アンリエットは祖父であるスファルツ国王に呼び出されると、いきなり用無しになったから出て行けと言われた。
次の王となるはずだった伯父が行方不明となり後継者がいなくなってしまったため、隣国に嫁いだ母親の反対を押し切りアンリエットに後継者となるべ
く多くを押し付けてきたのに、今更用無しだとは。
しかも、幼い頃に婚約者となったエダンとの婚約破棄も決まっていた。呆然としたアンリエットの後ろで、エダンが女性をエスコートしてやってきた。
アンリエットに継承権がなくなり用無しになれば、エダンに利などない。あれだけ早く結婚したいと言っていたのに、本物の王女が見つかれば、アンリエットとの婚約など簡単に解消してしまうのだ。
失意の中、アンリエットは一人両親のいる国に戻り、アンリエットは新しい生活を過ごすことになる。
そんな中、悪漢に襲われそうになったアンリエットを助ける男がいた。その男がこの国の王子だとは。その上、王子のもとで働くことになり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 22:21:40
19912文字
会話率:46%
王太子と愛し合っている妹のエレーヌ。美しいエレーヌは社交界で一目置かれる存在だ。しかし、エレーヌは病弱で子どもを産めない可能性があった。
そんなエレーヌに代わり、王太子の婚約者にさせられたのが、地味な姉のソフィーだった。
子どもを
産む為だけの、形だけの婚約者ということで、舞踏会ではエレーヌだけがエスコートされ、ソフィーは独りぼっちで放置される。
……あぁ、私なんて、生まれてこなければ良かったのに‼
そんなソフィーを、夢の中でずっと見ていたのが、もう一人のソフィーだった。
夢の中の出来事のはずが、なぜか現実に近づいていき——?
「あれが私の運命だというのなら、変えてみせる!」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 19:01:24
152331文字
会話率:45%
キャナリィ・ウィスタリア侯爵令嬢はフロスティ公爵家の後継であるシアンと婚約中である。
ある日キャナリィの通う学園に、隣国からスカーレット・シルバー第一王女が留学してくるという報せが届いた。それも三学年の夏休暇明けという中途半端な時期から
──。
シルバー王国と言えばシアンが去年まで留学していた国である。そして王女に婚約者はいない──漠然とした不安がキャナリィの心を乱す。
そして案の定王女はシアンをキャナリィから引き離し、そばに置いた。
一方、シアンの兄ジェードに長年付きまとうビアンカ・ルーベルム侯爵令嬢は王女を利用してジェードとその婚約者であるクラレット・メイズ伯爵令嬢の婚約破棄を目論んでいた。
このままいけばスカーレットの婚約者にシアンが、婚約者不在となり身分的にも問題のないキャナリィは必然的に王太子であるグレイの婚約者に収まることになってしまう。
キャナリィとの婚約解消の危機に苛立つシアンだったが、追い打ちをかけるように学園の年中行事であるサマーパーティでスカーレットのエスコートを命じられてしまう。
しかもキャナリィのエスコートを王太子殿下が務めるという。
このままサマーパーティに参加することになれば婚約者の交代──そんな重要な意味を持つ学園のサマーパーティーの時間が一刻一刻と迫っていた。
王太子殿下を待つ控室で、シアンを奪われようとしているにも関わらず何処までも「貴族」であろうとするキャナリィにスカーレットは不敬には問わないから言いたいことを言うようにと詰め寄る。
キャナリィは少し考えるような素振りをすると口を開いた。
「では、あなたが彼に嫌がらせをする理由をお話しいただいても?」と。
★
覗いてくださりありがとうございます。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾
最終話まで予約投稿済みで、7時19時更新です。
★このお話は「で。」シリーズの第三弾です。
第一弾「で、私がその方に嫌がらせをする理由をお聞かせいただいても?」
第二弾「で、あなたが私に嫌がらせをする理由を伺っても?」
第一、二弾の内容はこんなことがあったよ的エピソードで出てきますが、勿論このお話だけでも大丈夫ですよ!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 19:00:00
48128文字
会話率:15%
ハイヒールの高さがその家の家柄・財力などすべてを表すという世の中で生きる傾いた侯爵家で暮らす王太子と婚約しているロロですが、とある夜会で足首を捻挫。ハイヒールを履くなんてとてもじゃないけど無理です。ヒールも折れたようだし。そんな彼女に王太子
が放った言葉。
「お前の俺を想う気持ちなんてその程度なんだろ!もうお前とは婚約破棄をする。お前の顔など見たくもない。国外追放だな」
翌日はとりあえず、いつも通っている学園に行きましたが、嫌味だらけ。
昨夜家までエスコートして下さった殿方(隣国の王太子様)の国へと国外追放されることに決めました。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-25 08:20:04
5323文字
会話率:38%
人の心が読めてしまう令嬢、褒められても腹の内は頭の中に流れてくる心の声。
デビュタント当日、エスコートは婚約者というのが通例ですが、知っているのです。彼女の婚約者は令嬢の家を結婚後乗っ取り、愛人とウハウハ生活をしようとしている事を。
そんな
彼女が婚約破棄目指します!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-24 13:20:00
2382文字
会話率:34%
教会領の子爵令嬢のハリエットは、学院卒業後は領地に戻って母の跡を継ぐ予定の、ちょっぴり力こそパワーな美少女。
勘違い公爵令息に勝手に溺愛され、その婚約者に詰められ、学院内を逃げ回る日々。
ストーカーの無理強いエスコートから逃がしてくれた騎士
貴族の庶子コーネリアスに求婚するものの、あっさり玉砕。
でも、騎士の子なのに100000%頭脳担当の彼には思わぬ闇があって…
ストーカーから逃げ回りながら、やや脳筋美少女と完全インドア派のダウナー系モブが未来を模索する話。ハッピーエンドです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 23:52:41
142232文字
会話率:35%
「帝位につくまでのエスコートを」帝国の第二皇女アマテリアが属国の王子ジグートに告げた。ジグートは、陥れられそうになった自身を救ってくれた恩義に報いるため、皇女の手を取る。
社交の華として美しく咲いていたアマテリアだが、未来を見通す賢者の力を
秘めていた。神から授けられた力で破滅の未来を回避するため、アマテリアとジグートは覇道へと踏み出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 20:00:11
24002文字
会話率:51%
「……気持ち悪い。どうせ、この婚約も嫌なんだろ?」
――それは、婚約者との初対面で言うセリフじゃなかった。
貴族の義務で結ばれた政略婚約。
アーデン伯爵家の次男ノエルは、婚約者リヴィアに一目惚れするも、動揺から暴言を吐いてしまう。
謝る
間もなく彼女は留学し、以降のやりとりは一切ナシ。
「これはもう婚約破棄確定だな……」と覚悟していた数年後──
「ご無沙汰しております、ノエル様」
戻ってきた彼女は、誰もが振り返る“完璧な淑女”になっていた。
近づきたいのに、近づけない。
謝りたいのに、言い出せない。
なのに毎回エスコートされるのは、僕の方!?
やがて二人は、魔石に秘められた謎と学院内の異変に巻き込まれていく――
これは、不器用な少年と完璧すぎる令嬢が、すれ違いながらも心を通わせていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 12:10:00
152692文字
会話率:34%
頭を打った衝撃で、公爵令嬢ロザリンドは前世の記憶を取り戻す。彼女の前世は、ファンを熱狂させた宝塚歌劇団の男役トップスター『朝霧 玲』! しかも、ここは自分が悪役令嬢として断罪される乙女ゲームの世界で、すでに破滅フラグが林立していることに気づ
く。
婚約者の王子はゲームのヒロインに夢中で、このままでは婚約破棄からの家門没落は避けられない。
「冗談じゃない! 緞帳が上がる前に叩き出されるなんて、トップスターの名が廃るわ!」
絶体絶命の状況で、彼女が導き出した前代未聞の解決策。それは――「王子がヒロインを落とす前に、私が彼女を口説き落とせばいい」。
嫉妬に狂う代わりに、男役として培った完璧なエスコートと甘い囁き、そして圧倒的なイケメン力(ぢから)を武器に、ロザリンドはヒロイン救出劇の主役の座を王子から強奪! 危険が迫れば誰より早く身を挺して護り、ダンスパーティでは王子からヒロインを奪ってフロアの中心で踊り明かす。
その姿はもはや悪役令嬢ではなく、学園の誰よりも麗しい『王子様』そのもの。
いつしかヒロインは頬を染めて彼女を見つめ、王子は当て馬のように立ち尽くす。
元・トップスターの悪役令嬢が、破滅の脚本(シナリオ)を最高のパフォーマンスで書き換える! 華麗なステップでヒロインの心を奪い去る、痛快ドタバタ・ラブ(?)コメディ、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 07:00:00
4349文字
会話率:33%
とある乙女ゲームのヒロイン、レイチェルは激怒していた。
晴れてゲームの逆ハーエンディングを迎えるはずの日。お馴染みの卒業式イベントは、攻略確定済みのヒーローたちが直々に迎えに来てくれることから始まるはずなのに、その気配が全くないのだ。
式へ
の出席自体は在校生として可能ではあるものの、ヒーローたちのエスコートなしにイベントにエンディングに挑むなんてヒロインとしてのプライドが許さない。
むしゃくしゃしつつも、結局卒業式を欠席したレイチェルだったが……翌日、彼女が見た新聞には有り得ないものが載っていた。それは他でもない、最推しであるメインヒーローとその婚約者の、結婚式の予定を知らせる記事だった。
※ヒロインの一人称で語られます。
※一日一話投稿、全三話。
※お好みによっては三話目は蛇足かもしれません。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 18:00:00
12090文字
会話率:35%
「馬令嬢」と渾名される、アンナ・テレジア伯爵令嬢は、連日、馬の世話と乗馬ばかりして、普通の貴族令嬢のように舞踏会やパーティーに参加して、男性との出逢いを求めようとはしなかった。
ところが、急に方針を転換し、すぐにも彼氏をゲットして婚約したい
と言い出し、舞踏会やパーティーに積極的に参加し始めた。
その結果、アンナは、二人の男性に言い寄られた。
一人は、痩せっぽちの公爵令息で、もう一人は、筋骨逞しい男爵令息だった。
家柄と収入でいえば公爵令息だが、性格も身体の相性も合いそうもない。
かたや男爵令息は、顔も肉体も好みの男性といえたが、家柄が実家に比して低いうえに、騎士団に所属するも、職が安定しているとは言い難かった。
ところが、どちらの男性と婚約しようかと悩んでいるうちに、突然の変化が訪れた。
どちらの男性からも、お付き合いを断られ、関係解消を申し渡されてしまったのだ。
アンナはどちらの男性と婚約しようかと、選ぶ立場でいたつもりが、どちらの男性からも選ばれず、いきなり捨てられてしまった。
しかも、じつは、彼ら男性二人の陰には、パイ侯爵家のミレーとメリルーーなにかとアンナに嫌がらせを仕掛けてくる姉妹ーーがいた。
近く開催される王宮舞踏会に、エスコート役がいなくて、アンナが参加できなくなるよう、自分たちの彼氏に言い寄らせて、思わせぶりな態度を取らせた挙句に、フッてやり、アンナに恥を掻かせてやろう、とパイ姉妹が画策したのだった。
ところが、彼女たちの陰謀は不発に終わり、アンナは王宮舞踏会で、最大の注目人物として姿を現した。
思いも寄らぬ高貴な男性にエスコートされてーー。
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 12:10:00
22400文字
会話率:18%
※ユーザー名を再登録したため、再掲載しておりますが、内容は以前と変わっておりません。
白磁のような肌にきらめく金髪、宝石のようなディープグリーンの瞳のシルヴィ・ウィレムス公爵令嬢。
きらびやかに彩られた学院の大広間で、別の女性をエスコー
トして現れたセドリック王太子殿下に婚約破棄を宣言された。
傍若無人なふるまい、大聖女だというのに仕事のほとんどを他の聖女に押し付け、王太子が心惹かれる男爵令嬢には嫌がらせをする。令嬢の有責で婚約破棄、国外追放、除籍…まさにその宣告が下されようとした瞬間。
「心当たりはありますが、本当にご理解いただけているか…答え合わせいたしません?」
令嬢との答え合わせに、青ざめ愕然としていく王太子、男爵令嬢、側近達など…
周りに搾取され続け、大事にされなかった令嬢の答え合わせにより、皆の終わりが始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 21:24:09
69173文字
会話率:48%
私、イヴォン・ガザードはイライラしていた。
私の記念するべき二十歳の誕生日のエスコートを放棄し、自称恋人たちと戯れている大嫌いな婚約者と目が合ってしまったからだ。
勝ち誇った顔をしてるけど、それ、浮気だからな?
婚約を白紙に戻されて
も文句の言いようがないからな。
婚約者に群がる女たちの中でも一際目立つのが、パステルピンクのレースだらけのセンスのないドレスを着ているやつだ。私の義妹である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 17:45:32
3601文字
会話率:36%
婚約者である王子が、浮気相手の令嬢をエスコートすると宣言した――舞踏会前にまさかの爆弾発言。
怒りに震えた侯爵令嬢エメリアは、王家に正式クレームを叩きつける!
そして迎えた舞踏会当日。
王子の前に現れたのは──王の腕を取ったエメリアだった
!?
王子にざまぁ炸裂の華麗なるクレーム劇、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 13:40:33
4298文字
会話率:39%
王立学院での月例舞踏会。婚約者の男爵令嬢をエスコートしようとしたオレの手が撥ね退けられた。なんと、知らぬ間に別の男に寝取られていたのだ。
全校生が注目する中の『婚約破棄』。プライドを粉砕されたオレは、ケジメを付けさせるために動き出す。
正
月休み中に思い付いて、一気に書き上げた話となります。
少々残酷なシーンもありますが、全体的には淡々と展開する感じです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-06 08:30:43
355080文字
会話率:27%
契約結婚した夫。これは愛のない結婚。
社交の場でいつも私を置いて一人でさっさと行ってしまう夫に、これまでは必死についていっていたけれど――
私を置いて行くのなら、もうあなたにエスコートしてもらうのはやめます。
※『夫にアレを奪われた』の
ヒロインとヒーローの、別のお話です。そっちを読んでなくても問題ないように、冒頭部分など重複しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-30 11:51:02
5110文字
会話率:37%
いつも、冷たい顔でわたしを見る、婚約者の王太子殿下。
夜会では、エスコートをして、重要な役目だけ終えると、すぐに帰ってしまって・・・。
そんな中、いつも通り夜会に出席したわたし。
エスコートが終わったら、今日はすぐに帰ってみようかしら。
ふ
と、そう思って帰ろうとすると・・・。
さっと読める短編なので、読んでくださると嬉しいです!折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-22 20:59:19
6284文字
会話率:52%
月一の定例パーティーで、エスコートしない婚約者の第2王子を見つけて文句を言いに行ったら「婚約破棄」を宣言された。
しかもお気に入りの彼女に嫌がらせや、果ては暗殺しようとした?
そんなの知りません。
私には鉄壁のアリバイ証言者がいるんですから
!
初婚約破棄物!難しい…折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-28 20:54:40
3119文字
会話率:59%
わたしはアリス、黒川アリス。漢字で書くと有栖なんだけど、書くのが面倒臭いからもっぱらカタカナで通している。今は高校2年生、でも仕事は冥土♰エスコート。亡くなった人を確実に天国にお連れするのがわたしの仕事。
黒いメイド服(結構いいシャレだと思
ったんだけど、誰にも同意は得られなかった。身長一七五センチのメイドさんなんていないんだって)に身を包み、今日もわたしは現世と来世の狭間で戦い続ける。
カクヨムでも公開中。
Teapotノベルスでも出版されています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-27 12:20:54
117130文字
会話率:33%
リフレの婚約者フルオリーニは聖女オクタヴィアの聖騎士を務めている。
誉高い役職だが、聖騎士に選ばれてからフルオリーニはお茶会をドタキャンしたり、買い物に行ってもリフレを蔑ろにして聖女に頼まれた品を吟味するようになった。
誕生日のエスコートも
、当日になって聖女と食事の約束があるからと断られてしまう。
そんな中、先輩アランの家を二人で訪れることに。
子供が火傷をしても、聖女からの呼び出しに即答するアランと諦め切ったアランの妻の姿に、将来の自分を重ねたリフレは決意する。
「私の人生に、私を大事にしてくれない人は必要ありません」
そんな扱いをしていたら捨てられて当然なのに、なぜかずっと一緒にいれると疑っていない男の顛末とは。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-23 19:58:53
20068文字
会話率:38%
「お願い…私が死んだ事は、誰にも知らせないで」
お嬢様が亡くなった。
お食事中の、一瞬の出来事だった…。
先代御当主様と奥様が流行病で亡くなって以来、家名と公爵家の名誉は一人娘のお嬢様が守ってきた。
「後ろ盾の無い令嬢だとは言わせない」
「力を無くした名ばかりの公爵家だと侮らせない」
そう不敵に笑ってみせたお嬢様はもう居ない。
手品師として名を馳せ公爵家へ出入りしていた父が荼毘に付された時、途方に暮れた私を拾い上げてくれたあの温かい手の持ち主はもう、誰も居なくなってしまったのだ。
「実はな…先代御当主様の亡き妹君に、ご子息がいらっしゃったそうだ。容姿こそ御当主様達とは似ても似つかぬが、公爵家の人間に遺伝する痣はあったらしい」
…一度、探してみてはどうだろうか。
そんな折、執事長からもたらされた一縷の望み。
長年仕えてきた使用人達は、残された公爵家の血筋を探すことにした。
けれどその間、お嬢様の不在をどう秘匿するかが問題で。
折悪く2週間後は王宮で開かれるパーティー。
焦りに満ちる空間に、凛とした声を叩きつけた。
「私に、身代わりをさせてください!」
お嬢様専属の侍女として、一番近くで彼女を見てきた。
変装術が得意中の得意な私なら、少しの間貴族達を欺くことくらい出来る筈。
露見すれば縛り首の可能性だってある、危険な綱渡り。
けれど、やらねば。
遺言を果たすために。
お嬢様は多分、公爵家を守るために自身の死を隠匿したのだろうから。
「良いのか?クラリス」
私の身を案じて渋い顔をしてくれる執事長に語り掛けられる。
力強く頷きそうな所を、踵を揃え、胸を張って微笑んだ。
「…はい、私は只今から公爵家当主、ルイーズ・ド・シュヴァリエでございます」
斯くして始まる成り変わり作戦。
まずはパーティーと思ったら…マナー講座!?ドレスでエスコート!?ダンス!?
途方にくれるクラリスの前に、更なる問題が積み重なる。
ご子息は今何処にいらっしゃるの?
パーティー以来付き纏ってくる第二王子の目的は?
お嬢様は本当に…病死だった?
期限は公爵家の後継ぎが見つかるまで!
誰にもバレず、生き残れ。
折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-05-21 20:24:54
6920文字
会話率:41%