ユーグの隊員となったクリスタルは、惑星メイダで開催された広報イベントに参加していた。
その陰に、彼女もまだ知らない敵意が忍び寄る。そしてその敵意がクリスタルに忍び寄っていることは、ユーグ総司令官であり、クリスタルの身元引受人であるアルバ
ート・ロワーズの元に、差出人不明のメッセージという形で既に知らされていた。
イベントは事件もなく終わり、本部への帰路へ着こうという段階にあったクリスタルであったが、いくつかの不運が重なり、本部へとユーグの艦艇がすぐに出せなくなった、惑星メイダの衛星軌道上の基地、ラズルールに足止めとなってしまう。
そして、そんなクリスタルに、確かに、その狂気は忍び寄っていた。
それは、一隻の定期船が、星系内で襲撃、占拠されたことから、一気に噴き出すのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-07-18 20:00:00
114894文字
会話率:41%
帆船の水夫ギートは見張り台に立ち望遠鏡を向けて周辺を探っている。今日もまた無事な航海ができますように。だが、水夫らの願いも虚しく定期船を窺う巨大な影が深海に潜んでいた。
最終更新:2022-11-12 19:37:32
2201文字
会話率:30%
地球から遥か辺境に位置する宇宙ステーションは、地球から情報も物資も届くのに1年半かかる、『閉ざされた世界」であった。そこに地球からの定期船が到着した。いつもより大規模な船団にステーション側でも何やら、ただならぬ気配を感じていた。
突如発表
されたのは、地球からの大船団は、地球には戻らず、この地に滞在するという「永久滞在宣言」だった。ただ、この大船団には定期船の通常人数程の人しか運ばれておらず、あとは様々なデータ、様々なエネルギー資源プラントだけだった。
それは、母星である地球が、消滅してしまう、惑星間の大事件が起こったからだった。消滅が予想
されてからは、大気圏突破もままならない状況となり、大気圏外に存在した有効なプラントやデータパッケージを最大限に積み込んだ船団を、宇宙ステーションに向かう定期船に何とか合流させて、ギリギリの状況での「人類の遺産」をここに「疎開」させたということだった。
地球人類からの遺言として、また地球人類からの希望のバトンとして、残しうる限りの情報データを受け継いだ宇宙ステーションは、ここに新たな宣言を行うために、秘密のオペレーションを行うことになる。
しかしながら、その事を宇宙ステーション統治部では、宇宙ステーションの住人にすぐには伝えず、様々な準備が出来るまでは、その事実を公表せずにおくことを決めた。地球はすでに消滅しているにもかかわらず、地球へ戻る定期船は予定通りにステーションから出航する。定期船に課せられたのは、隠蔽工作だけではなかった。「逆因果」理論を証明させるチームも同乗していたのだった。
辺境のさらなる辺境の地にある宇宙ステーションが、残された辺境のみの存在となった「全人類の希望」となりうるために、何が必要なのか、何をすればよいのか。それを掲載しながら考えていきます。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-09-15 17:00:00
2791文字
会話率:34%
俺は探索者(シーカー)、宇宙開拓時代のフロント・ランナーだ。
口さがない奴らは「現代の山師」と蔑むが否定はしない。
卓越した技術と洞察力、なによりお宝を嗅ぎ分ける【第六感】で行政機関や大手企業が二の足を踏むような宙域の資源探査を行い
、情報を高値で売る――そんな仕事を俺は誇りに思っている。
探査母船「ヤエザクラ」の定期船検中に、暇潰し目的で受理した「とある複合企業」からの依頼。
指定された研究施設を訪ねた俺はそこで異変に巻き込まれた、気が付いた時には施設ごと見知らぬ異世界へ転移させられていた。
転移に巻き込まれたのは215人。多くは研究施設の所員とその家族だ。
俺達の世界に帰還するにせよ、この世界に定住するにせよ情報は必要だ。
世界情勢、常識、価値観、文化レベル、技術レベル、経済活動、利用可能な資源や食糧、等々――調査項目は多岐にわたる。
俺達は分担して情報収集に動いていた……筈なのに、何処をどう間違えれば「剣や魔法の世界」で【異界の神】と名乗る少女やエリート女性警備員・少女型アンドロイドにまみれる日々を送る羽目になってしまうのか?
傍目はともかく、俺の日常は気苦労と心痛に満ち溢れていくことになる。
運命ってやつはどうしてこう俺に厳しいのかね。あの時といい、今度といい…
運命の神様、どうか……少しでいいですから御慈悲を下さいませんか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2017-05-26 21:00:00
49023文字
会話率:28%
いつ来るのか、いつ出るのか、えらくいい加減な名ばかりの定期船が運航を始め半年、
それまで海を渡る人々を支えていた手漕ぎ船の船頭達《オーシャンジャスパー》の需要は緩やかに無くなりつつあった。
波が高く、荒れやすい海へと出て、これまで陸と陸と
を繋いできた気高き海のジャスパー達、定期船への怒りは早々に爆発し、定期船船長や定期船運航の出資者まで巻き込む喧嘩騒動に発展した。
結果といえば情けないことに、船長や出資者の純粋な熱意と演説に丸め込まれ、それまでジャスパーの誇りがうんたらかんたらと散々叫んでいたのが、あれよあれよと瞬く間に定期船の乗組員になる始末
こうして自分達の決断によりオーシャンジャスパーとその職は派手に滅び始めた。
そんな急激な変化の中でも、周りに流される事無く、ジャスパーを続ける者もいる、
そんな中の一人、山羊を連れ立って海へ出るジャスパーの少女の物語
、少女と山羊とお客の物語
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2015-01-01 00:00:00
493文字
会話率:84%
あれから一か月、弥生はいまだに見つからない。
定期船に乗った弥生は、帰ることはなかった。
そして、新聞に書かれた『フェリー座礁事故』の話。
だけど、そこに書かれたものは到底受け入れられるものではなかった。
八月の暑い夏、一人の男は決意し
た。それは式部島から始まる物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-11-11 09:22:26
46624文字
会話率:40%
塾の夏期合宿で、沖縄に来た、中学三年生のみなみ。勉強づくめだけど、大和くんがいるから、頑張っちゃう♪(片思い中…)でも、合宿中にも結局何も進展なし…何にも喋れなかッたよ…ガッカリしながら乗る、帰りの空港までの定期船。熱がでてきて、私は部屋で
休んでいた。え??船が大きな珊瑚礁と激突!?ちょっと!!!何で私だけ助けに来てくれないの?!!その時、大きく頭を打って気絶…最悪…目が覚めると、青い空…私は、海に浮かんだ大きな机に(多分船の)乗ってた。『大丈夫か??』隣にいたのは…大和くん?!そして、漂流した結果流れ着いたのは何と無人島?!アタシタチ、ドーナルノ!!?私、みなみの3日間のハチャメチャサバイバル!!ぜひ読んでね♪折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2007-10-16 20:37:42
571文字
会話率:24%