夜空に浮かぶ月には、兎が住んでいる。そんな御伽噺が事実であることは、この世界に住む多くの者達は知る由もしない。だがしかし、それは歴とした事実であり、月兎は百年に一度、この世界を舞台に舞い踊り、自らの王を決めていた。
そして満月となる今
宵、己が王になる為に、十色の月兎は地上に舞い降りた。
己の信念、野望を胸に、十羽の月兎は、力を授ける人間を探し、月夜が照らす街に消えていくのであった。
しかし、十色に含まれていない一羽の白兎が他の月兎とは異なり、この街を一望できる高い電波塔の頂上から、酷く暗い街の一画を見下ろしていた。
この白兎は、王になろうとしていなかった。この白兎がこの地に降り立った理由はただ一つ、闇そのものを身体に纏うかのような浄暗の兎を狩る為に、己の魂を使う為であった。
この物語は〝白亜の首狩り〟と〝浄暗の使徒〟と呼ばれた二羽の月兎が、現代で織りなす幻想譚である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-05 16:02:26
25430文字
会話率:44%
あらゆる時空が交差する並行世界、——『ライブ・ビューイング』を自由に行き来することができる少年、スコール。
彼は「リンク」という特殊能力を生まれ持ちながら、並行世界の中の運命を変えるための配送屋(トレーサー)という職業についていた。
“エンドポイント”と呼ばれる終末点から、世界は無限に増殖する「不可侵領域(エンシェント・シー)」の渦に呑み込まれようとしていた。
世界は一度滅んだ。
エンドポイントの座標は並行世界を管理する“スカイネットワーク”と呼ばれる電波塔と重なっており、この電波塔は“世界が一度滅んだ後に”作られたと言われている。
スコールはスカイネットワークの中に存在している「プライマル」という人間であり、過去にも未来にも属していない人間だった。
故に彼は時空を越え、あらゆる未来や過去の中間を飛び越える翼を持っていた。
——そう、配送屋とは、世界が滅びる前の「空」を取り戻すために、『リンク』という特殊能力を持っていたのだ。
全ての世界を統合する一本の塔、スカイネットワークの中心に生じている、時空の揺らぎを閉じるために。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-18 01:45:26
609文字
会話率:0%
都会に染まった君はなんだか汚かった。
最終更新:2024-02-29 16:26:12
2302文字
会話率:30%
チューニングの合っていないラジオから流れてくるノイズに耳を澄ませているうち、気づくと主人公は幻想世界へと誘われている。自分自身が幻想世界をさまよっている時もあれば、その世界の誰かにすっかり成り代わっている時もある。夜になると徘徊をはじめるデ
パートのマネキンの一幕、廃墟で一心不乱に踊る一組のタンゴダンサー、ガス燈の灯る路地をさまよう怪物じみた紳士、母親に何かを訴えようと懸命な瀕死の赤ん坊、失恋の痛みをかかえて自暴自棄のギタリスト、飼い主を求めてバーに突撃する鳥の運命。ラジオのノイズに紛れてやってくる断続的な幻想世界は、一見支離滅裂な無数の物語でしかないが、それらはどこか繋がっていて、やがて主人公の心とも同化していく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-11 23:37:39
38196文字
会話率:45%
電波塔を眺めては、上に登りたい気持ちを押し殺す。もし世界が終わったら、私は電波塔の上でマックを食べたい。
最終更新:2023-04-11 00:21:31
239文字
会話率:0%
とある都市「南都」。そこに数十年前の未曾有の災害が襲った。だがあるプログラマーが作った「O-システム」により周囲に結界が張られ、人々は災害から身を守ることが出来た。それから現在まで平和な日々が続き、人々も何事もない日常が約束されたと思っ
ていた。
しかし南都にそびえ立つ電波塔の異変をきっかけに平和な日常が終わりを迎え、それを契機に人々は戦いに巻き込まれていくことになる。そんな異常事態から守ることが出来るのは同じ夢を見た7人の選ばれし者たちであった。
これは選ばれし者の1人になってしまった男子大学生とその仲間たちの物語である。
この作品はカクヨムの「マノゼノ大戦」の内容を1部変更しております折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-04 20:50:56
41116文字
会話率:49%
18歳にして卓球で世界最強の座についた未來は、日本一の電波塔の窓から遠くを眺めていた――。
最終更新:2022-09-16 17:26:08
2586文字
会話率:38%
電波さま 電波さま よろしくお願いします。
キーワード:
最終更新:2022-08-12 21:28:17
439文字
会話率:0%
好きになってくれて、ありがとう。
好きになる前にいなくなるなんて、この大馬鹿野郎!
※この作品は「アナログ電波塔」というサイトにも掲載しています。
最終更新:2022-07-07 11:10:32
3688文字
会話率:25%
好きということもできなかった私の初恋。
※「アナログ電波塔」という個人サイトに掲載している作品です。
こちらは少しだけ改稿しています。
最終更新:2021-10-22 17:20:52
7864文字
会話率:26%
美しいものをこよなく愛する悪魔がいた。
夜会に繰り出しては見目麗しい女性を毒牙にかける。
その夜も、いつものごとく出かけたがお眼鏡に適う女がいない。
代わりに目を付けたのが誰にも相手にされず「壁の花」として佇む一人の女性。
暇潰しにからか
ってやろうと近づいた。
※「アナログ電波塔」という個人サイトに改稿前のものを現在も掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-10-14 11:28:41
30508文字
会話率:53%
今日もまた、神秘と幻想が死んでゆく。
最終更新:2022-07-04 19:12:31
2560文字
会話率:0%
高三の佐藤満(みつる)に近所の公園に呼び出された普(ひろし)は、そこで満からとあるお願いをされる。
そしてそのお願いがきっかけとなり、自分の将来について考え始めてゆく。
この作品はnoteにも掲載しております。
最終更新:2022-05-16 01:08:32
3762文字
会話率:69%
君は夢を見ている。
赤い電波塔の上にいるを。
でもその君は本当に人間なのかな?
鳥かもしれないし、兎か夢もしれないし、猫かもしれない。
何者か分からない君。
夢から覚めても、君は人間だと言い切れる?
※別サイトにも掲載中
最終更新:2021-11-13 10:49:45
1778文字
会話率:7%
古びたラジオが淡々と流す、水没のニュース。錆びた電波塔の下、世界は止まない雨に閉ざされて終末を待っている。しけた煙草を咥えて古い団地のベランダから釣り糸を垂れるぼくのところにボートに乗って訪ねてくるのは、おせっかいな町内会、そして陽気な動物
たち。ある日、部屋の隅で忘れられていた黒電話が鳴って――
作楽シン様主催『終末アンソロジー”終わりの世界を君と歩く”』収録作品。
(この作品はカクヨムさんにも投稿予定です)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-07-31 18:06:03
7220文字
会話率:25%
関綾香は出版社で働く25歳。文芸雑誌『柘榴』の編集部員として、忙しい日々を送っている。ある日、関は編集長である道岡から人気作家・三澤諒の担当に着くように言われる。自らもファンである三澤と一緒に仕事ができると胸を躍らせる関。
自宅兼仕事場
のタワーマンションに向かうと、端正な顔立ちの三澤が迎えてくれた。整頓された部屋。暖かいコーヒー。見晴らしのいい景色。関の期待はますます大きくなっていく。
しかし、三澤にはある秘密があった……。その秘密を知った関は……。
これは全ての「作る人」へ向けた「はじまり」の物語。
なおこの作品はnoteとの重複投稿になります。note版から一部加筆修正を施したものとなっています。何卒よろしくお願いいたします。
note版→https://note.com/19940604/m/mbda892d65635折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-01-24 18:06:52
44390文字
会話率:53%
「人類にはこの世界の一部しか見えてはいない
しかし、一部の人間にだけは、その世界の側面が見えている
”見えて居る者”は往々にして、その事実をひた隠しにする」
それはSNSでまことしやかに呟かれる、FAKE NEWSの定番ネタだった
死角空間(イグノアドエスパス)
死角空間警察(ラ・インビジブル・ポリス)
匿名結社(アノニマスセナクル)
そして、
重機(パンドラスマシーヌ)
今、FAKE NEWSの住人が厳然たる事実として認識される
世界電波塔(せかいでんぱとう)によって、世界は変質させられようとしている
その変質はきっと、一つの正しい答えに違いない
人類が受け入れられるならば
全身麻痺で寝たきりの少年が、千の眼を得てその難題に立ち向かう折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-25 21:12:35
139471文字
会話率:9%
自称拝み屋、尾上弥太郎――人呼んで下駄の男は、闇に蠢く魔を狩る陰陽師であり、凄腕のハッカーという異色の祓い屋である
東京江戸川区の笠井町は外国人マフィアや地元の暴力団、暴走族など犯罪の多い町として知られており、その中に合って組織暴力団対策部
――通称マル暴の後藤刑事とその部下は、街のゴロツキばかりが変死をする事件に遭遇し、呪術による殺人があったことを突き止め、下駄の男と遭遇する
台東区に完成しつつある巨大な電波塔に隠された秘密、闇の組織と暗躍する陰陽師たち
この物語は、新たに発生した連続不審死事件に関する重要な人物を下駄の男が追い詰めるところから始まる。そして後藤と下駄の男は蟲使いなる女の存在を知ることとなる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-09 16:44:33
14315文字
会話率:42%
3000文字の小説です。他の短編小説S1、S2の続きです。
そして、Sの完結です。
さらに、ハッピーエンドです。
最終更新:2018-10-28 20:23:59
2868文字
会話率:8%
電波塔の町でナルミはふと目を覚ました。
誰もが「何故ここにいるのか」分からない……。
そんな町で生活するうちに、いつしかナルミは“大巫女”として崇められるようになりました。
この物語は、塔のある不思議な世界での“大巫女”ナルミの物語。
最終更新:2018-08-23 23:27:47
4565文字
会話率:30%
『オカルトって知ってますか?
UFOとか魔術・幽霊・陰謀.と言ったものです。最近ツイッターとかで話題になってますよね?
SNSでは数か月前から話題になってきて、今では社会現象になっています。ところで、並行世界って知ってますか?パラレルワール
ドとも言いますね。実はそのパラレルワールドって意外とこの世界と変わらないんですよ。国家も文明も歴史もさほど違いはありません。違うところと言えば、≪巨大な電波塔≫が東京湾の埋め立て地に建ってるってことぐらいですかね。』
そう仮面の女がビデオカメラに向けて淡々と語りかける―――――
超常現象研究所のメンバー2人と変わり者達による≪電波塔≫の謎と、周辺で起こる奇怪な事件等を解明していく物語です。
※某オカルトライトノベルの影響を受けていますが、オマージュと言うことでお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-05-11 17:51:56
9993文字
会話率:22%
西暦2152年、世界が崩壊しそうになった。
複数の世界がいきなり融合したらしい。
大地震が起きた、そりゃあ世界が融合すれば大地も怒るわな。
今の日本は大陸が隆起して一つの島になってる。
そして原子力発電や電車、飛行機や電波塔などが消
滅した。
爆発した訳じゃない、消えたらしい。
科学が余りにも発達した世界に神様が怒ったのかな。
ほとんどの工場や建物も消滅した。
そして別の世界が融合する時に暮らしていた人が転移してきた。
異世界の人族、獣人、ドワーフ、エルフ、ゴブリン、オーク、魔族、リザードマンなど。
神様は何と思ったのか、生き残った全員に共通語を教えてくれたみたいだ。
お陰でいきなり殺しあわなくてよかったよ。
そして魔法。
科学が消えて魔法が生まれた。
そして185年が経った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-02-13 03:41:18
20383文字
会話率:54%