依頼人は呉服問屋・山城屋のおかみのおふじ。彼女はある人物に強請られていた。強請の種はおふじの火遊び(不倫)である。
強請っているのは坊主で、しかも高僧と名高い静謫(じょうたく)上人という人物に強請られているという。
こんな奴が名高い高
僧の訳がない、絶対に贋物だから強請り坊主を懲らしめるためにこっちも贋物の静謫上人を、と依頼してきた。
雪之丞たち贋物屋はこの依頼を受けることにするが、さてそこで問題が起こる。誰が贋坊主に化けるのかという問題が。
舞台上の坊主役となればカツラで済まされもしようが、実際に成りすますとなれば別である。つまり、誰かが実際に頭を丸めなければならないということなのだ。醜い押し付け合いが始まるところであったが、ひょんなことからその贋坊主役として近所に住む放蕩坊主が名乗りを上げた。
この放蕩坊主、名を静寛と言い、喧嘩はする酒は飲むというとんでもない坊主だったが、試しに贋坊主の衣装を着せてみれば中々に堂に入っている。それもそのはずで彼こそが本物の静謫上人その人であった。
自分のニセモノが現れてハバを利かせていると知っても特に何をするわけでもなく冷笑を持って傍観していたのだが、それが脅迫まがいのことまでしているとあっては放置しておけないというわけだ。
とにもかくにも、その贋物ぶりに気を強くした山城屋のおふじはさっそくこちらこそが本物と連れ歩いた。
強請り坊主の方は大慌てとなったが、相手もまた自分と同じく贋物であると気づく。強請り坊主は寺社方の役人に手を回し、静謫上人の本物比べを画策。
さて、本物比べの当日。後見役の雪之丞と助三(変装済み)が付き添った。だが、その日は埒が明かず結論は次回に持ち越された。
帰り道、静寛が曲者に襲われるもこれを撃退する。静寛は、用心棒についていた助三と雪之丞の出番がないほどの腕の冴えで、助三と雪之丞が訝しむ。ここで初めて静寛が本物の静謫上人であることを二人が知る。それならばそれでやりようがある、と雪之丞たちは悪だくみを始める。
そして、再び開かれた本物比べの席上に座頭の惣右衛門が立派な武士の姿にて乱入。静謫上人は元々が武家の出で、その生家である旗本の用人が首実検しに来たという仕掛けである。正体がバレて観念した強請り坊主は這う這うの体で江戸を逃げていったのだった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-11-04 11:57:56
28385文字
会話率:35%
10月31日ハロウィン。その日は人間の子どもがオバケに仮装をし、お菓子をお強請りする日。しかし、オバケもまた、人間に仮装してお菓子を強請るのだ。そんなハロウィンに、一人のオバケが、人気の少ない商店街の店に、お菓子を強請りに行った。
そこから
始まる、オバケの『ボク』と人間の『おばあちゃん』の、温かなHappy!Halloween!!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-31 18:52:21
2109文字
会話率:45%
俺は、しがないタクシードライバー。今日も東京の街中を流していた。と、たまたま乗せた客が、「自分は未来からやってきまのだ。「俺」が起こすことになっている事故を事前に防がせるためにやってきてやった」などと言いだす。客はただの強請りたかりや強盗
、詐欺師のタグ医のか?緊迫とユーモアのやりとり。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-01-04 05:33:38
7482文字
会話率:28%
地方企業「砂鳥ホールディングス」の周囲に続く連続変死事件。その陰に浮かぶ謎の存在「提督」。心ならずもその謎に巻き込まれた私立探偵は、鉄壁の完全犯罪を打ち砕けるか。
【この作品はカクヨム、アルファポリスなどにも掲載しています】
最終更新:2022-03-04 22:30:31
107623文字
会話率:59%
県内某市で興信所を営む五味民雄。警察界隈では『強請り屋』と渾名されるこの男が訪れたのは、山の奥にある、かつてホテルであった建物。いまは新興宗教『天晴宮日月教団』の総本山であるここに、結婚詐欺師の女、柴野碧が逃げ込んでいた。依頼人から引き受
けた仕事はこの女の行方を捜し当てる事だったが、五味は碧から金が強請り取れると考えていた……
【この作品はカクヨムにも掲載しています】折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-05-11 13:06:01
108952文字
会話率:60%
『憑き物落とし』で子供が死亡する事件が起きて数年後、かつての被告、常川の元に、『強請り屋』五味が訪れる。憑き物落としは殺人事件だったのではないかと言う五味に、教祖の常川は……
最終更新:2017-05-18 16:10:59
8632文字
会話率:62%
夜柝市。最悪の企業都市。法律ではなく金の上に成り立つ都。警察はいる。裁判所もある。途方もなく強大な警備会社すらある。
そして、全てがグル。予定調和。悪徳と醜聞の上の平和。
映画のシン・シティを多少、秩序立てたような街だと人々は認識してい
る。当人達にとっては冗談では無いが。
さて、物語の暫定的な主人公は17歳の少女、八島亜紀だ。くすんだ灰色のツインテールにダスターコート。そして、テーブルの脚を持っている。彼女は借金の取り立て人やら、お礼参りの代行、パパラッチの姉の手伝いをしながら過ごしている。もちろん、学校には通っていない。
テーブルの脚(以後、“脚”と表記する)は彼女の仕事道具で、お察しの通りの使い方をする。具体的に言えば、滞納者の顔を整形したり、強請りに動じない連中の内臓を吐き出させたりするのに使う。
ただ、そんなものを使うより彼女の人間離れした脚力によるヤクザキックの方が強いことを自覚していない。
彼女は、ひたすらの暴力と偏執的な隠謀論によって構成される汚物のようなこの街で、我を通す。そのためだけに奮闘する。これはそういう物語だ。
あと、血の繋がらない姉妹の家族愛の物語でもある。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-08-07 11:25:58
3889文字
会話率:11%
現代日本から異世界転移することになり、直前に女神にお強請りしてスキル「サイキック」をもらった主人公。しかし彼は気付かなかった、女神のしたり顔に―― 目覚めた先は異世界。ちょっと産業革命のイギリスを彷彿とさせるそこで出会った少年の前でスキルを
披露したところ、彼に肩を掴まれた。とても真剣な顔で。「君、死ぬぞ。正確には殺される」 目覚めた国「ユヴェーラント」及び周辺諸国で広く信仰されているボトム教。この宗教の教祖である現人神一族は奇蹟を起こす。そして彼ら以外が起こす奇蹟は認められない――即ち、主人公は「異端」である。「あの女神絶対どつく」スキルを隠すことにしながらも、ユヴェーラントはテロリストや盗賊などが跋扈するそこそこ物騒なところで――!? 異世界(?)転移ファンタジー。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-05-06 00:17:45
65449文字
会話率:60%
警視庁捜査一課城戸班は、強盗の常習犯・江藤元と中垣誠也を徹底マークし、彼らを追って福岡県の戸畑へと向かうが、戸畑駅構内で何者かに射殺されてしまう!現場には、元警視庁捜査一課城戸班の田中純一という男が居た。彼は、江藤と中垣による詐欺事件で、養
父母を自殺に追いやられていた──。その数日後、皿倉山展望台で、一人の男が、戸畑駅の事件と同じ凶器で射殺される。彼は強請りの常習犯で、「戸畑駅で江藤と中垣を殺しているお前を見た」と田中を脅す文書を所持して死んでいた!警視庁捜査一課・城戸警部の捜査で、真犯人らしき首相の座を狙う大物政治家が浮かび上がるが、彼には戸畑駅での事件当時、アリバイがあった──。城戸警部は、鉄壁なアリバイを崩し、元同僚を救えることができるのか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-08-12 07:30:35
43457文字
会話率:55%
エルフ、ドワーフ、マーメイド……呼び方は様々だが、亜人どもには共通する特徴がある。
曰く、世界は精霊(ジン)の愛に満ちている。
日の恵みから、雨の安らぎから、風の穏やかさから、亜人どもは例外なくその存在を感じ取るとり、精霊(ジン)と交信
することで様々な奇跡を成す。
それは、ときに千の矢じりとなり敵を討ち。ときに枯れ果てた作物が一晩で豊満な実をつけ。ときに蔓延した疫病をたちどころに払いのける。愚者たちが思い描く、都合のいい奇跡。
亜人どもが滑稽な儀式に興じ、戦での勝利を、一族の繁栄をと強請り、縋り、拝跪する。一方、その恵みを享受できない哀れな存在がいた。
人間だ。
人間はただ耐えることしかできなかった。精霊(ジン)の気まぐれによりに地を焼かれ、井戸を枯らす不合理に、精霊(ジン)の威を借る亜人どもに切り裂かれ、奪われ、犯される不条理に。
精霊(ジン)に見放された劣等な民族(にんげん)はこの不平等(きせき)をこう呼ぶ……外法(アウトロウ)と。
これは世界に見放された人間と、そんな人間にすらなれなかった俺の物語だ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-07-24 16:01:11
2402文字
会話率:36%
願石の力で忍者になった主人公は地球で忍者の力を持て余していた
美人金髪女に土下座する主人公
反発する勇者達
駄女神を強請りアイテムを強奪!
頑張れ主人公
負けるな主人公
モブキャラだって生きているんだ!
最終更新:2019-07-16 13:24:46
97520文字
会話率:58%
私は学生であるあの子と付き合っていた
だがそんな蜜月の日々は長くは続かない
「あいつ」が秘密をネタに強請りに来たのだ
二人が付き合っている事が学校にバレれば私は破滅するだろう
なんとかしなければ……
最終更新:2018-07-27 15:09:20
5275文字
会話率:36%
諜獣とは――人間の弱みを密かに探り、強請り、たかる下種な害獣である!
骸虫とは――死してなお、不死身になった害虫が外殻だけで動くゴミ虫である!
これは、クズをもってゴミクズを制する、駆除人――スイーパーたちの近所迷惑な駆除事件簿。
最終更新:2018-02-03 21:22:52
2365文字
会話率:37%
死んだと思ったら公爵家の跡取りになっていた。訳が分からん。
しかも折角のポジションなのに取り巻く状況が最悪すぎる。俺は詰みかけ妹は徴兵されかけ! ロリに殺しを強要すんな! うるせえ食らえ、賄賂攻撃だ! 脅迫、強請りで三コンボだドン!
こう
なったら勇者(と書いて盾と読む)を探すしかねぇと捜索する内に、なんとか日本人八人を見つけられたが――おい、全員なんでか未成年なんだが!? え……? しかもクラス転移? なになに、四十人全員が勇者とな……?
か、片腕がない? 奴隷扱いされてもう生きていたくない? 帰れるなんて、とてもじゃないが思えない?
……あー! もう! お前ら全員、俺が絶対帰してやるから、そんな絶望的な顔するんじゃねえよ!
これは主人公が妹のためと言いつつ、ツンデレみたいなノリで精神崩壊した学生と絆を築いていく、そんなハートフルな物語である。
*ちょっと不条理な世界でなんとか帰ろうとする高校生たちと、貴族社会で知らぬ間に荒んでいた転生者が仲良くする
*貴族社会について描写する機会が多いので、爵位や人質、政略結婚等のシーンで間違っている点などありましたら是非ご指摘お願いします折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-05 08:00:00
67241文字
会話率:34%
第84回フリーワンライ企画参加投稿です。
使用お題
お願い、お強請り、あら上手
ベッドの下のあの本
肉食と草食
「寒い」で始まって「暑いわ」で終る
年老いた光
身内向けかもしれませんが、それでもよければ読んでくれると嬉しいです。
さて…
今回はどのようなものになるのでしょうか…?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2016-02-20 23:33:15
3013文字
会話率:38%
平凡な男は、非凡であることを夢見た。
非凡な男は、平凡であることを夢見た。
平凡な男は、ゲームの中に非凡さを見出した。
非凡は男は、物語の中に平凡さを見出した。
平凡と非凡が、たった一度きり入れ代わることが出来たとしたら、
その代償が、
今いる日常に別れを告げることだとしたら、
男達は何を選択するのだろうか。
これは、そんな無いもの強請りな男達の話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-07-26 20:19:05
2375文字
会話率:22%
彼の名は到也(とうや)。
彼女の名は怜奈(れな)。
お年頃のカップルですが、到也は怜奈に際どい水着姿を強請ります。
嫌がる怜奈ですが、ただ性だけではない彼の言葉から徐々にイケナイものに目覚めていくストーリーです。
最終更新:2014-07-04 19:00:00
6955文字
会話率:25%
畠山の息子は産まれ持った心臓の病気と不慮の交通事故で半身不随であり、闘病を余儀なくされていた。心臓移植をしないと助かる見込みはないと宣告。妻は焦燥感のまま、病院帰りの公園で偶然にも息子の交通事故の原因ともなった同級生と遇う。抑えられない衝
動に思わず少年の首を絞め、死に至らせた。殺してしまったと思い、我を忘れその場を逃げだした。ところが死んでおらず、意識を失くし気絶しただけであった。
その行為を物陰から見ていた男がいた。少年が偶然に公園へ来たのではなく、誘拐による金目当ての為に呼び出したのだが、意識を取り戻した少年を黙らせる為、つい絞め殺した。結果的に畠山の妻に殺人犯の罪を被せることにした。少年を絞め殺したと思い込んでいる彼女を強請り始める。畠山の妻は殺人と言う途轍もなく大きな過ちを犯してしまったと思い込んだまま日に日に追い込まれていく。警察へ自首するなど息子のことを考えると到底出来ない。人殺しの子供と世間から非難を浴びれば間違いなく病気治療なんて有り得ない状況になる事は判っている。
妻の異常な塞ぎ込みように畠山は当然不審を抱き始める。最初は息子のことで追い込まれているものと思っていたが、刑事が会社に来て探りを入れてきたこともあり、まさか妻が米沢氏の息子を殺害したのでは、と警察からの追求も含め、疑いを抱き始めた。畠山自身も妻に言えない体調不良を抱えており、診断結果を貰いに出向いた病院での宣告は、末期状態の膵臓ガンで余命短いと。
そのまま自宅に戻り、失望と感慨に浸る中、最悪の事態が起きてしまった。妻が一時自宅療養と帰宅した息子と無理心中を図ろうとしたのだ。寝室に飛び込むと行き場を失った妻が息子の首を絞めているではないか。驚愕しつつ、妻の悪魔的行為を阻止した。事態を回避できたと思いきや妻自身が一人で自殺してしまった。
畠山は今できる最後の決断を下す。妻の死、何れ自分も死ぬ。そうなれば残された息子の面倒、これからの人生は誰が見てくれるのか。頼れる人が居ないならばと考えた挙句、妻の犯人としての疑いを揉み消す事。自分の手で息子を殺し、自首して全ての事実を隠し通す。
障害を背負う親とは一体どんな想いで日々を送るのだろう。もし、自分が病に侵され快復の見込みがないと告知された場合、いったいどのような決断をするのか。障害の子供を持つ親は苦悩し、局面での決断と行動。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-14 21:39:03
152785文字
会話率:35%
元山賊の団長で、現在は隠居気味のヴォルフ。家出息子のユーリ。浮浪者でスリだったボー。暗殺者の疑いを持たれるダン。獣人で人に変身できないディック。そして、この五人を束ねる山賊の頭のヴァルト。強請り集りに人殺しと何でもありな山賊達は今日も今日と
て山賊家業に精を出して流浪を続ける。そんな流浪の途中に立ち寄ったニールの町で双子の娘を助け出してしまい厄介に巻き込まれて――悪党にも悪党なりの矜持がある。山賊は厄介の渦中でもがき、そして生きるために戦っていく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2011-02-06 22:37:46
111684文字
会話率:41%