公園で出会った初老の苦労話。
最終更新:2025-06-29 06:44:16
495文字
会話率:15%
私は1Fで原発復旧作業の放射線管理をしている青成瓢太(以後瓢タン)といわきの居酒屋とか寮の部屋とかで飲むことがあった。瓢タンの話は例え話を交えて、しかも酒の力によってどこまでが事実かどうか、作り話のようにも思えるが、それなりにリアリティもあ
って面白くもあった。
当時の話を比較しながら、昨今聞いた酔夢譚を並べてみた。
当初は福島第一原発、福島第一、通称1Fの問題は使用済み燃料の撤去、デブリに触れる放射性廃液を止めること、が優先だった。使用済み燃料を放置していると冷却水が止まった時に再度メルトダウンの可能性があるし、デブリに触れた地下水は放射性汚染水となって、その放射能を除去するための処理設備が必要になるし、除去した処理水は海へ放流しなければいけない。デブリがあって地下水が止まらなければ永久に処理水の放流が続き、関東の消費者不安が原因となり福島県の漁業に支障を来す。実際に処理水放流まで10年経って徐々に福島漁業は復活していったが、処理水放流以後に事故前に復活が遠のいた。
事故後の時点では県としては、原発など見たくもない、原発に騙されたというアレルギー反応的な思いから原発を見えなくなるまで跡形もなく撤去することが要望だった。また福島県の汚染したエリアのうち市街地や田畑は除染し、その除染土は帰還困難区域に一旦移動することは許すが、期限が来たら福島県から撤去することが国との取り決めだった。
しかし15年経とうとしている現在では、1Fの撤去工程は絵に書いた餅のごとく先が見えない。凍土壁は失敗してデブリに触れる地下水は止まらないので処理水も止まらない。また福島県の除染は市街地と農作物の田畑で、農作物は事故前にほぼ戻ったが、原野と山林は未除染のままである。そのため山菜の特に茸は全面的に出荷制限中である。
そろそろ県側もこの福島の大地の物理学的事実や1F復旧の技術的に困難な事実を見つめなおして妥協点を探してみたらいかがなものか。
要は15年経ってみて、過去の事実は変わらないが、行く末を占う諸般の事情が異なってきた。
そう思いながら、私は瓢タンと酒を飲みながら過去の話を再び面白おかしく聞くのだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-01 23:10:39
43856文字
会話率:20%
首都圏を恐怖に陥れた広域指定暴力団・盟心会と凶悪半グレ集団・東京紅蓮隊との抗争は、双方の主要幹部のほか、合わせて五〇〇人を超える構成員の検挙によってひとまず収束した。
このうち長期刑が確定した二〇〇人の無法者たちが収監されたのが通称“ク
レーター監獄”…
…九年前、埼玉県内に大型隕石が墜落し、直径約十キロのクレーターが形成された。その中は放射線に汚染され荒廃した窪地と化したため、政府はクレーター壁をコンクリートで補強し、除染を兼ねて凶悪犯対象の収容施設として活用した。
これが“クレーター監獄”である。
盟心会と東京紅蓮隊は、当局が半ば黙認する中、クレーターの穴底で、百対百の抗争を再開する。
しかし、激化する闘いは、隕石が運んできたモンスターを地下の眠りから覚醒させることとなった。モンスターは男たちを襲い、強制的に遺伝子を書き換えていく。
異変を察知したものの状況を掴めない警察当局は、一斉検挙まで盟心会に潜入して情報収集を行っていた虚井刑事(主人公)を再投入することを決心した。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-22 21:01:35
12664文字
会話率:31%
年金需給年齢に後一歩の男、私立高校でパソコン保守作業を行っていると爆音とともに異世界転移に巻き込まれる。魔王討伐?のんびりスローライフ?そんなことはありません。神様チックな管理者とやらに「除染」作業を押し付けられ、きれいな空気を取り戻すその
日まで、強制労働れっつごーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-20 17:00:00
1126143文字
会話率:43%
世界各地の人類未踏の地が同時に発見された。
今まで衛星に映らなかった場所に突如として現れた遺跡群。
その遺跡に残された未知の技術で作られた遺物により科学は急激に発展
その技術に目がくらんだ各国政府は自国だけの物にするために侵略を開始。
同時
に世界中で戦争へと突き進む政府へと反発する内戦も勃発。
内外から追い詰められた各国は効果のわからない未知の兵器の使用してしまう。
それにより地上は汚染され生物が生存するには厳しい環境になってしまう。
各国は過ちを認め停戦、汚染された地上を浄化するために国際研究機関を樹立。
上空から地上を監視浄化活動を行う航空研究施設が共同支援の下建造され
200年もの時をかけてかろうじて人が生活できる程度には除染が行われた。
だが、戦争によって回収された遺物は消失。悪用されれば再び戦争へと向ってしまう為
それらを利用される前に各国の協力の元で除染作業と同時に重要な遺物のリストが作られていた。。
"エンシェントリスト"
そう名付けられたリストに書かれた遺物を狙い様々な者たちが水面下で探り合いを入れていた。
木嶋湊は除染された地上のスラムで古い時代に読まれていた紙の本を集め修繕する古書店を営んでいる軍上がりの青年。
人の記憶を覗き見る違法な機械で記憶に潜り、蘇らせるメモリーダイバーとしての仕事で生計を立てながら。
そんな彼の元に、航空研究施設と共に建設された浮遊都市の警備を担当する叔父がやってくる。
深々とフードを被った華奢な少女。500年前の雑誌に載っているアイドル・橘茉莉を引き連れて。
「突然すまないな湊。急だが彼女を預けていく」
「お願いします……私の記憶に潜ってください……」
なぜ200年前の少女がいるのか?訳も分からないまま茉莉を押し付けられた湊の行く先は――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-06-01 07:00:00
14275文字
会話率:39%
いろいろと恵まれない男は
中川翔太は、放射能汚染地域の除染の仕事をしていたが、放射能により死んでしまう。身体あとの天国ではのんびりと暮らせると思っていたのだが………
最終更新:2020-03-20 08:00:00
1432文字
会話率:58%
風化した思想・信条は、、、。何故風化するのか、、、。
福島原発事故が教えた。
既に解っていたはずの人たちも、落とし前をつけようとしている。
「完全安全」神話は崩れた。ある人は、当然の如くという。
最終更新:2018-04-21 11:00:00
1483文字
会話率:20%
情報はエネルギーを持つ。
思考実験から生まれたこの概念は、ついに一人の科学者の手によって莫大なエネルギーを取り出すことを可能にさせた。
エモーション・ドライブと名付けられたエネルギー機構によって得た資金は
先日の核戦争によって滅んだ、とある
国の復興のために使われるのであった。
日本で復興活動を行っていたマクスウェル財団は除染と生存者捜索のさなか、
会長であるM・トールマン博士は旧仙台の野外で一人の少年を保護に成功した。
少年の名前は旭日 昇。
かつての日本を取り戻すために、彼は捧げる。
感情データを莫大なエネルギーに変換し駆動するED。
その性質から、多感な若者こそが使用者に相応しい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-04 20:00:00
23879文字
会話率:51%
《思考警察》による厳格な統治機構の下で超格差社会を維持する新自由主義国家イースタシア。3級除染士の俺は、禁忌である自己学習能力を持つポンコツ人工知能を相棒に《友愛》を裏稼業としていた。歯止めのかからない単価下落の嵐の中、一念発起した俺達は
《立ち入り禁止区域》の絶対防護圏内に侵入する。そこには、《大断絶》で消滅したはずのニュースソースと歴史的事象の改変ログが保管されていた。改竄・上書き・削除・捏造……途方もない水掛け論争と盗作、そしてフェイクニュースの果てにあるものは?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-07-01 11:18:15
22615文字
会話率:47%
核戦争終戦から1000年、除染完了から150年。世界はかつての姿を取り戻していた。
ある日高校生の藤沢直人は転校してきた岸姫香に一目惚れする。親友桐斗に応援され、不器用ながら姫香にアタックしてみたり、桐斗のありがた迷惑さに振り回されたりしな
がら楽しい日々を送っていた。
姫香がある告白をするまでは……
その日から直人の日々は一変し、彼はいくつもの選択を迫られることになる。
姫香をとるか。
桐斗をとるか。
それとも歪んだ時針を動かすか……
そして、
凍りついた時間の中で彼は問う。
君に、その覚悟はあるか?
ノベラボ小説投稿サイトにも掲載中です!
もし、私がたった一人にこの話をオススメするなら、
「一途な恋をしたい」
というあなたに読んで欲しい作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-11-13 05:05:50
118189文字
会話率:41%
都心の本社勤務だった主人公が地方勤務をきっかけに、都心勤務から地方勤務になった経緯を書き始める。それは友人の死をきっかけに地下鉄で見た不思議な出来事だった。
最終更新:2016-08-21 19:00:00
42913文字
会話率:40%