かつて、魔女と呼ばれた女がいた。
銀の髪と氷の瞳を持つ女は、森の恵みを分け与え、人と静かに生きていた。分け隔てなく、ただそこに存在していた。それが平穏だと、信じていた。
ヴェルディナ王国の王女・ミアは原因不明の病に倒れ、ひとりベッドの上
に横たわっていた。自由のきかない体に絶望し、死にたい、と毎日過ごす。
そんな彼女の心を溶かしたのは、辺境の地からやってきた王子だった。その一点の曇りのない瞳に、一瞬で引き込まれた。
ミアは王女としての務めもある。脅かされる王国の分断に、裏切り。そして精霊が宿るとされるエリディオの地の魔女の伝説。
その呪いは、二人を容赦なく襲いかかる。
魔女は言った。
「愛を奪い、平穏を壊した人間たちに、思い知らせてやろうじゃないか」
自分勝手な人間ども。
「愛を裏切ったその罪を、世界を凍てつかせた償いきれぬその罪の重さを。一体、何に触れてしまったのかを」
魔女は求めていた、あの日に失われた愛の温もりを。
「愛は死んだ、もう二度と戻らない」
それを知るためならば、世界を滅ぼすこともいとわない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 12:49:11
52525文字
会話率:32%
戦争で全てを失った子供と、国を喪った元人買い。
売買の証に結ばれた2人が、
沈黙と葛藤の旅路の果てに見つけたものは――
“もう二度と、失いたくない”と願える絆だった。
感情が壊れた大人と、傷だらけの子供が、
少しずつ、歩幅をそろえて生きて
いく。
これは喪失と再生の物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 12:00:00
39577文字
会話率:37%
――あっ、うふふ。ほら、触って。お腹を蹴ってるわ……。
「うおっ……夢……か……夢だあ……」
目を覚ましたおれは、そう呟き、額に滲んだ汗を手の甲で拭いながら安堵の息を吐いた。
「まただ……またあの夢だ。あの女……」
このところ
、毎晩のようにあの夢に悩まされている。すべての始まりは、あの夜だった。
夢の中で、おれは一人の女を抱いた。透き通るような白く滑らかな肌、艶やかな黒髪、吸い込まれそうな深い瞳――。現実なら誰もが振り返るような完璧な美女だった。匂いも、肌の温もりも、息遣いまでもが妙に生々しく、目覚めたあとには夢だったことを本気で残念に思い、しばらくはその余韻に浸ったものだ。
夢というのは、脳の奥底に沈んでいた記憶や意識がかき混ぜられ、表面に浮かび上がってきたものだ。だが、あんな美女と会った覚えはなく、不思議に思った。そして、もう二度と会えないのだろうとも。
しかし、それから数週間後、あの女は再び夢に現れた。
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最終更新:2025-06-09 11:00:00
3050文字
会話率:35%
「……え、お前」
夜の帰り道、スマートフォンを見ながら歩いていたおれは、ふと前方に人影を見つけて顔を上げた。そこに立っていたのは――。
「井上? おい、お前、井上だよな?」
「……よっす」
井上はそう言って、額の前で二本指を立て
た。
おれは驚いた。それが井上らしくない挨拶だったからではない。もう二度と会えないと思っていた井上が、こうして目の前にいることが信じられなかったのだ。
「お前、どうやって帰ってきたんだ……?」
「どうやってって、まあ、普通に」
「普通にって……だってお前、宇宙人に誘拐されたんだよな?」
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最終更新:2025-02-19 11:00:00
3147文字
会話率:71%
ある時、人類は星を捨て、遥か宇宙へと旅立った。
度重なる戦争と企業間の競争、そして顧みない環境破壊が星を蝕み、やがて人々が満足に住めなくなってしまったのだ。
暗く、孤独な宇宙空間を旅する彼らの心にあったのは深い悔恨の情。もう二度と同じ
過ちを繰り返してはならないという想いと、不安からくる他者への攻撃を抑える意味もあったのかもしれない。宇宙船内は一つの思想に染まり、宗教が誕生した。
そして、新たな惑星に降り立った人々は、乗ってきた宇宙船を含む多くの発明品、科学技術を忌むべきもののように破棄し、半ば原始的な生活を送ることに決めたのである。その生活が安定するにつれ、その傾向は強まり、世代交代を経て、人々はやがて忌まわしい過去そのものを捨て去ることに成功したのだった。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2024-07-10 11:00:00
727文字
会話率:12%
性格が悪いクズの俺は、友達が一人もいない童貞の高校生。
トラックにはねられて死んで、剣と魔法の世界に転生したから、ウッキウキでスライム倒しまくって、死ぬほどレベルをあげて最強を目指した。
寿命で死んだら、また転生した。レベルは引き継いでい
た。
強くてニューゲーム。
二回目の転生で世界征服し、王になった。
しんどかったから、もう二度とやらないと誓った。
三回目の転生でモンスターになった。
世界征服とかダルいからもういい。
無邪気に最強だけ目指していたい。
そう思っていたが、三回目の世界は、糞な貴族が好き放題やっている地獄だった。
どいつもこいつもクソ調子こいててムカついたから、とことん苦しめてから皆殺しにすることにした。
俺は性格が終わっているのだ。
自己中心的でサイコパスなシリアルキラー。
皆殺し破滅計画の初手として、俺は、
「スペックは高いが、頭がおかしいとウワサの悪役令嬢」に目をつけた。
「こいつを女王にして、こいつの犬として暗躍しよう」
うまいこと力を隠しつつ、悪役令嬢の犬として、陰湿に、残虐に、シニカルに、ビターに、ダーティに、手際よく、小気味よく、カス貴族共に絶望を与えていく。
改めて思う。
やはり、俺は性格が悪すぎる。
俺ほどのサイコはそういない。
もはや、自分で自分が可哀そう。
※周りの声。
悪役令嬢『あなたほどの聖人は見たことがない。私ではなく、あなたが王になるべき』
手下1『あなた様こそ、正当なる支配者』
手下2『世界で一番優しいあなた様に、この世の全てを奉げたい』
手下3『この上なく尊き方。全ての生命を照らす光よ』
……なんで、こうなる……
ゲロ吐きそうなほどキモい連中だ。
どうやったら、性格最悪の俺を、いい人間だと勘違いできるんだ。
俺を善人扱いするのは、フェルマーの最終定理よりムズいだろ。
――これは、『性格最悪の俺が、ハンパなカスどもを陰湿にイジメる物語』だが、
――『絶対に王にはなりたくない性格最悪の俺』と、そんな俺を『聖人』だと誤解して王にしようとするバカ共との、『終わらない血みどろの闘争』を描いた物語でもある。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 07:20:00
242157文字
会話率:28%
ブラックIT企業で過労死したシステムエンジニア、佐伯航。気づけばそこは剣と魔法の異世界。目の前にはダンジョンコアを名乗る銀髪美少女・コアが現れ、自身がダンジョンマスターになったことを知る。「もう二度とあんな働き方はしない!」前世のトラウマか
ら、航改めワタルは決意する。目指すは、徹底的に効率化された「超ホワイト」なダンジョン経営だ! 元SEの知識をフル活用し、システム思考でダンジョンを設計。最弱スライムを清掃や警報システムに組み込み、罠はセンサー連動で自動化。少ないリソースで最大の効果を上げるべく、ブラック企業仕込み(?)の最適化術で、モンスターすら効率的に運用していく。これは、元社畜が知識チートと合理主義で最強ダンジョンを築き、異世界で成り上がる物語!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-09 07:00:00
114045文字
会話率:38%
世界から忌み嫌われる存在の混血。それは2つの種族の血を両方から色濃く受け継ぎ双方の能力を扱える最強と名高い種族だ。だがその力に溺れある国を、大陸を終わらせた混血1人の反乱の償いとして、そしてもう二度と起こさせないために混血のいない世界を作ろ
うとする王都VS望んで生まれたわけではないのに差別の酷い王都の人間に虫唾が走り王都を終わらせようと、そして最凶になり差別を無くそうとする主人公のお話し。さぁ幕は開かれた!勝つのはどっちか、それともどっちも負けるのか!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 23:13:00
1736文字
会話率:64%
中学の卒業式の日、桜舞うなかで俺は恋人の優愛と別れた。彼女は海外に留学する。もう二度と会えない。だからお互いに泣き笑いの顔で「もしまた会えたら、そんな奇跡が起きたら……その時は結婚しよう」と約束した。子供の言うことと笑うなかれ。俺たちは本気
だった――のだけれども。一週間後、高校の初日。「ひ、久しぶりね? 元気だった……?」。隣の席になんかいるぅ!? ※カクヨムにも投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 11:04:55
150005文字
会話率:38%
ある日、気が付くと主人公は森の中に居た。
目覚めた時に何故かその場に居た狐獣人の姉妹に導かれるままに傭兵になり、彼女達と共に魔物を倒したり依頼をこなしたり、あるいは超古代文明の軌跡を垣間見て様々な事象に思いを馳せたり、異界を訪れたりしなが
らただ共に旅をする。
道中では予想もつかない様な厄災や幸運に見舞われることもあれば、言われなき差別を垣間見ることもあるだろうし、その道中では出会いや別れもあるだろう、魔物が蔓延る危険な世界を旅する以上別れた者とはもう二度と会う事など無いかもしれない……
それでも彼は旅を続け…奇跡と出会って英雄と出会い!過去を知って王を知るだろう!
そして何時か己の意味を………
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この物語はひょんな理由で異世界転生した主人公が出会った狐獣人と共に世界を旅し、出会いと別れを繰り返しながら強く成長して行き世界から隠されたものを垣間見てこの世界が帯びた運命を知るお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 07:00:00
272453文字
会話率:56%
目覚めたら……そこは、亡き妻が描いた物語の世界だった。
中年オヤジの「ヨネシゲ・クラフト」は最愛の妻子を「ダミアン・フェアレス」によって殺害され、全てを失う。
あの日から、約3年が過ぎたある夜のこと、ヨネシゲは布団の中でうなされていた
。聞こえてきたのは亡き妻子の助けを求める声。ヨネシゲは妻子を助けに向かうため、暗闇の空間をひた走る。しかし、そこでヨネシゲが見たものとは……!?
「もう二度と大切なものは失いたくない!」
ヨネシゲは妻子を守り切ることを心に誓う。
果たして、ヨネシゲは家族や仲間たちを、脅威から守り切ることができるのか?
不思議な能力「空想術」とは?
そして、まだ見ぬ、亡き妻の描いた空想の果てとは……?
亡き妻が描いた空想世界で繰り広げられる、中年オヤジ「ヨネシゲ」の波乱万丈の物語である。
※以前投稿していた「ヨネシゲの記憶」とは、全く別物の物語となっております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-08 01:52:47
1171489文字
会話率:49%
平安時代末期、悪霊が見える少年と家族の復讐を誓う少女が出会うまでの物語
幸福な日々を過ごしていた譜。ある日戒という少女が譜の家に引き取られてきたことで家族が崩壊する。ある日、月子という不思議な能力を持った少女に出会う。戒と月子が対峙してい
るところを見た譜は、月子の言葉で、戒には人を縛る力があることを知る。月子とはもう二度と会えなかったが、譜の復讐が始まった。一方、寺で育った隆鷗。寺を出ることを決めた日、怪物と戦い逃してしまう。怪物を追いかけ都へと向かう。悪霊を見ることができる隆鷗と、譜が出会うまでの物語。月下回廊の続編。※現在他サイトに置いてます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 20:00:00
167173文字
会話率:25%
剣術を修めていた太刀上 瑠璃は事故により、もう二度と走ることはおろか、歩くことも出来ない体になってしまった。
勿論、刀を振るうことは出来なくなり、尚且記憶の一部を失ってしまう。
それから二年後の夏休み前日、幼馴染に誘われ(押しや根回しに負
けたとも言う)、VRゲームの配信者となる。
が、初日から色々とやらかして(やらされて?)、すっかりといじられキャラになりつつある。
新世界にて彼女はもう一度、走り、刀を、己の技を振るう。
それが彼女の衰えた力を研ぎ澄まし、もう二度と進めないと諦めたある高みへと導いていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 18:10:00
581397文字
会話率:31%
周囲から恐れられながら生きていた「物従」の大魔法使い、オクルス・インフィニティが預かったのはヴァランという1人の少年だった。
孤独だったオクルスは、預かっている子どもをできる限り大切にしていく。
そんな中、オクルスの前世の記憶から
、ヴァランが自分の死をきっかけに闇落ちし、世界を滅ぼしかけることに気がついた。
ヴァランを世界の敵にしないため、オクルスは嫌われることに決めた。
しかし、オクルスにとって想定外の方向へと進んでいき……。
「オクルス様、もう二度と離しません」
待っていたのは、ヴァランからの執着ともいえるほどの愛だった。
注意 こちらはBL作品となります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 18:04:49
52552文字
会話率:47%
――もう二度と、あなたに奪われはしない。
神官のルーチェは幼馴染みである王甥エドアルドに恋をしていたが、衛生兵として彼を助けられたらそれでいいと思っていた。
だがある日現れた聖女マリネッタが、ルーチェの大切なものを全て奪っていった。
友だ
ちも、仕事も――愛する人も。
非業の死を遂げたルーチェだったが、なぜか聖女が現れるよりも前に戻っていた。そして彼女のある発言により、エドアルドと結婚することになり――
※都度の警告はしませんがお話は全体的にR15です
※主人公からの積極的な復讐はありません折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 20:00:00
136279文字
会話率:35%
もし、人生をやり直す“二度目のチャンス”が与えられたら――あなたは、どうする?
かつて強大なスピリチュアリストとして名を馳せたエリック・ヴァイガーは、宿敵との戦いに敗れ、死の淵に立たされていた。
だが、命を落とすことなく――彼は目を覚ます
。目の前に広がっていたのは、数十年前の世界。そして身体は、記憶を保ったまま、17歳の自分だった。
これは“やり直しの機会”なのか?
ならばもう二度と、同じ運命は繰り返さない。
故郷ネヴァリアを滅亡から救うため――
エリックは再び力を求め、スピリチュアリストとして鍛え直し、
襲い来る魔獣の侵攻に備える。
そして、すべてを奪った存在――
第七界の大君との決戦に挑む。
しかし、過去を知っているだけでは未来は変えられない。
かつての失敗は重くのしかかり、
新たな仲間と敵が、運命を大きく揺さぶっていく。
この旅は、ただの“復讐”ではない。
それは“贖罪”であり、“愛”であり、
そしてもう一度、すべてを守るための“選択”の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 07:55:51
226009文字
会話率:27%
海外でピアニストとして活動していたキリオは、数年ぶりに故郷に呼び戻される。
きっかけは、父から届いた一通の招待状だった。
バーの名前は《Once in a Blue Moon》。開店は一夜限り。
だがその夜、父は忽然と姿を消し、誰も弾いて
いないはずのピアノがひとりでに音を奏で始める――。
残された双子の妹たち、正体不明の女・イヴリン、
封印された旋律と、六芒星を描く儀式。
忘れたはずの“あの音”が再び響きだすとき、
現実と記憶の境界が、音もなく崩れていく。
これは、"ただ一夜だけ開く扉"をめぐる、静かで残酷な音の物語。
【タイトル説明】
ワンス・イン・ア・ブルームーン ― 月が二度満ちる夜に ―
《Once in a Blue Moon》は、「ごく稀な出来事」という意味を持つ英語表現です。
本作では、“一期一会”――もう二度と訪れない、“ただ一度の夜”を象徴しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-06 07:00:00
75452文字
会話率:18%
——四年前、私、源マカは唯一の肉親の兄を失い深く心が傷ついた。
あれから苦痛の四年が過ぎ、突如私の前にカグヤと名乗る天女が現れた。最初は嫌々ながらカグヤを引き取ったものの、気づけば孤独を癒す存在として私は彼女に思いを寄せていた。
そ
れからしばらく経って突如私の幸せを滅ぼすかのように天人が舞い降り、カグヤを返すよう要求した。
私は決断を迫られる。カグヤを彼らが望むように故郷に帰すか、それとも天人を斬ってカグヤを守るかを。
———答えはもう、決まっている。
「カグヤは絶対あなたたちに渡さない」
もう二度と……大切な人を失いたくない!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-05 21:30:05
316801文字
会話率:43%
峠に咲いた一輪の徒花。
それが、俺たち公道レーサーの哀歌(エレジー)さ。
これを読んでいる奴らに、俺は問いたい。
あんたら……死ぬ気で生きているかい?
ダラダラ生きていたら、グッドラックなんかやってこねえぞ……。
幸せ
は、もぎ取るもんだ。
そして、捕まえちまったら……もう二度と離すんじゃねえぞ。
きっと、後悔するからな……。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-06-05 14:09:55
9341文字
会話率:17%
※この作品は文章作成にChatGPTを使用しています。
厳しい森で暮らす少年・ユウは、ある日、不思議な黒い板を拾う。それはなんと、死んでスマホに転生してしまった“僕”だった。
ユウは何も知らずにそのスマホと契約してしまう。だがその瞬間、
“僕”は確信する——この子は、かつて火事で失った弟とそっくりだ、と。
もう二度と、弟を失わない。だから“僕”は、ユウのための旅を提案する。ユウの願いを叶えるため。
……そして、ユウを僕のものにするために。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-02 19:01:05
53256文字
会話率:28%
「大好きな友達が死んだんだよ。しかも、2人も。それで十分だったの。あたしが死んだ理由なんて」
動物霊、妖怪、神……それらを自分に憑依させ、それぞれ異なる能力を使うことができる種族、異憑(いつき)。
世界人口の大部分を異憑が占めるこ
の世界において、それができない種族は無憑(むつき)と呼ばれ、時には差別や冷遇を受けることもある。
それが、この世界の常識。
平凡な女子大生として暮らすエルはその無憑であり、彼女もそんな"常識"の被害者だった。
その中でいつしか笑顔の作り方すら忘れてしまったエルだったが、それでも今は冷遇とは程遠い平穏と幸せを享受していた。
大切な友人たちの死を知らされ、失意と絶望のまま自殺を選ぶまでは。
しかし、死んだはずのエルは目を覚ました。何故か自殺する半年前まで時間が巻き戻った世界で──。
「絶望なら、笑えないほど味わった。大切な人が傷つくのも、いなくなるのも、もう二度とごめんだ。
だから……。
抜け出してみせる。この絶望の底から、"次"こそは」
※この作品はフィクションです。実在する人物・団体・事件等とは、一切関係ありません。
※本作は作者と友人“金春たそ”さんの創作を合体させた合作作品です。一部のキャラは金春さんから借りているキャラになります。
※暴力・性的表現、残酷な描写を含みます。苦手な方はご注意下さい。
※『カクヨム』様にて、同作品を掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-31 18:19:39
101020文字
会話率:46%
それは一人の王子の償いの物語。
かつて世界を滅ぼした青年がいた。
しかし、青年の魂は死なずに、世界を繰り返す。
その事実を思い出した青年は、もう二度と同じ過ちは繰り返さないと誓ったのだった。
――竜は不滅の象徴で、変わらないものという言葉が
あるんだ。だからアタシ達は、真実を知ったとしても変わらねーよ。(※重複投稿作品)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-30 18:00:00
100080文字
会話率:23%