人形の里に暮らす、ビスク・ドールのリオンとロック。ある日、リオンがどこか知らない場所の夢を見ました。リオンはその知らない場所へ帰らなくてはならないといいます。夢のことが気になり、ロックはリオンに、里長に聞いてみるように提案します。千年以上前
に、人形の里にきたという雛人形の里長は、里音が『人わずらい』にかかっていると告げます。人わずらいにかかった人形は、人間の世界の記憶が残ったままで、その記憶が夢を見せていると、里長は二人に説明しました。そして、人間の世界の記憶を取り戻したければ、人形の里の地下に流れる須磨の川から、船で里を去らなければならないと。リオンが大好きなロックは、行かないでと止めますが、リオンは――
人形たちの、記憶をたどるお話です。
※こちらは家紋 武範様主催の『夢幻企画』参加作品です。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2021-01-23 17:20:38
6979文字
会話率:67%
ビスク・ドールを巡る淡い恋物語
モデルの轟美心は、テレビの仕事で紹介する一品として、本格的なドールを買おうと人形専門店を訪れる。
その名は、瑠璃色工房。
美心を出迎えたのは、美しさを詰め込んだようなビスク・ドールと、罵り文句が
人の皮を被ったような人形職人・瑠璃丸であった。水と油のような二人の人生は、さして運命的な事柄もないのに、小さな偶然によって絡まっていくのだが……。
(この作品はカクヨムにも掲載しています)折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2020-10-01 19:00:00
63205文字
会話率:47%
―― 『私』はマリオンのお人形。鍵のかけられたシアターで、ビスク・ドールを演じるの――
孤独な館の主のために、箱庭の中で人形を演じる『私』。フリルのあしらわれたドレスに、美しい金色の髪が、燭台の炎の光を揺らす。彼らは密やかに甘い狂気の世界を
揺蕩っていたが……
歪んだ恋慕の果てにたどり着く、逆転の物語。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2019-02-23 00:00:00
29454文字
会話率:30%
麗らかな5月のある日、私がお客さんにチェリータルトを振舞っていると、学校帰りの妹がボロボロに薄汚れたビスク・ドールを持ち帰ってきた。
その夜、ビスク・ドールは突如動き出し、私たちにこう告げた。
『アタシは、呪いの人形よ』
作者オリ
ジナル第二弾
目に見えぬ精霊の声を聴く姉と、精霊の姿を見つける妹の、不思議な日常を描くファンタジー短編。折りたたむ>>続きをよむ最終更新:2012-04-23 22:30:02
23019文字
会話率:60%