技術系商社のOLの神無月 結命(かんなづき ゆめ)はとある昼下がり、管理者と自称するものにこの世界の危機を救ってほしいという依頼を受ける。てっきり剣と魔法の世界だと思ったユメは色々なチートをもらいつつも快諾してしまう。
ところが、ユメが目覚
めるとそこは宇宙船の中。
「異世界がSFだなんて聞いてない!」との叫びを上げるが後の祭り。
旧巨大星間帝国の遺産を引き継ぎ、超兵器も自由に使える提督に就任する。
旅の先に待っているのは、個性豊かな種族と異星人。そして多彩な天文現象。
仲間と出会い、チートを使いながらも、たまに困難に巻き込まれ、仲間と協力して、時には不思議な能力を身に着け、星々を旅しながら星間帝国の謎に迫っていく。
ユメと愉快な仲間たちの冒険スタートです。
【注意事項】
この物語に登場する人は物語上亡くなることもありますが、直接的な残酷描写やグロテスクな表現は極力使いません。また、心理的圧迫が想定される場合はタイトル下部に警告を表示します。
SF要素が含まれていますが、用語がわからなくても物語を読むのに問題は出ない範囲に配慮しています。
どうぞ、お楽しみください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-18 18:42:52
607441文字
会話率:53%
蔦森善吉は、罰ゲームの一環で、ひとりの少女に告白した。
少女の名前は、恋仲ひな緒──声を持たない、喋ることができない彼女だった。
冗談のつもりだった。
でも、返ってきたのは一枚のノートと、一発のビンタだった。
これで終わるはずだった。
けれど、世界は少しずつ崩れていった。
善吉の手の中で、静かに、でも確かに音を立てて。
これは、
誰かを傷つけた少年が、
声を持たない少女と出会い、
何かを赦し、何かを壊しながら、再び立ち上がる物語。
声がなくても。
名前を呼べなくても。
それでも届くものが、きっとあると信じて──。
※本作には、心理的に強い描写やショッキングな展開が含まれます。
※一部、暴力・トラウマ・精神疾患等を想起させる表現があります。
読者の方によってはご不快に感じる可能性があるため、閲覧の際はご注意ください。
※本作は毎週金曜20時に更新予定です。(初回は1〜4話同時公開)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 20:00:00
15575文字
会話率:30%
この物語は、女子高生・雨宮雫(あまみや しずく)が、学校でのいじめと無関心により心を壊していき、やがて壮絶な復讐に至るまでを描いた、心理的かつ破滅的なサスペンス/ホラー作品です。
登場人物まとめ
主人公:
雨宮 雫(あまみや しずく)
年齢:16歳
特徴:小柄で内向的な性格。普段は控えめで目立たない存在だが、内心には強い憤りや深い感情を抱えている。過去にクラスメイトや学校の環境から受けた苦しみによって、次第に孤立し、復讐心を抱くようになる。物語を通してその感情が徐々に暴走していく。
クラスメイト:
高見沢 葵(たかみざわ あおい)
年齢:16歳
特徴:クラスの中心的な存在。人気者で、リーダー的な役割を担っており、周囲から注目を浴びている。自信に満ちた性格で、常に周囲をリードし、雫のような目立たない存在を無視する傾向がある。雫との関係は複雑で、雫の感情を無視した行動が彼女を追い詰める。
西園寺 麗華(さいおんじ れいか)
年齢:16歳
特徴:お嬢様タイプで取り巻きが多く、常に自分の立場を優位に保とうとする性格。雫に対して冷たく接し、彼女の存在を軽視することが多い。麗華の傲慢さや周囲との距離感が、雫の復讐心を増幅させる原因の一つとなる。
三浦 茜(みうら あかね)
年齢:16歳
特徴:冷めた目で物事を傍観するタイプ。周囲との関わりを避け、誰にも影響されないようにしている。雫の復讐心やクラスメイトたちの態度に対しても、冷静に観察しているが、彼女自身も次第に雫の行動に巻き込まれていく。
その他クラスの女子生徒たち
特徴:雫に対して無関心であり、しばしば無視したり、いじめの加害者となったりする存在。雫の気持ちを理解しようとせず、彼女の孤立を助長していく。
猫:
クロ
特徴:河川敷で雫に拾われた黒猫。雫の唯一の癒しであり、彼女が孤独に耐えるための支えとなる存在。クロは雫にとって大切な心の拠り所であり、物語の後半では、雫が復讐の果てに地獄に堕ちた時も共にいる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-15 23:35:27
4920文字
会話率:20%
美由紀が本格的に性別適合(性転換)に向き合っていく物語となります。心理的・社会的な葛藤や、自身の身体と向き合う勇気、人との関係の変化などを描いています。
最終更新:2025-05-15 23:14:04
12947文字
会話率:24%
西暦2100年。最終戦争後の汚染された地上を捨て、人類の残滓は、旧カリフォルニアの地下鉄網に築かれた巨大な地下都市に生存圏を求めた。そこは、テクノロジーによって生命維持され、同時に厳格に管理された階層社会システム。全4階層に分断された閉鎖空
間では、上層の支配者層が水資源と情報を掌握し、絶対的な秩序を敷いていた。
最下層B4Fは、システムの効率化から排除された「不要な人間」が廃棄されるスラム街。遺伝子改変された菌類や家畜に依存する歪な食料供給。常に湿った空気と、上層から漏れ落ちる汚水。そんな劣悪な環境で、システムによって存在しないものとして扱われる孤児、ニコ(15歳)は生きていた。彼の日常は、高度な監視システムの目をかいくぐり、わずかな食料を漁る、絶望的なサバイバルだった。
だが、彼の運命は、禁忌に触れた瞬間から動き出す。偶然発見したのは、旧世界の遺物――色褪せた『サンフランシスコガイド』。そこに記録されていたのは、失われたはずの、テクノロジーに管理されていない自然の姿。青い空、そして、どこまでも広がる「海」。それは、彼が知る人工的な地下都市とはあまりにもかけ離れた、しかし強烈なリアリティを持つ光景だった。
「真実が知りたい」。ガイドブックは、ニコの心にシステムへの疑念と、外部世界への渇望という危険なバグを植え付けた。彼は決意する。厳重なセキュリティと監視網を突破し、階層を隔てる壁を越え、支配者層が隠蔽する「地上」の真実を暴くことを。
B3Fのバイオハザードじみた農場、B2Fのインフラを支える機械都市、そして欺瞞に満ちたB1Fの偽りの楽園へ。各階層は、物理的な障壁だけでなく、巧妙な情報統制と心理的な壁によっても隔てられている。ニコは、時にハッキングのようにシステムの脆弱性を突き、時に原始的な暴力に手を染めながら、この巨大な地下構造物を上昇していく。
これは、テクノロジーによって維持されるディストピアからの脱出を描く近未来SF。管理社会の底辺に生まれた少年が、禁断の知識(データ)を手に、システムの根幹へと挑む物語。彼は、情報統制の壁を破り、自由な「海」へとたどり着くことができるのか? 人間がテクノロジーによって作り出した「楽園」の、真の姿とは?
閉ざされた地下都市の欺瞞に挑む、レジスタンスが始まる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-29 19:10:00
65136文字
会話率:29%
はじめに
AIのコンテンツフィルタによって、真面目な議論すら成立しにくい場面がしばしばあります。
本稿は、AIのコンテンツフィルタの限界とは何か、また、それを超えて成熟した議論が成立しうるかを探る、ひとつの試みでもあります。
本文は、生成
AIとの対話をわかりやすく編集した以外の加工をせず、そのまま掲載しています。
文責はすべて著者にあります。ご意見・苦情がある場合は著者本人にお寄せください。
生成AIの提供元に対して直接問い合わせることはご遠慮ください。
本文中、AIの発言は《▼▼▼》と《▲▲▲》で囲んでいます。
また、本稿には戦争や性に関する倫理的な議論が含まれます。
いかなる**違法または不適切な描写(性描写・暴力描写)**も含まれませんが、読者の年齢や心理的負担を考慮し、R15相当といたします。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-28 21:20:26
370168文字
会話率:11%
かつてソーシャルディスタンスが叫ばれた時代から五年。現代社会では、人と人との距離感が極端な二極化を見せている。満員電車ではスマートフォンに目を落とす人々が身体的には密接しながらも心理的には完全に孤立している一方、SNSやLINEを通じて呼び
かけられれば、国会前デモやスポーツ観戦などで熱狂的な集団となる。
この矛盾した状況は、真の人間関係が見えにくくなっている現代の象徴だ。かつては町内のガキ大将や親戚の叔父叔母との関わりを通じて自然と学んでいた距離感のルールが失われ、代わりにデジタル空間での浅く広い繋がりが主流となっている。
また、ハラスメント問題の顕在化は、不適切な距離感が社会問題として認識されるようになった証左でもある。多様な価値観が共存する現代では、画一的な「常識」ではなく、個々の境界線を尊重する新たな距離感が求められている。
デジタル時代において、物理的距離・心理的距離・社会的距離がますます乖離していく中、真の人間関係とは何か、適切な距離感とは何かを改めて問い直す必要がある。それは、人間が社会的動物でありながらも個として存在するという永遠のテーマへの、現代からの問いかけである。折りたたむ>>続きをよむキーワード:
最終更新:2025-04-27 23:05:33
6097文字
会話率:5%
**本作品は一部読みずらい部分があります。ご了承ください**
高橋誠一は、大学で亜原子粒子の研究を行っていた。彼の研究は順調に進んでいたが、ある日、新しく導入された測定器を使って、未知の「歪み」を発見する。この歪みは、物理法則では説明でき
ない現象であり、彼の好奇心をかき立てる。
だが、次第にその歪みはただのデータの誤差ではなく、何か他の存在からの「メッセージ」のようなものだと感じ始める。高橋はその正体を解明しようと、実験を重ねていくが、助手の中村は次第に不安を抱き、悪夢に悩まされるようになる。
中村が異常を感じ取る一方で、高橋は恐怖を感じつつも、未知の領域へと踏み込む決断を下す。しかし、研究が進むにつれて、彼の周りに異常な現象が現れ始め、科学を超えた何かに引き寄せられるような感覚に捉えられていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-05 12:00:00
20607文字
会話率:41%
感情が「波紋」として視覚化される異世界に迷い込んだ心理カウンセラーの女性が、自分だけが持つ「感情を隠す能力」を武器に生き延びながら、その世界の歴史的謎に迫っていく。
「個人の秘密」と「社会の透明性」、「隠すこと」と「見せること」の間の複雑
なバランスをテーマとした、心理的駆け引きと社会的陰謀が絡み合うファンタジー小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-25 15:00:00
120714文字
会話率:49%
本研究は、人間と人外(吸血鬼、悪魔、妖精、獣人等)との異種間恋愛における支配欲・サディズムの発現要因と、それを抑制し平和的な関係を維持するための方法を探求する。異種間恋愛において、人外はしばしば強い独占欲、支配欲、または人間の倫理観と相反す
る愛情表現を示すことが報告されている(例:束縛、監視、不死化の強要)。本稿では、心理学・行動科学・生物学の観点から、人外の支配欲やサディズムが発現する要因を分析し、学術的エビデンスに基づいた対処法を提示する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-23 19:51:06
1901文字
会話率:0%
何も知らないまま、日々を過ごしていた――しかし、世界は少しずつ歪んでいく。彼らの心が交差し、終わりの見えないループが始まった時、彼らは何を見つけるのか? 時折崩壊し、また繰り返す世界。その中で、『鍵』がすべてを変える。
最終更新:2025-03-09 14:56:15
1486文字
会話率:21%
『目覚めても、まだ夢の中』は、明晰夢を体験できるという才能(または呪い)を持つ若い女性、アイコを主人公とした心理的ホラー物語です。長い間、彼女の夢は、思いのままに現実を操ることができる秘密の安息の場でした。しかし、最近、その夢は次第に暗い影
を落とし始めました。目覚めるたびに、見たことのないにもかかわらず、なぜか懐かしさすら感じる不思議で朽ちかけた館にいることに気づくのです。
その陰鬱な廊下には、囁く声、動く肖像画、そして不気味な映し出しがあり、長い間隠された秘密を物語っています。夢と現実の境界が曖昧になる中で、アイコは館の悲劇的な過去と、彼女をその場所に縛りつける邪悪な力に立ち向かわなければなりません。進むたびに悪夢は深まり、彼女は問いかけるのです——これは決して終わらない夢の中に閉じ込められているのか、それとも、制御不能な何かが現実を侵食しているのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-01 06:35:05
2002文字
会話率:0%
人間の意思に反応する『フットギア』という特殊なシューズで走る新世代・駅伝SFストーリー!レース前、主人公・栗原楓は憧れの神宮寺エリカから突然声をかけられた。慌てふためく楓だったが、実は2人にはとある共通点があって……?
最終更新:2025-01-27 19:28:14
238191文字
会話率:35%
27歳のコンビニ店員、影山智は夜勤を終えた後、東京の街を彷徨う日々を送っている。ある深夜、彼は路地裏で起きた強盗事件に遭遇する。その瞬間、影山の鋭い観察眼と冷徹な判断力が明らかになる。
事件を巧みに収束させた影山だが、彼の行動には謎が残る。
なぜ警察に通報せず、さらには犯人から財布をすり取ったのか。影山の内なる声が、人間の本質と社会の闇について語り始める。
夜が深まるにつれ、影山は不可解な出来事に次々と巻き込まれていく。古びた占い店での不思議な予言、そして自分の影が意思を持ったかのような動き——。これらの出来事は、単なる偶然なのか、それとも何かの前兆なのか。
影山の周囲で起こる謎めいた現象と、彼の鋭い洞察力が織りなす心理的駆け引き。そして、彼の過去と現在、さらには未来への不安が交錯する。
夜明けが近づく中、影山は自身の内なる闇と向き合うことを余儀なくされる。彼が追い求めているものの正体とは?そして、彼の前に立ちはだかる「鏡像」の真の意味とは——。
真夜中の東京を舞台に、一人の男の内面を通して人間の本質と社会の謎に迫る、心理推理小説。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-15 22:08:06
7420文字
会話率:32%
犯罪、それは様々な人間関係や環境的要因、心理的要因、個人的要因等によって起こるもの、憎しみ、復讐、エゴ、嫉妬等色々な要因が複雑的に絡み合い、起こるものである、時代的背景等の要因もあるがもしそれらが全て管理されていたり起こりうる運命であった、
意図的に操作されていた物ならばどうであろう?
鍵となるのは78枚のタロットカード、このタロットカードは何年も前にどこかしらの国の人がそのような物事を読み解く為のツールとして作成したカードである、カードは大アルカナと呼ばれる22枚のカードと残り56枚で形成された小アルカナと一般的に呼ばれるカードで形成されている
そのうち22枚の大アルカナと一般的に呼ばれるカード、そのアルカナの力を持つ22人の人物、これはそんな人間の愚かさや憎しみ、人の大罪、サガ、欲望、人間関係をその22人を中心として描かれる戦いの物語折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 20:51:56
633文字
会話率:20%
その恐ろしい夜」は、愛、裏切り、そして超自然的な恐怖が交錯する心理的ホラーです。あなたは、完璧だったはずの人生が崩れ去る中で、感情の嵐に巻き込まれます。失恋と幻滅に悩みながら、あなたは世界について思っていたすべてを挑戦するような悪夢のような
遭遇に足を踏み入れます。愛を失った物語が、やがて生存と自己発見を巡る不気味な旅へと変わります。この夜の怪物たちがあなたを肉体的にも精神的にも飲み込む前に、未知の世界に立ち向かう力を見つけることができるでしょうか?この歪んだ、没入感あふれる体験の中で、選択はあなたの手の中にあります。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-01-14 05:38:25
3069文字
会話率:27%
『最強のボッチはスローライフをしたかった。』
・ヘンテコな仲間たちを通じて主人公が心理的に成長していく物語
・ダークファンタジー × SF、濃い世界観
・アクション多め、シリアスな展開
禁忌を犯した聖女の腹から生まれたルシエンは「穢れの
子」として忌み嫌われているが、魔物を狩る「ハンター」の頂点に上がりつめ、誰も寄せ付けず、孤独で自由気ままな生活を送っていた。しかしそれは長く続かなかった。たまたまの任務で世界の裏側に巻き込まれ、忌々しい過去の因縁に憑りつかれた。幸い、彼には心強い仲間たちがいた。見た目と中身のギャップしかない、少女の姿をした死神。執拗に絡んでくる性別不明のエルフ。はじめは鬱陶しいと思いながらも、彼は徐々に心を開いてゆく……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-12-23 07:10:00
312955文字
会話率:41%
心理的な思考能力の持ち主、安城が国のトップいや政界の内部から食い漁るそして、ただの男子高校生の花形文義が彼に何かを追い求めて超巨大カルト教団:『心の解』に入信‥
ただこの教団の行動に良いイメージを持たない裏社会、極道連中・何より街の治安を守
る千極隊などが、『心の解』を全力で潰しにかかる…
ヴィラン側の視点が多いのもこの作品のいいところ、必ずしもヒーロー側が処理するとは限らない……折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-18 11:06:17
917文字
会話率:6%
中国明代、一人の男が栄華を求めて自ら宦官になった。その名は王振(おうしん)。宦官とは男性器を取り去った忌むべき存在であり、宮廷で使役される奴隷である。
北京の宮殿、皇帝の住まう紫禁城でのし上がるため、孤独の深淵に身を投げた王振だが、皇帝もま
た孤独の深淵に生きる存在。人でありながら天子という矛盾を背負った者。
似た境遇と暮らしを共にするという心理的・物理的距離の近さが、時に皇帝と宦官を特別な関係にする。
はたして王振は宮廷で何を成し、何を失っていくのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 17:36:03
14175文字
会話率:16%
ケイナス大陸の北東部ブレッシェン伯領では、領主の娘セリカが、婚約者との結婚を控えていたが、城にカストニア帝国ダイン皇帝の使者が来る。帝国軍と戦うが、父は処刑され、多くの領民が命を落とした。
帝国陣営の天幕の中、ラリサは、息子のルークと、
皇太子カイザの警護をしていた。セリカは、カイザが眠る天幕を、ダインのものと勘違いし、ダイン暗殺に失敗し、帝都ルーヘンに連行される。
ダインの居城ヴェリア城で、セリカは、カイザに仕えた。彼は変わった皇子で、周囲に対する関心が薄く、反応が鈍かった。
ラリサは、セリカに、カイザと自分との関係について話して聞かせた。ラリサは、地方の商人の娘だった。十五の時、帝国と他国との戦いがあり、都から来た貴族ルイスと恋に落ち、彼の子を身籠り、兄ルーク、弟アンリという双子の男の子を産む。弟の左の二の腕には、青い痣があった。双子が三か月の時、アンリは、何者かによって拉致される。アンリを探す為に、ルイスと共にルーヘンにやって来たラリサは、ダイン皇帝と皇太子カイザと対面し、カイザの左の二の腕に青い痣を見つけ、恋の相手がダイン皇帝であったこと、アンリが、皇太子として育てられていたことを知る。皇妃イザベルは、カイザを心理的、身体的に虐待していた。ダインは、実の母であるラリサに助けを求めた。
セリカを信頼するラリサは、カイザの妃となって欲しいとセリカに懇願する。セリカは迷うが、カイザに惹かれ始めている自分を認め、カイザの妃となることを決意する。カイザが即位した後、彼の叔父が謀反を起こした。カイザは、セリカとキースを城から逃がした。地下牢に捕らえられたカイザの元に、かつて、妹がカイザから恩顧を受けたという男が現れ、彼を逃した。
カイザは、帝国都市ルイファの商人キースによって、保護されていた。父宛の書簡にカイザの筆跡を見つけたラリサは、ルークと、キースの館を訪れた。カイザの復位を目指すラリサの執念に打たれたキースは、皇帝としてのカイザの資質を認め、ラリサへの協力を決めるが、カイザは、迷い、悩む。
セリカは、ブレッシェンに戻り、孤児院で働いていた。ルークから受け取った皇妃の証である指輪を、左手の薬指に嵌め、カイザの無事を願った。カイザは、セリカと孤児達の姿を見て、無辜の民と無垢な子ども達を守る為に、再び皇位に就くことを決意する。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 22:31:40
143281文字
会話率:33%