発散と称して純の家に上がり込み、自由に過ごす関係が始まるのであった。
※こちら第37回ファンタジア大賞前期 四次選考までいった作品をリメイクしたものになります。
※この作品は「ハーメルン」様にも掲載しています。
https://syosetu.org/novel/335950/
※この作品は「カクヨム」様にも掲載しています。
https://kakuyomu.jp/works/16818023212212814798折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 00:00:00
63119文字
会話率:47%
魔術を持つ家庭に生まれた主人公
魔術を扱える者が集まる学校に入学し、悪を祓う物語
日々鍛錬する中、目覚める力
冷たい過去を持つ敵
恨みを晴らすために次々と人々を襲う
彼に待ち受ける運命は、、、
最終更新:2025-05-20 23:50:00
32153文字
会話率:89%
嫁ぎ先の王から「愛することなどない」と言われ、
周囲からは「お飾り王妃」と侮られる――。
それでも、帝国の皇女クリスベルタは微笑んだ。
寵姫がいる? 民に歓迎されない? 上等ですわ。
ならばこの王国、まるごといただきましょう。
冷遇・陰謀・
嘲笑? すべてを跳ねのけ、
策略と知略で王国を手中に収めていく“嫌われ王妃”。
ただ「国を獲る」ために嫁いだ皇女が、
冷たい玉座を笑顔で乗っ取る、孤高の王妃の征服譚!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 21:13:41
17066文字
会話率:17%
今は昔、西の大陸の内地に、ふたりの王に治められる国があった。
“昼の王”は血統で継がれし男の王。
“夜の王”は予言の力を持つ女の王。
創世よりこの地には、神の力を持つ聖女が常時ふたり存在するという。
聖女の証は胸に現れる不死鳥の刻印。
夜の王“大聖女”が死ねば、新たに聖痕の浮かびあがる少女が王宮に召され、代替わりを待つ。
聖女はその神聖なる血ゆえに、人間の男と婚姻を結べない。
胸の不死鳥が人の男の熱を感じれば、すぐに飛び去ってしまう──そう言い伝えられている。
しかし此度の世継ぎ聖女、アリアンロッドは美しい王太子に恋をしていた。
結ばれない運命であれ、彼女は王宮で研磨を怠らず過ごしていたが──
ある日、王太子に隠し部屋へ呼び出され、ソワソワして出向いたら、「王宮から出ていってもらう」と宣告されてしまった。
彼女は一向に、神の力に目覚めずにいたからだ。
追放先への道中、アリアンロッドは狼藉者に襲われる。
そのピンチを助けてくれたのは、王太子の近衛剣士アンヴァル。
「私、今は役立たずだけど──必ず王宮に帰還するわ!」
彼に向かってその決意を叫んだ瞬間、強く冷たい神風が吹いた。
アリアンロッドはその風に煽られ、≪予言の力??≫に目覚めるのだが──
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 21:10:00
97984文字
会話率:51%
第Ⅰ幕:静寂なる《虚無殿》
星なき天。音なき風。
色も、音も、概念さえも希薄に溶けた虚空の中に、ただ一つ、そこだけが“意味”を持って存在していた。
──《虚無殿(ニヒル・ヴェイ)》。
それは、神話階層に属する制圧戦略本部。
宇宙の果てに
すら属さず、時間軸の外に在り、いかなる次元観測者からも干渉不能な「純粋思考存在」のみがアクセス可能な絶対領域。
この殿堂は空間ではない。“意思”のために構築された、“神格知性”専用の概念基盤である。
無限に広がる闇の中心に、それは浮かんでいた。
──惑星《アルティ=ゼノス》の立体投影。
天球儀を思わせる淡い蒼の光球が、幾重にも複雑な魔力演算構造を伴って、重層的に回転していた。
空間に浮かぶ軌道帯には、文明圏の活動密度、魔素流動図、神性分布、霊的干渉濃度、さらには次元横断の痕跡までもが、リアルタイムで反映されている。
ただの地図ではない。
これは惑星全体の“生命と魔法の構造式”を視覚化した“生ける星の投影体”だった。
そして、そのホログラムを、じっと見下ろしている存在がいた。
闇より深き漆黒の座、《玉座構造体エンド=ノヴァ》に鎮座するその巨影。
彼の名は──
《ヴァル=ザイン=ノワリア=レーヴァギア》。
エターナル・ノーブル・デビル吸血魔竜。
幾千の魔王を滅し、幾万の神の因果を刈り取った、神話階層における“禁域超越存在”。
神々をも超える存在でありながら、なお《創造》を欲する者。
彼は今、この星における“新たなる神話”の開始地点を選定していた。
「──ラムドゥ、出よ」
淡々とした命令に、空間が波打つ。
空間認識座標【N-∞】が開放。
幾何学的な魔術構造が光を描き、その中心から冷たい青白い光が展開された。
現れたのは、宙に浮く一対の魔術核と黒銀の杖型インターフェースを持つ存在。
人の形ではない。
それは《ダンジョンコア》、そして分析知性体にして、ヴァル=ザイン直属の補佐機構。
《ラムドゥ=ネイル・オルトラージュ》。
「認識完了。存在確認。貴殿の“観察”要請に応じ、アルティ=ゼノス全土の大陸構造、魔力構造、霊的流動、支配領域、神性分布を統合解析──」
「戦略的ダンジョン創造における最適候補群を提示する。進行を許可されたい。」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 21:08:10
18799文字
会話率:32%
気がついたら悪役令嬢・リリエラに憑依していた私。
これは乙女ゲーム『暁の誓約〜運命を紡ぐ聖女たち〜』の世界。
破滅確定の悪役ポジション?むしろ好都合!
婚約破棄イベントなんてこっちからぶっ壊して、攻略対象もドレスも立場も全部謳歌してやる!
──そのはずだった。
目が覚めたら、そこは“絶対行ってはいけないバグルート”。
攻略対象外、最強の大魔法使い《ジル=アルカイン》の塔の中。
これ、原作でも一部ユーザーにだけ知られてた裏ルートじゃん!?
なんで私、開始5分で監禁されてんの!?
この世界、なんかおかしい。
ジルの視線は執着に濁り、私に向ける手は優しくて、怖いほどに冷たい。
……え?
「お前は俺のものだ」って、原作にこんなセリフあったっけ?
自由を求めた悪役令嬢が、なぜか最も束縛の強い愛に堕ちていく──
これは運命バグルート、強制監禁ラブの始まり折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 20:58:27
2010文字
会話率:19%
ある日、主人公の春樹は席替えで雪宮さんと隣になる。雪宮さんと今まで話したことがなかった春樹はどうにか話せるように奮起しようとする。しかし、返ってきたのは冷たい一言。それに対して理由を考える春樹だが、ドアのチャイムが鳴り、出るとそこには…
最終更新:2025-05-20 20:30:40
848文字
会話率:40%
夫であるリーフク・リリィ・オスーベリーに裏切られたオスーベリー公爵夫人のルシーナ・リリィ・オスーベリー。尤も、もう直ぐ離婚をする予定なためルシーナ・リリィ・エースロールになるのだが。
撫子色の瞳と、薄墨色の髪の持ち主の彼女は、政略結婚でリー
フクに嫁いだ。政略といってもルシーナはリーフクのことを異性として慕っていて、リーフクも己のことを異性として想ってると思っていた。
だが、ルシーナは信用出来る学園時代の親友から——。
『ねぇルシーナ様! 私見てしまったの! 貴女の旦那様が、違う女性を別宅に入れるのを!』
信じられない、という気持ちも無論あった。だが、どんどん証拠を掴んでいって、目撃者もたくさんいて、もう、信じないという真似は出来なくなった。
場面は変わり、ルシーナがリーフクを問い詰めている最中。
「ち、違う! 俺はそんなことしていない!」
「リーフク様……。わたくしだって、そう思いたいですわよ」
だが、どんどん問い詰めていくうちに……。
「もう一人の妻がいます!」
——と、白状したのだ。
離婚届にサインをしてもらい、慰謝料も近日中に貰うことになるだろう。
ルシーナは部屋を後にする時に、リーフクを冷たい目で見ていた。だが、その瞳の中には悲しさの色が映っていた。
真冬の時期はどの領地よりも寒い、オスーベリー領。
それをルシーナは約一時間、歩いていた。
(つら……い)
積雪に埋もれないように足に力を入れて進むルシーナは、もう限界を超えたと言っても良い。
そして、やっと、やっと暖かそうな土地が見えて、あそこがオスーベリー領の終わりなのだと分かった。
頑張って最後の力を振り絞ると、やっとオスーベリー領を抜けた。
だが、当たり前だがルシーナはその抜けたところで倒れる形で眠ってしまった。
〜〜***〜〜
ルシーナが倒れてしまって暫く経った頃。一人の男が通り掛かった。
「……?」
人影が見え、そこに行ってみると、そこには一人の女が倒れているではないか。慌てて息をしているか確認をすると、眠っているだけだと分かり胸を撫で下ろした。
『クゥン』
「……! なんだ、ベズか。すまない、この女性を助けるのに手を貸してくれるか?」
『クン』
「ありがたい」
——ルシーナは一匹の狼と一人の男によって、助けられた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 19:19:16
11896文字
会話率:40%
「俺は一生、君を守る」
精霊の力を借りて世界が回る、精霊王《源竜》の加護を受けし世界。
令嬢レインは、騎士となった婚約者エルマハルトとの未来を夢見ていた。
だが、妹の一目惚れによって婚約を奪われ――
さらに、両親の命で“妹の専属メイド”に落
とされてしまう。
冷たい床に膝をつき、理不尽な折檻に耐える日々。
心が折れかけたその時、彼女は青年の姿をした源竜に救われる。
「メイドが逃れられぬ運命なら、今度は俺が君のメイドになろう」
源竜の『メイド』として新たな人生を歩み始めたレイン。
だが、彼女を見限ったはずのエルマハルトが再び姿を現し──
婚約破棄の裏に隠された真実が、二人の運命を揺るがしていく。
※この作品は再執筆した作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 16:42:58
7861文字
会話率:39%
あらすじ:
リナは、ガールズバンド「StellarVox」のボーカルとして、力強い歌声でインディーズシーンを席巻していた。しかし、事務所の圧力と仲間たちの冷たい態度に悩みながらも、彼女はひたむきに歌い続けていた。しかし、ある日突然の裏切り
によって、リナはバンドとファンから孤立し、すべてを失う。
心の中で絶望が広がる中、彼女は東京を離れ、海辺の町で静かな日々を送ることに決める。だが、音楽を離れても心の奥底に残る歌の衝動は消えることなく、ある夜、リナは再び歌う決意を固める。
半年後、新たな名前「ミィコ」として配信を始めた彼女は、カメラの向こうで震える手で歌い始める。その歌声は、誰もが求めていた心のひとしずくとなり、少しずつ彼女の新たな物語が始まる。
過去の傷を抱えたまま、リナは新しい自分を探しながら、再び舞台に立つことを誓う。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 15:00:00
19834文字
会話率:30%
目覚めたら、そこは私の自宅ではなく、見知らぬ豪奢な部屋だった。
赤い瞳の男に「今日からウェブロード家の養女だ」と一方的に告げられ、私は何が何やら分からなかった。だけど──
「ここは、小説の世界なんだ」
そう分かった瞬間、私がやるべ
きことが分かってくる。
理不尽な環境と冷たい視線に晒されながらも、私は少しずつこの世界の仕組みと、自分がここに呼ばれた意味を探り始める。これは、私──“小説の読者”が生き抜く、陰謀だらけの小説だ。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 14:50:31
38557文字
会話率:36%