鏡花一代の名作と讃えられる本作。
中世、近世の文学に深く根を下ろし、極度に切り詰められた文体で語られる能楽の芸道もの……といえば敷居が高いのですが、物語そのものは、数奇な運命で結ばれた若い男女の恋愛に、芸道の師弟の情愛がからむ、きわめて
シンプルな感動作です。
現代語訳となると、鏡花一流の華麗な修辞は犠牲にならざるをえませんが、ストーリーの面白さとみごとな構成美の概容は感じてもらえるのではないでしょうか。
原文は一から二十三の数字の章立てからなっていますが、全体は世阿弥以降の古典芸能の序(じょ)・破(は)・急(きゅう)五段の形式に、整然と整えられています。それをふまえて、各章を、序、破の序、破の破、破の急、急の五部にまとめることにしました。
難しい作品なので、掲載はゆっくりになると思います。各部ごとに(あとがき)と題して参考知識などをまとめていますが、読み飛ばしても、後からまとめて読んでくださってもかまいません。
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最終更新:2024-06-06 17:24:28
78688文字
会話率:35%
「失われた記憶を取り戻すため、おれは漫才師になろうと思う」
田舎の原っぱで記憶喪失の青年が目覚める。困ったことに彼の身元は不明だった。
医師と面談している最中、そこに居合わせたボケ老人の頭を反射的に叩いてしまう。
どうやらボケた言動に対して
ツッコミを入れずにはいられない体質のようだ。
これは一種の職業病、つまり青年がお笑い芸人である可能性が浮上する。
彼はボケ老人を相方にして漫才コンクールに出場することにした。
もし本当にお笑い芸人なら、そこで知り合いに出くわす可能性が高いからだ。
こうして青年による漫才コンクール荒らしの日々が始まった。
はたして彼は自分を知る人間を見つけ出し、記憶を取り戻すことができるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-07-03 11:00:00
26166文字
会話率:44%
根岸鎮衛著「耳嚢」巻ノ二「芸道其心志を用る事」より。
短いエッセイです。
最終更新:2020-01-18 11:14:50
885文字
会話率:6%
イクラちゃん道を邁進する青年と師匠の芸道物語
最終更新:2017-11-11 19:48:30
967文字
会話率:38%
一本のヲタ芸動画を見てヲタ芸を始めた少年が同じ学校のヲタ芸仲間たちといっしょにヲタ芸やり、ヲタ芸の大会にでるというお話です。
最終更新:2016-07-20 19:21:47
230文字
会話率:23%
抹茶+チューペットをテーマに書いた短編です。これは小説なのか?(笑)
最終更新:2014-06-08 15:33:53
4296文字
会話率:40%
大学受験に失敗した小田和良の家に押しかけてきたのは幼馴染みの横葉真理奈だった。「息子さんを私に下さい!」
母親の提案により小田和良は一年間横葉家に住み込みで花婿修行を積むことになるが――!?
主人公の小田和良が花婿修行として芸道を学ぶお話
しですが、基本的に読んでいる方にも分かりやすく説明するために小田和良は出てくる芸道について何も知りません。実は作者がこれを書き始めた時点でも分からないことがたくさんあります。それでも分かりやすくていねいに、かつ明るい話を書くことを心がけるので、皆様、ご一読をよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-06-05 23:16:10
63470文字
会話率:44%