ロズリーヌ・エルフェは、サムエラ国の名門貴族エルフェ公爵家の一人娘。恋愛結婚が主流の現代、彼女もまた愛する人との幸福な結婚を夢見ていた。しかし、彼女には不名誉な二つ名──『フラ令嬢』があった。その所以は、恋心を抱いた相手にことごとく振られて
しまうこと、そして彼女の失意や非日常的な出来事があると決まって雨が降る「雨女」であることだった。
七歳、十歳、十五歳── 何度も恋に破れ、「もう恋はしない」と決めたロズリーヌ。しかし十八歳になり、封印していた感情が解け、学園の人気者ジョナタンに四度目の恋をする。彼の優しさや明るさに触れるたび、胸は高鳴り、未来への期待が膨らむロズリーヌ。だが、学園生活も終盤に差し掛かる中、オニキス王国から縁談話が舞い込んできた。
干ばつや不作に苦しむオニキス王国。友好関係を深めるために、サムエラ国の娘を王妃として迎えたいとの申し出があったのだ。父のエルフェ公爵は「無理をする必要はない」と断る選択肢を与えてくれたが、ロズリーヌは卒業までに恋が実らなければ縁談を受けることを決意する。
意を決してジョナタンに気持ちを伝えるロズリーヌ。しかし、彼の返事は──「ごめん」。ジョナタンにはすでに想いを寄せる相手がいたのだ。空は暗雲に覆われ、激しい雨が降る。
再び恋に破れ、心を抉られたロズリーヌ。しかし、彼女は嘆きに沈むだけではなく、オニキス王国へ行くことを決意する。「公爵家の娘として、そして一人の人間として、自分にできることを果たしたい」──その想いを胸に、彼女は新たな未来を歩む覚悟を固めた。
オニキス王国で彼女を待ち受けるものは何か?
恋愛に破れ続けた『フラ令嬢』の物語は、ここから新たな章を迎える。運命と責任を前にしたロズリーヌの選択と、彼女の成長を描く物語がいよいよ始まる──。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2025-05-06 16:40:36
65415文字
会話率:34%
将来必ず起こるであろう自然災害「破局的噴火」
日本は世界有数の火山帯であり、地震だけではなく、噴火への備えも必要。
にもかかわらず、どうも富士山以外の噴火への認識は低く、国も対策へ本腰を入れていないように感じてしまう。
そんな危機感から
書いたエッセイ、読んでいただけたら嬉しいのです。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2022-02-26 15:28:04
4534文字
会話率:0%
豊かな穀倉地帯と良馬の産地を有し、無敵騎士団を率いるオルドラン王国は、大陸北部最強国家の名をほしいままにしていた。
しかし相次ぐ干ばつによる不作と、海洋貿易によって台頭した北方諸国の強大化で、その栄華は斜陽の縁にある。
起死回生の策
として、南への交易路を開拓するため派遣された使節団は、自然の猛威によって壊滅しようとしていた。
獣の牙にかかろうとした王国の姫、ソラリスを救ったのは、巨大な杖、゛キャリバー゛を背負う異相の狩人。
百年前に流れて来たという、異世界の一族の銃師。
銃火が走り、剣が閃く時。大陸を揺らす戦史が始まった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2018-10-14 16:35:51
11215文字
会話率:44%