過去の記憶と出逢いから生まれる青春ラブストーリー
最終更新:2025-07-17 01:24:02
1112文字
会話率:24%
「き、君はいったい誰なんだ!? なぜ僕の部屋のベッドで寝ているの!!」
まるで子犬みたいな無邪気な目をした美少女――黒髪清楚な女子高生と僕は運命的な出逢いをしてしまった。
それも自分の部屋のベッドの上で!?
「興奮してご主人様をぺ
ろぺろしちゃうかも。でも私は子犬だからどうか許してね。わん♡」
僕――猪野宣人(いのせんと)には誰にも言えない秘密の力がある。相手が心の中に抱えたもっとも悲しい記憶が視える不思議な力だ。
その力を発動させるには対象の相手と抱擁(ハグ)する必要がある。でも人の悲しみをのぞき見していったい何の得がある? 暗い気持ちに引きずり込まれるだけだ。
最初に力を発動させたのが若い女性だったトラウマから僕は高校一年生になっても女の子と接するのが大の苦手だった。
もちろん恋なんて一生出来っこない。そう思っていたはずなのに……。
「……オリザ、行く場所がない。おりこうにするからご主人様とここで暮らしたい」
部屋のベッドで寝ていた美少女はオリザと名乗った。なんと自分を犬だと信じ込んでいる。そんな訳ありな彼女を家に連れて来た僕の親父は多くを語ろうとしない。
「宣人、今日からお前が世話をしろ。それが部屋を使う条件だ」
「ふざけんなよ!! 誰が新しい犬の世話なんかするもんか」
子犬を飼うはずじゃなかったのかよ!? それが黒髪清楚な女子高生だと!! 他人との身体接触が苦手な僕がどうして女の子とひとつ屋根の下どころか離れにある個室部屋で暮らさなきゃならないんだ……。
なし崩し的に始まった奇妙な同棲生活、謎に包まれていたオリザの素性が次第に明らかになる。
彼女は隣町にある名門お嬢様女子高に通っていたそうだ。どうして彼女はそれまでの記憶をなくして自分を犬だと信じ込んでしまったのか?_
オリザの過去に隠された悲しい出来事を知った時、僕は人生最大の決断を迫られる
彼女と出会った頃の自分はその事実を知るよしもなかった……。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-17 00:00:00
12858文字
会話率:49%
人型汎用機械『レイヴン』が誕生した現代社会。
様々な分野に進出した”場違いな異物(オーパーツ)”であるレイヴンは
今では普通の背景として溶け込んでいる。
高校生となった美神ミカサは高校生活という新しい環境に
慣れ始めていた頃にとある転校生が
姿を現す。
その転校生―――マキナとの出逢いがミカサの生活を一変させるのであった
~少女はメカと共に行く~折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 22:00:12
60941文字
会話率:39%
人類は、ダンジョンと共に生きている。
ダンジョン配信バブルが到来した時代。
とある不治の病の患者として、被差別者として虐げられ、絶望していた少年、
日魅在進(カミザ ススム)は、ある日ダンジョンの崩落現象に巻き込まれた。
ほとんど死んだも
同然な状況で、捨て鉢になりながらも地上を目指した彼は、
伝説であった筈のモンスター、カンナと出会う。
美しき少女の姿をした最強に導かれ、自らも次第に強さを獲得していく進。
彼が戦う映像は、やがて一大コンテンツへと成長していく。
国内最高峰の教育機関、人間社会の根幹であるダンジョン、背を押す人々の熱狂………
数多の戦場と試練を乗り越え、未踏の英雄譚が紡がれる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 22:00:00
2555879文字
会話率:30%
あったかいごはんは、疲れたこころを解きほぐしてくれる――。
デビュー五年目のミュージシャン時東悠は、曲作りのストレスから味覚が鈍くなっていた。ある日、バラエティ番組のロケに参加した先で、ひさしぶりに美味しいと感じるものに出逢い感動する。
味のあるものを食べたいという執念で田舎食堂に通い始めた時東だが、店主の南との交流に癒されている自分に気がついて……。
もう特定の誰かと親しくなんて絶対にしない。どれだけ信用しても裏切られるから。だから相手に対してなにも期待しない。そう思っていた頑なな心がいつのまにかほぐされて、もっと近づきたいと願うようになった。それがどういった感情かは、まだわからないけれど。
スランプ中の芸能人×食堂店主。ほのぼのブロマンス風味。出逢いと再生の物語です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:20:00
96651文字
会話率:42%
目が覚めると、一度死んで生き返った上に、記憶まで失っていた。
橘絵梨花、17歳の高校2年生。
記憶を失う前、なぜか家族とうまくいっていなかったらしい。
ただの記憶喪失かと思われたが、想像もしていなかった事態が発覚する。
血の繋がらない兄との
関係、切ない別れの先に、どんな未来が待っているのか…。
全25話予定(加筆修正中)
Tales、エブリスタ、その他サイトに重複投稿しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:10:00
48014文字
会話率:34%
そう遠くもない近未来。AI産業の急速な発達により現代よりもAIや機械産業が今よりも更に普及した世界。
街中でも最新テクノロジーやアンドロイドを見かけるようになった。AI及び機械産業の発達に伴い、職業差別を受けたり、危険な仕事や倫理的に良くな
いとされてきた職業は人間の代わりに機械が行うようになった。
そんな中、機械の中でもアンドロイド(人型機械)の存在は異質で、アンドロイドは人間の欲求を満たす為の物として扱われていた。
そんな世界で、思春期特有の不安を抱え込んだまま塞ぎ込んでしまった少年は、ある日、ひょんな事から同級生の少女の更衣中の裸を見てしまう。少女の肩の皮膚は抉れていて、その傷口は銀色に幾何学的に光っていた。
実は少女は人間ではなくアンドロイドだった。
そこから色々とあり、二人は仲良くなり、幸せな日々を謳歌するのだが…
人間の少年と機械の少女の出逢いがきっかけで様々な困難を抱えた愛憎劇と歪んだ純愛が今、動き出す!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:01:01
109888文字
会話率:12%
物語が大好きな王女ローゼマリーの5歳の誕生日。両親と一緒に一緒に眠った夜、それは突然起こった。両親は殺され、難を逃れたローゼマリーは老婆の魔女ディルに、復讐の為の力を授かる事を願う。
10年の時が流れ、王都の遥か北の地より15歳になったばか
りの少女が旅立つ。
魔女ローゼと名乗り、両親を殺した人物を探し、復讐する為に。
旅路にて様々な出逢いをしながら、ローゼの物語は大きく動きだすのであった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:00:35
816122文字
会話率:27%
文明が、世界を壊した。荒廃した大地。失われた歴史。争いに疲れた人々は残された命と共存するため、国境を失くし、自然と人々を別つ新たな文明、集結協和都市(クラスター)を築いた。
人知れず終焉を待つ黒い瞳の少年は、ある雪の夜、静寂を破った“その
男”に連れ去られる。それは少年の知らない“過去”との出逢いだった。
交錯する残酷さと、やさしさに翻弄されながら、運命の歯車は次々と廻りはじめる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 20:00:00
20287文字
会話率:40%
――――雨の降る夜、俺が出会ったのは忍者の少女だった。
裏通りを生きる闇の傭兵(スイーパー)の青年・戦部戒斗が雨の降る夜に出会ったのは、傷付き倒れていた謎の忍者少女――長月遥だった。
彼女が語ったのはミディエイターという秘密結社の存
在と、彼らが折鶴琴音という少女を……戒斗の幼馴染を狙っているということ。それを聞かされた戒斗は、遥に力を貸すことを決意。遠い過去に別れた彼女を守るべく、学生として潜入する。
十数年振りの琴音との再会、そして彼女や遥と過ごす平穏な日々の傍らで、琴音に迫る脅威を陰ながら排除していく戒斗。しかし琴音には大きな秘密があった。本人すら知らない、大きな秘密が……。
遥との運命的な出逢い、そして琴音との再会。しかしそれは血と硝煙の舞う長い戦いの、ほんの始まりに過ぎなかった――――。
超巨大スケールで描く近未来SFガンアクション小説、ここに開幕!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 18:14:02
384042文字
会話率:46%
運命の人に会ってしまうという噂の出逢い頭の道で、ハルルは目と耳にハンディキャップがある少年レノンと出会い一悶着を起こしてしまう。最初はお互い嫌なやつだと思っていたが、日々を過ごしていくごとにハルルの頑張り屋な一面を、レノンのぶっきらぼうな
優しさと寂しさをそれぞれ知っていく。そんなこともあり、ハルルは彼のことが気になって行き…。
トビタツ市に生きている彼らの青春を紐解いていくストーリーです。主人公のハルルが、小学四年生の時から物語が進んで行きます。彼らに起こる一喜一憂な日々の中で成長していくことをテーマに、その情景を描きたいと思います。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 17:48:03
98563文字
会話率:35%
「馬令嬢」と渾名される、アンナ・テレジア伯爵令嬢は、連日、馬の世話と乗馬ばかりして、普通の貴族令嬢のように舞踏会やパーティーに参加して、男性との出逢いを求めようとはしなかった。
ところが、急に方針を転換し、すぐにも彼氏をゲットして婚約したい
と言い出し、舞踏会やパーティーに積極的に参加し始めた。
その結果、アンナは、二人の男性に言い寄られた。
一人は、痩せっぽちの公爵令息で、もう一人は、筋骨逞しい男爵令息だった。
家柄と収入でいえば公爵令息だが、性格も身体の相性も合いそうもない。
かたや男爵令息は、顔も肉体も好みの男性といえたが、家柄が実家に比して低いうえに、騎士団に所属するも、職が安定しているとは言い難かった。
ところが、どちらの男性と婚約しようかと悩んでいるうちに、突然の変化が訪れた。
どちらの男性からも、お付き合いを断られ、関係解消を申し渡されてしまったのだ。
アンナはどちらの男性と婚約しようかと、選ぶ立場でいたつもりが、どちらの男性からも選ばれず、いきなり捨てられてしまった。
しかも、じつは、彼ら男性二人の陰には、パイ侯爵家のミレーとメリルーーなにかとアンナに嫌がらせを仕掛けてくる姉妹ーーがいた。
近く開催される王宮舞踏会に、エスコート役がいなくて、アンナが参加できなくなるよう、自分たちの彼氏に言い寄らせて、思わせぶりな態度を取らせた挙句に、フッてやり、アンナに恥を掻かせてやろう、とパイ姉妹が画策したのだった。
ところが、彼女たちの陰謀は不発に終わり、アンナは王宮舞踏会で、最大の注目人物として姿を現した。
思いも寄らぬ高貴な男性にエスコートされてーー。
※ざまぁ系のストーリーです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 12:10:00
22400文字
会話率:18%
※いずれも一話完結。
恋愛する男女が織りなす怪奇・怪談集です。
初恋だったり、一目惚れだったり、付き合いは長いけど想いがいまだ伝えられていなかったり、さまざまな距離感がある中での、男女の出逢いから始まる、奇妙で、怖い話です。
お楽しみ
ください。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-22 12:10:00
8222文字
会話率:21%
「Grand Fireworks Display ~心に沁みる音楽と想い~」
音楽業界、イベント業界を舞台に、プロミュージシャンやアーティスト、スタッフ達の日常と、ステージにかける思いをここに……
そこに降り立った主人公の成長ストーリー♪
きっかけは、夏の夜を彩る大輪の花。
一瞬にして儚く散ることを知りながらも、愛してやまない彼女。
白石葉月、大学生。大手のイベント会社で、バイトとしてプランニングの勉強をしている。
高校時代は女子バスケットボールの最高峰チームのシューターとして活躍した、体育系不器用女子。
まっすぐな彼女は、ちょっとしたアンラッキーからその花火大会の日に新たな出逢いに遭遇する。
そして彼女は人の温もりを知った。
その出会いは、さらに彼女を知らなかった、華々しくも新しい世界へと導く……
“国民的モンスターバンド”と言われる『Eternal Boy's Life』
かつて彼らの武道館ライブを観に行った大ファンの彼女は、そこでドラムを叩いていたメンバーがこんなにも身近にいたことに驚愕する……
その衝撃からはじまり、動き出したストーリーは新しい世界へと彼女を導き、大きな展開を生み出す。
大規模なフェスのスタッフとして、多くの新しい経験と、多くの新たな出会いを経て、大人になっていく彼女を取り巻く素敵なメンバーたち。
臆病な恋に悩みながら、それぞれの特別な思いを真夏の夜に馳せて、今も夜空を見上げる…
音楽♪ライブ♪日本を代表するバンドの日常と、それに関わる新しい人生を☆
リアルな音楽業界の裏側を舞台に、それらを取り巻くステキな人達との心のふれあいと、そこに生じる問題や悩みを、一緒に感じて胸を高鳴らせて下さい☆
☆彩川カオルコ☆
この小説はこちらでも掲載中です→https://kakuyomu.jp/works/1177354054890685841/episodes/1177354054890686092
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 07:20:00
745828文字
会話率:62%
小野田 夏芽(おのだ なつめ)は小学校卒業と同時に
家族全員で東京から福岡へ移り住む事になった。
その理由は、弟の大翔(はると)の為と
理解してはいたものの、
慣れ親しんだ場所から離れる事に
不安と悩みを抱えつつ······
新たな環境と
様々な出逢いが、
彼女を大きく成長させていく。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 04:59:02
73751文字
会話率:21%
ジュエリアル帝国第二皇子レオンハルトの元に、皇太子である異母兄アデルバートの危篤の報せが届いた。
病床の兄の元へと急ぎながら、レオンハルトは兄と過ごした日々へと想いを馳せる。
兄と出逢った日、兄と夕陽を見た日、兄の腕の中で眠った日――
―。
幸せだった幼い日々を想い出すたび胸に刺すような痛みが走るのは、自らの犯した罪のせい。
償うことも赦されることもない罪を抱えたまま、レオンハルトは最愛の兄を見送った。
数ヶ月後、兄の葬儀のあと新たに皇太子となったレオンハルトの前に一人の侍女が現れる。
レオンハルトの異母妹たちに仕える彼女は元々、第六皇妃のローズマリーが祖国から連れてきた侍女だった。
かつて皇太子妃候補と噂されながらも皇妃として皇帝に嫁いだローズマリーは、レオンハルトにとって今なお忘れられない初恋の女性。
そしてアデルバートが最期に呼んだのも、彼女の名前だった。
妹姫の懺悔、侍女の昔語り、父による断罪。
最愛の兄の死後、次々に明かされる真実に、レオンハルトは自らの犯した罪の重さを知る。
※現代パートと過去パートが交錯して話が進んでいきます。
※最初の方は皇子とゆかいな従者たちが主ですが、最終的にはシリアスです。
※ざまぁは無いし、救いもないです。レオンハルトは終始どうしようもないです。
※ハッピーエンドがお好きな方はご注意ください。
※本編はすべてレオンハルト視点で進んでいきます。
※レオンハルトの半生をダイジェストでお送りしてる感じです。
※本編完結済です。
※現在レオンハルト以外の登場人物視点の番外編を不定期に更中。
☆或る側妃の献身
最愛の姉を喪ったセレスティアが色んな人に色んな人の面影を求めて依存していく話。
☆或る教育係の渇望
ブラコンとか初恋とか忠誠心とかいろいろこじらせたジャンが無い物ねだりして迷走する話。
☆或る侍女頭の内証 ※現在更新中※
自己肯定力低めのステラが様々な出逢いによって自分にとって一番大切なものは何かを考える話。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-16 00:00:00
623689文字
会話率:26%
年に一度仙界への門が開かれる。今年こそは仙人になると黎明は意気込んで行ったものの門前払い。
意気消沈した黎明は父親に愚痴を聞いてもらうために南山に赴いたのだが、そこでも修行中の身の上だという理由に母親から追い出された。
その帰りに一人の青年
と出逢う。名は琅宋。同じ紫焔帝の末裔であった。
琅宋と認識した黎明は逃げるように去っていく。
この二人の出逢いから始まる退魔師黎明と紫焔帝の末裔の琅宋の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 21:41:05
22238文字
会話率:42%
沈んだ湾岸に〝沈没都市・ファルガーン〟が建設された。
それはAI〝MSS〟が「人々の未来を繋げる」という理念のもとつくった都市型の船である。
沈没都市には無駄も失敗もない。
暴力と病気は内陸に残り、理念を守れる人間だけが沈没都市の
住民となった。
毒にも等しいゴミが水底に溜まった頃、ある島が誕生した。
MSSはその島から猛毒の怪物が生まれると知っていても、島の誕生後、自ら停止を決行した。
理念は猛毒の怪物・泥蛇と17個のギフトを島から送り出し、武器として誰かに宿った。
―-MSSが停止して26年後。
泥蛇は〝Causal flood〟という計画を始動させた。
それはMSSの理念と同じものであり、同じ終焉を迎えんとする毒の深意であった。
泥蛇に従い、ギフトが宿った少女・マナは、〝Causal flood〟のために生きていた。
しかし、ギフトを持つ一人・少年サクタとの出逢いから、少しずつ、己だけの理念と価値が彼女を変えていく。
沈没都市、内陸、ギフト持ち、島の関係者…
理念と価値を争い巡って残るは未来か、終焉か。
重たく面倒な身体を動かす燃料が宝だと呼べるなら――・・・
〝Causal flood〟でマナが残した答えは、ずっと遠くへ繋がる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 15:52:20
68428文字
会話率:24%
【“再生と破壊”――両極の能持つ異種の二人が歪に出逢い、恋におちた。】
古の現世の裏にあり、地上の何処かに存在すると伝わる別世。そこに生きる人族の者は、自然の神々を崇め、妖を畏れる暮らしと共に在った。
神を祀る社(やしろ)を護る一族に
生まれ、特異な能を持つ人族の女は『尊巫女(みことみこ)』と呼ばれ、十八になると神族の住む地にゆくという因習があった。雨喚ぶ巫女は龍神界、陽をもたらす巫女は稲荷界へ行き、彼らの神力を借りる梯子(はしご)に成るのが、彼女達の役目だ。
神族と人族の混血である、その地を統べる其々の長(おさ)に認められれば子孫繁栄の為の伴侶となるが、否な場合は贄として一族に喰われ、力ごと吸収されるという至極、残酷な契約だった。
そんな一族の中に、己の生気と引き換えに治癒を与える草花を召喚し、自然界の萌芽促進もさせるという、尊巫女の中でも稀な異能を持って生まれた、アマリという少女がいた。人族に持て囃される反面、脅威として畏れられてもいた彼女は、近年、頻繁に起こっている災厄を鎮める為、冷酷な禍神(まがかみ)と忌み嫌われる、厄病神への贄に出される。
端から伴侶にはされないだろうと見越したものだったが、その実は、いずれにしろ彼を懐柔し、弱体化させるのが目的だった。その企みを察した厄病神――荊祟(ケイスイ)は彼女を避け、喰う事もせず、とりあえず屋敷の離れに置き、軟禁するという仕打ちをする。既に全てを諦め、長年無気力に生きてきたアマリは、殺されない事に戸惑う反面、放置という名の歪な自由を知り、少しずつ自身を見直し始めていく。
そんな彼女を監視していくうち、荊祟の心情にも、次第に変化が訪れる。自身が担う、忌み嫌われる役目に虚しさを感じ、人族を嫌悪していた彼は、一風変わったアマリに興味を持ち始めたのだった。
※史実資料を元にしたフィクションです。実在する名称、土地、出来事とは関係ありません。
※縦読み推奨。R15未満程度の性表現、PG12程度の残酷表現がありますのでご注意下さい。該当タイトルに★。
※更新後、加筆修正することがあります。展開が変わる場合はお知らせします。
※私生活事情のため更新停滞中です。申し訳ありません……(2024年7月)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 10:05:15
85093文字
会話率:47%
神様の「手違い」で事故が起きてしまい二人の人間が天の国に召喚された。どちらか一人が死者の選択をする事になり、死者の選択をした者の身辺整理のために地上へ同行したのは恋の女神だった。しかし、地上で新たな問題に直面した時に、死者の縁を結んでしまう
。「手違い」の解決をした女神に賞賛が集まる一方、縁を結んで帰った恋の女神に八百万の神々の批判は鳴り止まず、天国主大神は解決のために、恋の女神に地上勤務を命ずる。事実上の追放に八百万の神々は納得し沈黙した。しかし、天国主大神は手掛かりの無い問題を解決した恋の女神の手腕を高く評価し、こっそりと褒賞金を出していた。地上に降りた恋の女神は巫女として神社に勤め、恋愛成就の祈願に来る者を待つ日々の中で「人間は何故、恋する思いを告げる事が出来ぬまま、恋に終止符を打つのか、人間は何故、愛されている事を知らぬまま、生涯を終えるのか」様々な人と出逢い縁を結んでいく鯉乃めぐみの奮闘と活躍の物語である。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-15 03:58:26
1072234文字
会話率:78%
オーバーテクノロジーが行き交う文明都市で生まれ育った青年ディアは、ある夕暮れ時に謎の老人から、今まで生きてきた世界の外側に未知の領域が広がっていることを教えられ、好奇の思いに導かれるままに冒険の旅へ出る決意をする。
汚染物質を遮断する都市
フィルターの外側は危険と波乱、滅びの運命が約束されたウィルダム大陸。
満月色の瞳を持つ暗殺者。頼もしい図書館司書。悲運の少年奴隷。そして雪原にひとりきりで暮らす命の恩人。
この荒廃した大地の上で、ディアは数奇な出逢いを重ねながら、失った未来を取り戻していく。
※ 主に1〜2週間に1度ペースで更新しています。
※ ジャンルは異世界ファンタジーですが、世界観の三割ほどにはSFを含みます。
※ ヒロインと思しき人物は美少女ですが、女の子であるとは限りません。
※ たまにアクションシーンが挟まります。ガラスもパリンするし、モブの血が飛び散ったりします。
※ ポストアポカリプスな世界観をねちっこく描写していくため、グロテスクだったり気持ち悪い表現が頻出します。
※ 最終的には全滅エンドになることを予定しているため、物語が進めば進むほど登場人物は幸福から遠のいていきます。
※ お覚悟を。
作者が描いた作品関連イラストはTwitterにて「#TUPSIMATI」のタグで公開しています。
また、同作品は小説投稿サイトノベルアップ+様でも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-07-14 21:03:57
932112文字
会話率:41%