中国明代、一人の男が栄華を求めて自ら宦官になった。その名は王振(おうしん)。宦官とは男性器を取り去った忌むべき存在であり、宮廷で使役される奴隷である。
北京の宮殿、皇帝の住まう紫禁城でのし上がるため、孤独の深淵に身を投げた王振だが、皇帝もま
た孤独の深淵に生きる存在。人でありながら天子という矛盾を背負った者。
似た境遇と暮らしを共にするという心理的・物理的距離の近さが、時に皇帝と宦官を特別な関係にする。
はたして王振は宮廷で何を成し、何を失っていくのか。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-06 17:36:03
14172文字
会話率:16%
明の皇統を武力で奪った永楽帝が、
どうしても殺せなかった赤子は紫禁城の片隅に幽閉された―――。
明国・土木の変の『英雄』于謙と
中国史上唯一野戦で捕虜になった『愚帝』朱祁鎮。
二人はそれぞれに明朝の闇に触れ、その人生の決断に影響を及ぼし
ていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-08-26 00:58:49
17591文字
会話率:19%
時は明の永楽帝の治世。少女・費信は、語学力などの才能を買われて
西洋への遠征艦隊の首席副官に選抜される。小さい頃から海が好きで
未知の世界を見に行けれるという事で参加した費信は、いきなりの大役に戸惑う。
彼女の上司となる鄭和提督は見た目だ
けは彼女よりも年下な12、3歳くらいの
女の子で……え、一応は成人男性?えっ、宦官!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2014-01-31 00:05:04
1891文字
会話率:60%