香りがすべてを支配する国・香連(シャンリエン)。
「香で記憶を読む力」を持つ少女・静華(ジンファ)は、帝都の観香官として、人々の心と香の謎を読み解く。
ある日、翡翠湖の孤児院で出会った少年・ユウ。彼は香を恐れ、記憶を失っていた。
静華
が母の遺した“無名香”を焚いたとき、香は言葉ではなく、少年の記憶を語りはじめる――
「……あったかい、匂い……」
これは、香で語られる記憶と真実の物語。
禁じられた香環、消えた調香師、後宮に蠢く陰謀――
静かに香を嗅ぎ分けながら、少女は人の心を繋ぎ、帝都の“香の闇”を暴いていく。
※前作未読でも楽しめます。
『香草と鈴の囁き ―香調師ユイの謎解き手帖―』の続編作品。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 08:08:45
22802文字
会話率:24%
辺境の薬館でひっそりと暮らしていた少女・梨花(りか)は、ある日、都の「女狩り」に巻き込まれ、気づけば男子禁制の後宮に“下女”として放り込まれていた。
香と化粧が渦巻く絢爛の中で、彼女が持ち得たものは――薬師としての知識と、物事を見抜く目だ
け。
そんな彼女の前に現れた最初の「事件」は、後宮で続く乳児の謎の死。
呪いか、祟りか、はたまた毒か。
誰もが目を背け、口を閉ざす中、梨花はひとり、“真実の匂い”をかぎ分けていく。
これは、美しさの裏で腐った後宮にて、
毒と嘘を見抜く少女の、静かなる推理譚。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 09:20:23
28284文字
会話率:25%
薬師の娘として静かに暮らしていた〈玲玲(れいれい)〉は、薬草を求めて山に入ったある日、人攫いに捕まり、強制的に後宮の下女として送り込まれてしまう。
女の争いと香の匂いが充満するこの場所は、地獄の釜のよう。だが玲玲は、知識と冷静さでなんとか
日々をやり過ごしていた。
そんなある日、後宮で「乳児が次々と亡くなる」怪事件が発生。
「呪い」だと囁かれる中、玲玲はふと気づく。
――これ、毒じゃない?
彼女がその真相に踏み込んだ瞬間、運命は音を立てて動き始める。
毒と陰謀と、ほんの少しの恋心。
その正義感が、帝の心をも揺るがすとは、まだ彼女は知らない――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-20 12:21:22
7471文字
会話率:26%
人に愛娘の面影を求めた女神によって選ばれたと信じられている少女たち。彼女たちはかつての娘たち同様”女神の侍女”と呼ばれ、数年の間魔術で説明できない不思議な力を得る。 主人公はそんな”女神の侍女”であるにも関わらず、不思議な力を使うことのでき
ない少女。そんな彼女が思い出を積み重ねたり、困難を乗り越えたり、芽生えた想いに戸惑ったりする物語。
素直で人懐っこい女の子とクールになりきれない男の子がなんだかんだでイチャイチャする話です。
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作品に含まれる要素について
残酷な描写:他者の手による負傷
ガールズラブ:サブキャラクターによる恋愛感情の匂わせ
程度の描写をそれぞれ想定しています。
他での掲載について
自サイトにて掲載している作品を再構成したものです。
また、後日自サイトに掲載する予定です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 07:11:05
37524文字
会話率:44%
武雄(35)は気が付いたら魔法あり、魔物ありの中世的な世界に居た。
右も左もわからないまま、人と出会い、人と話し、生活を向上させていく。
ご厄介になっている先の孫娘と婚約していたり、食文化を広げたり、知り合いは大物だったり、仲間を探しに行き
大物を引き当てたりしていきます。
中年男性が異世界で基本のんびりと過ごしていきます。
波乱万丈ではない、ちょっと刺激の強い日常を書いていけたらと思います。
《概要項目》
※下欄に関連された方(登場人物)のコメントを記載しています。
・居候先の内政に口を出してみよう
某執事より:すみません、予算というものを考えていただけませんでしょうか。
いえ、もちろん発想は大事です。
なので事前に相談をして頂き皆で話し合いましょう。
・街の住民を説得して物を作ってみよう
某商店主より:出来たら半年に1個程度の発想をして・・・いえ、嫌じゃないんです。
いつでもお越しください。
・交渉は基本です、臆することなく話してみよう
某施政者より:その・・・やりすぎるなよ?
・依頼があればこなしてみよう
上記某施政者より:些か自由な結果を・・・いや、頼んだのは我だ、不満はない。
・優秀な部下を探してみよう
某部下:助けて頂きありがとうございます。25年間尽くさせていただきます。
・可愛い子には食事を与えてみよう
某貴族息女より:皆、食べっぷりが良いですからね。
新作料理期待しています。
某部下より:美味しそうな匂いが厨房から漂ってきます。
※かなりの長編になってしまっています。
1話辺り2000~3000文字以内で投稿させていただいています。
毎朝の通勤・通学時にふと読んでいただければ幸いです。
※出来るだけ毎日7時の連載を上げられるように努力していきますので、よろしくお願いいたします。
※皆様からのご意見、ご指摘、ご声援ありがとうございます。
本文を書く時間を確保をする為、今後はご感想・ご意見を頂いても基本的には、返答は差し控えたいと考えております。
ですが、作者的にご返答が必要と感じた物については、感想欄を通じてご返答をいたします。
また、誤字・脱字のご報告につきまして、今後ともご報告いただければ確認し、直す物は直すように心がけて参ります。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 07:00:00
8105352文字
会話率:45%
焼けすぎた肌。香ばしすぎる匂い。
少年グリス・ピッグフォードは、同族であるオークの村で「異物」として恐れられ、腫物のように扱われていた。
彼の姿、容姿が、他のオーク族の誰とも違う”焼豚顔”をしているためである。周囲はどう接してよいか分からず
、傷つけることを恐れて距離を置いた。優しさも不安も、戸惑いの中に隠しながら――。
そしてそんな幼い彼の心に根づいたのは、
「俺はここにいてもいいのか?」
静かな孤独と、己の存在意義そのものへの疑念だった。
そしてある日、彼は突如【時渡り(トキワタリ)】を果たし、
時空を越えて“現代日本のとある町”へと迷い込む。
辿り着いたのは、寂れた中華料理店。
兄弟で切り盛りする店の中で、彼は温かい焼飯(チャーハン)と出会う。
――「腹減ってんなら、食ってけよ。焼豚焼豚チャーハン、サービスだ。」
それは、“神の施し”に等しかった。
初めて差し出されたその一皿に、グリスは涙を流し、心から震えた。
「焼豚顔」である自分自身が、否定されるものではないと知った瞬間だった。
やがて少年から青年へと成長した彼は、“未来を見る予言の書の力”を得たことで、ある異変に気づきはじめる。歪んだ歴史、記憶の改ざん、そして世界の在り方そのものの崩壊――。
彼がこの世界に現れたのは、偶然ではなかった。
神と思っていた兄弟店主の正体。
そして、“本来の自分”が存在していたはずの未来。
物語の裏で暗躍していたのは、時間と因果を密かに売買していた存在たち。
忘れ去られた【世界の修正力】と“焼豚”に込められた意味が交錯するなか、グリスは世界の歪みと対峙し、自らの存在をかけた戦いに挑むこととなる。
未来を綴る神【筆跡神】が時を記した禁書《時律の書(クロノノミコン)》と未来を上書きする筆Rewrite Pen(リライトペン)を手にした彼は最適な未来をつかみ盗る冒険が始まる!
【この“焼豚顔”の俺でも、生きる意味はありますか?】
かつて「異物」と呼ばれた少年が、
“誰かの奇跡”になるために、世界と運命の真相へ挑む。
温かくて切なくて、じわりと香ばしい。
――異世界×現代をつなぐ、唯一無二のファンタジー大作、ここに開幕!!
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-24 06:10:00
100856文字
会話率:35%
目を覚ましたとき、俺は真っ黒な天井を見つめていた。
「……ここ、どこだ?」
口からこぼれた言葉が、やけに反響する。床は冷たく、石造り。
空気はひんやりとしていて、どこか鉄の匂いがした。自分がいたのは、まるで中世の城のような場所だった。
最終更新:2025-07-24 06:00:00
166178文字
会話率:41%
夜。私の部屋は二階の六畳間だった。
もとは納戸だった部屋で、家具もないが、妙に「人の気配」がある。誰かがまだここに住んでいるような、そんな錯覚を覚える。
寝転がったとき、不意に聞こえた。
――カラン。
押入れの中。
何かが、小さく落ち
るような音。湿った木と紙の匂いが立ち込める中、私は恐る恐るふすまを開けた。
暗がりの中。
紙コップと、赤い糸。
それは、かすかに揺れていた。風もないのに、ふる、ふる……と。
その瞬間、コップの奥から、声がした。
「……やっと、見つけてくれたね」折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-20 07:11:04
5839文字
会話率:11%
人の夢を糧とし、夜を歩く霊獣ムグ。
その長き鼻で夢の匂いを嗅ぎ、甘きは喜び、苦きは悲しみとして味わう。
蜜のような希望も、夜露のような絶望も、ムグにとってはただの『食事』に過ぎない。
夢を喰われた者は、時に泣き、時に救われる。
諦めを得た
者は、苦悩から解き放たれ、ムグを神聖視する者も現れる。
だが一人の男が現れたとき、物語は静かに転じる。
「お前は何故、私から夢を奪い続けるのだ」
そう問う男に、ムグの額の紋様は赤き満月へと変わる。
それは、夢喰いが怒りを顕にした証。
――夢は誰のものか。
――夢を喰らうことは罪か救いか。
幻想と現実の狭間に揺らめく、詩のように美しく、残酷な一編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:50:00
998文字
会話率:0%
高部翔太は都内にある商社に勤めるサラリーマン。
現在、1LDKマンションで妻と娘の3人で暮らしている。
今日は『特別な日』で娘が夕食を作ってくれるらしいのだ。
出された料理は『スープカレー』。おいしい匂いが立ち込め食欲がそそられる。
そんな
『おいしいスープカレー』が出されるも、翔太はある事情により食すことは出来ない。
特別なこの日、翔太は娘からとんでもないことを告げられるのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:50:00
3096文字
会話率:31%
・・・・・・リーン・・・・・・
週末の人で賑わう広場に、1人の少女がいた。
鳶色の長い髪ーー耳元に下がる、〈青い耳飾り〉が、幻想的に揺れた……。
その涼やかな音は、他の人々には聞こえていない。ーー少女にだけ届いた、〈呼び鈴の音〉ーー。
少
女は広場を出ていくと、閑散とした路地裏へ向かった。
大きく息を吸い……鼓動を落ち着け……そして、口を開くーー
ーー『マーク……〈リダ•ベンデ〉』
ジェラが合言葉を唱え、《ループ》した世界は、先ほどまでいた世界とは、まるでちがった。
巨大な〈銀細工の城〉がそびえ立つ、大帝国ーーその名は、〈リグターン〉ーー。
ジェラは着地した〈山〉の上から、集合場所である、〈赤いレンガの倉庫〉へ向かう。
その途中ーー激しく心惹かれる、〈ある匂い〉に出会い、ジェラは導かれるように、山奥深く、隠された〈秘密の洞窟〉へ、たどり着くーー。
一本の、壮麗な〈しだれ柳〉に守られた、〈洞窟〉の奥にはーー瑠璃色に輝く秘密がーーあらゆる人物たちの、〈運命〉を大きく変えていく、美しくも哀しい〈花〉が、咲き誇っていた。
闇夜に〈倉庫〉へたどり着いたジェラを待ち受けていたのは、衝撃的な数々だった。
自分と同じ服装をし、色とりどりと長い髪をした、みな同じ年頃の、若者たちーー。10人の若者たちには、同じ共通点があったのだ。
だだ広い〈倉庫〉のなか、ひとり豪華な椅子に腰かけた、ミゲという名の男が、集められた若者たちに、語り聞かせるーー
帝国秘密組織〈キューア〉ーー与えられた、〈特殊能力〉ーー〈鉛の屍〉をめぐる、おぞましい〈連続怪奇殺人〉ーー
その夜ーージェラはミゲに連れられて、〈倉庫〉横の森にある、一つの建物へ、向かう。
見張りの兵士に、施錠がされーー異様な雰囲気の建物のなかに、ジェラが見たものーーそれは、忌まわしい檻につながれた、白銀に輝く、〈神獣•ムー〉のすがただった。
同じころーー〈リグターン〉から北にいった、〈ガンダ国〉では、国の存亡を揺るがす、深刻な事態が起きていた。
北の地に古くからいる先住民ーー〈月の民〉と呼ばれた、〈シシン族〉の聖域から、彼らが大切に守り崇めてきた〈神〉が奪われ、仲間が酷く殺された。
〈月の民〉首長ドドアは、襲った未曾有の試練に、大きな決断を下す。
三年に一度の、〈乱満月〉の夜へーーいくつもの〈運命〉が、一つの奔流となって、流れていく……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 23:10:04
119728文字
会話率:27%
嘘で守られた日々が
ひび割れるように終わろうとしていた夜。
風が軒先をなぞり
遠くで鳥の羽音が散った。
静まり返った小道を
重たい足音がゆっくりと踏みしめてくる。
家の灯りがかすかに揺れ
扉がきしむ音が胸を打つ。
その瞬間
世界がゆるや
かに歪んだ。
視線が交わる。
そこに言葉はなく
ただ互いの存在だけが強く焼きついた。
夜の匂い
雨上がりの湿り……遠い鐘の音。
胸の奥で誰にも触れられなかった何かが
ひそやかに脈を打つ。
夜明けを知らない少女と
光を信じない青年。
閉ざされた場所で
ふたつの瞳は
まだ名前を持たない明日を
そっと、そっと、夢見ていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:28:15
6636文字
会話率:40%
切なくて、どこか色っぽくて。笑って泣ける、愛情と友情の感動ストーリー。
―― あなたは一人ではない ――
すらりとした見た目で、元運動部の筋肉質。長い人差し指で眼鏡を持ち上げ、理路整然としたショウジ。
その風貌からも、「淡々としていてク
ールだ」と周りからは評されるが、実際は大きな難問を抱え、強引に夢の世界へ落ちる日々を過ごしていた。
大学で出会った友人、純粋無垢で天然ボケな遊の発言に、「何を言ってるのかわからない」とたびたび固まりつつも、居心地の良さを覚えていたある日、遊の紹介で、ひとつ年上の先輩、力也と会うことになる。
指定場所は、【ウィンク・ハート】なる喫茶店だった。
まるで洋館のようなアンティーク調の店内。窓から差し込む太陽の光。サイフォンから漂う、コーヒーのいい匂い。
人知れずロマンチストでもあるショウジは、ウィンク・ハートに胸が高鳴り、おおらかなマスターともすぐに打ち解ける。
そして、力也と対面を果たすことになるのだが……。
【※以下、ネタバレを含みます】
力也を目の前にしたショウジは、息をのんでしまう。
華奢な身体、さらさらの黒髪、長いまつげと、黒い瞳。白い肌に、柔らかそうな唇。
甘くて、濃厚で、上品な、いい匂い。
穏やかな声と、優しい微笑みで挨拶をされ、全てが自分と異なる力也を前にし、ショウジは今までに感じたことのない衝撃が体に走ってしまう。
しかし、力也は微笑みの裏でトラウマを抱え、うまく眠れない日々を過ごしていた。
光を失う黒い瞳、寂しそうな眼差し……。心配するショウジだったが、ウィンク・ハートで開催される小さなコンサートで、力也の歌声を聴くことになる。
僕を月に連れて行って――――?
力也の清らかな歌声と、身をよじって歌う艶っぽさに、鼓動が高鳴るショウジ。
俺が守りたい。そう思いながらも、会うたび、声を聞くたび、あと少し、もう少しと、力也に近づきたくなる自分に戸惑ってしまう。
「この感情を解いてしまって、力也さんに会えなくなったら嫌だ」
月に近い力也の家で、その愛しい寝顔を見守りながら、気持ちを偽ろうとするショウジ。
だが、友情に熱く、正義感の強い遊に諭され、励まされ。
ショウジは自分が抱える偏見と難問に向き合い、力也に思いを伝える決意をする。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 22:00:00
230783文字
会話率:41%
決して結ばれない男女の悲しき愛の物語。
高2の夏休み。ついに計画を実行する時が来た。
両親の離婚で疎遠となっていた父さんに会いに父の故郷の集落へ。
許可を得て一人で向かう予定がなぜかサマー部の仲間がついて来て……
集落では祭りの準備で大忙し
。そんな中ある事件が勃発。
【チュウシンコウ】の謎を求め集落を駆け回る。
そしてついに悲しき真実が明らかに。
運命に翻弄される二人に果してミライはあるのか?
五年前の夏に必ず迎えに行くと約束したところまでは覚えているのだが……
それが誰でどこでなぜそうなったかまったく分からない。
彼女の声が聞こえる。彼女も俺の声が聞こえている。
だからお喋りだって当然。近くに感じられた。
でもそれだけでいいのか? 彼女の匂いを嗅ぎたいし触りたいし抱きしめてもみたい。
キスだってしたいし…… でもそんなミライがあるのか? 俺には不安で堪らない。
愛も夢も希望も捨ててただひたすらミライを求める。
それが叶わなければ俺は…… 俺たちは決断するだろう。あの伝説のように。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 21:58:22
151455文字
会話率:22%
人間の世界で生まれた僕は、飼い主に「大好きだよ」と言われて眠った。
それなのに気づけば星の魔法が降る異世界で“星の使徒”になっていた。
犬なのに。魔法が使えるし、学院に通うことになったし、
ぷるぷるスライムが抱きついてくるし、性格の悪い女
の人も懐いてくるし…。
あと、社畜おじさんもなぜかいて、世界を救う流れになってるらしい。
だけど僕が本当に探してるのは、“空の匂い”に混ざって微かに残っていた、
懐かしくて、優しくて、少しだけ寂しいあの人の気配――。
優しく泣けて、ちょっと笑える、犬目線の異世界ファンタジー。
星と絆と記憶を辿りながら、僕は今日も鼻を鳴らして歩いている。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 20:59:55
34308文字
会話率:22%
人々が捨てたゴミが魔法道具として排出される〝廃棄ダンジョン“。
そこにたった一人で潜る【独剣】リレオンは、魔法道具を回収しては売り払う〝回収屋“として日々小銭を稼いでいた。
全ては〝魔剣“を手に入れて、上位のダンジョンに挑むため。
だがリレ
オンは、頑固で排他的な性格が災いして同業者からは腫れ物扱いされ、魔剣を買うための金もなかなか貯まらず、以前のパーティメンバーにもバカにされるような日々を過ごしていた。
そんなある日、リレオンは廃棄ダンジョン内で倒れた少女を発見する。
明らかに貴族令嬢に見える少女に金の匂いを感じたリレオンは、彼女をダンジョンから保護したものの、目を覚ました少女は自分のことを『●●だ』などと言い放つ、ちょっと変わった女の子だった。
思惑が外れたリレオンは、彼女を〝アカリ“と名付け、仕方なく面倒を見ることにする。
ところがアカリは、リレオンが望んでやまない〝とんでもないお宝“を所持していた。
交渉の結果、リレオンはアカリの要望を受け入れることを条件にその〝とんでもないお宝“を手に入れ、紆余曲折を経て二人はチームを組み上位ダンジョンへと挑むことになる。
上位ダンジョンで躍進する中、様々なトラブルを経て絆を強くしていく二人。
だが、アカリとよく似た女性を探索する依頼が役所に掲示されたことを契機に、二人を取り巻く運命は大きく動き出す──。
アカリの正体。貴族家の秘密。リレオンの過去。そしてダンジョンに秘められた謎。
リレオンとアカリ。二人の出会いが織りなす、異世界にまつわる不思議なお話。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 18:48:42
112748文字
会話率:48%
きっと、真夏の雨の日からずっと狙われていたのだろう。その人は蒸れた雨水の匂いと鉄錆の匂いをさせていた。
※サイコホラーです。
最終更新:2025-07-23 18:41:39
5490文字
会話率:11%
高校三年生の晴子が、一人でリトルカブにまたがって向かうのは――
富士山のふもと、憧れのキャンプ場。
焚き火の匂い、夜空の静けさ、不器用な出会い。
誰にも頼らず、自分で選んで、自分の足で立つということ。
これは、女の子が少しだけ大人にな
る、
週末だけのささやかな旅の記録。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 18:00:00
18209文字
会話率:19%
恋人に浮気された露崎律(つゆさきりつ)は、男性というだけで女性からモテる貞操逆転世界に迷い込み、妖しげな洋館に住む四姉妹の使用人として、メイド姿で奉仕することになった。
しかし四姉妹は一筋縄ではいかない人ばかり。
「律くん、私のコンタク
トケース知らないかしら?」
「純礼さま、それよりスカートのファスナーが上がりきってませんよ!」
「こ、これは今日は暑いからわざとよ……?」
長女の純礼(すみれ)は、色香満載で大人な雰囲気なのに秒単位で天然ボケをかますがその自覚がなく。
「露崎律! あたしはあんたを認めないから!」
「る、瑠海奈さま!? どうして突然お着替えを!?」
「あんたを人間扱いしてないからよ! 着替えだって余裕でできるわ! ふふふ、そうね。あんたなんか意識してないし、お風呂に入れてもらおうかしら?」
次女の瑠海奈(るみな)は、とある理由から律に誰よりも強く当たる。
「あたしは軟弱者は嫌いなんだよ。スパーリングに付き合え、鍛えてやる!」
(あれ? 久華さまから胴締めスリーパーホールドを食らってるのに、痛くない…?)
「すんすん…」
「久華さま、なんか首筋の匂い嗅いでませんか!?」
「き、気のせいだろ! 細けぇこと気にしてんじゃねぇ!」
三女の久華(ひさか)は、スポーツ万能の武闘派女子ながら何かと理由をつけて律の体に触れて来ようとする。
「実紅さま、今日こそ部屋の片付けしましょうよ」
「どこに何があるかはわかっているから平気だ。目を瞑っても探せるぞ。ふむ。これだ、見ろ。リボンタイ」
「そ、それパンツですよ!」
「……ちょうど君にプレゼントしようと思っていたんだ」
四女の実紅(みく)は、頭脳明晰なゲーマーながらドを超えたなまけもので、主人公のサポートなしでは何もしようとしない。
彼女たち風祭(かざまつり)四姉妹は、律を正式に使用人として雇うかどうか査定する、という建前であれこれ言いつけるのだが、希少種の男性で特別な魅力を持っている律の体を虎視眈々と狙っていて――
家族も恋人も倫理ある世界も全てを失った主人公が、クセ強四姉妹との交流を通して、追い求め続けていた幸福を手にしていく再生ラブコメ――
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:10:00
99696文字
会話率:49%
2040年。日本は、経済的にK国の「準属国」と化していた。経済圏、サイバー技術、医薬品、通信網――すべてにK国資本が入り込んでいた。
岩波は、演説の最後にこう叫んだ。
「私たちは、未だ日本人です。誰の支配下にも入っていない。だから、NOと言
えるうちに言おう。K国の属国になる前に、誇りを取り戻せ!」
その瞬間、何者かが発砲した。
額を撃ち抜かれ、男は崩れ落ちた。
「……あれは、夢か」
だが、夢にしては鮮明すぎた。死ぬ感覚まで確かにあった。
不意に、岩波は自分の身体に違和感を覚えた。動かない。目もはっきり開けられない。
「おぎゃああああああああ!」
産声。産科病棟の天井。
母の泣き顔。若い医師たちの声。
岩波翔は、生まれ変わっていた。
(まさか……俺は……生まれ変わったのか?)
混乱の中、確信はすぐに訪れた。
目の前にいる産科医が、20年前に亡くなった人物だったからだ。
(タイムリープ……? この顔、この匂い、確かに、これは……1950年代の日本だ)
しかも、自分の名前を耳にした時、その確信は絶対のものとなる。
「名前は……岩波翔くんで、いいんですね?」
(同じ名前、同じ人生の再スタート……これは運命だ)
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 12:00:20
5079文字
会話率:20%
主人公は日本に住むどこにでもいる普通の高校生達。
そんな彼等の前に、人智では計れない超能力が巻き起こる。宙に浮かぶ人間。手を触れずに物を動かす力。瞬間移動。テレパシー。予知。狂気。異世界。それを前に人々は、「これは神のご意志だ」と言う。し
かしそんな不可思議の周りには必ずきな臭い匂いがつきまとう。
日本で生まれ日本で育った無神論者の彼等が、宗教の闇を暴く。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-23 08:35:02
35520文字
会話率:36%
月を眺めるのが好きな伯爵令嬢のディアーナは、占いが盛んの異世界から転生してきた元インチキ占い師。
満月の夜の舞踏会で、ディアーナは王太子と公爵令嬢の婚約破棄現場に遭遇してしまう。
でも違和感を覚えたディアーナが得意の占いで視てみると、そこに
は意外な真実が隠されていて・・・?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 23:50:00
106494文字
会話率:39%
40代独身の派遣社員、田中健一は、色褪せたアイドルポスターとCDに囲まれた部屋で、プロの音楽家になる夢を抱きながらも、日々の生活に疲弊していた。特に、時代遅れのITスキルは彼の職場での評価を下げ、派遣契約の打ち切りを匂わせるほどだった。彼に
とって唯一の心の支えは、青春時代を捧げたアイドル・中山美穂の存在。彼女の出演作を繰り返し見返し、深夜ラジオにハガキを送る日々。親衛隊としての熱狂、仲間との誓い、そして憧れの「彼女」の結婚と引退。すべてが泡のように消え去り、孤独を深めていった田中。
そんな彼の心を揺さぶったのは、テレビで偶然目にした「彼女」の24年ぶりの全国ツアーのニュースだった。微かな希望を胸に、現実と向き合おうとする田中。しかし、漠然とした不安と疲労が彼を包み込み、熱い風呂だけが唯一の安らぎとなる。
ある夜、いつものようにラジオにハガキが読まれ、パーソナリティからの温かい言葉に涙する田中。熱い泡風呂に浸かり、憧れの「彼女」のヒット曲を口ずさむ彼の脳裏には、甘美な妄想が広がる。彼は「彼女」の秘密の恋人となり、仕事での承認を得て、夢見たステージでギターを奏で、沖縄の青い海では永遠の愛を誓う。
しかし、その幸福な妄想の最中、遠くのテレビから国民的スターの訃報が聞こえる。それは、彼が希望を見出した「彼女」の訃報だった。途切れる意識の中で、田中は永遠の夢に沈んでいく。
現実の浴室では、冷たくなった田中健一の体が湯船に沈んでいた。ヒートショックが彼の命を奪い、彼の愛した「彼女」のグッズだけが、主を失った部屋に残される。彼の人生は、まるで泡のように消え去り、現実だけが容赦なく時を刻む。彼の最期の瞬間に流れたニュースは、その訃報と、その「彼女」が主演するはずだったドラマの放送、そしてその役を妹が引き継いだという話題だった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:53:19
8226文字
会話率:0%
高校文化祭ライブのトリを飾るバンド「ディストーション・ラヴァーズ」。ボーカルの日向リョウは傲慢さでバンドを解散寸前に追い込んでいた。ライブ中、日向はステージからモッシュピットへ飛び込み、観客と接触。その瞬間、彼に触れた青木、林、坂本、そして
日向の失踪を目撃した中村の五感に異変が生じる。
青木は薬品の匂いと焦燥感、林は奇妙な回路図と恐怖、坂本は金属音と絶望感、中村は機械音と諦念を感じるようになる。それぞれの悩みを抱える中、この異変は負の感情を増幅させ、彼らを苦しめた。
数週間後、体調不良で保健室に集まった4人は、互いの五感が共鳴していることに気づく。この異常な状況を一人で乗り越えられないと悟った彼らは、「変人だが頭は切れる」と噂される数学教師・香坂先生に助けを求める。
香坂先生は、生徒たちの断片的な五感のデータに知的好奇心を刺激され、それを「美しい方程式」と表現。ライブ映像を分析し、日向リョウの極度の精神的負荷と特定の人物との接触がトリガーとなり、彼の五感の一部が**「転移」したと結論づける。そして、彼らの五感に流れ込んでいるのが、現在五感を失った日向リョウの「現在の状況」を伝える「五感データ」**であると解明した。
謎が解けたことで安堵した生徒たちは、香坂先生の指導のもと、五感の情報を詳細に記録・共有。その結果、日向リョウが廃校の地下室に監禁されていることを突き止める。香坂先生の導き出した最短ルートに従い、4人は日向リョウを無事に救出。彼が意識を取り戻した瞬間、彼らの五感の異変は消え去った。
日向リョウは反省し、バンドは再スタートを切る。この経験を通じて、生徒たちは深い絆を育み、それぞれの悩みに前向きに向き合えるようになった。
新たなライブ当日。日向の歌声が熱狂を呼ぶ中、再びモッシュが発生。その中で新たな生徒が特定人物と接触した瞬間、青木たち4人の五感にも、これまでとは異なる、**新たな五感の異変の「ごく微かな兆候」**が流れ込んできた。4人は「また始まったのか」と諦めつつも、微かな好奇心を抱き、奇妙でかけがえのない青春が再び動き出すことを予感する。遠くの職員室では、香坂先生が新たな「法則」の探求に胸を躍らせていた。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 21:47:53
4614文字
会話率:20%
高校入学の日、主人公の「俺」は、窓際の席に座る佐倉に一目で心奪われる。新緑の匂い、吹奏楽部の音色、そして日差しの中に揺れる佐倉の長い髪。その瞬間から、俺だけの秘密の物語が始まった。佐倉の半径5メートル以内には決して踏み込めない、一方的な片思
いの日々。授業中も、休み時間も、俺の視線は常に佐倉の背中を追う。佐倉が手に取るSF小説を読み、彼女の好きなアーティストの曲を聴き、密かに世界を共有しようと試みるが、佐倉の笑顔はいつも俺の届かない場所で輝いていた。
文化祭の準備期間、佐倉がクラスメイトと自然に言葉を交わす姿に胸を締め付けられ、廊下で偶然触れそうになった佐倉の手の温もりに切なさを覚える。佐倉が演じる劇のお姫様姿に、改めてその手の届かない輝きを痛感した。後夜祭の花火の下、佐倉が別の「彼」の隣にいるのを目撃し、俺の恋の「終幕」を悟る。
卒業が迫り、一度も言葉を交わせなかった後悔が募るが、雪の日に見た佐倉の幻影に、臆病な自分の心を突きつけられる。卒業アルバムに佐倉とのツーショットはない。真っ白な余白に残された俺の想いは、誰にも届かない独り言となる。
数年後、俺は「佐倉だけのフォルダ」にあの頃の記憶を大切にしまっている。SNSで彼女の幸せを願い、かつての SF 小説や好きな曲を聴き返すことで、静かに彼女の世界に触れ続ける。決して実ることのなかった初恋は、俺を感受性豊かにし、人生の礎となるかけがえのない宝物となった。遠い場所で佐倉が幸せであることを願いながら、俺は新たな未来へと歩み出す。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 19:16:47
6808文字
会話率:21%
怪異を狩る男・鬼瀬は、秘密組織「影狩」の古株。相棒の「セリカ」と共に深夜のコンビニで休息する鬼瀬だが、無線に響く「怪異出現」の報で峠へ急行。かつて走り屋の聖地だった場所は、今や怪異の巣窟。霧の中、異形の敵「祟尖」が襲いかかる。軽快な掛け合い
と血の記憶のフラッシュバックが、過去の因縁を匂わせる。鬼瀬とセリカは、闇夜の峠を走り抜けられるのか?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-22 20:03:00
14749文字
会話率:48%