「夏風夏鈴って、名前の中にふたつも〈夏〉が入っていて、これでもかって夏を前面に押し出してくる名前でしょ。ナツカゼカリン。だから嫌いなんだ。この名前も夏も」
困惑する僕に、彼女は言った。聞いてもないのに、言わなくてもいいことまで。不思議な子
だな、と思った。そしてそれが不思議と嫌ではなかった。そこも含めて不思議だった。彼女はそれだけ言うと、また逃げるようにしていなくなってしまった。
※1 本作は、「ラムネ色した空は今日も赤く染まる」という以前書いた短編を元にしています。
※2 本作は、カクヨム、ノベプラ、アルファポリスにも掲載しております。
※3 以下の作品について、本作の性質上、物語の核心、結末に触れているものがあります。
〈参考〉
伊藤左千夫『野菊の墓』(新潮文庫)
ボリス・ヴィアン『うたかたの日々』(ハヤカワepi文庫)
堀辰雄『風立ちぬ/菜穂子』(小学館文庫)
三田誠広『いちご同盟』(集英社文庫)
片山恭一『世界の中心で、愛をさけぶ』(小学館文庫)
村上春樹『ノルウェイの森』(講談社文庫)
住野よる『君の膵臓をたべたい』(双葉文庫)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-15 18:00:00
100007文字
会話率:55%
筆者=私は、新潮文庫刊『幸福について─人生論─(ショーペンハウアー著)』と同社刊『地下室の手記(ドストエフスキー著)』を読んだ結果、自尊心と倨傲性がイタ過ぎて見ていられないレベルにまで達している。断っておくと著書に罪は無い。私が勝手に無敵
の人予備軍へと化し、何でも良いから胸の裡で燻る悪感情を形にしたくなっただけだ。
この文章は、自虐風自慢と他虐で構成されていると言っても過言では無いが、決して特定の人物や団体を誹謗中傷する意図のもと書かれたものでは無いことは明記しておく。
気分が優れない時に読むのは非推奨だ。
気分が良くても読まない方が良いと思う。
そもそも楽しませるために書いたものではないのだから、面白いわけがない。
これは
私を苛んできたモノ達への「再戦宣言」であり
同胞へ向けた子供部屋からの「再起宣言』である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-10-06 20:00:00
12410文字
会話率:8%
誰もが知る物語とは似て非なる物語。
とある高校生、清宮涼は、趣味の博物館巡りを終えて帰宅する途中、不思議な占い師に声をかけられる。
「貴方、これから大変な運命が待ち構えて居ますよ。」
そう言われて一瞬不安になるも、持ち前の楽天家な性格
で直ぐに打ち消した。
その占い師が居なくなっているのも気付かずに。
BaseSon原作の「真・恋姫†無双」を元に、自分なりの「三国志演義」を書いていきます。
因みに今の所、全年齢対応です。
尚、恋姫シリーズは二次創作が認められている作品です。
「恋姫†無双」シリーズ以外の参考文献
「三国志」作画・横山光輝(潮漫画文庫)
「項羽と劉邦」作画・横山光輝(潮漫画文庫)
「史記」作画・横山光輝(小学館文庫)
「殷周伝説 太公望伝奇」作画・横山光輝(潮漫画文庫)
「図説中国史 三国志地図」(東光書店)
「歴史人別冊 完全保存版三国志の真実」
「教えてあげる諸葛孔明」(角川文庫)
「三国志ナビ」渡邉義浩(新潮文庫)
「三国志 英傑たちのその後と謎」監修・武光誠(宝島社)
「史記の風景」宮城谷昌光(新潮文庫)
「春秋の名君」宮城谷昌光(講談社文庫)
「春秋名臣列伝」宮城谷昌光(文春文庫)
「戦国名臣列伝」宮城谷昌光(文春文庫)
「楚漢名臣列伝」宮城谷昌光(文春文庫)
「三国志読本」宮城谷昌光(文春文庫)
Wikipedia
ニコニコ動画
※「モバゲータウン」、「Eエブリスタ」で連載していた作品です。
更新は遅いですが、宜しくお願い致します。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-01-01 00:00:00
664109文字
会話率:38%
河合隼雄「こころの最終講義」(新潮文庫)の要約というか感想というか覚書というか、そういうもの。
最終更新:2021-08-12 08:22:06
7259文字
会話率:2%
元短距離走者の上條 充留(かみじょう みつる)は、突如失踪した婚約者・町村 密(まちむら ひそか)の足どりを追って、彼女の故郷、〆谷(しめたに)へ向かう。
〆谷は某県の紀伊山地を深く分け入った先にある山村。少子高齢化の著しい絶望的な限界集落
にすぎない。
折しも〆谷では夏祭りを二日後に控えており、住民たちはその準備に追われているようだった。
ところが上條は密を捜すも、〆谷の住民たちの陰謀にはめられてしまう。囚われ、村に隔離されたのだ。
この村は異常だ。誰も彼もが狂気に我を忘れていた。
連中は、夏祭りの際、18年ぶりに秘儀『異人担ぎ』とやらを行うため、上條をご神体として祭りあげるのだと息巻く。
このまま、おめおめと神輿にされてたまるか。必ずや奴らの暴走をとめ、そして密を取り戻してみせると、上條は誓うのだった――。
※これは遥彼方さま主催『夏祭りと君』企画、参加作品です。
※参考文献
『聴耳草紙』佐々木 喜善 筑摩叢書
『異人論序説』赤坂 憲雄 ちくま学芸文庫
『異人論 民俗社会の心性』小松 和彦 ちくま学芸文庫
『藪原検校』井上 ひさし 新潮文庫
『魔の系譜』谷川 健一 講談社学術文庫
『民俗宗教 タタリと民俗社会』監修・櫻井 徳太郎 東京堂出版折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-11-29 18:07:59
99367文字
会話率:18%
いつか来る時、二人の姉妹は殺し合う。
平穏な日常を願う姉の桜花、奥底に仄暗く淡い感情を抱く妹の雪花。
ある日、二人は時間の止まったような空間に閉ざされて、目に見えず触れられない怪物に襲われる。
そんななか、カラスの仮面を被る謎の大男はトラ
ンクケースの中からバングルと小型デバイスを見せて、妖精〈パーマー〉と呼ばれる怪物と戦うようそそのかす。
桜花はすぐにバングルとデバイスを装着するが、デバイスが形成したものは円盾ひとつだけ。
デバイスの力によってどうにか雪花を助けるが、今度は桜花が襲われる。
見えない怪物によって首を絞められ苦境に陥るなか、金色の大剣を持った青年がその『不可視』の妖精を切り飛ばした。
それは新たな出会いの始まりであり、ひとつの悲劇へ向かうための始まりだった。
『ヒーローであるためのふたつの歯車』の同世界観のなか、別の地区で起こった惨劇の一幕。救えなかった者たちの罪の物語。
・引用作品
シェイクスピア『オセロー』(新潮文庫)
シェイクスピア『ハムレット』(新潮文庫)
※カクヨム同時掲載折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-14 08:02:56
112758文字
会話率:44%
2018年10月27日に、新潮文庫nexから、拙作『レトロゲームファクトリー』が発売されました。それから約4ヶ月強が経ちました。時期的に、店頭での販売はほぼ終わり、これからはネットで情報提供をしていかないと「埋もれたコンテンツ」になってしま
います。そこで、小説家の本が出るまでの体験談として、『レトロゲームファクトリー』が誕生するまでの話を、数回にわたって書いていこうと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-30 20:49:44
8581文字
会話率:0%
「頭髪が寂しい」という身体的特徴を持つ男性が、「ウィグリーグ」というカツラ会社のモデルとして採用された。一日数時間の撮影で法外な報酬を得られる、そのおいしいバイトの裏に……。
※「赤毛連盟」(コナン・ドイル 著『シャーロック・ホームズの冒
険』などに収録)の内容の一部に触れた記述があります。ご了承の上お読み下さい。
本作執筆においても、新潮文庫版『シャーロック・ホームズの冒険』(延原謙 訳)収録の「赤毛組合」を参考にし、一部セリフや文章を引用させていただきました。
「カクヨム」にも掲載しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-17 21:00:00
11470文字
会話率:55%
お仕事小説、ミステリ、コメディ、恋愛などの、ジャンルミックスノベル。初心者にも男性にも親切、安心安全な、BL設計。
゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜
「お金を持った腐女子って、タチが悪いですよ?」(一乗
寺家メイド・談)
「お嬢様。お風呂にお入り下さい、そのジャージはお捨てなさい、そろそろ美容院に……あっ、逃げたっ!」(一乗寺家家令の叫び)
大財閥の令嬢、一乗寺典子はピンクの好きな、ゆるふわ女子。フツーにかわいい。だが、その正体は、恐るべきヒモノだった。そして、どうしようもなく腐っていた。彼女の野望は、BL本を文学の棚に置くこと。その為に出版社を立ち上げた。
家令の古海龍は、日夜、監視の目を光らせていた。典子の暴走を喰いとめ、名門、一乗寺家を守る為に。
ある日、編集実務担当として典子に雇われた本谷直緒は、(本人には全く自覚はないが)絶世の美人……但し男……だった。
・2017年 エブリスタ・新潮文庫「ミステリー&エンターテインメント賞」予選通過
・2021年 オレンジ文庫「ノベル大賞」一次選考通過
・2022年冬 「星海社fictions新人賞」第34回座談会で取り上げられる折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-11-12 13:50:58
389202文字
会話率:44%
区民プールで出会った我々と、新潮文庫の午後。
最終更新:2018-04-08 21:29:29
2391文字
会話率:15%
捜査一課の本郷警部には一つの悪癖があった。それは、仕事中に堂々と「ミステリー小説」を読むこと。警部であるというのに、彼は常に「ミステリー」を求めていた。
部下の白石刑事に諭され、叱咤され、時に彼を導きながら、本郷警部は今日も事件を解決してい
く。
※2017年に開催された「comicoノベル新潮文庫新世代ミステリー賞」に応募した作品になります。
http://novel.comico.jp/challenge/25210/折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-08 12:00:00
58887文字
会話率:57%
日本語訳されたアンデルセンの童話を読んで、感じた事、考えた事などを詩にして表現してみようというものです。参考にした本は下記に記載しています。また、下記のものとは違う本を参考にするときがあります。その際はこのあらすじ部分、もしくは前書き後書
きに記載する予定です。
興味がある方、お暇な方はお読みください。
>旧あらすじ
アンデルセンの童話について書いていきます。
童話の内容に関して、細部が異なる場合があります。
〇参考図書:「マッチ売りの少女—アンデルセン童話集Ⅲ—」 訳者:矢崎源九郎
新潮文庫 平成21年11月30日折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-13 15:00:00
7623文字
会話率:8%
絶版 新潮文庫の魅惑 極私的30選 ブックリスト
キーワード:
最終更新:2017-05-27 13:10:09
871文字
会話率:0%
新潮文庫から出版された河野裕(こうのゆたか)の小説『いなくなれ、群青』の個人的な編集です。ふと思ったことを気楽に書いてみただけの趣味です。ひとつひとつのシーンを抜き取って書いてます。この短い一部分だけを読み取っても、物語の色や登場人物たちの
性格は当然ですが断定できません。しかし、ネタバレにもなるので注意して下さい。
ページの上部にある「縦書きPDF」で紙の本の小説のように読めます。
以下、ネタバレを含む説明
○人物
●僕
七草(ななくさ)。物語の主人公。
●真辺由宇(まなべゆう)
私。七草の幼馴染。
○ことば
●ごみ箱
自分たちの本来の体から切り離されて階段島にさまよう人格の居場所。
七草が多分違う人間になってしまいました。ご了承ください。真辺由宇はおそらく合ってるはず。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-12-20 18:01:51
2981文字
会話率:24%
ある日父がいなくなった。
高校3年生の歩(あゆむ)は、決まらない進路を誰にも相談できずに焦っていた。そんな中、自分のやりたいことを見つける為、周りに対する赤裸々な心持を記す為、簡素な日記をはじめるのだが――。
進路に対する漠然とした
不安と、実に普遍的かつ煩わしい家族との確執をリアルに描く。
今年3月までに、新潮文庫様に投稿しようと考えております。
ご指摘、ご感想、アドバイスなんでも、お待ち致しております。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-02-15 01:01:37
13441文字
会話率:33%