異世界から帰還した五十嵐 健斗は、変わり果てた景色に衝撃を受けた。原因不明の高熱化により、地上には人が住めなくなり、真冬でも熱風が吹く砂漠と化していた。しかも時空の歪みのせいで、到着したのは2099年。彼が異世界に転移してから80年後の日
本だった。
有識者は、人類を絶滅させないために地下にすべての機能を移したが、科学力では自然の脅威には敵わなかった。そこで帰還者の叡智を結集し、迷宮を造り利用する計画が進んだ。だがそれも限界を迎えていた。
最終手段が帰還者迷宮。その中でも高い能力を持つ帰還者を集めた『迷宮特区』が、最後の希望となっていた。
主人公は、そんな迷宮特区で、帰還者迷宮の主人となる。彼は自分が暮らしていた頃の街を、ダンジョン内に作ろうと考えたのだが……。
「ケント! 遊ぼっ! チョコむいて」
「おい、ケント、暇だから手合わせしようぜ」
「あたいのピコピコは?」
「新しい眷属を創ってみた。ダンジョンボスにしてくれよ」
彼がいた異世界から、親しい魔王達が遊びに来るようになると、今度はそれを目当てに多くの冒険者が集まってくる。
これは、ドタバタで、ゆる〜いダンジョン街づくりの物語。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 20:21:24
287511文字
会話率:52%
わたし、マリア・アラトルソワは、乙女ゲーム「ブルーメ」の中の悪役令嬢である。
十七歳の春。
前世の記憶を思い出し、その事実に気が付いたわたしは焦った。
乙女ゲームの悪役令嬢マリアは、すべての攻略対象のルートにおいて、ヒロインの恋路
を邪魔する役割として登場する。
わたしの活躍(?)によって、ヒロインと攻略対象は愛を深め合うのだ。
そんな陰の立役者(?)であるわたしは、どの攻略対象ルートでも悲しいほどあっけなく断罪されて、国外追放されたり修道院送りにされたりする。一番ひどいのはこの国の第一王子ルートで、刺客を使ってヒロインを殺そうとしたわたしを、第一王子が正当防衛とばかりに斬り殺すというものだ。
ピンチだわ。人生どころか前世の人生も含めた中での最大のピンチ‼
このままではまずいと、わたしはあまり賢くない頭をフル回転させて考えた。
まだゲームははじまっていない。ゲームのはじまりは来年の春だ。つまり一年あるが…はっきり言おう、去年の一年間で、もうすでにいろいろやらかしていた。このままでは悪役令嬢まっしぐらだ。
うぐぐぐぐ……。
この状況を打破するためには、どうすればいいのか。
一生懸命考えたわたしは、そこでピコンと名案ならぬ迷案を思いついた。
悪役令嬢は、当て馬である。
ヒロインの恋のライバルだ。
では、物理的にヒロインのライバルになり得ない立場になっておけば、わたしは晴れて当て馬的な役割からは解放され、悪役令嬢にはならないのではあるまいか!
そしておバカなわたしは、ここで一つ、大きな間違いを犯す。
「おほほほほほほ~」と高笑いをしながらわたしが向かった先は、お兄様の部屋。
お兄様は、実はわたしの従兄で、本当の兄ではない。
そこに目を付けたわたしは、何も考えずにこう宣った。
「お兄様、わたしと(契約)結婚してくださいませ‼」
このときわたしは、失念していたのだ。
そう、お兄様が、この上なく厄介で意地悪で、それでいて粘着質な男だったと言うことを‼
そして、わたしを嫌っていたはずの攻略対象たちの様子も、なにやら変わってきてーー
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-27 20:10:00
178335文字
会話率:25%
わたし、マリア・アラトルソワは、乙女ゲーム「ブルーメ」の中の悪役令嬢である。
十七歳の春。
前世の記憶を思い出し、その事実に気が付いたわたしは焦った。
乙女ゲームの悪役令嬢マリアは、すべての攻略対象のルートにおいて、ヒロインの恋路
を邪魔する役割として登場する。
わたしの活躍(?)によって、ヒロインと攻略対象は愛を深め合うのだ。
そんな陰の立役者(?)であるわたしは、どの攻略対象ルートでも悲しいほどあっけなく断罪されて、国外追放されたり修道院送りにされたりする。一番ひどいのはこの国の第一王子ルートで、刺客を使ってヒロインを殺そうとしたわたしを、第一王子が正当防衛とばかりに斬り殺すというものだ。
ピンチだわ。人生どころか前世の人生も含めた中での最大のピンチ‼
このままではまずいと、わたしはあまり賢くない頭をフル回転させて考えた。
まだゲームははじまっていない。ゲームのはじまりは来年の春だ。つまり一年あるが…はっきり言おう、去年の一年間で、もうすでにいろいろやらかしていた。このままでは悪役令嬢まっしぐらだ。
うぐぐぐぐ……。
この状況を打破するためには、どうすればいいのか。
一生懸命考えたわたしは、そこでピコンと名案ならぬ迷案を思いついた。
悪役令嬢は、当て馬である。
ヒロインの恋のライバルだ。
では、物理的にヒロインのライバルになり得ない立場になっておけば、わたしは晴れて当て馬的な役割からは解放され、悪役令嬢にはならないのではあるまいか!
そしておバカなわたしは、ここで一つ、大きな間違いを犯す。
「おほほほほほほ~」と高笑いをしながらわたしが向かった先は、お兄様の部屋。
お兄様は、実はわたしの従兄で、本当の兄ではない。
そこに目を付けたわたしは、何も考えずにこう宣った。
「お兄様、わたしと(契約)結婚してくださいませ‼」
このときわたしは、失念していたのだ。
そう、お兄様が、この上なく厄介で意地悪で、それでいて粘着質な男だったと言うことを‼
そして、わたしを嫌っていたはずの攻略対象たちの様子も、なにやら変わってきてーー
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-09-10 16:46:44
12621文字
会話率:24%
真夜中に閉店間際の中古ゲームショップに立ち寄った、イタリアンの店長・天地洋(テンチヨウ)。
彼はそこで思い出のゲーム、『イサナ王国物語』を見つけ、購入することに。
セルフレジに通して購入しようとしたところ、強い光に包まれ、気を失ってしまう。
次の瞬間、天地は自身が店長をつとめる店の個室で目覚める。
いつもと少し違和感のある店内で開店準備を進めていると、冒険者風のコスプレをした少年が店に飛び込んでくる。
空腹で倒れ込む少年に、天地は料理を作って振る舞うことに。
少年に料理を振る舞い外へ送り出すと、そこは懐ゲーの世界・イサナ王国であった。
天地店長は『いたりあ食堂ピコピコ』を運営し、イサナ王国で生活することに決めるのだった。
■■■
カクヨムでも連載中折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-26 07:10:00
170341文字
会話率:45%
何かがガラガラと崩れている。 その一方で何かが大きくなっている。 俺は侵食されていくのだろうか。 それは俺の中の何か。 それに気付くのはとても恐ろしいことなんだ。
ハァハァ
ピコーンピコーン
暗くて狭い心模様。
(抽象的なあらすじですが暗
い話が好みの方はぜひ)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-24 18:10:00
6064文字
会話率:68%
広告代理店で働く23歳の青山ピコは、仕事も順調で平凡な毎日を過ごしていたが、どこか物足りなさを感じていた。そんなある日、突然異世界「グリーニア」に転生してしまう。そこは魔法や冒険が存在する世界だったが、ピコが選んだのは、刺激的な冒険ではなく
、村のパン屋で働きながら静かに暮らす、日常ほのぼのとしたラブストーリー。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-20 22:47:33
2310文字
会話率:35%
『菊一文字』を遺した則宗の末裔である日本の刀鍛治が異世界に漂流した。
平和となった日本に名刀を遺しても意味はあるのかと思っていた矢先の事。
彼は異世界に漂流した。
そこは『ダンジョン』や『モンスター』と呼ばれる魔獣が存在する世界。
そし
て冒険者やギルドも存在する。
しかし、そんな世界では『日本刀』は異端だと言われる。
そんな刀を打つ刀鍛冶が異世界に漂流し、どう生きて行くのかを描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-19 01:36:55
14962文字
会話率:27%
『菊一文字』を遺した則宗の末裔である日本の刀鍛治が異世界に漂流した。
平和となった日本に名刀を遺しても意味はあるのかと思っていた矢先の事。
彼は異世界に漂流した。
そこは『ダンジョン』や『モンスター』と呼ばれる魔獣が存在する世界。
そし
て冒険者やギルドも存在する。
しかし、そんな世界では『日本刀』は異端だと言われる。
そんな刀を打つ刀鍛冶が異世界に漂流し、どう生きて行くのかを描いた物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-16 05:22:11
3395文字
会話率:16%
【可能な限り毎日更新】
35歳引きこもり彼女いない歴イコール年齢、絶賛魔法使いの道を行く童貞の彼。
職業コンビニアルバイトのフリーター。
バイト中にコンビニ強盗に襲われて死んでしまった彼は、どこか分からない異世界の赤ん坊に転生したらしい。
そこは剣やら魔法がある世界だった。
住居兼鍛冶屋の長男として転生した俺には、色々と才能があったらしい。
こうして転生してしまった彼は、この世界に来てせっかくこうして第二の人生を歩むんだから、前世では叶わなかった「息子の活躍」を大いに願って、少しずつ本気で人生って言うのをやってみようと決意する。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-15 06:42:17
19600文字
会話率:5%
ある大災害の後、生き残った人類の一部が身を寄せた「塔」。その塔は三階層に分けられていた。裕福な上層、中堅の中層、貧しい下層。各層の境に置かれた「関所」。塔の治安維持を担うその施設で働いていたホダカは、下層と中層の間にある関所へ異動を命じら
れる。しかし、その関所の付近では塔からの脱走を試みる事件が多発していた。職務の一環でパトロールをしていたホダカは、塔の外をひたむきに目指す下層の少女・ピコと出会う。忠実な職員として関所に勤めていたはずのホダカは、なぜかピコの姿勢に惹かれ心が揺らぐ。そしてホダカの過去が明かされる。二人に待ち受ける運命とは。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-17 00:23:34
30296文字
会話率:49%
スローライフの為に田舎配属希望で軍に入隊したピコ・フローレンス。
しかし作業用ポッドで武装した無法者達を撃退したことをきっかけに、三百年戦争と呼ばれる戦争を終結に導いた英雄となる。
スローライフは半ば諦めたピコであったが、それはこれから起こ
る様々な事変の序章に過ぎなかった。
何故かいつの間にか物事の中心に巻き込まれるピコと仲間達。
彼女らに平穏は何時訪れるのか?
前作「無自覚転生ケットシー」のアフターストーリーとなります。
ちょくちょく前作の話や伏線回収が行われる(予定)ので、未読の方は是非前作も宜しくお願いします。
一話2000字前後(読了5分)で書いていこうと思います。
ストック分は毎日0時更新です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-10-09 00:00:00
98496文字
会話率:22%
地球の一般家庭の飼い猫から惑星キャトラスのケットシーへと転生したピコ・フローレンス。家族の意向で入学した士官学校を卒業し、配属先は後方支援。だったはずが…
「ピコ・フローレンス着任しましたにゃ!」
宇宙を舞台に猫暴れます!
※転生要
素は薄め、階級、物理法則等独自設定強め
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-09 15:00:00
377214文字
会話率:25%
人に見せないごはん。オシャレにつくらない、疲れないごはんを食べたっていいよね。
最終更新:2024-10-05 19:21:34
11101文字
会話率:0%
それって褒め言葉なんだろうか
キーワード:
最終更新:2024-09-17 18:21:59
938文字
会話率:20%
リイイィィィィィィイイイイ――――。
鐘の音が鳴り響いた。
空は茜色に染まり、月が出現する。
静寂が訪れ、世界の時間が止まる。
そのすべてが滞りなく実行された。
そして、最後の変化。
――ピコン。
視界の左上に、緑色の『HPゲージ』が
表示される。
窓から月光が注ぐ教室。散らかった机と椅子。電灯の点かない廊下。
ここは現実世界。
さぁ、『デスゲーム』の始まりだ――。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-30 11:38:55
11912文字
会話率:27%
下の段です。異世界転移(?)してしまった女子高生の更紗(さらさ)さん。しかし特殊なスキルや力を授かるイベントはスキップされてしまい、目が覚めると精霊ノームの村に。
…短編なのに風呂敷を広げて何とかなるのだろうか?作品タイトルの作成で力を使い
果たしてしまったのだろうか?
お楽しみ下さい。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-07-22 00:00:00
7727文字
会話率:10%
現代日本に現れたゲートと、それを攻略するハンター。
ゲートの出現と同時に人類はスキルに目覚めた。
大和はスキル「死体使い」に覚醒したが、それはネズミを三匹従える程度の雑魚スキルだった。
それでも、憧れの一級ハンター希生愛に出会うため、大和は
一級ハンターを目指す。
そんなおり、バイトで参加したゲート攻略にて異常が発生。本来は出現しないレベルのモンスターと遭遇してしまう。
一撃で瀕死に追いやられた大和の身に、死体使いが力を与える。
そうして覚醒した大和は、その力で夢に現実味が帯び、本気の本気で一級ハンターを目指す!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-06-16 10:48:08
24395文字
会話率:52%
貧民街で暮らす少年ウトは、闇魔法を使い家族と暮らしていた。しかし、平和な日常はウトが家を離れている隙に奪われてしまう。
山菜取りに出かけて家に戻ると、家族が惨殺されていた。その怒りや憎しみから犯人を特定したウトは復讐を決意する。そして、
唯一生き残った妹を守るため、もう二度と家族が脅かされない世界を作るために戦うと心に決める。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-04 19:00:00
100206文字
会話率:55%
目立たずひっそりとした平穏な中学生生活を送りたい主人公秋山虎太郎(アキヤマコタロウ)は、自身の聖域である図書室にて、クラスの人気者である神谷玲那(カミヤレイナ)と接点を持つことになる。
玲那に引っ張り出される形で自分の日常を侵食されてい
く虎太郎は、玲那を中心とした様々な人との交流を経て大人へと成長していく。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-03-24 14:35:37
62696文字
会話率:60%
転生直後からイベント死と滅亡イベントが迫る大ピンチ! 主人公はゲーム知識と戦術・戦略で、強大な敵から領地と人々を救うことができるのか!?
ローズ・アンビション4――エピコスと名付けられた架空の世界における、180年にも及ぶ架空の歴史を
舞台とした歴史シミュレーションゲームの4作目。イベント豊富なこのゲームで、主人公は上司への鬱憤を晴らすため謀反イベントを実行する。
翌日、目覚めた主人公はローズ・アンビション4に登場するひとりの〝英雄〟に転生していた。
ゲーム世界への異世界転生。普通なら喜びたいところだが、今回はそうもいかない。というのも、転生前に起こした謀反イベントで謀反者となった男の息子ライナーが主人公の転生先だったのだ。
ゲーム知識を思い返せば、ライナーは数日後にイベント死、彼が所属する勢力も数週間後には10万の軍勢に攻め込まれイベント滅亡する。無理ゲーである。
ただ、大人しく死ぬわけにもいかない。ライナーに転生した主人公は生き残るため、仲間たちを救うため、優秀な側近(かわいい)、妹である姫(愛が重い)、女騎士(怖い)、天才軍師(幼女)と共に、10万にも迫る敵を打ち倒し、イベントを回避するための戦いに身を投じる。
果たしてライナーはイベント死を回避できるのか? 人生での戦略SLGプレイ時間数千時間の経験は活かされるのか? 絶望的な状況からはじまる辺境伯の逆転劇が、ここに幕を開ける!
*他サイトでも投稿している作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-05-24 18:10:00
112123文字
会話率:37%
高校入学してすぐ同級生の薊が魔法少女になっているのを目撃した春宮は魔法少女の使い魔 ピコンから手伝ってくれと言われ、使い魔姿にされてしってしまった。それから魔法少女 薊と使い魔 春宮として市に蔓延る邪悪な果実に取り込まれた魔物を退治してい
く。だが彼らは知らなかった。邪悪な果実の真実、そして魔法少女の秘密、そしてピコンの目的を……。杖から植物が出て来るだけでチート能力無し、移動は自転車、根性と勇気だけが才能の魔法少女 薊となぜか使い魔にされてしまった春宮の戦いが今、始まる!折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2024-02-10 11:18:09
100400文字
会話率:53%
彼女が好きだ。ただそれだけだ。僕は彼女と一緒に居たい。彼女のためなら何だってしよう。彼女はまるで切り札のように、自分の正体について語るけど、生憎、僕にはそんな事実どうだっていいんだ。
最終更新:2023-12-27 00:00:33
27952文字
会話率:23%
ありとあらゆる全ての魔法を使えるが、魔法に興味が無く、堅実な人生を歩もうとする主人公の話。
最終更新:2022-05-22 08:32:27
6003文字
会話率:31%
突然だが修羅場だ。いつの間にどうしてこんな事になったんだ? とある成績優秀な2人の女の子と修羅場状態にあったはずだが、気付けば3人揃って見知らぬ世界に居た。色々と慌ただしい事態に翻弄されながらも、なお修羅場は継続している。むしろ、元の世界に
居た頃よりも勢力を増している気がする。元の世界に帰る方法やら、ここでやらなきゃいけない事やら。どうにもまだまだ、この修羅場は続きそうだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-12-28 00:00:26
248892文字
会話率:37%
これは、バラバラになった世界を旅する二人の物語である。
世界は分断された。
閉ざされ交流がなくなった人々は己の国に生きていく。
国は深い大地の下にあるという。それが本当なのかなぜそうなのか。わからない。
ススキに似た背の高い麦
が生える荒涼とした大地。
平地と丘と低い山。どこかに流れていく細い川。
いつ誰が築いたのか知れない道。
道をゆけばときおり出現する|祠《ほこら》は国へ入口。
旅人だけが行き来できる、たったひとつの交流チャンネル。
「ねぇピコ。次の国はなにかな」
「知らない。いけばわかるだろ」
「つまんねーヤツ」
「詰まんない? ガオの20㎜砲よりもか?」
「オレの20㎜は詰まんなくない。そこに直れ! 証拠をみせてやる」
少女のピコバール、軽戦車のガオ。
ふたりは、きょうもなかよく麦の道をゆくのであった。
折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-26 08:00:00
94290文字
会話率:61%
幼い弟妹たちを養うために12歳で冒険者となり必至に働いてきたアレンは、弟妹たちが無事に独り立ちしたことをきっかけに冒険者をやめ、ちょうど折り良く募集のあった冒険者ギルドで職員として働き始める。
しかしその仕事は冒険者たちから見向きもされない
スライムダンジョンの管理という地味なものだった。うつうつとした気持ちを抱きつつもスライムを踏み潰し続ける生活を続けること1か月、突然ダンジョンの改変が起こる。
他に調査する者などおらず、独りで調査を行うアレンの頭の中にピコンという音が響く。それはダンジョンのレベルダウンの罠だった。自らの不運さにがっくりと肩を落とすアレンだったが、それはこれからアレンに起こる大きな変化の序曲にしか過ぎなかったのだ。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-11-25 14:14:15
1096701文字
会話率:39%
木下は、日々辛かった。
夏のある日、予約していたカウンセリングに出向く。
悩みを相談しに行ったわけではなかったし、解決したいわけでもなかった。
そんな日常のお話です。
最終更新:2023-09-09 14:57:30
7047文字
会話率:23%
大和凪人は大学生。幼い頃からずっと、文句なしのモテ男だ。
すらりと高い身長。甘いマスク。
そんな彼が、教育実習に選んだのは弟の通う高校だった。
女子生徒たちから黄色い声援を受ける一方、凪人に怪訝な表情で接してくる女性が一人。
養護教員の谷口
遥である。
凪人にはある秘密があった。
彼は、宇宙人なのである。
地球生まれで地球育ちのピコラ星人。
彼らは特殊な電波を出すことで、普通の人間に擬態して暮らしているのである。
が、極稀に、彼らの電波を受け付けない人間がいる。
谷口遥には、凪人が頭に触角の生えた青い宇宙人…本来の姿で見えているのだ。
誰からも好かれ、ちやほやされて育ってきた凪人に対し、全くなびかない遥。
いつしか凪人は、そんな遥が気になり始める。
しかし、遥には想い人が。
それは二次元。
「カレントチャプター」というコミックの主人公、サカキマサルに夢中だったのだ。
遥に近付くため、コミックを読み、DVDを見る凪人。
そんな凪人に舞い込む、映画のオーディション。
なんと、アニメ原作のカレントチャプター、実写化である。
恋などしたことのない凪人に訪れた初めての感情。
青い宇宙人であることを知る唯一の他人、遥を思いながら、恋に仕事にひたむきに立ち回る。
振り回される毎日の中、果たして凪人が遥を攻略出来る日は来るのか!?折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2023-08-16 17:00:00
111172文字
会話率:48%