神々の計略により、グレイプニルによって縛り上げられた大狼Fenrir。
ラグナロクの日、彼が神話界へと舞い戻るまでを描いた再訳の物語。
「今度は、俺が狩る番だ。」
自らを束縛する戒めを壊すため、彼は自らの複写を、一匹の狼として、異世界へ
産み堕とす。
時は9世紀初頭。降り立ったのは、第2階層、ミッドガルド。
ルーマニアのカルパチア山脈周辺はブルガリア帝国の支配下にあり、地方的な領主たちが自治的な領域を形成していた。
黒海に睨まれたコンスタンツァ寄港有するドブロジャ地方の無名小国ヴェリフラートは、絶えずブルガリア帝国とビザンツ帝国による支配権の争奪に晒された傷跡を残しながらも、交易港として発展を遂げる。
しかしながら、ドニエプル川を通じて黒海方面に進出し、スウェーデンよりビザンツ帝国へと南下する過激なヴァイキング勢力の侵攻により、次第に彼らの略奪に晒されるようになって行った。
出逢ったのは、神様によって、ヴァイキングによる侵略戦争の火種として妻を殺された青年シリキ。
「復讐が、したくは無いか。」
互いに、利用し合えそうじゃないか。
こいつは、嗅ぎ覚えのある臭いをしている。
そう、あいつと同じ臭いだ。
優しかった大狼は、もういない。
底知れぬ人間の憎悪が、神々への報復の手段をより歪んだものへと変えていく。
唯一心を許してしまった裏切りの友には、どんな死が相応しいだろう。
そして、彼が決して神話界で味わうことの無かった、同じ大きさの、普通の狼同士の触れ合い。
群れを率い、番を持つようになること。
その全てが、ずっと、なりたかったもの。
初めから、ありさえすれば、そう悔やんでも、もう遅いのだ。
最後の日、彼が齎し、そして迎える死とは。
最愛の我が狼が、どうか納得の行く最期を迎えられますように。
前作、「Wolfhound ウルフハウンド ―神話に殺された狼のやり直し―」の続編になりますが、単作としてお読みいただけます。
狼や人外が好きで堪らないという方、是非読んでみてください!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 22:19:14
240580文字
会話率:22%
「魔法は自由であるべきだ!」
世界を掌握した帝国アークトリアは、魔法を禁じ、抵抗者を容赦なく弾圧した。
そんな時代に生きる16歳の少女クレアは、小さな村でひとり、誰も信じなくなった夢を抱き続けていた。
「私、魔女になる。」
だが、魔法
は発現せず、周囲からは嘲笑と軽蔑が降り注ぐ。
それでも諦めなかった彼女の前に、ある日、アークトリアの騎士団が現れる。
古びた杖を手にしていたことで、クレアは〈反乱分子〉として目をつけられてしまう。
だが、その出会いは偶然ではなかった。
彼女の前に現れた騎士団は、果たして帝国の犬なのか、それとも…。
ひとりの少女が信じた“夢”が、やがて世界を変え、真実を暴く火種となる。
これは、名もなき反逆者が“本物の魔女”へと目覚めていく物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 21:00:00
23706文字
会話率:40%
軽口ばかりの金髪と、静かなまなざしの青年。
正義でも悪でもなく、“手の届くところから”を信条に動く中立組織《ルクシオン》。
街の裏側で、今日も彼らは火種を踏み潰す。
軽口に隠した信頼、甘さの裏に潜む痛み。
正反対のようで、どこか似た傷を抱え
る二人は、互いを“ダーリン”“ハニー”と呼び合いながら、ただ静かに、着実に前へ進んでいく。
救えないものは多い。けれど、それでも構わない。
救える範囲で救っていく――その覚悟が、彼らを動かしている。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 20:00:00
38530文字
会話率:27%
ある日突然、日本人だけが進化した。
それにより世界の様相が変わった。
日本人を恐れた世界の国々がついに日本に戦争をしかけた。
進化した日本人たちは抵抗したが、大国の強力な破壊兵器を防ぎきることはできなかった。それから15年。今は休戦状態では
あるか火種は無数にあり、いつまた攻められるかわからない。総人口が半減し、都市部は破壊され、敵国の人型破壊兵器やホムンクルス、キメラなどが跋扈する日本を旅する50歳のおじさんの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 19:06:27
108988文字
会話率:31%
――むかしむかし、と言うには、少しだけ新しい時代の話。
“ヨイノ”という国があった。
江戸にも似た街並みに、妖怪と人間が肩を並べて暮らす、不思議な場所。
笑い声と泣き声と、時々ちょっとした悲鳴が混じる、雑多でにぎやかな町だ。
その街のは
ずれ、目立たぬ長屋の一角に、ひとつの暖簾がかかっている。
「ことのは堂」
看板も貼り紙もない。ただ暖簾に筆文字がひとつ。
何の店なのか、初めての者にはよく分からない。
けれど、口コミは広がっている。
「悩みごとがあるなら、ことのは堂に行ってみな」
「声にできない話でも、聞いてくれるらしい」
「人でも、妖でも、ちゃんと向き合ってくれるってさ」
そんな噂を頼りに、人も妖もやってくる。
何を買うでもない。何を売るでもない。ただ、誰かに“言葉を届けたい”者たちが。
ことのは堂を営んでいるのは、一人の男だ。
名を、高道(たかみち)という。
歳は三十代の半ば。物腰は柔らかく、言葉は穏やか。
人と話すときは冷静だが、その目の奥には火種のような熱がある。
「お悩みなら、お聞かせください。……言葉は、口から出たときが始まりですから」
そう言って、相談者を迎えるその姿は、僧侶でも教師でもなく──ただのひとりの聞き手だ。
けれど、その言葉は、不思議と胸に残る。
彼は、話を押しつけない。助言もしないことがある。
けれど、いつのまにか相談者の心に、小さな光を灯していく。
高道はもともと、ヨイノの人間ではない。
──ある日突然、ここにいた。
転生だったのか、流れ着いたのか。彼自身もその理由は語らない。
けれど、“ことのは堂”という場所が、彼にとっての新しい生きる場であることは確かだった。
高道には未練がない。過去に戻りたいと思わない。
この不思議な国の喧騒も、妖怪たちの奇行も、どこか面白がって受け止めている。
「せっかく異世界に来たんだ。なら、楽しく暮らしてやろう」
その心持ちが、妖も人も、彼の元に惹きつけるのだろう。
今日もまた、誰かが暖簾をくぐる。
言葉にできない気持ちを抱えて。
声にならない声を、届けたくて。
そして高道は、静かに湯を沸かしながら、その人(あるいは妖)の話に耳を傾ける。
「焦らなくていいですよ。……言葉が整うのを、ここで一緒に待ちましょう」折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-07-24 17:30:00
46534文字
会話率:49%
あらすじ
現代のIT企業で人類の「最適解」を導くAIを開発していた坂村健一は、地球崩壊を前提に選民のみを宇宙へ脱出させる「ARC計画」を知る 。AIの選別基準で多くの日本人が排除されることに憤り異を唱えるが、左遷され、テロで命を落とす 。
しかし、健一が目覚めると、そこは戦乱の16世紀日本、最も卑しい身分の日吉丸として転生していた 。前世の絶望と後悔から「全ての人が報われる道」を誓い、生き残るため知恵を絞る 。針売りとして才覚を見出され、今川家臣の岡部小四郎の目に留まり、善得寺で学問を修める機会を得る 。孫子の兵法や今川仮名目録を読み解き、現代知識と観察力で時代を分析するが、その鋭すぎる才覚は時に命取りとなる 。
桶狭間の戦いを前に歴史を変えようと助言するが、卑しい出自ゆえに信じてもらえず、何度も死と転生を繰り返す 。八度目の目覚めで「今川ではなく、信長に仕官しよう」と決意する 。
熱田湊で織田信長と運命的な出会いを果たした日吉丸は、才を見出され、草履取りから異例の出世を遂げ、木下藤吉郎、そして羽柴秀吉の名を賜る 。信長の命により、墨俣での一夜城築城、火縄銃の量産化、新貨幣「尾張銭」の鋳造、水田改革、犬山城下の産業育成(絹、椎茸、セメントなど)といった革新的な内政手腕を発揮する 。常識外れの速さと合理性で成果を出し続ける秀吉は、戦国の世に新たな「仕組み」を築き上げていく 。
やがて信長の命を受け、徳川家康との同盟強化、北条氏との三国同盟締結、紀伊半島の平定、京での外交と南蛮貿易の推進に奔走する 。しかし、長島一向一揆での悲劇的な結末は、秀吉に「歴史の修正力」と「集団の無責任性」という、未来を知る者としての無力感を痛感させる 。それでも彼は、現代知識と戦国経験を融合させ、信長と共に「環太平洋帝国」という壮大な未来を目指す 。
だが、信長の「超将軍構想」、未だ燻る本願寺の火種、「本能寺の変」という避けられぬ未来の影が、秀吉の心に重くのしかかる 。彼は、信長を死なせぬこと、そして「全ての人が切り捨てられない道」を創ることを誓い、来るべき激動の時代に備えるのだった 。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 08:00:00
103299文字
会話率:30%
グレミィル半島と呼ばれし領土には、旧き時代より多種多様な種族が混在していた。
南部で暮らす純人種達――『人の民』。
北部に棲息する亜人種達――『森の民』。
大別して二つの民に分類される領民達は、互いに生活圏を隔てて対立し続けてきたが
英
雄ベルナルドが半島を統治する大領主に封じられたことを皮切りとして徐々に諍いは静まり、二つの民は融和への道を歩み出そうとし始めた。
然れど、英雄は焼却された。
冬の居城。多くの者にとっては突然に。謎と呪詛を撒き散らす怪死を以て、歯車が狂い出す。
英雄ベルナルドは、ハイエルフの妻との間に二人の子供を設けていた。
即ち、英雄とその妻が成した『人の民』と『森の民』による混血の双生児。
双子の姉、ノイシュリーベは父の持つ高潔な精神と大領主の座、そして母に似た脆弱な身体と莫大なる魔力を継いだ。
双子の弟、サダューインは父に似た優れた身体と脆弱な魔力、そして己の手を汚してでも二つの民の融和を願う母の理念を継いだ。
英雄亡き後の時代を託された双子達は半島で生きる者達を護る為に奔走する。
足元で燻る対立の火種。蔓延する呪詛。大国の思惑が絡み合い、やがて双子の絆を蝕み始めた頃、
一人の女性の亡命を受け入れることにより大きく物語は動き出す。
歪に絡み合った因縁と恩讐。半島が抱える紫棘の開花を以て、歯車は更に狂い尽くす。
其は後戻りの利かぬ宿痾の清算。
刻曜の翠擲<グラナグラム>は誰の掌に――折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 07:10:00
368535文字
会話率:29%
心の声を聞く力を持つ少年ウサマは、姿を消した両親を追って聖地を旅立つ。
彼を待っていたのは、禁じられた思想と、王家の血に絡まる秘密だった。
一方、王子でありながら「王になりたくない」と願う青年、
自分の出生の意味を知らずに魔女に育てられた
少女――
赤と白、炎と氷、ふたつに分かれた国で、
運命の火種が、静かに灯されていく。
継がれるのは、王の血か、それとも意志か。
これは、焔を継ぐ者たちの物語。
選ばれるのではなく、選びとるために旅立つ、若き者たちの叙事詩。
※『天国の扉』の子ども世代の物語です。こちらからでも読めるよう配慮しておりますが、前作をお読みいただいた方が答え合わせを楽しんでいただけると思います。
※本作には、架空の世界観に基づく人種・出自・信仰・性別・階級等に関する差別・偏見・抑圧の描写が含まれます。
これらの表現は、物語上の背景や登場人物の信念を描くためのものであり、現実世界における差別や不当な扱いを肯定・容認・推奨する意図は一切ありません。
ご理解いただけますと幸いです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 06:30:00
147302文字
会話率:29%
時は2030年――日本を起点に『異種族』と呼ばれる者達が地球に現れるようになった。やがてその数は増加し続け、次第に地球は『異界化』即ち人類滅亡を目前としていた。それに危機感を感じた人々は一つの派閥を作り、異種族を無慈悲に殺害して現世から追
放する『異界還し』を行った。それが火種となり、日本と人類の存続を賭けた異種族との戦争が幕を開けた。
そんな世界の中で平穏に暮らしていた黒神美尊《くろがみみこと》の運命は突如狂い始めた。あの日……『黒い雷』が空を裂き、地を焼いた日。幼馴染の少女である白神彩芽《しらかみあやめ》が異種族に攫われてしまった、あの瞬間から。
後悔と己の無力さに追いやられていたところを、英雄を名乗る謎のサラリーマン紅零《くれないれい》に助けられる。そして彼との修行を得て美尊は一瞬で失われたこれまでの生活と彩芽を救うために異種族と戦う決意を固める。あの日目覚めた未知の力《呪い》『強制覚醒』と共に――
これは、力《呪い》を以て全てを救う物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:09:06
52086文字
会話率:56%
バセレシウ王国。神テアディースが最初の人間を創ったとされるテアディース大陸の大部分を支配する王国は今、大きな火種を抱えていた。
バセレシウ王国の国教であり、神テアディースを唯一神として崇めるテアディース教の教会が内部分裂を起こし、そのうち
の一つである原理主義派が台頭、王政への発言力を強めてきたのである。
王族派はそんな教会原理主義派の力を削ぐため、神テアディースが与えたとされる三つの恩恵のいずれかの不存在を証明しようと考えていた。
時を同じくして、王都ヴァシーリオにある三つの大学のうちの一つであるヴァシーリオ学術大学に通う少年、アスティニース・イオルもまた教会によって人生を大きく狂わされようとしていた。
史上最年少で難関と言われる試験に合格した彼は、学術大学でテアディース教から危険視されている天文学を専修していた。ある日、同級生の友人であり、王国第四王子でもあるソフィロス・バセレシウからとある頼み事をされる。アスティニースはその頼み事を解決するため、持ち前の知識を使い王都の詳細な地図を作成したのだった。
ソフィロスからの頼み事は無事解決したが、この地図作りによってアスティニースは教会から狙われることになる。強硬な手段を使われ次々と居場所を追われていく彼を、その能力を見込んだ王族派が呼び出し密命をくだす。
「テアディース大陸の地図を作れ」
王族派は神テアディースが与えた三つの恩恵の一つである”正円の大陸”が存在しないことを、アスティニースに地図を作らせることで証明しようと考えたのだ。
アスティニースは世界の真実を知るため、仲間と共に長い大陸地図作成の旅に出る。
そして、旅の中で彼らは想像をはるかに超える真実に出会う。
王国の成り立ち、大陸の歴史、神テアディースの存在。
これは、一人の少年が「世界を作る」物語である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 15:53:49
119773文字
会話率:49%
20xx年
とある年、地上の文明は死滅した。
未知のウイルスが蔓延し、人口の大多数を失った。
僅かに生き残った人類は地上を捨て、地下都市へ移り住むことになった。
その数百年後。
その世界は、ただ一つのものによって管理されていた
。
あらゆる出来事は、そのものによって決定され、そこに住む人々は、それを当然の事として受け入れていた。
その世界は管理者AIシステム、セラフィムの庇護の下、人々は約束された繁栄を続けていた。
セラフィムによって管理されるこの地下世界において、何者からの束縛も受けない、唯一の例外が存在した。
それが、最悪の火種になることを知らずに。
※前作品のリメイクです、どうぞよろしくお願いします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 06:13:18
100988文字
会話率:41%
ヴィデウス帝国の首都アヴァロンは、かつての栄光の影で、オリオン連合の重税と厳しい文化統制に喘いでいた。街路には疲弊と諦めの表情を浮かべる民衆が行き交い、かつて誇り高かったヴィデウスの精神は踏みにじられ、自由への渇望だけが鬱積していた。
そ
んな状況にあって、帝国の第一皇位継承者カッシウス・ヴィデウスは、表向きは従順な皇太子の仮面を被っていた。しかしその内では、祖国と民を解放するという強い決意を燃やし、独立への周到な準備を進めていた。彼は、ヴィデウス一族に代々伝わる究極の超能力「星辰の律動」の真髄を深く探求し、その潜在能力を最大限に引き出すための鍛錬に明け暮れる。同時に、彼はオリオン連合の支配体制の綻びを探り、未来の戦いに備えるための情報収集と、志を同じくする秘密の同志たちとの接触を密かに進めていく。
カッシウスの幼馴染であり、彼が最も信頼を置く近衛隊長アウレリア・ラハルスは、その危険な計画の右腕として、影ながら彼を支えていた。彼女は帝国の各所に密使を送り込み、水面下で反攻の火種を広げていく。
しかし、オリオン連合の地球駐在総督ゼファー・クインは、カッシウスの不審な動きを鋭く察知していた。狡猾なゼファーは、アヴァロンにおける監視の目を一層厳しくし、密偵を放って皇太子の動向を探る。街のあちこちで、ささやかな抵抗の芽が育ち始めてはいたものの、ゼファーの圧倒的な圧力はヴィデウスの民を深く抑圧し続けていた。カッシウスは、いつ露見するともしれない危険と隣り合わせの中で、来るべき「自由への道」の第一歩を踏み出し続ける。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:40:00
6788文字
会話率:21%
今や魔法も妖精もおとぎ話の住人となりつつある。現存する妖精使いであるルシエラ・サリニャックは、暴力が支配する旧帝都の街で便利屋を営んでいた。暴漢に襲われ、冤罪で拘留され――そんなことは日常茶飯事。散々な目に合いつつも便利屋稼業を食つなぐルシ
エラは、ある夜、路上で倒れていた少女を保護することになる。少女は行方不明の姉を追って旧帝都にやってきたという。ルシエラは彼女の姉探しに協力することになるが、それがやがて街全体を揺るがす火種となる。
そのころ、旧帝都では風俗店ばかりを狙った謎の不審火が連続しており、マフィアによる犯人狩りが始まっていた。その脅威はルシエラたちの足元にも及び、やがて逃れられない渦中に引きずり込まれていく。
これは妖精の囁きに翻弄されるルシエラと少女の硝煙に咲く愛の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 17:58:35
65562文字
会話率:36%
25歳の公務員、酒井政明は、海で溺れたDQN親子を助けようとして、波に呑まれた。意識を失った彼は、不思議な空間で1人の男に出会う。その男の名は里見義重。戦国時代末期に房総里見氏の当主を務めた男だった。時空の管理者から『義重の代わりに戦国時
代を生きてほしい』と頼まれた政明は、現代で生き返るため、都合9回目になる義重の人生に臨むことになる。そんな彼の第1の目標は『自然死すること』だった。
だって、転生先の里見家。親父である義弘さんは溺愛してくれるけど、大酒飲みで、自分が7歳のとき、飲み過ぎが祟って、盛大に家中に火種を振りまいて死ぬんだよ? 義兄でもある叔父、義頼(義継)は、優秀だけど、親父との関係をこじらせて最大の政敵になる(予定だ)し。外交が安定してたら何とかなるかもだけど、関東の覇者、北条家との関係は最悪で、援軍を送ってくれそうな力強い仲間も見当たらない。いずれは房総半島の根本を押さえられて、突端に閉じ込められちゃうはず。まずは『生きること』が大前提でしょう! ……でも、せっかく戦国時代に転生したんだから、できることなら『天下統一』目指したいよね!
ちゃっかりもらったチートを生かしてどこまでのし上がれるか、酒井政明=里見義重、奮闘します。
※里見義弘・義頼兄弟説を採用しています。
※里見義重(梅王丸)の生年は1,568年で設定しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 07:00:00
771515文字
会話率:36%
「私って、何のために生きてるんだろう――」
孤独なアラサー女性・夏井愛は、かつて科学者を志すも夢破れ、今では推しの科学系アイドル・TOMOYAを心の拠り所にする日々を送っていた。
しかしある日、そのTOMOYAが突然の訃報でこの世を去る。
絶望に沈む愛の意識が薄れる中、彼女は“異世界転生”の導きを受け、新たな人生を歩むことになる。
そこは、魔法と科学が対立する世界。
彼女は持ち前の科学知識を活かして発明と探究を重ね、科学陣営に革命をもたらしていく――だが、それは新たな対立の火種にもなっていく。
孤独に生き、失望に慣れきっていた彼女が、戦火の中で初めて“仲間”と“愛”に出会い、世界を揺るがす存在となっていく物語。
「科学は、愛を証明できるか?」
これは、ひとりのオタク女が“世界を敵に回しても、自分を貫く”再生と選択の物語。
※本作品の執筆には、プロット整理・構成・文章調整の補助としてAI(ChatGPT)を活用しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-21 08:19:22
7442文字
会話率:32%
無数の世界の内の1つ。
人は増え、栄え、生物として大きな力を持った。
がしかし、ある時大きな戦争が起きた。
数多の生命が犠牲となった末に、戦争は終わった。
小さな、しかして危険な火種を残して。
それから約200年。
強さを持った弱い少年は、
秘匿された新たな世界へと旅立つ。
少年がどんな道を往くのか、神ですら未だわからない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 20:59:30
45516文字
会話率:30%
世界を震撼させる程の二つの巨大な戦争を乗り切った日本
いじめの無くならないこの国のとある街で起こったいじめ。
しかしそのいじめは、三つ目の巨大な戦争の火種になる事を日本だけに留まらず世界も予想していなかった。
最終更新:2025-07-20 19:00:00
89357文字
会話率:35%
高校二年の春。
図書室の奥、誰もいないはずの場所で――俺は、恋をした。
静寂を裂くように現れた、無表情で美しい少女。冷たい声。拒絶。
けれどその瞬間、俺の中で何かが燃えた。
振り向かせたい。
どれだけ嫌われたって構わない。そう思った。
だが、隣の席の幼なじみ――桐島紅葉が、それを見逃すはずもなかった。
笑いながら睨み、探るように、刺すように。
俺の言葉一つに、ペンを握る指が、音を立てた。
図書室の謎の少女と、紅葉。
それは、俺の高校二年を引き裂く――火種だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 16:21:55
1412文字
会話率:24%
剣術などの武術が盛んなエーデルタルト王国に魔術には優れていたが、武術が不得意な王太子がいた。
武を貴ぶ王は剣もロクに使えない王太子に諦めをつけ、王太子の弟を次期王に指名しようとする。
王は両者を戦わせ、勝った方を次期王にすると宣言した。
そ
して、御前試合は…………弟が勝った。
これにより、王太子であるロイドは王族から貴族に落とされ、辺境の地へ流されることになってしまった。
納得がいかないロイドはその夜、婚約者であるリーシャと共に見張り台から城を眺める。
2人は城を眺めながら敗北と悔しさを堪えながらも涙した……
「腹いせにぼやを起こす魔法をしかけてやったわ」
「奇遇ですね……わたくしもです」
「「ははは…………え?」」
ちょっとした火種も2つもあれば燃え上がり、王都に警鐘が鳴り響く。
ロイドとリーシャは王都を出ると、道中で再開した元同級生のマリアを巻き込んで他国に逃れることにした。
廃嫡王子と悪役令嬢と不幸な田舎令嬢の逃亡劇が始まった……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 12:00:00
669289文字
会話率:55%
現代、戦争は魔術によって加速していた───。
一九六四年、ごく稀にヒトの身体に特殊な遺伝子、『魔術遺伝子』があることが分かった。
世界は魔術遺伝子を持つ者、"魔術師"を絶滅させる革命軍、『ブレイジス』と魔術
師と魔術を持たない文字通りの"人間"、ふたつの種族が歩み寄ろうとする国連軍、『ガーディアンズ』に二分していた。
二〇三二年。五年の歳月をかけるも未だ続く戦いの中、魔術師であるグレイス・レルゲンバーンは過酷な現実に立ち向かう。
そしてその未来もまた、戦いの火種が渦巻いていた。
これは辿るべきではなかった運命を歩んだ八人とひとりの世界の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-19 22:55:38
741490文字
会話率:47%
永久機関が生まれる寸前、人類はその所在を巡って戦争を起こした。
長きに渡る戦争の中で国家は統治する力を失い、やがてその役目は企業に取って代わられた。
後に、『災禍』と呼ばれるその戦争を終わらせたのは永久機関の副産物として生み出された超兵器
、パラディンだった。
その圧倒的な力から、パラディン開発競争は戦後も激化し各企業は自らの拠点を持つようになった。
それから時は経ち、災禍の爪痕が残る世界は様々な問題に直面しつつも一応の安定を見せていたが、その水面下では企業の思惑と個人の思想が絡み合い、小さな火種が無数に存在していた。
本作は不定期投稿となります。予めご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-25 22:37:52
17755文字
会話率:58%