名家や資産家の子弟が集う国立男子寄宿舎学校、ペトルシキム・ギムナジア。
この学校で学ぶ13歳のロディスと14歳のユリウスは、夏休みの終わりに、ひとりの少年と出会う。
同年代であるにも関わらず庭師として働くその少年は、名をジルといった。
衝
突しつつも境遇の違いを超えて仲良くなっていく三人だったが、そんなある日、ジルが忽然と姿を消す。
ロディスとユリウスは真相を突き止めようと決意するが……。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-26 08:50:15
94234文字
会話率:54%
吉祥頑頭は、娘のシノノメに、第286回L1不可視天体監視連絡会に出席するよう頼まれた。吉祥家からの直接アクセスでは屋敷のセキュリティにすべてはねられてしまう。頑頭は昔の伝手で、外部の接続拠点を借り、バーチャル会議に臨む。
会議はアレシボ
茶会の主催、茶会メンバーは第1世代デザイナーズチルドレンである。会議の最中に割り込んだ優多の父、セドリックは、頑頭に自宅に来るように手話で伝える。
優多の自宅にて、初めて対面を果たしたセドリックと頑頭。セドリックは、頑頭にPTAの副会長になってほしいとお願いする。会長は僕がやるから、と言うセドリックに推され、頑頭は申し出を受け入れる。それで副会長は何をするのかと尋ねると、子供たちのピクニックを一緒に見守って欲しい、と言われる。行き先は? と重ねて尋ねる頑頭に、優多の父は、L1に係留している小天体、ヒスパニオラが行き先であることを告げた。
L1不可視天体監視連絡会での失態に憤る、アレシボ茶会のメンバーの一人、シオーネ・セベレは、F16ファイティングファルコンを駆り、月見台への侵入を試みる。心理障壁をかろうじて突破したステイだったが、亜空間防壁には手も足も出ず、その入り口で停滞するしかなかった。
見かねたベルンシュタイン教授は、亜空間走路を通ってステイを救出する。ヒスパニオラへの中継拠点である月見台には、亜空間走路を使いこなすしか、到達する方法が無い。ベルンシュタイン教授に教えを乞うも、「自分でやれ」と、アレシボ茶会のメンバーは突き放される。窮したアレシボ茶会は、メンバーの一人、アイジュマル・バイラモフの制止を無視して、量子コンピューター、キュービット1Mの計算パワーを利用して、亜空間走路の荒波に出ようと決意する。
月が天頂にかかる夜、電離層がもっとも薄くなる時間帯、キュービット1Mは、ヒスパニオラの拡張イジングモデル計算機、オールインワンにメッセージを送っていた。オールインワンの返事は「オイラのことは心配すんな」だった。それは、地球に縛られるキュービット1Mに対する、オールインワンのせめてもの優しさだったかもしれない。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-25 13:37:22
25678文字
会話率:68%
マッハポイントは宇宙を回す不動点。
マッハシステムはマッハポイントを中心に宇宙を回転させるシステムだ。
キミも宇宙を回してみるかい?
或る日の早朝、窓から投げ入れられたメッセージは、お父さんからの緊急救助要請だった。ユータはすぐさ
まお母さんにおはようの挨拶をすると、パピヨン種の愛犬トッペンとともにお父さんの救出に向かった。
気分よくスタートしたにもかかわらず、ベルンシュタイン教授にちょっかいを出され困惑するユータ。もともとちょっぴり苦手なおじいさんなのだが…。適当にはぐらかしたユータは、いきなり亜空間走路に飛び込むといくつかの連接点を飛び歩き、終点をめざす。
亜空間走路再構成の途中で、ユータはイインチョーのお父さんに会う。ちょうどいいや、と思ったのか。ユータはイインチョーのお父さんに今日は学校を休むことを告げ、トッペンとともにアユタヤ秘密基地へと向かうのだった。
アユタヤ基地の心理バリアを難なく突破したユータは、シンタグマメソドロジーの一角でデザイナーズチルドレンのひとりベッコウと出会う。ベッコウとバディーのヨウム、コイントスは、シンタグマメソドロジーから「外へ」連れ出して欲しいとユータに請う。ベッコウの願いを承諾したユータは、無事、お父さん、ベッコウと一緒に帰宅した。
ベッコウは誕生パーティで、ユータの謎の幼なじみシノノメと出会う。シノノメが言うには、明日からベッコウはシノノメ、ユータと一緒の小学校に行くのだそうだ。
ベッコウとシノノメとユータ、共に学び舎を共にする子どもたちは、将来、マッハシステムを駆動する宇宙の不動点へと到達できるのだろうか。
ま、最初の紹介はここまでかな?
あらすじも随時更新するから、時々チェックしてね。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-02 18:00:00
58814文字
会話率:57%
狩りの腕前はほどほどの『私』だが、何故だか変わった狩人たちに出会うことが多い。
竜を狩るより狩人を観察するほうが好きなのかもしれない。
『私』にとって印象深かった狩人たちの話をしてみようと思う。
――孤高の太刀
蒼角竜の鎧を身に纏
った男はいつも集会所の一番奥まった椅子に腰掛けていた。
彼と狩りに行った者は、再び彼を誘うことがないという、いわくつきの男だった。
「鋼鱗竜を一緒に狩りませんか?」私は彼に言ってみた。
――地擂りの棍
最近、新しい武具が流行っているらしい。
もともとは虫追いの棒だったらしいのだが、いつの頃からかそれを振り回して武具として使う者が現れた。
虫追い棒では格好が悪いらしく、長尺棍、あるいは単に長尺などと呼ぶようだ。
――片手双剣
片手剣使いだと思って声をかけたところ、彼の得物は双剣の片割れなのだと言う。
確かによく見ると片手持ちなだけで造りそのものは双剣だった。
対になる双剣のもう片方を持つ男を探している、と彼は私に言った。
――飛ぶ男
おかしな話を聞いた。長尺棍で火竜を墜した者がいるというのだ。
それも飛んでいる火竜をだ。
いくら長尺が長めの武具だとはいえ、飛ぶ火竜にとどくはずがない。何かの間違いだろう。
――極彩色の女
極楽鳥の素材でできた狩衣を着る彼女は、その艶やかさから、どこの集会所でも人気者だった。
彼女は常に独りで狩りに行き、誰とも同伴することはなかった。
「あら、あんた」と私を見つけた彼女が言う「あたしと一緒に狩りに行こう」
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-02-10 19:04:27
4021文字
会話率:26%
魔王に対抗すべく生まれた勇者、そんな勇者のパーティーの一員として、戦闘には参加できないもののサポートとして達していた非戦闘職のヴィル(ウォルニス)は、とある洞窟の中でパーティーに裏切られ、何処か遠くの異国へと飛ばされる。
彼の辿り着いた
先には......折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-23 00:00:00
3194019文字
会話率:32%
魔法により栄えた世界で領土を奪い合う魔法戦争が勃発し、数十年に渡る魔法戦争の末に、ようやく世界に平和が訪れた。
平和となった時代、とある青年が魔法の学び舎へと足を踏み入れる。
彼の名は『ジオルスタス』、戦争が終結し、戦う意味も、戦う目
的も失った一人の魔導師。
戦場に生き、沢山の同胞を失った。
沢山の敵の命を刈り取った。
そして彼の日常が、突如として崩れ去った。
戦争より早三年が経過し、十六歳となった青年は『ルグナー魔法学園』へと入学を果たす。
数々の仲間との切磋琢磨、日常、時にはトラブルに巻き込まれながら、彼は魔導師としての大切な『何か』を模索していく。
「見せてやるよ、本物の魔法ってやつを」
これは孤独に生きた青年が、仲間と共に成長し、自分の生きる道を探す、学園生活を描いた物語。
彼の六年間の軌跡を辿る日常譚が、ここに開幕する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-26 00:00:00
304747文字
会話率:34%
エッセイって、何ですか。
キーワード:
最終更新:2025-06-20 22:29:03
2210文字
会話率:2%
十二月の末。十二時二十五分たけびしスタジアム京都のスタートラインには静寂が満ちていた。ベンチコートの背面に学校名を背負い、仲間たちの気持ちを背負った選手たちがそこにいた。凛と張りつめた空気のなか、選手は無言のまま立ち尽くす。十二時二十八分コ
ートを脱いだ選手たちにはそれぞれの町、それぞれの思いが詰まった襷がかかっていた。
「一人ではない、みんなと走っているんだ。」
そう語りかけている気がする。いや、違う。皆が私たちに語り掛けているのだ。
「On your mark」
スターターがゆっくりと手を上げる。風が襷を揺らし、スタジアムを超え、日本全国が静寂に包まれる。鼓動が高鳴る。次の瞬間――
乾いた号砲が空を裂き、約26.2マイルの物語が始まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-07 10:35:16
4210文字
会話率:51%
「うちのタイムマシンは2月行き限定です。」
時計を愛してやまない女子高生の六花は、ある日道に迷っているお婆さんに出会う。お婆さんの持っている地図を頼りに付き添っていくと着いたのは、「如月堂」という看板の付いた一軒家。中に入ってみると、そこ
には世界中のあらゆる時計とやや怪しげな男が一人居た・・・。
この日から、六花の「二月乱天時計」の長いスケッチが始まる。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 22:53:15
70251文字
会話率:54%
「このループから抜け出すために、協力してくれ」
そう神様に助けを求められ、サポートキャラとして選ばれた水森飛鳥は『ループから抜け出したら即帰還』を条件に引き受ける。
この世界や主人公たちに関する知識、神様からの絶対的加護を元に、異能の存
在する乙女ゲーム風・類似世界へと、少しばかり変わった方法で来た飛鳥だが、少しばかり流れがおかしい……?
「……何だこれは……」
「まあ、何だ。今は諦めろ」
飛鳥と周囲の者たちの勘違いや思惑などが錯綜する中で、それぞれが導き出した結論とはーー……
【基本的には月一更新ですが、十二月と一月は二話更新となっております】
【タグ補完:ネット小説大賞七感想】
【2016.05.25 ジャンル編成に伴い、ジャンルを変更しました。旧ジャンル:学園】
【『カクヨム』、『ノベルアップ+』にて同時掲載中】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-06-01 09:00:00
386325文字
会話率:50%
鷺坂榛名は異世界に召喚された。勇者として召喚された同い年の少年少女たちに巻き込まれて。
だが、彼女には共に召喚された彼らに言えない秘密があった。
その秘密というのが、この召喚された世界ですでに他国の勇者をしているということなのだがーー
さらに、以前なら仲間の魔導師により、元の世界(あちら)と異世界(こちら)を行き来できていたはずなのに、魔王を倒すまで行き来するどころか帰れなくなってしまったらしい。
「こうなったら、速攻で魔王を倒す」
斯くして、休日祭日長期休みのみに異世界で勇者活動をする『期間限定勇者』鷺坂榛名の、魔王退治の旅は再開されることとなる。
仲間との合流に、他国の勇者(一行)との再会や邂逅、魔王直属の四天王や親衛隊との戦い……そんな彼女たちの旅の先にあるものとはーー
【基本的には月一更新ですが、十二月と一月は二話更新となっております】
【2016.05.25 ジャンル編成に伴い、ジャンルを変更しました。旧ジャンル:ファンタジー】
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-11-01 09:00:00
145909文字
会話率:57%
兵棋演習の結果、洋上航空戦における空母の大量損耗は避け得ないと悟った帝国海軍は高価な正規空母の新造をあきらめ、旧式戦艦や特務艦を改造することで数を揃える方向に舵を切る。
そして、昭和一六年一二月。
日本の前途に暗雲が立ち込める中、祖国
防衛のために改造空母艦隊は出撃する。
「瑞鳳」「祥鳳」「龍鳳」が、さらに「千歳」「千代田」「瑞穂」がその数を頼みに太平洋艦隊を迎え撃つ。(アルファポリスにも投稿しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-29 05:10:00
130219文字
会話率:9%
二月の空に消える物語。
最終更新:2025-05-25 01:34:01
31989文字
会話率:43%
『銀河英雄伝説』『宇宙戦艦ヤマト(旧シリーズ)』『スターウォーズ(EP789無視、非正史あり)』『スタートレック』など、小説・アニメ・映像など多くのSFの世界と、事実上一つの作品として見下ろす『現実』の諸文明を、たとえば「コーヒーの世界史」
のように角度を決めて見下ろしてみる、という文章です。
『三体』シリーズそのもののネタバレは一応改行で配慮しています。それ以外の多くはネタバレありと思ってください。
更新は不定期で、一月~二月に一度程度です。
「ハーメルン」にも『宇宙戦艦作品の技術考察(銀英伝中心)』というタイトルでマルチポストしています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-21 10:56:49
433271文字
会話率:1%
年神様が月神たちのお屋敷を巡り、季節の移り変わりを思う小話集。
一月から十二月まで。
▼
大雑把な登場人物
年神(としがみ)
月神(つきがみ)各月の代表者、屋敷の主人
奉公人(ほうこうにん)それぞれの月神に仕える者
▼
ひとつひとつの
お話は1000字以内と短め。
和風月名を使用し、季節の区切りや移り変わりは二十四節気、七十二候を参考にしています。
ルビはふっておりますが普段使わない漢字をあてている言葉も多々あります、予めご了承ください。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-20 06:00:00
7836文字
会話率:15%
この作品には暴力、殺人、ごく軽微な性的描写や乱暴な言葉があります。
この作品の楽しみ方:
覚えのない話をしてくる人が多くてげんなりする主人公を応援しよう!
「式典の前に、諸君には伝えておくべきことがある!」
彫刻が施された壮麗な大階段
の中程に立ち、そう声高に言い放ったのは王太子フィアベル・ルミナント・アントピア。客観的に見ても「美しい」と評価される金髪青眼の彼は王族らしい煌びやかな式典服を纏っている。
そんな美青年に身を寄せているのは垢抜けない赤毛と栗色の瞳をした少女。無垢さや純朴さを引き立たせる淡い色合いのドレスに身を包む彼女はシーナ・ヨーギという名前の元庶民だった。
「私は今この時を以て、狡猾で陰湿な悪女、クロエカイン・リリーベル・ヘルロンドとの婚約を破棄する! そしてこのシーナ・ヨーギ男爵令嬢を新たな婚約者に迎える!」
「悪女」と名指しされたクロエカイン・リリーベル・ヘルロンドが、色めく人集りから現れた。
大階段の前へと進み出るリリーベルは、星の輝きに似た白金の髪、紅玉の瞳を持つ美しい淑女だった。
「フィアベル王太子殿下。この件については殿下と私の個人的なものであったはずです。何故このような場で、そのように一方的に決定を下されるのですか?」
ルミナントはシーナを庇いながら婚約者を睨みつけた。
「貴様の悪行を俺が知らぬと思っているのか! 貴様は嫉妬のあまり我が愛するシーナを虐げ、孤立するように追い込んだ! こうして悪行を知らしめねば貴様は罰を受けずに逃げるだろう! 王族に楯突くあの目障りな断罪卿に泣きついてな!」
断罪卿、という言葉を聞いてリリーベルは顔色を変える。
「フィアベル王太子殿下、婚約破棄については受け入れます。ですが謂れなき罪と当家への蔑みは撤回してください」
「王家を軽んじる断罪卿の義娘は罪を認めぬらしい! 貴様など貴族の風上にも置けぬ! 国外追放だ!」
怒りのままに王太子がそう叫んだ時、閉ざされていた大扉がけたたましく軋みながら開いた。
「今し方、我が家名を蔑む声と何の根拠もない裁定を下す声が聞こえた。はて、私には覚えがない。蔑みを受ける理由も、何の権限もなく貴族子女を罰する愚かな王太子がいることにも」
天井から降り注ぐシャンデリアの光が反射しないほど黒い板金鎧を鳴らしながら、背の高い影のような存在は嗄れた低い声で言った。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-16 07:00:00
110310文字
会話率:36%
迷子や探し物、ペットの捜索から魔物退治まで。
人に言えないあなたの悩み、何でも解決致します。
お困りならどうぞお気軽に。
ようこそ、メイル探偵事務所へ。
冒険者をやっていたミチル=アフレンコ(16歳)はある日、ワケあって自身
の所属するパーティを脱退した。
新しいパーティを探すためギルドに立ち寄るも、あまり良い募集が見つからない。
途方にくれる中、偶然にも「探偵の助手」募集の張り紙が目に入るが──
ここは一風変わったお客ばかりが訪れる不思議なお店。
天然で食い意地の張った主人公ミチルと、子ども店主のメイルを始めとした、個性豊かな住民たちが織りなすほのぼの異世界ファンタジー。
*探偵とありますが推理要素は特にありません。
殺人事件とかも起きません。
ハイファンタジーです。
カクヨムさん先攻。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-13 12:40:23
221528文字
会話率:35%
根暗でボッチな男子中学生、冬木(ふゆき)
友だちのいない彼は、いつも1人寂しい学校生活を送っていた。
そんなある日、両親の都合により引っ越すことに。
昔住んでいた街に戻ることになる。
それでワケあって、私立の中学に転校する。
中学2年、二学期の始まり。
みんなの前でドキドキ自己紹介。
こういうは正直言って苦手な冬木。
案の定、緊張のあまりガチガチに固まってしまうのだった。
そんな中、ふと後ろの方を……チラッ
そこにいたのは、一見真面目で大人しそうな、でもどこかふんわりとした雰囲気の少女、篠宮(しのみや)だった
彼女と目が合い、そして──
*カクヨムにも掲載しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-26 20:17:01
163664文字
会話率:29%
冒険者をやっているダリベロッテは、ある日、自身の所属するパーティから追放宣告を受けた。
理由は少々複雑で、同じパーティに在籍する妹のリーゼロッテ、それとリーダーであるロード=エクストリオ。
彼らの華やかしい未来のため、邪魔な存在とな
った姉のダリベロッテには、今回、無能と称して消えてもらうことにしたのだ。
パーティには追い出され、挙句の果て大事な妹をクズ男に奪われてしまった。
あんまりな仕打ち。
当然ダリベロッテは失意に暮れる。
そんな中、偶然迷い込んだ路地裏で、偶然倒れている可哀想な子猫を発見。
酷いケガを負っている。
とりあえず治療を終え、一時保護することに。
彼女が見守る中、ほどなくして猫は目を覚ます。
そして問いかけた。
「わしはかの伝説の魔獣ケルベロス、その末裔。してお主、勇者になってみんか?」
導きを聞いたダリベロッテ。
大切な者を取り戻すため、もう二度と同じ過ちを繰り返さないため、彼女は勇者としての修行を始めるのであった。
……一方その頃、邪魔者も追いだし気分晴れやかなロードたちパーティ御一行は、いつものように探究心皆無な低ランクダンジョンの攻略に勤しんでいた。
が、しかし。
その最奥で待ち受けていたのは、鋭く尖った耳に、淡く染まる真紅の瞳、全身に闇の衣を纏いしその深淵。
そう、彼は魔王軍幹部が一人、“不完全のドルシウム“だった。
これは一人の姉が、勇者へと覚醒する物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-04-07 20:14:26
99268文字
会話率:39%
俺はいつの間にか十二月九日に閉じ込められていた。
死ねばその一日が夢だったことになり、朝からまたやり直しになる。
どうすれば十二月九日から抜け出せるんだろう……――。
書き出し指定の企画参加作品のため最初のみ表記が「9」で他は漢数字と
なっています。
表記ゆれ、ミスではありませんのでご理解とご了承のほどお願いします。
他の投稿サイトでも公開中。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 22:10:00
20429文字
会話率:24%
過労死した看護師・涼風陽翔は、愛猫アーツと共に異世界へと転生した。
そこは、魔法と信仰が医療を支配する世界。だがその医療は未熟で、救えるはずの命が次々と失われていた。
陽翔は『グレイス』という力を得て、現代医療の知識と技術を武器に命を救
おうと決意する。
知性を持った“猫の医師”アーツとともに、彼は病と混乱に満ちた世界に、新たな医療の光を灯していく。
魔法と科学、信仰と現実が交錯する異世界で、彼らが導くのは――“生きる力”そのものだった。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 14:25:07
51179文字
会話率:44%
高校生最後の日を迎える添田大樹は、とある計画をいよいよ決行へと移す。
無人の教室の窓からは、なにも知らない卒業生の皆が祝い賑わっていた。
去年末の不審火全焼事件。
一月の小学生投身自殺未遂。
二月の同級生女子被害の傷害事件。
そして、三月。
すべてがつながる。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-04-27 11:08:39
10665文字
会話率:64%
二〇二五年一二月三一日、突如として渋谷駅に五つの異世界と繋がるゲートが出現した。そこから各世界の支配者を名乗る種族が現れた。
人々は混乱を覚悟するが、そうはならず、異世界との交流が始まった。
そして舞台は流れ二〇五〇年、渋谷には今日も異世界
人が蔓延っている。
これはそんな渋谷を守る特別駅員と呼ばれる者たちのお話である。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-29 19:17:32
119757文字
会話率:49%
「殿下のご記憶が戻るまで婚約者として本国に同行していただきたい」
在日ローゼンシュタイン大使館で、松田彩那(まつだ あやな)はとんでもない要求をつきつけられた。
クリスマスムード一色の十二月。仕事もプライベートも撃沈した彩那は、居酒屋で
飲んだくれた帰り道、記憶喪失の外国人男性と出会う。
「ローゼンシュタイン大使館に連れて行ってほしい」と言う彼を案内するも、大使館の玄関前では武装集団に襲われてしまう。
翌日。目を覚ますと彩那は、在日ローゼンシュタイン大使館のベッドに寝かされていた。
そこでハインリヒと名乗る男性から驚きの事実を聞かされる。
記憶喪失の男性はモデルのMISHA(ミーシャ)で、さらに彼はローゼンシュタイン公国の王子ミハイルだった。護衛官であるハインリヒいわく、撮影での来日中、高速道路で玉突き事故に巻き込まれたミハイルは、車内で頭を強打し記憶喪失になったらしい。彼は彩那にしか心を開いておらず帰国を拒む。ミハイルの静養のため、ハインリヒは”婚約者のバイト”として同行するよう彩那に要求する。本来王城には王族や各国の要人しか入れない。民間人である彩那を入城させるには婚約者であることが好都合なのだという。一方的な要求に憤慨する彩那だったが、度重なる不運で自棄になっていたことや王子様とお近づきになれる状況に同行を決意する。
現地では文化の違いや格式の高い王族の暮らしに気後れするもミハイルに励まされ、じょじょに生活にも慣れていく。いっしょに過ごす内に彩那は彼の力になりたいと思い始める。
『エブリスタ』『NOVEL DAYS』でも公開しています。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-27 22:00:00
96745文字
会話率:36%
如月優馬は、見た目も中身もごく普通の男子高校生。しかし、彼には誰にも話せない秘密があった。それは、学校のアイドルである水無瀬祈里が幼馴染であること。祈里は完璧な外見と、人当たりの良い性格で周りから特別視されているが、実は勉強が大の苦手。そん
な彼女を助けるのが、優馬のもうひとつの「秘密の役割」だった。
二月となり周りはバレンタイン一色、大量のチョコレートを配るという祈里に、それとなく自分も欲しいと伝えた優馬だったが――――
「はあ? アンタにチョコ買ってくるわけないでしょ!!」
俺は義理チョコ以下かと落ち込む優馬。
そして――――バレンタイン当日、事態は思わぬ展開を迎えることになる。
この作品は、香月よう子さま & 楠 結衣さま主催
『バレンタインの恋物語』企画参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 10:59:15
3385文字
会話率:54%
神戸の大学へ留学を果たす程に日本文化と日本語に堪能ではあったものの、台湾島の中華民国で生まれ育った馬秋桜にとって日本のバレンタインデーはやはり異文化であった。
台湾において情人節は新暦二月十四日と旧暦七月七日の年二回だが、日本で情人節に該当
するバレンタインデーは新暦の二月十四日だけ。
しかも男性が女性に任意のプレゼントを贈る西洋情人節とは違い、日本のバレンタインデーは女性がチョコレートを贈るとの事だ。
古人曰く、「郷に入っては郷に従え」。
この精神でボーイフレンドの日本人男性に贈る手作りチョコレートの調理に着手する馬秋桜だが、やはり故郷の味を隠し味に加えてみたくなり…
(本作品は、「バレンタインの恋物語企画」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-03-16 07:26:43
2407文字
会話率:31%
正徳元年(一七一一年)、師走某日。
若狭野浅野家の当主である浅野長恒は、堺奉行として赴任した堺の町が雪で覆われているのを見ながら、九年前の冬の出来事に思いを巡らせていた。
元禄十五年(一七〇二年)十二月十五日。
世に言う「赤穂事件」が発生し
、師走の吉良邸は血で染まった。
討ち入りの指導者である大石内蔵助と「赤穂事件」の引き金となった殿中刃傷の当事者である浅野内匠頭は、長恒にとって又従兄弟と宗家当主という間柄にあたるのだった…
(※ 本作品は、第5回「小説家になろうラジオ大賞」の参加作品で御座います。)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-12-18 06:38:54
1000文字
会話率:11%