空っぽの自分を隠して生きた少年が、壊れて初めて自由になる物語。
(再投稿)
最終更新:2025-05-29 23:48:15
1811文字
会話率:32%
16歳の少女、「片町燈(かたまちあかり)」は、夏休み中のある日、母の命令で近所に住む「望月」さんの家に滞在することになった。望月家の10歳の長女「ルリ」はあかりを自室に呼び、祖母から貰った魔法の「ラピスラズリの杖」を使いたいと話す。どうせ子
供のままごと遊びだろうと軽い気持ちで了承したあかりだったが、ルリの杖は本物で、ふたりは地面のない、紫色の幻想的な空間へと飛ばされてしまう。
ルリ曰く、この場所は「夢空間」といい、他人の夢に干渉できるところなのだという。わけもわからず、一刻も早く帰りたいと願うあかりだったが、そんな中、ある夢の中で小さな男の子と出会う。
子供は「ストラ」と名乗り、「虹の国」に住んでいたが夢空間で迷子になったといって望月家までついてきてしまう。ストラはふたり以外の人間には見えず、一般常識もまともに通じないおかしな子供だった。
厄介者の彼をもといた場所に帰すため、あかりは彼の居場所の手がかりを求めてルリの祖母を訪ねる。
ところが、ストラの正体は死後の世界の人間で、そう簡単には帰せないことが発覚する。このままではストラが消滅してしまうと聞かされたあかりは、ルリの発案で、夢空間にある「ラピスラズリの木」を訪問するが……
*2018年〜2020年執筆。ふたりの少女による不思議で不気味で、あたたかい物語です。
pixiv版 https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=13768681
HP版 https://plus.fm-p.jp/u/strange/book?id=2
人物設定 https://plus.fm-p.jp/u/strange/book/chapter?id=2&bid=4
イラスト https://plus.fm-p.jp/u/strange/gallery/canvas?id=7&bid=5折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-12-31 11:15:28
99296文字
会話率:46%
登場人物
大宮冬華(おおみやとうか) 主人公
妙海桜那(たえみるな) メインヒロイン
織田桐紅葉(おだぎりくれは) 妙海桜那と個人でルームシェアをしている
当主人公、大宮冬華(以下、冬華)は
、例えるなら『生卵』だ。否、『半熟卵』かもしれない。
彼女の脳内辞書には、『青春』の二文字は存在せず、自分が送る学園生活に『青春することって何かの宗教なの? 政治団体なの? それとも野生の本能かなんかなの?』と、自分が青春をしないことに何の意義も感じていないのだ。
……というのも、冬華は所謂『自由人』で、何かを強制されることをひどく拒む。
その性格のせいからか、他社に興味を向けることがなく、消極的、優柔不断、自己中心的で、まるで『まだまだ熟していない卵』の半熟特有のとろみような中途半端さを持っている。
それ故冬華は中学受験の際、高校についてあまり深く考えていなかったため親が勧めた黒楊(こくよう)女子高等学校に不本意ながらも入学し、それに伴って大宮家総出で引っ越すことになった。
織田桐紅葉(以下、紅葉)も黒楊高校へ入学を果たし、冬華と同じクラスになる。
特に興味を持ったわけでもないのに冬華に執着する紅葉を煩わしく思う傍ら、紅葉から同じルームシェア中の妙海桜那(以下、桜那)を別段訳もなしに紹介される。
そこで冬華は人生初めての体験をする。
冬華は徐々に桜那に溺れてしまう。
少しずつ、桜那との距離を縮めようとする冬華だが、桜那のことを知りすぎてしまったために桜那と紅葉が両想いであると知る。
それでも告白するが、紅葉に邪魔される挙句、桜那にも断られてしまう。
――――初めて感じた恋心も呆気なく破られ、絶大な虚脱感と壮大な虚無感だけが後味となり立ち直ることは冬華にとって容易ではなかった。
どうしても立ち直れない冬華だったが、ある日夢の中で小さな結晶を見る。
その結晶は冬華に無条件で世界を作り替えすことができるという。――――冬華の死によって。
それと同期、桜那にも異変が起きる。――――否、紅葉に起きる。
突如として紅葉が消えたことを知り冬華は桜那の元へ向かったところ、クラクションが鳴り響く中、桜那は道路の中央にいた。
冬華の足は無意識に桜那の元へと動き出す――――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-04-30 02:55:44
3418文字
会話率:15%
薄暗い部屋の中で獲物を待つ、『僕』と『彼女』。ふたりだけの世界。
このまま時間が止まってくれれば・・・その時、固いドアの向こうから声が聞こえてくる。
『僕』と『彼女』が織り成す赤色の幻想譚
最終更新:2018-02-24 00:31:28
1928文字
会話率:0%
幻想を見る男と過去を見る女。
それを俯瞰する二つの影。
幻想と過去が交錯する世界。
最終更新:2015-03-30 02:09:54
1198文字
会話率:0%
美しきものを集めながら散って逝くあえかな乙女達。在りし日の幻想を胸に泥沼を渡る、諦観に似た決意。そんな彼女達を銀色の幻想が襲う。桜舞い散る満月が夜。乙女狙うは吸血鬼。
最終更新:2014-04-11 23:08:40
14641文字
会話率:48%